ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

46 / 223
今回はポケモンハンター回です。完全にアニポケにありそうってかありましたね。なんか思いついたので書いてみました。最初はどう書こうか迷いましたが、書いてるうちに楽しくなってきたのはいい思い出です。

バトルと書いてますがそんなにバトル描写はないです。アニポケもこういった回のバトルは控えめ(作画は大抵神)なので大丈夫?だと思います。

俺は今から怒るぜ(空耳ではミカルゲに聞こえなくもないとかかんとか)


怒りのバトル!ポケモンハンターを捕まえろ!

無事タマムシジム、エリカとの戦いに勝利しレインボーバッジをゲットすることが出来たリーリエ。次なる目的地、セキチクシティへと向け、シンジと共に旅を続けていた。

 

「これでジムバッジも4つ目です!次のジムも絶対勝って見せます!」

「うん、その意気だよ。だけど次のジムも強敵だよ。気を引き締めてね。」

「はい!」

 

現状順調に勝ち進むことのできているリーリエ。次のジムも絶対に勝とうという強い意志をあらわにしている。だが当然他のジムリーダーも強敵ぞろいなのは言うまでもない。リーリエはシンジの激励を素直に受け取り、決して油断はしないと心に誓う。

 

そんな二人が森の中を歩いていると、茂みの奥から何者かの叫び声のようなものが聞こえてきた。

 

「!?今の声は!」

「行ってみよう!」

 

その叫び声は間違いなくポケモンの声だった。ポケモンが何の理由もなく叫ぶことは滅多にない。ならば何かあったと考える方が妥当である。一大事だと感じたシンジとリーリエは、その声の主の元へと急いで向かう。するとそこにいたのは……

 

「!?ヒメグマ!?」

 

その場に居たのはヒメグマであった。しかし、そのヒメグマの様子は明らかにおかしかった。何故ならそのヒメグマは小さな檻に捕らえられた状態で、弱って気を失っている状態であった。更に檻にはポケモンが気をとられるように木の実がおいてあった。

 

「早く助けなくては!」

「待ってリーリエ!」

 

ヒメグマを助けようと手を伸ばすリーリエに対して、シンジは彼女に制止するように声を掛けた。その理由が分からずリーリエは戸惑うが、シンジは足元にある落ち葉を手にし、檻に触れるようにヒラヒラと落とした。すると……

 

「!?電流……ですか……?」

 

リーリエの言う通り、檻には電流が流れていた。それも中々に強力なもので、落ち葉は檻に触れた瞬間燃えるように消えて散っていった。もし自分が知らずに檻に触れていたらと思うとゾッとする。

 

「……これは誰かが意図的に仕掛けたポケモン用の罠だね。」

「ポケモン用の罠ですか?」

「うん。電流が流れているけど、ポケモンが気絶する程度にとどめていることを考えると、恐らくポケモンを捕まえることを前提としているんだろうね。」

 

シンジは疑問を抱えるリーリエにいつもと変わらない様子で説明をするが、それでも内心では怒りで燃え上がっていることが伝わってくる。ポケモンを家族の様に大切にしている彼としては、このような行いは決して許せる行為ではないのだろう。その上、彼の持つニンフィアやリーリエのマリルの様に、トレーナーに捨てられ非人道的な扱いを受けたポケモンも知っている。そんな彼だからこそ、これだけの感情が芽生えてしまうのだろう。

 

「ではどうやって助けてあげればいいのでしょう。触れることが出来ないとなると……」

 

リーリエはこのヒメグマをどうやって助ければいいのかシンジに尋ねる。触れることが出来ないとなると助けるのは困難だと感じたのだ。しかし心配はいらないと、シンジは一つのモンスターボールを手にした。

 

「でてきて、サンダース。」

『サンダ!』

 

シンジが出したのはサンダースだった。

 

「サンダース、この檻から電気を取り除いてくれるかな?」

『ダース!』

 

シンジはサンダースに電気を取り除くように指示を出した。サンダースはシンジの指示に従い、檻に手を触れる。すると檻に流れていた電流がみるみるとサンダースに吸収されていく。

 

リーリエは以前読んだ本の知識を思い返した。サンダースの特性はちくでん。ちくでんを持ったポケモンはでんきタイプの技を一切受け付けず、逆に体力を回復するのだ。現在もその特性を活かし、サンダースに電気を全て吸収させているのだろう。

 

サンダースが電気をすべて取り除いたことを確認すると、シンジはサンダースに感謝しながら頭を撫でた。サンダースも嬉しそうにシンジに微笑むと、そのままモンスターボールへと戻っていった。

 

