ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

53 / 223
はい、今回はちゃんと投稿できました!

と言う訳でリクエストに2人のイチャイチャデート回を作ってほしいというものがありましたので以前から作ろうかと考えていた回にぶっこみました。……のですが、自分にはこれが限界です。ちょっとデートとは違いますが。デートだと予定と違ってしまいますし、そもそもデートする場所が思い浮かばない……。決して書いてる途中にデートの事が頭から飛んで行って忘れたとかそんなことはない(汗

イチャイチャ回簡単そうに見えて結構難しいですの。どんな展開にしようか中々思いつかないというか……。名前的にはポケモン主体?ですが後半にイチャイチャします。どんなレベルのイチャイチャかは見てからのお楽しみと言う事で。当然R18展開はヌシが好みでない(とゆうか書ける自信がない)ので入れることはまずないでしょう。……キスとか抱きしめるくらいならR18に入らないよ……ね?


タマムシシティ再び!ポケモン感謝祭!

ヤマブキジムで6個目のバッジを手に入れたリーリエ。次のジムのあるグレンタウンへと向かうため、道中のタマムシシティへと立ち寄っていた。すると……

 

「?シンジさん、あの看板はなんでしょうか?」

 

リーリエが指を指した方角には一枚の看板が立っていた。以前来た時には看板など立っていた記憶など2人にはないが、内容が気になったため2人は看板の元へと歩み寄る。

 

「えっと……」

『今日はタマムシデパート主催のポケモン感謝祭!いつもお世話になっているパートナーたちに素敵な贈り物をして、より一層の絆を深めよう!』

 

シンジが看板の内容を読むと、そんなことが書いてあった。どうやら今日はタマムシシティで行われる特殊な日のようだ。確かに周囲を見渡すと、前回来た時よりも多くの人で賑わっていた。すると詳細がよく分からないシンジとリーリエの元に、ある人物が近づいてきた。

 

「今日は一年に一度タマムシシティで行われる特別な日。ポケモン感謝祭の日ですのよ。」

『エリカさん!?』

 

2人の元へとやってきたのはタマムシジムのジムリーダー、エリカだった。

 

「ポケモン感謝祭ってなんですか?」

 

リーリエがエリカにポケモン感謝祭とは何なのか詳細を尋ねる。エリカは疑問を抱いている2人に笑顔でポケモン感謝祭について説明する。

 

「ポケモン感謝祭は年に一度の祭典です。共に歩むパートナーであるポケモンに感謝の気持ちを込めてプレゼントを用意する日なのですわ。タマムシデパートでも、この日は特別価格でプレゼント用のアイテムを売って下さるのです。」

 

なるほど、とシンジとリーリエは納得する。確かに自分のポケモンたちにはいつもお世話になっている。こういう日くらいはポケモンたちに対して感謝の気持ちを形にして伝えてもいいかもしれないと2人は考えた。

 

「それって僕たちも参加できますか?」

「勿論、誰でも参加自由です。」

 

エリカの言葉を聞き、シンジとリーリエは顔を見合わせて頷き、ポケモン感謝祭に参加する事を決意したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、ポケモンたちをお預かりいたします。」

『お願いします!』

 

私達は自分のポケモンさんをタマムシデパートに預けることにしました。ポケモンさんに渡すプレゼントである為、ポケモンさんにプレゼントの内容を知られるわけにはいきません。主催と言う事もあり、タマムシデパートが責任を持ってポケモンさんたちを大切に預かってくれるのだそうです。

 

「じゃあ僕たちも行こうか。」

「はい!」

 

私とシンジさんは、ポケモンさんに渡すプレゼントを購入するためにプレゼントコーナーに向かいました。

 

(……よく考えたらポケモンさんたちがいない今、私とシンジさんの2人きり?……!?///ま、まるでデートみたいです!?)

