転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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なかなかロキが出てこない。


英雄派の企み

 

 

影使いが消えた後、異形の存在も霧散しそれと共に戦闘も終了した。

 

ギャスパーは残った俺たちに倒された敵を眠らせリアスや朱乃が冥界に転送している。

 

「敵の戦略も段々と手が込んできてるな。」

 

俺は怪我はしてないが念の為とアーシアに治療されながらつぶやいた。

 

「そうだね、回数を重ねるごとには厄介になってきているね。」

 

「厄介?」

 

裕斗の言葉に俺は聞き返した。

 

「向こうも研究しているのか特殊な能力の神器(セイクリッド・ギア)使いやあの影みたいな異形の敵の攻撃が光の属性になったりとか段々やりにくくなってきている。」

 

確かにあの異形の影みたいな奴の攻撃も変わって強力になったり、こっちの弱点の属性になったりと厄介になってるのは確かだな。

 

「パワーでは対抗出来ないからこっちの攻撃を返したりそらしたりと研究されてるのは確かみたいね。」

 

リアス達が転送を終えたのかこちらにやって来た。

 

「その割には中途半端な襲撃ばかりな気がするわね。何かの実験してるみたいな?」

 

イリナが言うのも頷けるな。実際戦闘も今回で5回目位だけど規模自体は変わらない。そろそろ決戦!みたいな感じも無い。

 

「こちらの能力の把握もしてるんでしょうけど、あちらの神器(セイクリッド・ギア)の能力の把握とかどう応用出来るかとかの実験とか検証してる感じかしら?他の勢力の所にも送ってるし。」

 

実験に検証か。何を企んでるんだ?皆もイリナの言葉が気になるのか考え込んでいる。

 

「・・・劇的な変化。」

 

『!?』

 

小猫ちゃんのつぶやきにみんなが反応する。

 

神器(セイクリッド・ギア)使いを俺達にぶつけて禁手化(バランス・ブレイカー)に至らせるって事か?」

 

自分で言っといてなんだが、色々有り得ない感じもするが。

 

「そうですね。各勢力や私達の相手をしていればそういう可能生は充分あると思います。」

 

小猫ちゃんが俺の疑問に答える。

 

「確かに人間からしたら天使・堕天使・悪魔は異形の存在だし私達も赤龍帝のイッセー、朱雀・雷光の朱乃、偽聖剣のイリナ、聖魔剣の裕斗、仙術・妖術を使う黒歌に小猫、ヴァンパイアハーフで魔術も使えるギャスパー、回復を出来るアーシア、それに天使でデュランダル使いのゼノヴィア。改めて言うと凄いイレギュラーなメンバーよね、私達。」

 

「滅びの魔力を使えるリアスもな。」

 

リアスの話に追加する。

 

「僕もそう思うよ。それにさっきの戦闘の最後で影使いの変化・・・似てると思わないかい?」

 

裕斗の言葉に俺とイリナが頷く。

 

確かにあの気配は至った時の感じに似ている。

 

裕斗もイリナも俺と同じ様な事を思っていたらしい。

 

「仮にそうだったとしたら強引ね。非人道的とも言えるけど何人倒されてもその内一人でも至ればいいなんて考えには賛同できないわね。」

 

これはイリナは割と本気で怒ってるな。

 

「とりあえず俺達だけで話してても埒が明かないし一旦戻ってアザゼルさんに相談しようぜ。」

 

「そうね、帰ってアザゼル先生に相談しましょう。」

 

俺の言葉にリアスも賛同し戻る事にした。

 

 

 

帰ってからアザゼルさんに今日の話をしたら同じ考えだったらしく

 

「三大勢力の考えもお前等と同じ結論になった。まったく、英雄名乗ってるくせにやってる事は非人道的な実験だ、あいつ等の方がよっぽどらしい(・・・)んじゃないか?」

 

アザゼルさんが皮肉を言っている。まあ気持ちは分からないでもないけど。

 

それから───とアザゼルさんが続ける。

 

「明日オーディンの爺さんがこっちに来訪する。そこでイッセーと朱乃、お前等で迎えに行ってくれ。それからバラキエルも護衛として出すから3人で行ってくれ。」

 

俺と朱乃はお互い顔を見合わせる。

 

「俺達も護衛って事でいいんですか?」

 

「そうなるな。それと軽く町の案内も頼む。どちらかと言うとそっちがメインだな、護衛はバラキエルとオーディンお付きのヴァルキリーがいるからそっちに任せればいい。」

 

「何でこの町に来るの?」

 

朱乃がアザゼルさんに聞く。

 

「日本の妖怪達や神々と話をする為なんだが、この町は三大勢力が集まっている拠点にもなっている。滞在を考えるならこの町以上に安全な所は無いんだよ。それからこれは申し訳ないとも思っているが俺やお前達がいるからな、有事の際に即行動できてしかもその辺の軍隊よりも強いときてる。そういう事情でこの町に滞在している間はお前等で護衛を頼む。」

 

そういう事なら仕方無いか。

 

「わかりました。それで明日は何時位に行けばいいですか?」

 

「昼頃に駅に行ってくれ。バラキエルにもそれ位に駅に行ってもらうように言ってある。」

 

 

 

次の日の昼、俺は朱乃と駅に向かいバラキエルさんと合流してオーディンの爺さんが来るのを待っていた。

 

「今更だけど電車で来るわけじゃないよな?」

 

「冥界のサーゼクスの所へ転移して地下からグレモリーの列車で来ると聞いている。」

 

俺の疑問にバラキエルさんが答えてくれる。

 

「随分遠回りな。」

 

「サーゼクスにも用があるらしくてな、冥界経由になっているのとこの辺りだとマークしてなくて飛んで来れないという事情もあるらしい。」

 

なるほど。

 

「来たみたいよ。」

 

朱乃が言った通り丁度駅から爺さんとお付きのヴァルキリーのロスヴァイセさんが出て来た。

 

「久しぶりじゃの、赤龍帝。」

 

「お久しぶりです。・・・ていうかラフな格好ですね。」

 

「格式張った格好だと逆に目立つからの。じゃというのにロスヴァイセは堅苦しいスーツなんぞ着おって。そんな堅苦しいことじゃから彼氏の一人もできんのじゃ。」

 

「それは関係ないじゃないですか!!オーディン様はラフ過ぎます!サーゼクス様もアザゼル様も寛容な方達だから良いものの他の神族相手だったら侮られますよ!」

 

おお、主神に意見している。

 

「そんなの分かっておるわい。ああ、こいつはお付きのヴァルキリーでロスヴァイセじゃ。譲ちゃんとバラキエルは初めてじゃったの。」

 

朱乃とバラキエルさんが挨拶する。

 

「オーディンの爺さん、これからどうするんだ?」

 

「とりあえず軽く町を案内してくれるかの。アザゼルと会うのはその後でいいじゃろ。」

 

「了解したぜ。それじゃあ、周ろうか。」

 

そう言い暫く町の案内をして家に戻った。




次回も出ませんね。

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