「よし、とにかくこの子を早くポケモンセンターに連れて行かないと!」

「そうですね、行きましょう!」

 

そしてシンジは弱っているヒメグマを抱えて、リーリエと共にポケモンセンターへと向かって走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンジたちが立ち去ってからしばらくして、一人の男がヒメグマのとらえられていた場所へと訪れた。

 

「チッ、誰かが逃がしやがったか」

 

その男はかなりの巨体でガッチリとした肉体に黒の服、そして赤色の分厚いチョッキを羽織っていた。男は舌打ちをし、捕らえたポケモンが逃げられたことに対していら立ちを覚えていた。

 

そしてその執念深い男は、逃げられたポケモンと愚かにも逃がした人間を絶対に見つけ出そうと動き出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンジたちはヒメグマを抱え、近くのポケモンセンターへと駆け込む。その慌てた様子にただ事ではないとジョーイがすぐに対応をし、ヒメグマを預かり奥の部屋へと担架で運んでいった。

 

シンジとリーリエは心配になる気持ちを抑えながら、ジョーイを信じてヒメグマの回復を待つことにした。

 

それからしばらくして、点灯していた“治療中”の文字が消灯し、奥の部屋からジョーイと担架を運ぶラッキーが出てきた。そして担架の上には、先ほどとは違い元気な笑顔を見せるヒメグマの姿があった。

 

「ヒメグマさん!元気になったんですね!」

『ヒィメ!』

 

元気になったヒメグマは出迎えてくれたリーリエの元に飛び込んだ。ヒメグマは元々人懐っこいポケモンだからか、人への警戒心は他のポケモンに比べ薄いようだ。先ほど罠にかかっていたのも、全く警戒していなかったのが理由だろう。

 

「ヒメグマはすっかり元気になりましたよ。」

「ありがとうございます!ジョーイさん!」

 

リーリエはヒメグマを回復してくれたジョーイに感謝する。そこでシンジは一応と、ジョーイにあることを尋ねてみることにした。

 

「ジョーイさん、一ついいですか?」

「なに?」

「最近この辺りでポケモンを捕まえて悪事を働く、そんな噂を聞いたりしたことはありませんか?」

 

シンジの話を聞いたジョーイが顔を曇らせる。どうやら心当たりがあるようだ。ジョーイによると、最近この近辺でポケモンを捕らえて高値で売りさばくポケモンハンターが暗躍していると言う。ポケモンセンターには様々なトレーナーが立ち寄るため、そう言ったよくない噂もよく耳にするようだ。

 

「シンジさん、ポケモンハンターってなんですか?」

「ポケモンハンターは手段を選ばずにポケモンを捕らえ、商売の道具として利用したりする人たちの事だよ。こういった行為はポケモン保護法によって違反となっているけど、ポケモンハンターたちはそんなことお構いなしに次々とポケモンたちを捕まえているんだ。」

「ひ、酷いです!」

 

シンジの言葉にリーリエも彼と同じく怒りを覚えた。シンジの言った通り、ポケモン保護法によって野生のポケモンを傷つけたり強引に捕らえることは禁止されている。場所によってはモンスターボールのゲットすらも禁止となっている区域も存在している。

 

しかしポケモンハンターは、そんな区域であっても構わずポケモンを捕獲し、依頼主にポケモンを高値で売りつける根っからの悪だ。シンジやリーリエのようなトレーナーとは正反対と言ってもいいだろう。

 

「取り敢えず、先ずはヒメグマを安全な場所まで連れて行こう。」

「そうですね。」

 

2人はヒメグマを連れ、ジョーイとラッキーに見送られながらポケモンセンターを後にした。

 

そして森へと戻り、先ほどの罠があった場所から離れた場所までヒメグマを連れて行こうとする。少し不安がるヒメグマだが、彼の不安を振り払おうとリーリエが優しく頭を撫で声を掛けた。

 

「大丈夫ですよ。私たちがついてますから。」

『ヒメ!』

 

リーリエに撫でられたヒメグマから不安な表情が消え笑顔になった。どうやらリーリエといるとヒメグマも安心するようだ。

 

「はは、すっかり懐かれてるね。まるで母親みたいだよ。」

「母親!?も、もう///なんてこと言うんですか!」

 

ヒメグマと自分を見て笑うシンジに、リーリエは思わず顔を赤くした。突然母親と言う単語を突き付けられて恥ずかしかったようだ。

 

「!?リーリエ!危ない!」

 

シンジとリーリエがそんなやりとりをしていると、シンジが突然リーリエを守るように抱きしめた。リーリエは突然の事で戸惑ったが、その瞬間に大きな衝撃が目の前で起きた。どうやら自分たちの目の前にポケモンの技が飛んできたようだ。