 

そう思うと私は段々緊張して顔が熱くなってきました。今まではポケモンさんと一緒に旅しているという意識があったのでデートなどと思ったことはありませんでした。ですが意識し始めるとどうしても緊張してしまいます///

 

「?リーリエ、どうかした?」

「い、いえ!なんでもありましぇん!///」

「そ、そう?」

 

う~、緊張のあまり噛んでしまいました。以前ヤマブキシティでもデートみたいに2人で歩き回ったことはありましたが、正直あの時はジム戦に負けたショックで楽しむ余裕がありませんでした。そのせいか今回は余計意識してしまいます。こ、こんな状態でプレゼントなんて決められるのでしょうか……。

 

私とシンジさんはプレゼントコーナーまで辿り着きました。この日の為か、プレゼントコーナーは他のエリアに比べてかなり広く設置されていました。年に一度のポケモン感謝祭と言う事もあり、多くの人たちで賑わっています。人が多いから少しは緊張も解けるでしょうか。いや、寧ろ他の人の目が気になって余計に緊張してしまうかも……。か、かかかカップルに見られたり……とか///

 

「リーリエ?」

「は、はい!な、なんですか?」

「本当に大丈夫?声かけても返事ないから……。体調悪いなら一旦出直す?」

 

シンジさんは私の事を心配してくださっているようです。優しいシンジさんにこれ以上心配させるわけにはいきませんよね。正直まだ緊張が解けたわけではありませんが、緊張してばかりでは楽しめないので一度深呼吸をして気持ちを落ち着かせました。

 

「……ふう、もう大丈夫です!問題ありません!」

「……そっか。リーリエはポケモンたちに渡すプレゼントって決めてる?」

「いえ、まだです。プレゼントを渡すのは初めてなので何を渡せばいいのか……。」

「そうなんだ。」

 

私は今までプレゼントを渡したことはありません。寧ろ私は幼い頃にお母様から(半ば強制的に)貰っていたことばかりでした。ですのでプレゼントとはどのように渡せばいいのか戸惑っているところです。

 

そんな困惑している私に、シンジさんがアドバイスを与えてくれました。

 

「僕はリーリエから貰ったものならポケモンたちはなんでも喜んでくれると思うけどなあ。」

「そう……でしょうか?」

「うん。ポケモンたちはリーリエの事が大好きみたいだからね。大好きな人から貰えるものなら、なんでも嬉しいと思うよ。」

 

大切なのは気持ちだからさ、とシンジさんは一言付け加えてそう言います。大好きな人から……プレゼントとはそういうものなのでしょうか。何を渡すかは迷いますが、それでも少しは気持ちが楽になりました。

 

「ありがとうございます。」

「じゃあ色々見て回ってみようか。」

「はい!」

 

私はシンジさんと見て回ってゆっくりとプレゼントを探すことにしました。時間は充分にあるのでゆっくり探しても問題ないと思います。

 

プレゼントコーナーには他の店で見る事のできないポケモンさん用のアイテムが多く置いてありました。ポケモンさん用の服だけでなくゴツゴツメットやこだわりハチマキなどのアイテム。……服は分かるのですが他のアイテムはどう使うのでしょうか?

 

「シンジさんは何をプレゼントするかは決めているのですか?」

「うん。僕は連れてるポケモンの種類も偏ってるからね。それぞれに同じだけど違うものを渡すつもりだよ。」

「同じだけど違うもの……ですか?」

 

シンジさんは微笑みながらそう答えました。シンジさんの事だからきっと素敵なプレゼントなのでしょうが、何をあげるつもりなのかは検討がつきません。ですが、今の言葉で少しヒントは頂けた気がします。

 

「……あのさ、ちょっと提案があるんだけど。」

「?なんですか?」

 

シンジさんは少し悩んだ素振りを見せながら提案をしました。

 

「一旦別れてプレゼントを探してみない?」

「別れてですか?」

 

