ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

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前回ルリリのタイプを間違えて表記していた愚かなヌシです。親切な読者様が教えてくださったので助かりました。ブイズ以外はダメみたいですね。これから気をつけなければ。

気を取り直して今回はサファリゾーンです。タイトル通りあるポケモンをゲットしますがそれは後程。

今度は何も間違ってないはず!そうだと信じたい(願望


迷子のポケモン!サファリゾーンで捕まえて!

「着きました!セキチクシティ!」

 

順調にジム巡りをして旅を続けているリーリエとシンジ。そんな一行は遂に6つ目のジムがあるセキチクシティへと辿り着いた。と言ってもヤマブキジムにはまだ再挑戦していないため、5つ目のジムと言った方が正しいだろうか。

 

「よし!では早速!」

「待ってリーリエ!」

 

ジムに向けて出発しようと意気込み歩き出したリーリエを、シンジは待つようにと呼びかける。リーリエは何故自分を止めたのかとその理由をシンジに尋ねた。

 

「どうしたのですか?シンジさん。」

「ジムに挑む前にサファリゾーンに寄ってみたらどう?」

「サファリゾーン……ですか?」

 

サファリゾーンという言葉を聞いてリーリエは思い出す。以前エリカにこの町へと寄るように奨められた時、彼女も同じようにサファリゾーンと口にしていたのだ。

 

しかしリーリエはサファリゾーンという場所を知らないでいる。疑問符を浮かべるリーリエに、シンジは簡単に説明することにした。

 

「サファリゾーンは色んな野生のポケモンを放し飼いにしている施設なんだ。そこではポケモンをゲットすることも、ポケモンたちと触れ合うことも出来るんだよ。折角セキチクにきたんだったら、試しに立ち寄ってみるのもいいんじゃないかな?」

 

シンジの説明にリーリエも『なるほど』と頷き理解する。サファリゾーンはカントーやジョウトにおいては根強い文化として盛んなものになっている。最近では他の地方でも見かけるようになったが、アローラ地方には未だ見ることのできない施設だ。それゆえに、リーリエが知らないのも無理はないだろう。

 

「そうですね。そのような施設であれば私も興味あります。折角なので行ってみましょう!」

「じゃあ行こっか!」

 

シンジとリーリエはセキチクジムに挑戦する前に、セキチクシティにあるサファリゾーンへと足を運ぶことにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?なんだか人だかりが出来ていますよ?」

「ほんとだ。何だろう?」

 

リーリエたちがサファリゾーンを訪れると、そこには多くの人で賑わっていた。確かに人気のある施設ではあるが、だからと言ってここがここまで人で溢れたところはシンジも見たことがない。一体何があったのか近くに人に尋ねてみることにした。

 

「すいません。一体何があったんですか?」

「ん?よそから来た人かい?今からサファリゾーンで一種の大会が催されるんだよ。」

「大会ですか?」

「ああ。」

 

シンジが男性に尋ねると、その男性がこれから大会が行われるのだと答えてくれる。大会と聞いて、リーリエはどこかデジャブのような感覚を覚える。すると大会の詳細を男性が説明してくれた。

 

「ルールはあくまでいつも行われるサファリゾーンのルールと同じ。ポケモンごとにポイントが決められてて、参加者の中で最も高いポイントのポケモンをゲットした人の勝ち。ゲットしたポケモンの数が多くても少なくても関係ない単純なルールさ。参加は誰でも自由みたいだし、君たちも参加してみたらどうだ?」

 

男性はそう説明する。シンジたちもその説明を聞き、この人だかりの理由に納得する。

 

「そうですね。リーリエ、僕たちも参加してみる?」

「はい!もちろんです!」

 

シンジがリーリエに参加の意思を尋ねると、リーリエは手をギュッと握りしめて参加することを決める。シンジも彼女の意思に従い、自分も一緒に参加することにした。

 

男性はシンジたちに説明し終えると、大会ではお手柔らかにと一言伝え去っていく。どうやら彼も大会の参加者のようだ。大会では互いにライバル同士になるのだろうかと、リーリエは気を引き締め大会に参加することとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サファリ大会への参加を決めたリーリエたち。サファリゾーンのルールは以下の通りだ。

・手持ちポケモンの持ち込みは禁止

・ポケモンの捕獲は支給されるサファリボールでのみ

・所持しているサファリボールが無くなる、もしくは制限時間経過で終了

・ゲットしたポケモンは大会終了後、手持ちに加えてOK

・初期位置はそれぞれ指定された場所から始まる

 

