俺が戻ったらリアス先輩が誰かと通信していた。あ、ザーゼクスさんか。
「ちょっと!お兄様!今から行くって!・・・・」
先輩の声とともに魔法陣が現れる。
「やあ。」
紅髪のなんかかっこいい人が軽い挨拶とともに現れた。この人がサーゼクス・ルシファー・・・魔王のうちの1人か。さすがに凄い威厳というか雰囲気がするな。いるだけで萎縮しそうだ。
「お兄様!」
「リアス、すまないね。この3人にはちょっと込み入った事情があってね、私自ら説明に来たんだ。」
「兵藤君、姫島さん、紫藤さん、突然ですまなかったね、リアスに事情を説明したいので少し外させてもらってもいいかな?」
「はい、サーゼクスさんお願いします。」
「ではリアス、ちょっとこちらに来てもらえるかな。」
と言って少し森の奥のほうへ行ってしまった。
~ リアス side ~
「お兄様これはどういうことですか?」
祐斗達と話していたら兵藤君が離れ少ししてお兄様から今からこちらに来ると連絡があった。それで今話があるからと少し皆から離れてお兄様と話している。
「ああ、そうだな、まずはリアスに眷属候補を考えてるという話しをして、今の君だと実力不足だからと私の眷属相手に修行してもらってるね。」
「ええ、そうですね。もし駄目でも将来のことを考えて同意して修行してるわ。」
「それで眷属候補というのが彼ら3人なんだよ。」
「!」
「君には彼らがどのくらいの強さに見えたかな?」
少し考える。魔力は感じた。でも普通の人からすると少し強いくらいだった。
「彼らは強いよ。今君が感じてる強さは彼らが魔力を完全にコントロールしているから、リアスには多分分からないだろう。いや、完全にコントロールしていたら魔力に気づかなかったかもしれないね。彼らも今だ修行中で最近魔力が増大してねコントロールに苦労しているみたいだし。」
苦労するぐらいの魔力をあんなに抑えることができるものかしら?もしそれが本当ならば彼らはものすごい実力者ってことになるんじゃないかしら?私よりもずっと上の。
「そうだな、残りの話しは彼らを交えてしようか。それと実力の一旦でも見せてもらおうか。そのほうがリアスも納得できるだろうからね。先に話しておくと彼らは上級から最上級悪魔クラスはあると思うよ。」
私はお兄様の話を聞いて息をのんだ。多分間違いないのだろう。魔王が言っているのだから・・・
~ side out ~
しばらくしてリアス先輩とサーゼクスさんが戻ってきた。
「待たせてすまなかったね。」
先輩が離れてから朱乃達には軽く事情を話しておいた。いきなりこんな展開だと混乱するだろう?
「それで一つお願いがあるんだがいいだろうか?」
「なんでしょうか?」
「こちらで結界を張るので魔力を開放して少し力を見せてほしい。そうすればリアスも納得できると思うんでね。」
マジか!全員でかな?とイリナと朱乃を見るとこっちを見ている。俺にしろってことですね。
「わかりました。ただまだ制御不足な部分がありますから気をつけてくださいね?」
「ああ、わかったよ。ではお願いするよ。」
といって辺りに結界を張った。おお、すごい魔力だ。・・・はぁ、やるしかないか。
「では、いきます!」
俺はそういって心を落ち着け魔力を開放していく。
「「っ!」」
先輩と祐斗が息をのんでいる。さて全開いきますか。
「はあっ!」
気合と共に全魔力を開放する。その影響か空気がビリビリ振動している。
「これは・・・想像以上だね。」
「一応これで素の状態ですが全開です。」
サーゼクスさんの感嘆したような言葉にそう返す。
「素の状態というのは?」
「え~と、倍加とか強化を使えばまだ上がりますよ?」
「いや、今のままでも充分だ、だろう?リアス。」
「え、ええ、」
とりあえず魔力を抑える。
「ふぅ。」
「サーゼクスさん、ちょっと話があるんですがいいですか?」
「ああ、かまわないよ。」
「眷属の話しなんですが、しばらく保留という形にしてほしいんです。」
「それはどうしてかな?」
わかってるよな?と思いつつ。
「え~とですね、とある事情で今の俺達は魔力が安定してなくてですね、きっちり制御できるようになってから眷属のことを考えたいと思ってるんです。」
「なるほど。あれだけの魔力だ、制御できないと自分達の身のほうが危険だしね。」
「なのでもうしばらく時間をくれませんか?」
「それは問題ないよ。リアスはどうだい?」
「ええ、問題無いわ。というより私のほうが問題ね・・・ここまでとは思わなかったわ。」
「ははは、僕も強くなったと思ってたんだけどね。僕も部長と一緒に鍛えてもらおうかな。」
「それはいいね。眷族には話しをしておくからいつでも参加するといい。」
「サーゼクス様!ありがとうございます。」
「そうだわ!3人ともオカルト研究部に入らない?」
「「「え?」」」
先輩の意外な言葉に驚く俺達。
「眷属になるにしてもお互い人となりはわかっておいたほうがいいでしょう?」
なるほど一理ある。全く知らない相手の眷属になるというのもそれはそれで嫌だからな~。それに祐斗もいるし先輩のことも知るいい機会だから入ってもいいかもしれない。
と考えていたら今まで黙っていた2人が先輩に聞いた。
「何をする部活なんですか?」
ああ、それは俺も気になっている。オカルトっぽいことってなんだろ?
「そうねぇ、河童に会いに行ってお話し聞いたり、ネッシー探しにいったりとかかしら?」
やばい!面白そうだ。
「それ、楽しそうですね!」
「イッセーはどう思う?」
「すげー面白そうだと思う。眷族の話抜きに入ってもいいと思った。」
「私も異論は無いわよ?ネッシー見てみたいわね」
「私もいいと思う!ほかにもあるんですよね?」
朱乃がノリノリだ。イリナも興味惹かれてるっぽいな。
「じゃあ、決まりだな。リアス先輩俺達入部します。」
「じゃあ、今日から部長って呼んでね。」
「「「はい!部長!」」」
「ふふふ、若者はいいね」
こうして俺達の高校生活が始まった。
次話から本編2年生になります。最初から原作崩壊します。