シンジさんは小さく頷きました。何だか理由は言えない雰囲気です。個人的には名残惜しいですが、シンジさんがそう言うのであれば仕方ありません。

 

「分かりました。きっと私、シロンたちの喜ぶ素敵なプレゼントを用意して見せます!」

「僕も楽しみにしてるよ。じゃあ、また後でね!」

 

シンジさんはそう言って私に手を振りながらその場を去っていきました。私も気を取り直してプレゼントを探すことにしました。

 

とは言え、その場には色んなものが並んでいるのでどれを選ぼうか目移りしてしまいます。そんな時、私の目にあるものが入ってきました。

 

「お花……ですか……。」

 

そこには色とりどりのお花が並んでいます。お花といえばプレゼントの定番、という話を聞いたことがあります。それに、お花であればフシギソウさんに似合いそうな気がします。

 

「お客様!」

「は、はい?」

 

私がお花を眺めていると、突然店員さんが話かけてきました。突然の事でビックリしましたが、店員さんは困っている私に商品の紹介をしてきました。

 

「ポケモンたちのプレゼントに悩んでいるのでしたら、こういったのもあるのですが?」

 

そう言って店員さんが差し出してきたのはお花を使った装飾品でした。ポケモンさん用にお花で作った冠や、小さく束ねられた花束等がありました。他にもお花をモチーフにした商品に、お花の香りを使ったポケモンさん用の香水、様々なものが売られていました。

 

私が並べられた商品を見ていると、あるものを見てピンときました。

 

「これは……これなら喜んでくれるでしょうか。」

 

その時私は、シンジさんの言っていた『同じだけど違うもの』を思い出しました。我ながらこれはいい案かもしれないと感じ、ポケモンさんたちに渡すプレゼントを決めました。

 

「こ、これを下さい!」

「はい、ありがとうございます!」

 

私はお金を支払い、店員さんからポケモンさんへのプレゼントを買いました。感謝祭の特別セールというだけあり、値段も格安で売っていただけました。これが出血大サービスというものでしょうか。お金自体はお母様から少しいただいているため問題ありません。それよりも、他のポケモンさんにも買わないといけませんね。

 

……そういえばポケモンさんにあげるプレゼントばかりを考えてましたけど、シンジさんにもプレゼントを買うべきでしょうか。何時も私はシンジさんにお世話になってばかりです。この機会にシンジさんにもプレゼントを渡すべきなのかもしれません。

 

「そうと決まればシンジさんに渡すプレゼントも買いましょう!」

 

そうして私はポケモンさんとシンジさんに渡すプレゼントを探すことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんとか買うことができました!」

 

私はシンジさんとポケモンさんにプレゼントする物を買い揃えることができました。本当にあるかは不安でしたが、流石カントー1のお店と言うだけはあり品数は豊富でした。シンジさんへのプレゼントも喜んでいただけるとよいのですが。

 

「あっ、リーリエ!」

「シンジさん!」

 

私がシンジさんと合流するためにお店の中を歩いていると、偶然にもシンジさんが私を見つけて駆け寄ってきました。シンジさんの両手は2種類の買い物袋で塞がれており、どれだけ買い込んでいたのかと思わせる程でした。

 

「リーリエはポケモンたちに渡すプレゼントは見つけられた?」

「はい!シンジさんはどうでしたか?」

「僕もバッチリだよ。」

 

どうやらシンジさんもお望みのものが見つかったようです。それなら良かったです、と私たちは互いに笑いあいながら預けているポケモンさんたちを受け取りに行きました。

 

その後、ポケモンさんたちを受け取った私たちは、タマムシデパートを後にして外に出ました。外では既にポケモンたちにプレゼントを渡している人たちが数多くいました。

 

そのプレゼントは人によってさまざまで、自分で作った自作のものをあげる人や食べ物を一杯あげる人、中には丁寧に手入れをして形ではない気持ちをプレゼントする素敵な人もいました。その誰もが渡すものは違えど、ポケモンさんへの感謝の気持ちには違いがないのだと思わせる程笑顔を浮かべている人ばかりでした。

