ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

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最近タイトルが思いつかなくなってきた……。


出現!ポニ島のUB!

ポニ島にてウルトラオーラが検知されたとの知らせを聞き訪れていた四天王のハラとライチ。その発生源と思われるポニの原野を歩いていると、目の前にUBと思わしきポケモンが姿を現したのだった。

 

『ハラさん、ライチさん』

「おお!その声はビッケ君ですな?」

『そちらに出現したUBの詳細を転送しました!確認して捕獲をよろしくお願いします!』

 

2人の耳に入ってきた声はエーテル財団代表秘書のビッケであった。ビッケの言う通りそのUBの詳細が転送されており、2人はそのUBの詳細を確認する。

 

コードネームは“UB06:LAY”。通称ツンデツンデとエーテル財団は名付けたようだ。

 

タイプはいわ・はがねタイプと聞いただけでもいかにもと言わんばかりの丈夫そうなタイプだ。だがツンデツンデは厳密に言えば一匹ではなく、複数の個体が自らの身を守るために集結し形成された姿なのだそうだ。

 

本来は大人しい性格だそうだが、今はツンデツンデの複数の目が青色から赤色に変化し、まるでケンタロスのように踏み荒らして暴れている。

 

「とりあえず、早めに止めなければなりませんな!」

「ええ!いわタイプのポケモンにこれ以上悪気のない悪事を働かせるわけにはいかないわ!」

 

ライチはいわタイプの使い手でもあるためいわタイプに対しての思い入れは人一倍強い。だからかいわタイプを持つツンデツンデの心情を察し、彼を止めるために自らの相棒が入ったモンスターボールを投げた。

 

「行くわよ!ルガルガン!」

『ガウゥ!』

「行きますよ!ハリテヤマ!」

『ハァリィ!』

 

ライチはいわタイプのルガルガン、ハラはかくとうタイプのハリテヤマを繰り出した。はがねタイプを持つツンデツンデに対しては相性が悪いが、かくとうタイプのハリテヤマであればツンデツンデに対しての相性はかなりいい。

 

それに彼らは四天王と呼ばれる人物だ。たとえ相手がUBであり相性が悪くとも、必ず何とかしてくれるという期待感がある。

 

「行くわよ!ツンデツンデ!」

『っ!?』

 

ライチの声に反応し、敵として認識したのかツンデツンデは視線に入ったルガルガンとハリテヤマに対して複数に岩を直線的に飛ばしてくる。いわタイプの技であるロックブラストだ。

 

ルガルガンとハリテヤマはバックステップをすることでその攻撃を回避する。しかし彼らが元居た場所にはロックブラスの衝撃により大きくクレーターができていた。その光景からツンデツンデの攻撃力は相当なものだということが伝わってくる。

 

「ルガルガン!ストーンエッジ!」

『ガルゥ!』

 

ルガルガンは拳を強く握り地面を思いきり殴りつけ岩の刃を発生させる。岩の刃が勢いよく接近しツンデツンデに突き刺さる。

 

ツンデツンデにストーンエッジが刺さり爆発するが、その衝撃が消えるとツンデツンデはビクともしていない。はがねタイプを所持しているというのも関係するかもしれないが、それ以上に物理攻撃に対する耐久力が凄まじいのだろう。

 

『っ!!!』

 

ツンデツンデは大きく咆哮をあげ、今度は光を一点に集中させ照射する。はがねタイプの技であるラスターカノンだ。

 

「ハリテヤマ!」

『ハリィ!』

 

ラスターカノンはルガルガンに鋭く迫る。ハリテヤマはルガルガンのカバーに入りラスターカノンをその大きな手で防ぐ。これは逆にチャンスだと感じたライチはルガルガンに反撃の指示を出す。

 

「ルガルガン!かみくだく!」

『ガウ!』

 

ルガルガンはハリテヤマの背後からジャンプして飛び出し、ツンデツンデに接近しかみくだくで攻撃する。かみくだくはツンデツンデにヒットし、今の一撃でツンデツンデは大きく怯んで後退しラスターカノンの攻撃が中断される。

 

その隙を狙い、ハリテヤマは今度は自分の番だというようにツンデツンデに突進していく。

 

「今です!ツッパリ!」

『ハリ!』

 