 

「リーリエ、ヒメグマ、大丈夫だった?」

「は、はい、私もヒメグマさんも大丈夫です。シンジさんは……」

「直撃したわけじゃないから大丈夫だよ。」

 

シンジの言葉にリーリエは一安心する。もし自分の所為でシンジが傷ついてしまっては、彼に申し訳が立たない。よく見てみると、自分たちの足元にはクレーターのような穴が開いていた。それだけ強力な技が飛んできたと事を物語っているようだった。

 

『グマァ!』

「あれはリングマ!?」

 

技の飛んできた方に目をやると、そこにはリングマが雄叫びをあげている姿があった。どうやら今の一撃もリングマの仕業のようだ。しかしそのリングマはどこか怒っているようにも見えた。

 

『ヒメ!ヒメヒメ!』

「ひ、ヒメグマさん?」

 

ヒメグマがリングマの姿を見ると、突然リーリエの元を飛び出した。その姿を見たシンジは、ある一つの仮説を立てた。

 

「もしかしたらあのリングマは、ヒメグマの親なのかもしれない。」

「親ですか?」

「うん、僕たちがヒメグマを抱えているのを見て、ヒメグマを連れ去った敵とみなされているのかも……」

「そんな!?」

 

シンジの言う仮説は正しいだろう。リングマは自分の子どもであるヒメグマに愛情を注ぐポケモンとして有名だ。それに縄張り意識も強いポケモンでもあることから推測すると、縄張りに侵入し自分の子供を連れていることを考えると勘違いしても仕方がないだろう。そうであるならば先ほどリーリエに気を許していたことにも納得がいく。

 

それにヒメグマは常にリングマに守られていることもあり警戒心が薄い。子育てで神経を使っているリングマは、子育ての時期になるとピリピリし始め、通常よりも気性が荒くなってしまいがちだ。そんなリングマに襲われるトレーナーたちも決して少なくはないだろう。

 

リングマはまだ勘違いをしているのか攻撃の準備に入る。口元に強大な力を溜めているのを見ると、その攻撃ははかいこうせんと言うとても強力な技だ。

 

「!?まずい!シャワーズ、まもる!」

『シャワー!』

 

シンジは咄嗟にモンスターボールを投げシャワーズを繰り出す。そしてすぐさままもるの指示を出し、リングマのはかいこうせんを防ごうとする。この場で攻撃してしまっては余計にリングマを刺激してしまう可能性もあるし、それにヒメグマの前で親を傷つけるのは避けなければならない。そのため今回は攻撃ではなく、防御に徹しリングマを説得しようと判断したのだ。

 

リングマははかいこうせんを放つが、シャワーズは正面からその攻撃を受け止める。しかしリングマの攻撃は強力で、シャワーズも思わず苦い顔をする。だがそれでもシャワーズはまもるで防ぎきり、はかいこうせんはシャワーズのまもるに吸収されるかのように消えていった。

 

『グ、グマァ!』

『ヒィメ!』

『グマ!?』

 

防がれてしまったのが悔しいのか、リングマは再び雄叫びをあげ続けて攻撃を繰り出そうとしていた。シンジとリーリエも身構えたが、そんな彼らを庇う様にヒメグマが慌てて入り込んだ。リングマは何故ヒメグマが彼らを庇うのか戸惑ったが、ヒメグマの必死の訴えに説得させられ、焦っている様子だった。

 

リングマはヒメグマの説得に納得し落ち着いた様子だ。どうやらリングマも分かってくれたようで、申し訳ないような表情を浮かべている。シンジとリーリエも全然気にしなくていいと言うように首を横に振る。だがお互いに和解できたのも束の間、突然網がミサイルの様に飛んできて、リングマとヒメグマが同時に捕縛されてしまった。

 

「!?いったい何!?」

「まさか親も一緒に捕まえられるとはな。逆に運が良かったか?」

 

影からは大きな体をした男が現れ、リングマとシンジの間に入った。その男は手にミサイルを持っていたため、それを使った捕獲用ミサイルを使用したのだろう。

 

「もしかしてあなたが!?」

「ああそうさ。俺がこいつの元々の持ち主だ。大人しく返してもらおうか。」

「ふざけるな!あなたみたいな人にヒメグマたちを渡してたまるか!」

「ヒメグマさんたちは私たちが助けます!」

「へっ、反吐が出るセリフだな。いけ!ドサイドン!」

『ドサァイ!』

 

男の言葉に更に怒りが増してきたシンジとリーリエ。そんな彼らに対し、そのポケモンハンターは一匹のポケモンを繰り出した。そのポケモンの詳細を確認するために、リーリエはポケモン図鑑を取り出し検索した。

