あの日から数日、朱乃親子がイリナの家に引っ越してきた。勿論俺達も手伝う予定だったんだけどね・・・ほぼ朱璃さんが魔法で片付けてしまった。
曰く「こういう術式組んでおいたら便利だろ?掃除とか模様替えとか。」らしい。
なんという才能の無駄遣い!!いや、朱璃さんらしいっちゃらしいのか?凄いのか凄くないのか分からなくなるよな。まぁ、魔法使い協会相手に講師やったり、魔法理論売ったりして荒稼ぎしてるとか聞いたことあるけどこういうの見るとねぇ。
とはいえ、こうしてみんなと近くで一緒に居られるのは嬉しいよな。
「イッセー、浮かれるのもいいけどちゃんと宿題やらないと朱音さんにまたおしおきされるわよ?」
「お、おお。てか、毎年ちゃんとやってるじゃね~か!」
「イッセーたまにポカやらかすじゃない?」
「そうね。今みたいに浮かれてるときとか。」
「お前らなぁ!」
「でも楽しみ~、学校もだけどまた3人一緒に生活できるね!」
「そうだな、これからみんなで新しい思い出作ろうぜ!」
「「うん!」」
それから数年間はたまに修行とかトウジさんの仕事手伝ったり、アザゼルさんに騙されてグリゴリの仕事や模擬戦やったりもあったけど、楽しく平和に過ごした。そして・・・
「中学も今日で終わりか~。」
「そうね。」
「3年間楽しかったよね。」
そう、俺達は中学を卒業した。今は卒業式を終え、帰りの途中だ。卒業式にはみんなの両親も参加し、なぜか俺達より泣いていた・・・・全員親バカだった。すげー恥ずかしくて逆に俺達は泣けなっかったし。泣きながら写真撮るとか凄い目立つし。それと違う意味でも目立ってたよね!全員容姿がいいからすごい注目されてたからな!
「ん~卒業記念にぱ~っとどこかに遊びにいかね?」
「それいいわね~。」
「その前にイッセー、ちょっと私達に付き合ってくれない?」
「んあ、いいけどどうした?」
「まあ、いいから一緒に来て。」
「おう、わかったよ。」
なんだろう?2人とも雰囲気が少しいつもと違う?
2人に連れられてついていくこと10分位。小高い丘の上に来ていた。
「イッセー」
「私達」
「「あなたが好きです。私達と付き合って下さい。」
え、ちょ、ま、・・・・思考停止・・・・考える。
「え~と、ちょっと待った、え~と・・・」
えと、ん?
実際どちらかに告白しようと何度も考えたが選ぶことはできず、そして今2人同時に告白された・・・
「え~と、確認いい?」
「うん」「いいわよ」
2人とも緊張してるのかガチガチで顔も真っ赤にしている。
「それは・・・2人一緒にってことでいいのかな?」
「そうよ。こうでもしないと私達は今のままだと思うわ。でもこのままじゃ嫌なの!」
「そうね。でもお互いに気持ちは誤魔化せないから前から話ししてたのよ。」
「だから」「もう一度言うわね」
「「イッセーが好き。私達と付き合って下さい!」」
ここまで言われて俺がなにも言わないわけにはいかないよなぁ・・・おし、覚悟決めるか!
「俺も2人のことが好きだ!大好きだ!でも俺はどっちも選べなくて保留にしてたヘタレだ!それでもいいなら・・・2人と付き合いたい!それでもいいか?」
「うん!」
「もちろんよ!」
「イッセー」
「私達も」
「「大好きよ」」
「俺も2人とも大好きだよ。」
俺は2人を抱き寄せキスをした。
この日、普通とはちょっと違うが、俺達は恋人同士として3人で付き合うことになった。
卒業よりも大事な日になった。
2人とも大事にしよう!夕陽を見ながら俺は心に刻んだ。
すいません。ラブシーンは苦手です。