主なルールはこれくらいである。ルール自体は入り口で会った男性の言った通り、通常時のものとあまり変わらないようだ。ただ、大会という事もあり開始地点は皆バラバラで始めることになる。これは入口付近での混乱やポケモンの争奪を防ぐためだ。それとサファリゾーン自体かなり広く、制限時間内でポケモンを探しながら全部を回ることは不可能だ。そんな彼らにサファリゾーンを満遍なく体験してほしいと言う意図もあるのだろう。

 

シンジとリーリエはサファリゾーンの運営側にポケモンたちを預け、サファリゾーン内へと入ることにした。シンジたちは担当者の人に案内され、指定された場所まで辿り着く。すると担当者の女性が一言シンジとリーリエを含む参加者たちに伝える。

 

「間もなく園内放送により大会参加の合図が出されます。それまでこちらで待機していてください。」

 

女性が一言そう言い暫くすると、キンコンカーンと聞きなれた音がサファリゾーン全体に響く。

 

「これよりサファリ大会を開催いたします。皆さま、決して無茶をすることなく、心おきなくサファリゾーンをお楽しみください。」

 

再びキンコンカーンと音が鳴り響き、園長からの園内放送が終了する。それと同時に参加者のメンバーが一斉に思い思いの場所へと走り始める。手元にあるパンフレットにはサファリゾーン内にいるポケモンの出現しやすい場所も記載されている。勿論その場所に生息していると決まっているわけではないが、時間は有限であるためじっとしているのは時間が惜しいと考えている人も多いのだろう。

 

シンジとリーリエも走り出した参加者たちを見送り、自分たちもそろそろ行こうと歩き出した。

 

「まずはどこから行く?」

「そうですね……。私はどこへ行くかとかは特に拘りません。ポケモンさんを見かけたらゲットしてみる、と言う方針で行きたいと思います。って私が勝手に決めちゃってますけどいいでしょうか?」

「問題ないよ。僕もリーリエに賛成だから。僕たちは僕たちのペースで行こう。」

 

リーリエの意見にシンジも賛同する。初めは勝手に決めてしまい不安に感じたリーリエだが、シンジも同じ考えだという事を聞いて心の中で安心する。

 

リーリエたちが気ままに歩いていると、草むらから突然一匹のポケモンが飛び出してきた。

 

『ストライーク!』

「あ、あのポケモンさんは!」

『ストライク、かまきりポケモン。忍者のように素早い動きで敵を惑わす。その動きから繰り出される鋭いカマの一撃はとても強力。』

 

草むらから出てきたのはストライクだった。ストライクは襲うわけでもなくこちらをじっと見つめている。ポケモンたちへの躾が行き届いているのか、もしくはここのポケモンたちが比較的おとなしいのか。

 

「ストライクはポイント的に言えばかなり高いみたい。折角だしゲットに挑戦してみたら?」

「そうですね、分かりました!やってみます!」

 

リーリエはシンジの言葉に同意し、ストライクのゲットに挑戦してみることにした。

 

ポケモンのポイントは主にゲットの難易度、ポケモンの強さ、出現率の低さが関係している。ストライクは捕獲の難易度から高ポイントに設定されているようだ。

 

リーリエはストライクをゲットしてみようと支給された緑色の限定ボール、サファリボールを手にする。

 

「では行きます!サファリボール!」

 

リーリエは勢いよくサファリボールをストライク目掛けて投げる。しかしストライクはその鋭いカマを振るい、サファリ―ボールを撃ち返した。

 

「ひゃっ!?」

 

リーリエは反射的に頭を押さえながら屈み、跳ね返ってきたサファリボールを避ける。やはり弱っていないポケモンを捕まえるのは一苦労するようだ。ストライクはそのまま興味のない様子でその場を去っていく。

 

「リーリエ、大丈夫?」

「は、はい。でもストライクさんをゲットできませんでした……。」

「ポケモンバトルが出来ない分、工夫しないと捕獲は難しいからね。」

 

手持ちにポケモンがいないためポケモンバトルで弱らせることは出来ない。それ故にその他の手段を用いてゲットするしかない。

 

サファリボールで強引に捕獲するもよし、エサでポケモンの気を引かせるもよし、石を投げて怒らせ捕獲しやすくするのもよし。但しポケモンを怒らせた場合、運営側も補償はしかねるそうだが。

 