 

「じゃあ僕たちもそろそろ始めようか。」

「はい!皆さん!出てきてください!」

 

シンジさんの合図に合わせて、私たちは手持ちのポケモンさんたちを外に出しました。シンジさんのポケモンさんは普段9匹使われていますが、原則として6匹までしか手持ちとして連れ歩けないので、今いるポケモンさんはニンフィアさん、イーブイさんに加え、ブースターさん、サンダースさん、ブラッキーさん、エーフィさんでした。残りのリーフィアさん、グレイシアさん、シャワーズさんには後で改めて渡すのだそうです。

 

「さあ、今日はみんなにプレゼントがあるんだ。」

 

そう言いながら、シンジさんは手元の袋から複数の小さな箱を取り出しました。そのプレゼントはポケモンさんと同じ数の6つで、それぞれ色とりどりのカラフルな色をしていました。その色は、順番にピンク、白、赤、黄、黒、薄紫色となっていました。その色を見た私は、シンジさんのプレゼントを察することができました。

 

「じゃあ先ずはニンフィア!」

『フィア!』

 

ニンフィアさんを目の前に呼び、ニンフィアさんの前でピンク色の箱を差し出し箱を開けました。すると中には箱と同じ素敵なピンク色の蝶ネクタイ型のリボンが入っていました。そのリボンを取り出し、シンジさんはニンフィアさんの右耳に付けてあげました。

 

「うん、良く似合ってるよ!」

『フィーア!』

 

ニンフィアさんは頬を少し赤く染めながらシンジさんに飛び込みました。それだけシンジさんの事が大好きなのでしょう。シンジさんも嬉しそうにしてニンフィアさんの頭を撫でてあげました。ニンフィアさんが喜んでくれたのが嬉しいのでしょう。

 

「じゃあイーブイにはこれだよ。」

『イブイ!』

 

次はイーブイさんに白い箱を差し出し、その箱を開けると同じく白色のリボンが入っていました。そのリボンをイーブイさんの耳にも付けてあげました。ニンフィアさんもそうでしたが、イーブイさんにもとてもよく似合っていて可愛らしいです。イーブイさんも喜んで飛び跳ねるようにして走り回っています。

 

「ほら、みんなもこっちに来て。」

『ブスタ!』

『ダース!』

『ブラッキ』

『エーフィ』

 

ブースターさんには赤色のリボン、サンダースさんには黄色のリボン、ブラッキーさんには黒色のリボン、エーフィさんには薄紫色のリボンをそれぞれ渡していました。他のポケモンさんたちも全員喜んでいましたが、ブラッキーさんだけは反応が薄いように見えました。リボンを付けてあげた時、そっぽを向いていたブラッキーさんですが、シンジさん曰く、ブラッキーさんなりの最大の感情表現で本人は照れているのだそうです。ブラッキーさん以外のポケモンさんは全てシンジさんに飛び込んでいたため、シンジさんが自分のポケモンさんに押しつぶされてしまいそうになっていましたが……。

 

シンジさんがポケモンさんたちにプレゼントを渡し終えるのを見届けると、次は私の番という事でポケモンさんたちを傍に呼び寄せました。

 

「私からも、皆さんにプレゼントがあります!気に入っていただけるといいのですが……。」

 

そう言って私が最初に取り出したのは小さな三色のお花で作られた髪飾りです。その髪飾りをフシギソウさんの額に付けてあげると、フシギソウさんは微笑んで喜んでくれました。その姿に嬉しくなった私は、次にシロンへとプレゼントを渡しました。

 

「シロンにはこれです。」

『コォン!』

 

私がシロンに渡したものは雪の結晶を模して作られた髪飾りです。その髪飾りをシロンに付けてあげると、シロンも喜んで私に飛びついてきました。飛びつかれてバランスを崩した私ですが、髪飾りを付けたシロンはいつも以上にとても可愛らしかったです。