 

『ドサイドン、ドリルポケモン。サイホーン最終進化形。筋肉に力を込め、手のひらから岩を飛ばす。頑丈なプロテクターは火山の噴火に耐えられるほどの強度を持つ。』

 

ポケモンハンターの繰り出したドサイドンは大きく咆哮する。その姿からは強者の風格を感じられ、間違いなく強敵だという事を感じさせるものだった。

 

「シャワーズ!ハイドロポンプ!」

「ドサイドン!まもるだ!」

 

ハイドロポンプを放つシャワーズだが、ドサイドンはまもるによりハイドロポンプを弾き飛ばした。するとドサイドンはすぐさま反撃の行動へと移った。

 

「がんせきほう!」

 

両手を合わせ、手のひらに巨大な岩を生成したドサイドン。そのまま岩を勢いよく放ち、シャワーズへと向かっていく。がんせきほうはいわタイプの技の中でも特に強力で、その威力は計り知れない。シンジはシャワーズに攻撃の指示を出したのだった。

 

「れいとうビーム!」

 

シャワーズはれいとうビームでがんせきほうを凍らせる。動きを止めることは出来ないが、それでも勢いを殺すには充分だった。シャワーズは勢いのなくなったがんせきほうを冷静に躱す。その姿を見届けたシンジは、リーリエにある頼みごとをした。

 

「リーリエ、ここは僕が引き付ける。だから君はリングマたちを。」

「分かりました!」

 

シンジの言葉にリーリエは頷きすぐに行動に出る。バトルに集中しているポケモンハンターの目を盗み、リングマたちを助けようと様子をうかがう。

 

「ドサイドン!ストーンエッジ!」

「ハイドロポンプ!」

 

ドサイドンは地面の両手を叩きつけ、地面から青く輝く尖った岩を次々と突き出し攻撃する。対するシャワーズはハイドロポンプで正面から対抗する。両者の攻撃は中央でぶつかり合い、互いに相殺され大きな爆発が発生した。

 

(今です!)

 

ポケモンハンターが気をとられている内にリーリエはリングマたちを助けようと駆け出す。シンジほどのトレーナーが相手であれば、簡単に気を抜くことは許されない。それがチャンスだと感じたリーリエだったが、ポケモンハンターはプロ中のプロ。そんなバトルの最中でも一切気を緩めることはなかったのだ。

 

「!?させるか!マニューラ!止めろ!」

 

ポケモンハンターはマニューラを繰り出し、リーリエを止めようと仕掛けた。咄嗟にマズいと感じたリーリエだったが、その心配は杞憂に終わった。

 

「ワイルドボルト!」

『ダース!』

 

横から電気を纏ったサンダースが勢いよくマニューラに突撃した。シンジは襲われるリーリエの姿が確認できたため、すぐさまサンダースを繰り出し仲裁に入ったのだ。リーリエを襲うマニューラは確かに素早かったが、サンダースの素早さは更にその上を行く。ポケモンハンターがその道のプロなら、シンジはポケモンバトルのプロだという事だろう。

 

「シンジさん!ありがとうございます!」

 

礼を言うリーリエに、シンジは何も言わずに彼女に微笑んだ。そして再びポケモンハンターを怒りの眼差しで見つめる。

 

「ふっ、お前のポケモン、中々の強さだな。売ったらいい金になりそうだぜ。」

「!?あんたはポケモンをただの道具としてしか見れないのか!」

「ああそうさ。だからどうした?」

「僕はあんたの様に、ポケモンをポケモンとして扱えない人を許すことは出来ない!」

「ほざけ!」

 

シンジはポケモンに対しての扱いと、リーリエに直接手を出したことに対しての怒りを抱く。怒りに燃えるシンジとポケモンハンターはバトルを再開した。

 

「マニューラ!ふぶき!」

「サンダース!10まんボルト!」

 

マニューラとサンダースの攻撃が交じり合い、再び大きな衝撃が発生する。激しい戦いを繰り広げている一方、リーリエはリングマの元へと辿り着いた。

 

「大丈夫です。すぐに助けてあげますからね。」

 

リングマはリーリエの言葉を聞き、彼女の言うことを信じようと心に決めた。自分たちを必死に助けてくれようと戦ってくれる2人の姿、それに彼女の言う言葉にリングマは心を打たれたのかもしれない。

 

「フシギソウさん!お願いします!」

『ソウソウ!』

「はっぱカッターで網を切ってください!」

 