ハリテヤマは怯んだツンデツンデにツッパリで追撃する。しかしツンデツンデはその攻撃が当たる直前、体を更に硬化させ防御の態勢に入る。自身の防御力を上昇させるてっぺきである。

 

はがね・いわタイプのツンデツンデに対しかくとうタイプの技の効果は高いが、防御力を上げるてっぺきによりハリテヤマの攻撃をツンデツンデは耐えしのいでいる。

 

「連続でツッパリです!」

『ハリ!ハリ!ハリ!』

 

ハリテヤマは怒涛のツッパリによる連続攻撃で反撃の隙を与えないと言わんばかりの攻撃を浴びせる。いくらてっぺきで耐久力を上げているとはいえ、それでも効果抜群の技を連続で浴びてしまえばさすがのツンデツンデあっても限界は近くなるだろう。

 

順調に攻め込んでいるハリテヤマであったが、そう簡単に追い込めるほどツンデツンデも甘い相手ではなかった。

 

ツンデツンデは自身の四本の足を体の中に収納する。さらに防御力を高めようとしているのかと思いハリテヤマは攻撃の手を緩めることはなかった。しかしツンデツンデのしようとしていることは全くの逆であったのだ。

 

ツンデツンデはそのまま体を丸め勢いよく回転する。その遠心力にハリテヤマは巻き込まれてしまい、ツッパリを強制的に中断させられてしまう。それだけではなく、ツンデツンデはその回転を利用しハリテヤマを吹き飛ばし転がり始めたのだ。これはラスターカノンと同じくはがねタイプ技で自身の素早さが遅いほど威力の高くなるジャイロボールだ。

 

『ハリィ!?』

「!?ハリテヤマ!」

 

ハリテヤマを吹き飛ばしたツンデツンデはそのままの勢いで真っ直ぐルガルガンに突進する。ルガルガンはツンデツンデを止めるべくツンデツンデの頭上まで飛び上がる。

 

「ルガルガン!かわらわりよ!」

『ガルゥ!』

 

ルガルガンはツンデツンデに渾身の力を込めた手刀、かわらわりを振り下ろす。ルガルガンのかわらわりとツンデツンデのジャイロボールが激突する。

 

しかしルガルガンのかわらわりはツンデツンデの高威力を誇るジャイロボールに次第に押されてしまい弾き返されてしまう。

 

「ルガルガン!?くっ、防御力だけでなく攻撃力もかなりのものね。」

 

ツンデツンデはジャイロボールの勢いを利用し、その巨体には見合わない跳躍力を見せつけ飛び跳ねる。

 

ツンデツンデはルガルガンたちの上空まで飛び上がると、再び足を体の外へと出現させ、上空からの攻撃態勢に入った。

 

ツンデツンデは上空からロックブラストを複数発射する。落下の勢いも相まって先ほどよりもロックブラストの威力は上がってしまっている。ルガルガンの盾となるようにハリテヤマが前へと出て構えをとる。

 

「ハリテヤマ!インファイトです!」

『ハリ』

 

ハリテヤマは目を瞑り精神統一して集中力を高める。ロックブラストは勢いよくハリテヤマに接近し、自身の目の前までやってきた瞬間に開眼し拳を握る。

 

そして素早く拳を連続で突き出しロックブラストを次々と撃墜していく。インファイトは自身の防御を捨てる代わりに攻撃力の高い連続攻撃を相手に素早く浴びせる、文字通り捨て身の攻撃だ。ハリテヤマの攻撃でツンデツンデのロックブラストは全て迎撃された。

 

ツンデツンデはその後地面に着地すると、再び体を丸くしてハリテヤマに突進していく。ツンデツンデのジャイロボールにハリテヤマは今度は攻撃ではなく、防御の態勢へと移行した。

 

ハリテヤマはその大きな両手を前に構え受け身の態勢をとる。ツンデツンデのジャイロボールを正面から受け止める。

 

しかしそれでも完全に止めることはできず、ハリテヤマは徐々に徐々に後ろへと後退させられてしまう。しかしその瞬間こそがハラたちの狙いでもあったのだ。

 

「ライチ君!今です!」

「任せて!」

 

ライチはこの瞬間を待っていたとハラの合図に合わせて構えをとる。アローラに伝わる魂を込めた全力の大技、Z技のポーズだ。

 

「アーカラの守り神カプ・テテフよ。アローラを守るため、私に力を……」

 

ライチは祈りを込めながらいわタイプのZ技のポーズをとる。

 

「ルガルガン!」

『ワオォン!!』

「これが私たちの全力!」

 

 

 

――――ワールズエンドフォール!!