「サファリゾーンには色んなポケモンがいるからまたチャンスは来るよ。」

「そうですね。気を取り直して次に行きましょう!」

 

リーリエは今回の失敗を次に活かそうと、再びポケモンを探すために歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~、中々上手くいきません……。」

 

しかしリーリエのポケモンゲットは非常に難航していた。先ほどからニドランを始め、カイロスやコンパン、タマタマにモンジャラなど、様々なポケモンに出会ってはいるもの、どれも捕獲は失敗に終わっている。

 

ポケモンフーズを与え気を逸らしたりはするものの、いざゲットしようとするとポケモンたちが逃げて行ってしまうのだ。ここのポケモンたちは人に慣れているとはいえ、自然に近い環境で飼育しているため警戒心も高いのポケモンが多いのだろう。

 

「サファリゾーンでのゲットは結構難易度が高いからね。他の人たちも苦戦しているみたいだし。」

 

周囲を確認してみると、シンジの言う通り他のトレーナーたちも中々ポケモンゲットに苦戦しているようだ。やはりポケモンバトルでの捕獲が出来ない分、勝手もかなり違ってくるのは仕方がない事であろう。リーリエも今度こそはと、手をグッと握り締める。

 

『リュー!』

「!?今の声は!?」

 

そんな彼らがサファリゾーンを探索しながら歩いていると、奥からポケモンの鳴き声が聞こえた。その声はどこか助けを求めている声に聞こえたため、リーリエとシンジは急いでその声の元へと走っていく。

 

サファリの森を抜けると、そこには一匹の小さなポケモンと、小太りで眼鏡をかけた男性がいた。男はポケモンをゲットしようとしている様子だが、当のポケモンは怯えたように体を震わせ後ろに下がっている。リーリエはこのまま見ているわけにも行かないと思い、すぐにポケモンを庇うように前に出た。

 

「待ってください!この子が怯えているじゃないですか!」

『リュ?』

「誰だい君は?関係ないのだから下がっててくれ!僕はやっとそのミニリュウを見つけたんだ!」

「ミニリュウ?」

 

リーリエはミニリュウと呼ばれたポケモンへと振り返る。そしてポケモン図鑑を開き、ミニリュウの詳細を調べた。

 

『ミニリュウ、ドラゴンポケモン。目撃者が少ないため幻のポケモンと囁かれていたが、水中に密かに暮らしていることが確認された。』

「そのような珍しいポケモンさんがどうしてここに……」

「そのミニリュウは僕がやっとの思いで見つけたんだ。だがゲットしようと近付いたらそのミニリュウに逃げられた。だが、そのミニリュウに取り付けた発信機を辿り、このサファリゾーンに逃げ込んだことが分かった!」

 

男はリーリエの疑問に答えるように言う。男の言うように、ミニリュウの首には小型の発信機が取り付けてあった。だが男の言葉は少し興奮気味で、2人にとって少し聞き取り辛いものだった。

 

「たとえポケモンさんをゲットするためでも、発信機を取り付けるなんて酷いです!」

「君にとやかく言われたくないよ。ミニリュウが手に入れば、僕のポケモンコレクションが完成へと近づくんだ!」

「ポケモンコレクション?」

 

その言葉を聞いて、シンジは彼の正体が何なのか察しがついた。

 

「もしかしてあなたはポケモンコレクター?」

「その通り!」

 

シンジが男の正体を尋ねると、彼は自信満々に胸を張って答えた。リーリエは聞きなれない言葉に首を傾げ、シンジにポケモンコレクターの詳細を尋ねた。

 

「シンジさん、ポケモンコレクターって何ですか?」

「ポケモンコレクターはバトルやお世話をするためにポケモンを集めるのではなく、あくまでポケモンをコレクションの一環として集める人の事だよ。いわゆるポケモンの収集家と言ったところかな。ただ、人によってはポケモンの捕獲の仕方も色々あって、中には感心できないやり方の人もいるみたいだけど。」

「そうなんですか。」

 

シンジの説明を聞き、リーリエは悲しそうな表情で呟く。しかし男はその言葉を聞いて我慢できないように否定的な言葉を告げる。

 

「僕を他のポケモンコレクターと一緒にするな!確かにバトルはしないがポケモンを傷つけるような真似は絶対にしない!」

「それでもポケモンさんを怯えさせている点では同じではないですか!」

「うるさい!絶対にミニリュウはゲットしてやる!」

 