 

「チラーミィさんにはこれです。」

『ち、チラミ///』

 

チラーミィさんには大中小の星が施された髪飾りをプレゼントしました。チラーミィさんはブラッキーさんのようにそっぽを向いてしまいましたが、私にはそれが照れ隠しなのだと言う事が分かりました。自分のポケモンさんの事であれば勿論よくわかります。トレーナーになってそのことがよく理解できるようになりました。

 

「マリルさんにはこちらです。」

『リルル!』

 

マリルさんに用意したのは大きな水玉と小さな水玉を重ね合わせた模様の髪飾りです。マリルさんは私の渡したプレゼントに飛び跳ねるように喜んでくれました。その姿を見ると、進化前のルリリさんの姿が思い出されます。

 

「最後にハクリューさんです。」

『リュウ!』

 

ハクリューさんへのプレゼントは、左右の華麗な翼が模された髪飾りです。その髪飾りを額に付けると、ハクリューさんは優しく微笑んで喜んでくれました。優雅なハクリューさんには似合うのではないかと感じこの髪飾りを選びましたが、正解したようでとてもよく似合っています。進化して性格が変わったのか、以前より大人びた印象を感じます。

 

「どうでしたでしょうか。私からの贈り物……喜んでいただけましたか?」

『ソウ!』

『コン!』

『チラ!』

『リルリル!』

『ハクリュ!』

 

私の言葉に全員が順番にそう答えてくれました。その言葉にはポケモンさんたちの嬉しそうな感情が伝わってくるように私には感じました。ポケモンさんたちが喜んでいただけたのであれば、私も一生懸命探した甲斐がありました。

 

「リーリエ。」

「は、はい?なんでしょうか?」

 

シンジさんは私に声をかけてきました。突然声を掛けられ戸惑った私ですが、シンジさんは私を真っ直ぐと見つめていました。ですがシンジさんの頬は少し赤くなっている気がします。決して夕暮れでそう見えるわけではないと思います。

 

「リーリエ、これを受け取って欲しいんだけど///」

「えっ?」

 

シンジさんはポケモンさんたちに渡した買い物袋とは逆の買い物袋を私に差し出しました。どうやらシンジさんも私にプレゼントを用意してくれたようです。照れますけど、それでも私と同じ気持ちでいてくれたことはとてもうれしく思います。シンジさんが一度別れようと言った理由は、このプレゼントを用意して頂けたからなのでしょう。

 

「あ、ありがとうございます。あ、あけてもいいですか///」

 

シンジさんは顔を逸らて黙って頷きました。プレゼントされる側も照れますが、プレゼントする側にも恥ずかしさがあるのでしょう。実際、私もいつプレゼントの件を切り出そうか迷っていましたし……。

 

シンジさんからのプレゼントを取り出すと、中には白と薄いピンク色のお花で飾られた花束が入っていました。本で読んだ記憶がありますが、確かこれは胡蝶蘭と呼ばれるお花だったはずです。

 

「し、シンジさん。これって……」

「り、リーリエには似合うかなって思ってさ。正直僕もこうゆうのはよく分からないから店員さんにおすすめを聞いて選んだんだけど……。ど、どうだったかな///」

「は、はい!私とっても嬉しいです!最高のプレゼントです!」

 

私の言葉にシンジさんは照れ臭そうにして頬を掻きました。私も自分で言ってて恥ずかしくなってきましたが、シンジさんが勇気を出して私にプレゼントをくれたので、今度は私の番です。

 

「じ、実は……私からもプレゼントがあるんです///」

「えっ?ほ、ホントに?」

 

私はシンジさんの言葉にコクリと頷き、プレゼントの入った袋を渡します。シンジさんは先ほどの私のように中身を出しても良いか確認をとられました。私は勿論頷いて答えましたが、心臓がバクバクと鳴っているのが自分でも分かるくらいに緊張しています。さっきシンジさんがどれだけ勇気を振り絞ってプレゼントを頂けたのか分かった気がします。