 

 

 

ルガルガンが飛び上がると、その頭上に巨大な岩の塊が生成される。それをルガルガンは上空からツンデツンデに投げつけた。

 

「ハリテヤマ!はっけい!」

『ハリィ!』

『っ!?!?』

 

ハリテヤマはジャイロボールを受け流しながらはっけいを放つ。はっけいはかくとうタイプの技であり威力は高くないが相手の体の芯にまで貫く衝撃を与え、麻痺させる追加効果を持っている。その効果によるツンデツンデの動きが一時的に止まってしまった。

 

ツンデツンデは何が起こったのかわからない様子で戸惑っている。そして彼には防御手段が一切なく、そのままルガルガンのZ技に押しつぶされる形となってしまうのだった。

 

ルガルガンの強力なZ技が炸裂し、その衝撃が辺り一帯を包み込む。その後その衝撃が晴れるとツンデツンデは複数の目を回しており戦闘不能と言える状態になっていた。

 

「今よ!ウルトラボール!」

 

ライチの投げたウルトラボールがツンデツンデを捕らえる。ツンデツンデの入ったウルトラボールが数回揺れると、限界まで弱っていたツンデツンデは出てこられるはずもなくそのまま捕獲された。ツンデツンデの捕獲成功である。

 

ライチはツンデツンデの入ったウルトラボールを拾い上げる。それと同時にビッケから再度通信が入る。

 

『ウルトラオーラの消失を確認しました。お疲れ様です。あとは我々にお任せください。』

 

そういってビッケからの通信が切れる。残るはもう一方のUBだが、そちらは2人に任せてしまえば大丈夫だろうと判断し互いに頷き合い、自分たちは捕獲したUBを送り届けるべくその場を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、ポニの樹林では……

 

「ありゃりゃ、これまた変わったUBだね。」

「強敵に違いありません。油断なきように。」

『ズガドーン!』

 

そこではもう二人の四天王、アセロラとカヒリが新たに出現したUBと対峙していたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―コードネーム“UB06:LAY”捕獲完了―

 

 

 

 

 




次回はツンデツンデに続きズガドーンの出番となります。流れ的にアクジキングの出番がない可能性が浮上してしまい焦っております。お前はここでも不憫な扱いを受けるのか?


剣盾の現在の状況報告でございます
ランクマでは取り敢えずブイズでマスターボール級まで行きました。それまでの戦績は27戦22勝5敗とかなりの好成績でした。

現環境的にミミッキュ、ドラパルト、ギャラドスが非常に多くテンプレ型のシャワーズやブラッキーが扱いやすかった印象です。ロトムやナットレイもいるのでチョッキニンフィアと組ませるとかなり広い範囲が見れました。

逆にアタッカー型のブースターやサンダースは少々選出しにくかったです。どうしてもドラパルトに上をとられてしまい襷貫通のドラゴンアローが重く、襷よりも他のアイテムで運用した方がいいかもしれません。

それでも前作使いずらかったリーフィアやグレイシアが今作では寧ろ活躍の場が多かったのは嬉しかったです。物理環境で環境に炎がいないだけでリーフィアが動きやすく、グレイシアはフリーズドライでトリトドンやギャラドス、カセキメラことウオノラゴンを倒せるので保険での襷運用が使いやすい印象でした。

ブラッキーにゴツメ持たせてますがダイマックス技が接触技じゃなく発動しずらかったので、イアのみとかの回復木の実の方がいいかも?

少なくともメガシンカが撤廃されたことでブイズが遥かに戦いやすかったのは間違いありません。正直ブイズだとドラパルトは鉢巻じゃなければ大して怖くありません。何してくるか分からないガブリアス様に比べたらねぇ。やっぱガブリアス様って最強なんやなって。

ドラパルト、ミミッキュ、ギャラ、ロトム、ナット辺りの入ったテンプレ型のパーティにもかなり勝率がよかったのである程度アドバイスが出来るのでもし【ブイズ】で困ったことがあれば教えられます。多分ガチパ使った方が勝率下がるのでブイズ限定ですが……。

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