否定的な言葉を並べた男にリーリエも我慢が出来ず声を荒げる。だが男はそんなリーリエに激昂し、懐からロープで繋がれた捕獲用ネットを取り出し投げる準備をする。恐らくミニリュウを捕獲するためでなく、力づくでシンジとリーリエを大人しくさせるつもりなのだろう。先ほどの男の言葉が本心であるならばそう捉えるのが妥当だ。

 

男はロープを持ちながらそのままリーリエたちに向かって捕獲用ネットを投合する。リーリエたちも対抗したいところだが、今は手持ちにポケモンがいないため防衛手段がない。シンジはリーリエを守るように立ち塞がる。だが次の瞬間……。

 

『ミリュー!』

 

ミニリュウが咄嗟に口から青白い炎のような衝撃波、りゅうのいかりを捕獲用ネットにぶつけ焼き尽くした。

 

「!?なんてことを!こうなったらこのプレミアボールで!」

 

男が取り出したのはサファリボールではなく白色の非売品であるプレミアボールだった。ポケモンコレクターはゲットする際のモンスターボールも拘る人が多いと言う。プレミアボールも通常の方法では手に入らずレアであるため、彼も自分のボールには拘りを感じているのだろう。

 

男はプレミアボールをミニリュウに投げる。だが……

 

『ミリュ!』

「いたっ!?」

 

男の投げたプレミアボールはミニリュウの尾に跳ね返され、男の額に当たる。男は痛みに耐えるように頭を押さえプレミアボールを拾いに行く。しかしプレミアボールが落ちる瞬間、何かに当たったようで、茂みがガサゴソと動いた。そしてそこから一匹のポケモンが姿を現す。

 

『サーイ!』

「!?サイホーン!?」

 

そこから姿を現したのはサイホーンだった。サイホーンはボールをぶつけたのがポケモンコレクターの男だと思い、その男へと狙いを定め突進する。その男は慌ててサイホーンから逃げ出した。

 

「ひえ~!たすけてー!」

 

男の声と姿はどんどん小さくなっていき、その姿はみるみる見えなくなっていった。悪さをすると天罰が下るという事だろうか。

 

リーリエは呆気にとられているが、すぐに我に返り助けてくれたミニリュウにお礼を言う為に声を掛けた。

 

「さっきはありがとうございます。おかげで助かりました。あなたを助けるつもりが、逆に助けられてしまいましたね。」

『ミリュ……』

 

リーリエの言葉に、ミニリュウは少し表情を暗くする。だがその表情は先ほどの怯えている時の顔とは明らかに違っていた。何故表情が曇っているのかと考えると、次に聞こえた音でその疑問が消えた。

 

キュルル~

 

どうやらミニリュウの腹の虫が鳴ったようだ。恐らくミニリュウのお腹の音だろう。リーリエは微笑みながらミニリュウに尋ねる。

 

「ふふ、お腹が空いたのですか?」

『ミリュ~』

 

ミニリュウは照れくさそうに頷いて答える。リーリエはそんなミニリュウのお腹を満たすため、リュックサックからポケモンフーズを取り出した。

 

「私が作ったポケモンフーズです。よかったら食べてください。」

『ミリュ!』

 

リーリエはポケモンフーズを手にのせ、ミニリュウに差し出す。ミニリュウは最初にポケモンフーズの匂いを嗅ぎ、警戒しながら口にする。するとすぐにミニリュウから笑顔が零れ、次々とポケモンフーズを口にする。一通りポケモンフーズを食べ終えたミニリュウは、満足したように満面の笑みを見せた。

 

「美味しかったですか?」

『ミニリュ!』

「そうですか?それは良かったです!」

「良かったね、リーリエ。」

「はい!」

 

満足したミニリュウの姿に、リーリエも嬉しさがこみ上げてくる。自分が作ったポケモンフーズを喜んで食べてくれるのがここまで嬉しいものだとは思わなかったようだ。

 

「この子、多分群れからはぐれてしまったんですよね。」

「多分ね。さっきの人の話からすればそうだと思うよ。」

 

シンジのその言葉を聞き、リーリエは意を決したように立ち上がる。

 

「決めました!私、この子を家族の元まで返します!」

 

リーリエの言葉を聞き、ミニリュウは首を傾げて疑問符を浮かべる。リーリエはミニリュウに自分の気持ちを素直に伝えることにした。

 