 

「これは……帽子?」

 

シンジさんにプレゼントしたのは1つの帽子でした。その帽子の形は今シンジさんが被っている帽子と同じ、ツバのついた一般的なキャップ型の帽子ですが、これにはイーブイさんの小さなプリントが入っています。カントー地方で有名なイーブイさん、ピカチュウさん、ピッピさんなどのポケモンさんがプリントされた帽子は色々と置いてありました。

 

イーブイさんが大好きなシンジさんであればこれはピッタリなのではないかと思いこれにしてみました。ですが初めて自分で選んだプレゼントである為、正直センスには自信が無かったのでこれにしたというのもありますが。

 

「は、はい///シンジさん、いつも同じ帽子を被ってらっしゃるので、偶には別の帽子をと思ったのですが……。迷惑だったでしょうか?」

「ううん、そんなことないよ。凄く嬉しい。ありがとう、大切にするよ!」

「!?は、はい///」

 

シンジさんの大切にするという言葉、明るい笑みに私は思わず見とれてしまいました。それだけ私は嬉しくて、この人のことがとても大切なのだと実感することが出来ました。

 

シンジさんは早速帽子を被ってくれて、イーブイさんも自分がプリントされている帽子を被っているシンジさんを見て尻尾を振り笑みを浮かべてくれました。その姿を見た私は、心からプレゼントを無事に渡すことができて嬉しかったと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふっ、あのお二人は本当に仲が良いですね。」

 

シンジとリーリエがプレゼントを渡し合うさまを遠くから見届けるエリカ。その2人の姿を見て、エリカは微笑みそう呟いた。

 

「それにしてもシンジさん……あのプレゼントは知っていて渡したのでしょうか?それとも無意識なのでしょうか?」

 

くさタイプのジムリーダーであり生け花教室の先生をしているエリカはシンジの渡した花、胡蝶蘭の花言葉を思い返す。

 

白色の胡蝶蘭は“清純”。そしてピンク色の胡蝶蘭の花言葉は……

 

「“あなたを愛してます”……ですよ。うふふ」

 

エリカはそう言って再び微笑み、幸せそうな2人の姿を見つめた。

 

シンジとリーリエ、2人の旅はまだまだ続く……。




プレゼントなんか渡したことも貰ったこともないので何となくの気分で作りました(´・ω・`)

自分のポケモンたちにならいくらでも渡しているとは思いますが。次回のレッツゴーイーブイでイーブイをおめかしできるそうなので滅茶苦茶楽しみにしています。一日中イーブイに構ってそう。

定番の花言葉プレゼントですが、花言葉も全く無知なので調べて良さそうなのを選びました。リーリエ=百合にしようかと考えましたが、恋愛系の花言葉じゃなかったのでやめました。威厳だとか純潔だとかそういった意味が多いみたいです。残念……。調べてみたら胡蝶蘭って結構可愛かったです。

さ、そんなこんなで書き終えた(半)リクエスト回ですが、ご希望に添えられたかどうかは不安です。うん、ヌシなりに努力はしました。やっぱりなんか違う感あれば言ってくれればまた別に書きますとも!(開き直り)

いっその事番外編でアローラデートさせてもいいけど……。

他にもリクエスト回は溜まっています。
1、リーリエInカントー回
2、シンジ理念などの説明回(トレーナーズスクール回)
3、サトシとの再戦コラボ回(サトピカZ習得後)

2はアローラに戻ってからになると思います。そろそろ1と3の回を作りはじめなければ……。来週で遂に1周年になるわけですし……。

それにしてもなんだかんだ言ってアニポケコラボ回って結構人気なんですかね?個人的には気に入っているのですがもし好評だったらヌシ的にも嬉しいんですけど。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。