リーリエはフシギソウを繰り出した。そしてはっぱカッターでリングマたちを捕らえていた網を切り裂いた。自由の身となったリングマは、立ち上がると同時に大きく咆哮し気合を入れた。

 

『グマアアアァァ!!』

「!?しまった!折角の獲物が!?」

「あなたの相手は僕だよ!シャワーズ!ハイドロポンプ!サンダース!10まんボルト!」

「!?」

 

捕らえていたリングマを解放されたことに気をとられたポケモンハンターは、シンジのポケモンたちの攻撃に対応することが出来なかった。それに合わせるように、リングマもはかいこうせんを放ち攻撃する。自分とヒメグマが捕らえられたことに我慢しきれなかったようだ。その攻撃はドサイドンとマニューラ、そしてポケモンハンターを巻き込み先ほどの爆風以上の衝撃を発生させた。

 

直撃したポケモンハンターとそのポケモンたちは目を回し、その場で気を失っていた。どうやらこれ以上の継続は不能のようだ。よく頑張ってくれたシャワーズとサンダースを抱き寄せ、2人に感謝すると同時に、これからもよろしくと言葉をかける。2人もその言葉を聞いて安心するように、シンジの気持ちに応え微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くしたら警察、ジュンサーがパートナーポケモンのガーディとともにポケモンハンターを捕まえるべくやってきた。彼女の話からすると、今回捕まったポケモンハンターは警察の追いかけていた指名手配犯で、行方をすぐにくらまして手に負えない状況だったと言う。

 

シンジたちはジュンサーに感謝されたが、それと同時に危ない事はしないようにと注意された。犯人逮捕はよい働きではあるものの、危険を冒してまでする必要はないと念を押されたのだ。シンジとリーリエも、少し熱くなりすぎたと反省した。

 

「取り敢えずこれでこの辺りは安全だよ。」

「はい!良かったですね!リングマさん!ヒメグマさん!」

『ヒメヒメ!』

『グマ!』

 

彼らの働きに、リングマたちも感謝しているようだ。そこでリングマは、彼らにある物を渡した。

 

「これってリンゴ?」

「えっと……私たちにくれるという事でしょうか?」

『グマ』

 

リングマが差し出したのは綺麗な色をしたリンゴだった。恐らく初めに勘違いして襲ってしまったことへのお詫びなのだろう。リングマの気持ちをシンジたちは素直に受け取り、感謝しながらリンゴを口にした。そのリンゴはとても甘く、今まで食べたリンゴの中で一番美味しかった気がした。

 

「ありがとうリングマ!また会おうね!」

「2人ともお元気で!」

『グマァ!』

『ヒメェ!』

 

リングマから貰ったリンゴを食べ終えた2人は別れを告げ、次なる目的地へと旅を続けることにした。リングマたちもそんな彼らを笑顔で最後まで見送ってくれていた。また会えたのならば、今度はゆっくりと一緒に遊べたらいいなと考えながら、リーリエはシンジと共に旅を続けるのだった。




今回は意見箱にて質問があったことをこちらでも返していきたいかと思います。

先ず一つ目ですが、7体以上持ち歩いているトレーナーもいるのか?と言う事でした。端的に言うといません。特に描写していませんが、主人公もルール上一応とっかえひっかえはしています。アニポケでは無印にて描写されていましたが、7個目のボールは自動的に収縮してしまうので7体目を持ち歩くことは出来ません。常にメンバー入りしているのはニンフィア、イーブイですが、その他は入れ替え制。その場その場で都合よくブイズが揃っているのは二次創作御用達のご都合主義です。お察しください。

二点目ですが、ポケモンのニックネームについてです。ニックネームは基本シロン以外はつけない予定です。シロンはリーリエがシンジから貰った大切なポケモンであり、初めてのポケモンでもあるため、思い入れがあって思わず付けたと言う設定があります。その点はいずれ書く予定ですので、楽しみに待っていてください。

最後のポケモンの性別設定についてです。性別に関しては一応設定はあります。カントー編が終わったころに纏めてそれらの設定を書く予定ですが、ブイズに関しては主が実際に使用しているブイズをモデルに性別も決めています。性格、技構成は違いますが……。いや、流石にニンフィアがハイパーボイスだけ撃ってたら全然盛り上がらないでしょ?

話が少しそれましたが、上記で説明した通りです。一部設定については後日挟み込むので、その日まで(小説が続いていれば)待っていただけると幸いです。

また何か意見、質問があればどんどん書き込んで構いませんのでよろしくお願いします!無茶なお願いでなければ大抵聞くと思うので。勿論雑談でも全然okです!主の事は一切気にせず書き込んでください!











……あっ、誹謗中傷は出来る限り避けていただけると……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。