転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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祝100話!!

なんか特別な~、と考えましたが思いつかなかったので日常話です。


デートしよう

「エアロスラストォォォォ!」

 

ドドーン!

 

俺達は今、兵藤家の最上階の大きなスクリーンでテレビを見ていた。

 

画面では禁手化(バランス・ブレイク)した俺が悪のボスを倒した所だ。

 

「すげ〜恥ずかしいんですけど。」

 

「いいじゃない、こういうのも。私は楽しいけどね。」

 

朱乃が画面を見ながら言ってくる。

 

「とはいえ眷属全員出てるなんて・・・。」

 

イリナが顔を真っ赤にしている。

 

「開始早々冥界では大人気番組だそうです。視聴率も毎週上がってるそうです。『風龍帝・ウインドドラゴン』。」

 

歴代の赤龍帝と異なり風の妖精と契約し平和の為に戦う正義のヒーローらしい。

 

史実とは違い破壊ではなく平和の為に戦うというのがウケているみたいだ。リアスの眷属全員出ていてそれも人気に拍車をかけている。

 

「イッセー君の鎧もだけど他のみんなの武器とか技の再現率が高いね。」

 

裕斗はそこに注目するのか。

 

「子供向け番組なのに力入れ過ぎじゃね?」

 

「最近何かと不穏なニュースが多いからな、実際に活躍してて注目度No.1のお前等が最適だろうとなって選ばれたんだよ。ドキュメンタリーとかよりこういう方が受け入れやすいだろ?」

 

アザゼルさんが番組について説明するが

 

「お父さん、グレモリーと共同でグッズ販売して、凄い儲けてるのよね?」

 

朱乃がジト目で突っ込む。

 

「なっ!?どうしてそれを!」

 

露骨に狼狽えるアザゼルさん。

 

「ああ、シェムハザから聞いてな、裏口座はこっちで押さえたからな。」

 

「な、な、な。」

 

「どうせ趣味の実験や研究に使うつもりだったんだろ?多少使うなら許したんだが私に黙ってこういう事した罰だ、没収だ。こっちで管理するからな。暫くは反省してもらおう。」

 

朱璃さんがアザゼルさんに通告する。

 

「ぐ、わかった。すまなかった。」

 

朱璃さんの迫力に押され折れるアザゼルさん。

 

「結構儲けてるから私専用の車と出演してるお前等にも還元するか。」

 

意地悪な目をしながら朱璃さんが言ってくる。

 

その言葉を聞いてみんなが沸き立つ。みんなの思考はそっちにいってしまったようだ。

 

ちなみに俺にもかなりの金額がグレモリーから振り込まれている。まあ、そんなに使わないのでグレモリーで管理してもらっている。軽く家が建つ位は貯まっているし人気が上がればまだまだ増える。高校生が持つ金額じゃね〜よ。

 

「お前等だってグレモリーから入ってきてるだろ!」

 

アザゼルさんが反論するも

 

「そんな事言うならアザゼルだってテレビのプロデュースのギャラ入ってるじゃないか。だが、グッズは別だよな?こういうのも公平にしないとだよな?アザゼル。」

 

朱璃さんにとどめを刺されアザゼルさんは項垂れて何も言わなくなった。

 

 

 

「そろそろ修学旅行じゃない?」

 

「ああ、今班をどうするか話してる。」

 

リアスの問に答える。

 

今はこの間の白夜島の埋め合わせでデート中だ。

 

「多分、俺・松田・元浜と朱乃・イリナ・黒歌とゼノヴィア・玲奈・桐生の3グループで動くことになるかな。去年はリアス達も京都だったんだよな?」

 

「そうよ。憧れの京都で恥ずかしいけど舞い上がってしまっていくつか予定の場所に行けなかったわ。」

 

ちょっと悔しそうにしている表情も新鮮で可愛いな。

 

「てか、いくらでも魔法陣で行けるんじゃね?」

 

「わかってないわね、修学旅行で初めて行くからいいんじゃない。魔法陣で移動なんて野暮な事しないわよ。それに自分の足で歩いて肌で感じるのがいいんじゃない。」

 

分かるような気もする。

 

「俺達もきっちり予定組まないとな〜。とはいえ初めて組優先だな。」

 

「イッセー達は何回か行ってるのよね?」

 

「ああ、母さんと朱璃さんの関係とアザゼルさんの依頼で数回ね。だけど観光目的じゃなかったからあまり知らないんだよな〜。」

 

お互い不干渉とはいえどうしても会わないといけない事もあるらしくその付き添いでってのと、アザゼルさんの依頼で妖怪討伐で京都まで追いかけて行ったな。

 

「3泊4日だから予定きちんと組まないと行きたい所にいけなくなるわよ。お土産買う時間も入れておかないと全部回れなくなるわ。」

 

リアスは日本好きだからな〜、テンション上がってお土産屋さんで時間食ったに違いない。まあ、そういう所が可愛いんだけど。

 