「ミニリュウさん、暫く私と……私たちと一緒に旅をしませんか?きっと、あなたを家族の元まで返して見せます!」

『ミリュ!?リュー!』

 

どうやらミニリュウもリーリエに賛成したようだ。嬉しそうに喜ぶミニリュウを目にしたリーリエは、サファリボールを手にしてミニリュウに差し出す。

 

「しばらくの間ですが、よろしくお願いします。」

『ミリュ!』

 

ミニリュウは差し出された嬉しそうにしながらサファリボールに自分の額を当てる。そしてサファリボールが開き、ミニリュウはボールの中へと吸い込まれていった。その後何の抵抗もなく、サファリボールの揺れが止まりめでたくリーリエはミニリュウをゲットした。

 

「ミニリュウさん!ゲットです!」

 

ミニリュウをゲットして喜びを露わにするリーリエ。シンジもそんな彼女を祝福していた。

 

「ミニリュウゲットおめでとう!」

「ありがとうございます!シンジさん!ミニリュウさん、出てきてください!」

『ミリュ!』

 

早速リーリエはミニリュウをボールから出した。

 

「改めて、これからよろしくお願いします。ミニリュウさん!」

『ミニリュ!』

 

改めてよろしくと自分の気持ちを再び伝えるリーリエ。ミニリュウもまた嬉しそうにリーリエに頷く。ミニリュウの姿から察するに、彼女も決して人が苦手なわけではないようだ。

 

そんな時、再びキンコンカーンという音が園内に鳴り響く。

 

「まもなく大会終了時間となります。参加者の方は園内から速やかに退場願います。」

 

そしてキンコンカーンとなり園内放送が終了する。リーリエとシンジもその放送を聞き、サファリゾーンから退場しようと歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大会の結論から言うと、リーリエは優勝を逃した。ミニリュウは確かにレアなポケモンではあるが、このサファリゾーンには生息していないため、ポイントは付かないのだと言う。

 

今回優勝したのはケンタロスをゲットした男性トレーナーであった。ケンタロスは出現率が低く、捕獲率の低さも兼ね備えているためかなりポイントが高いのだとか。しかし、その男性トレーナーにはシンジたちは見覚えがあった。そう、彼ははじめ入り口で出会った親切な男性トレーナーだったのだ。知らない仲ではないシンジたちも、優勝賞品を貰って笑みを浮かべる彼に対し、拍手をして祝福していた。

 

『ミリュ……』

 

そんな中、ミニリュウは落ち込んだ様子を見せていた。自分の所為でリーリエが優勝を逃したと思っているのだろうか。だが、リーリエはそんなミニリュウに優しく声を掛けた。

 

「あなたの所為じゃないですよ。確かに優勝は出来ませんでしたけど、私はあなたに出会えたのでそれだけで満足です。」

 

戦いよりも、一つの出会いを大切にしているリーリエだからこそ言える言葉だ。ミニリュウもそんなリーリエの言葉を聞き、彼女に微笑み返す。シンジもそんな二人の姿を見て、笑顔で見守っていた。

 

こうしてリーリエは新しい仲間、ミニリュウをゲットした。サファリゾーンでの予想外の出会いだったが、リーリエもミニリュウも互いに満足げに微笑んでいた。さあ、次はいよいよセキチクジムに挑戦だ!




と言う訳でゲットしたのはミニリュウでした。確か初代サファリでは釣りでゲットできたはずですが、本作ではいない設定にしました。リーリエにミニリュウ、ハクリューは結構合う思うの。ヨッシーは……まあ……うん……

では今回あった質問返しですが、ミヅキ、コウタ、コウミが出たのであればヨウ君は出るのか?と言う事でした。

正直に言ってしまえばヨウ君の代理として現主人公のシンジを出してます。だってヨウ君はブイズ使うイメージないですし。

ですがもしヨウ君を出してほしいと言うことであれば別に問題なく出せます。言ってしまえばカントー編が終わった辺りでハウ君を出す予定もあるのでその時一緒に出すのもいいかもしれません。結局ハウ君出したかったので出すことに……。今更ながらミヅキちゃんとハウ君を出す順番逆にすればよかったのではと思ってたり……。

それともし出す場合にはシンジとは知り合いと言う設定ではないうえ、残念ながら?ヨウリエにはなりませんのでご注意を。この小説ではあくまでオリ主リエを貫き通しますので。

取り合えず次回はセキチクジムです!また何か質問や希望があれば遠慮なくドウゾ!

ではではまた次回です!ノシ

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