「なんか悪い事考えてない?イッセー。」

 

「ないない!リアスは可愛いな〜、とか考えてた・・・あ。」

 

「と、突然可愛いとか!不意打ちは卑怯だわ!」

 

焦って思わず考えてた事が。

 

リアスも突然言われたせいか顔を真っ赤にしている。

 

「あははは、ごめんごめん。じゃあお詫びに昼ご飯奢るよ。」

 

「デザートに餡蜜付けてくれるなら許してあげる。」

 

「了解しました、リアス姫。」

 

そう言い俺達は昼食をとることにした。

 

 

 

昼ご飯はリアスのリクエストで蕎麦を食べ、餡蜜は俺が事前に調べておいた美味しいと評判のお店に来ていた。

まあ、ぶっちゃけおやっさんのお店の支店だったりする。

 

「この間お土産で抹茶ケーキ買ってきた所の支店なのよね?」

 

「ああ、前に冗談でおやっさんに支店作ったら?って言ったらいつの間にか作っててこの間行った時に聞いたんだよ。」

 

「じゃあ、ここは初めてなの?」

 

「ああ、俺は初めてだな。リアスと来ようと思ってたからな。朱乃達はこの間行ったみたいだけどな。」

 

「私と来る為にイッセーは来なかったの?」

 

おお、物凄い期待の眼差しで見られている。

 

「あ〜、そうなるかな。白夜島の時置いて行ったし向こうでもリアスと一緒に来たいと思ってたし。」

 

実は朱乃達にもリアスは誘わないでくれと頼んでもいた。我ながらキザだな〜とか思ったけど。

 

「ふふっ、ありがとう。そこまで考えてくれてたなんて嬉しいわ。」

 

「フルーツ餡蜜2つお待たせしました。」

 

「っ!」

 

声に驚いて店員を見ると

 

「雅さん!?」

 

雅さんがトレー片手に笑っていた。

 

「この間ぶり、イッセー君。」

 

「何でここに?」

 

「ここのお店まだ出来たばかりだからたまに様子見に来てるのよ。・・・ふ〜ん、この娘がもう一人の彼女さん?」

 

雅さんが興味深そうにリアスを見ている。

 

「リアス・グレモリーです。この間の抹茶ケーキ美味しかったです。」

 

リアスが挨拶する。

 

「ありがとう。リアスちゃん綺麗ね〜、礼儀正しいし。イッセー君やるわね〜。」

 

「あはははは。」

 

笑って誤魔化す。

 

「お〜、写真より綺麗じゃないか、イッセー。」

 

ちょ!

 

「おやっさんまで?!」

 

見れば厨房からおやっさんが出てきてこっちに来ていた。

 

「あっはっは。成功だったな、雅。」

 

「朱乃ちゃんとイリナちゃんの情報通りだね〜。」

 

どういう事?

 

「昨日朱乃から雅に連絡来てな、今日ここにお前等が来るって聞いてここの様子見とお前を驚かそうと思って待ってたんだよ。」

 

「なんてサプライズだよ。」

 

相変わらず思いつきで行動する人だな〜。

 

「え〜と、イッセー。」

 

困惑しているリアスが声をかけてきた。

 

「ああ、この2人がこの間話てた鬼族族長の酒呑童子ことおやっさんと娘の雅さんだ。そしてこのお店のオーナー。こういうサプライズな事が好きで以前もやられた事があるんだよ。」

 

「ははは、そういう事だ。邪魔してわるかったな、この餡蜜とケーキはサービスするよ。かわりにたまにはこの店使ってくれ。」

 

「ありがとうございます。ええと、リアス・グレモリーです。ここの甘味は本当に美味しいのでこれからも通わせていただきます。」

 

流石にいきなりでリアスも戸惑ってるな〜。

 

「ああ。それから固っ苦しいのは苦手でな普段通り話してくれればいいぜ。まあ、ゆっくりしてってくれ。」

 

そう言い残すとおやっさんは厨房に戻って行った。

 

「それじゃあ私も仕事に戻るね〜。お邪魔しちゃってごめんね。」

 

雅さんも仕事に戻っていった。

 

「・・・朱乃達にしてやられた。」

 

「なんで分かったのかしら?ここ来るの。」

 

うわ、分かって聞いてるな。

 

「あ〜も〜、仕方無い。俺がリアスとここに来たいって言って誘わないでくれって頼んでたんだよ。」

 

恥ずかしい!

 

「ありがとうイッセー。やっぱりあなたと付き合えて良かったわ。大好きよイッセー。」

 

満面の笑顔で言われたら何も言えないじゃないか!

 

「ふふふ、照れてるイッセーもいいわね。今度はみんなで来ましょう。」

 

「ああ、そうだな。それとまた2人で来よう。」

 

「ええ。」

 

それから甘味に舌鼓を打ちデートを楽しんだ。




番外はここまでで次回からロキ編です。

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