ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

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ポケモンの映画見に行きましたけど、控えめに言って神でした。

最近ニンフィアちゃんの選出率が下がっていたので、今の環境に刺さっているニンフィアちゃんの構築を考えた結果、初手ダイマニンフィア構築と言う結論に行きついた。

単純だけどまず読まれないし、本来苦手なドランやジバコもどろかけを搭載して珠を持たせることで確1に持っていけるし、何より試合時間が短くて脳死で強いから楽ですよ。


リーリエとロコン、また会う日まで!

スイレン、カキの試練に続きマオの試練も突破することができたリーリエ。少しの間旅を共にしていたヒナと別れ、次なる目的地であるコニコシティへと向かうため、経由地点でもあるカンタイシティを目指す。

 

だがその前に、とある幼児の為にある場所へと立ち寄っていたのである。その場所とは……

 

「おはようございます!」

「おや?リーリエ様でしたか。またいらっしゃってくれたのですね。」

「はい!ロコンさんの様子はどうですか?」

 

そう、リーリエが立ち寄ったのは以前彼女がオハナタウンで助けたロコンを一時的に預かっているエーテルベースであった。エーテルベースに入ると、エーテルパラダイス研究員の女性が出迎えてくれた。

 

研究員の話によると、ロコンは先日に比べて元気になってきているそうだ。エーテルベースの研究員たちに対する警戒心も少しずつではあるが薄まっているとのことだ。

 

リーリエは研究員にロコンの元へと案内される。そこではロコンは気持ちよさそうに眠っていた。

 

しかしロコンは耳を小さくピクピクと動かし目を開ける。ロコンのつぶらな瞳がリーリエを捉えると、体を起こして笑顔を見せてくれた。

 

「こんにちは、ロコンさん。まだ眠かったら眠ってていいんですよ?」

 

ロコンはリーリエの言葉に首を横に振る。どうやらもう眠る必要はないようだ。

 

「ふふ、どうやらロコンはリーリエ様にお会いできたのが嬉しいみたいですね。いつも以上に元気な顔をしていますよ。」

 

そこでリーリエは研究員に「折角なのでロコンと遊んであげてください」と提案された。あれ以来ずっとここに閉じ込めてしまっているので、偶には外の空気も吸わせてあげたいとのことだ。

 

普段は警戒を強めてしまい迂闊に外へ出すことは出来ないが、心を開いているリーリエが一緒であれば問題ないだろう、という意図によるものらしい。

 

リーリエもその提案に快く承諾し、早速ロコンと共にエーテルベースの外へと出る。

 

「折角なので遊ぶのならみんなと一緒に遊びましょう!」

『コン?』

 

リーリエの言葉に首を傾げるロコン。リーリエは自分の持つモンスターボールを空へと投げた。そしてモンスターボールから彼女のパートナーであるポケモンたちが姿を現した。

 

『コォン!』

『ソウソウ!』

『チラッチ!』

『リルル!』

『ピッピ!』

 

リーリエの持つポケモンたち、シロン、フシギソウ、チラチーノ、マリル、ピッピが飛び出してきた。ロコンは突然のことで驚き、リーリエの後ろへと隠れた。

 

「あっ、ご、ごめんなさいロコンさん。みなさん私の友達ですから大丈夫ですよ!」

『コォン?』

 

ロコンはリーリエの言葉に少し安心する。その中には以前懐いていたキュウコンの姿もあったため、人間たちに比べれば恐怖感をあまり抱いてはいない様子だ。どちらかと言うと突然ボールの中からポケモンが現れたのにビックリしたというべきだろうか。

 

「皆さん!どうかロコンさんと仲良く遊んであげてくださいね?」

 

ポケモン達はリーリエの言葉に対して元気よく返事をして応答する。進化して面倒見がよくなり大人びた性格となったシロンは、ロコンの傍へとさり気なく寄り添う。ロコンもそんなシロンに安心感を抱き、警戒心を薄めていった。

 

『ピィ!』

『……コォン?』

 

シロンの次に真っ先ロコンへと近寄ったのはピッピであった。ピッピは笑顔で気さくにロコンに話しかけると、ロコンは怯えた様子を見せずにピッピの元へと歩み寄ってくる。

 

ピッピは元々天真爛漫で、何も知らない無邪気な子供のような一面がある。今回も特に何も考えず近寄っただけだろうが、今回はそんな純粋な心がロコンに対していい方へと働いているようだ。

 

そしてピッピに続き、チラチーノ、マリル、フシギソウがロコンへと近付く。そんな暖かなポケモン達の歓迎に、ロコンも警戒することなくまるで子どものように遊び始めたのであった。

 

その後、ロコンはリーリエも一緒に遊ぼうと彼女の事も誘いに傍までやってきた。そんなロコンにリーリエも一緒になり、小さい頃に戻ったように遊ぶことにしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュルルルル~

 

暫く遊んでいると、どこからともなく低い音が聞こえてきた。どうやら誰かのお腹の虫がなったようである。気が付けば知らない間に昼時にはいい時間になっていた。

 

「そろそろいい時間帯ですし、お昼にしましょうか。」

 

そう言ってリーリエは昼ご飯の準備を始める。彼女のポケモンたちも自分のトレーナーの準備を手伝い始める。

 

一体なんだろうか、とロコンは不思議そうに眺めていると、リーリエはそんなロコンに屈んで声をかける。

 

「今からご飯を食べる準備をしてるんですよ。ロコンさんも手伝ってくれますか?」

『コォン……。コォン!』

 

リーリエのお願いにロコンは元気よく返事をした。どうやらリーリエの意図が伝わったらしく、ロコンもシロンたちと共に食事の準備を手伝い始めた。

 

その様子を見て、エーテルベースの研究員も驚きと同時に温かい目で見守っていた。リーリエが自立している、と言うのも勿論彼女たちにはあったのだろうが、ロコンがあそこまで積極的になっていることがなによりの驚きだろう。

 

ポケモン達の協力もあり、昼の食事の準備もスムーズに進み、みんなで楽しく食事を済ませることができた。ロコンもリーリエの用意したポケモンフーズを気に入ってくれたらしく、綺麗に完食してくれていた。食欲も問題なさそうで、体調の回復はかなり良好に進んでいるようである。

 

リーリエやシロンたちと遊んだことにより心も身体もリフレッシュすることができたロコン。外の空気を吸うだけでも精神的な効果はかなり高く、体調を良好に保つことには必要な行為である。どうやらその効果はてきめんだったようで、ロコンも先ほどに比べて元気になったように見える。

 

「良かったわねロコン」

『コォン!』

 

研究員に対しても元気よく返答するロコン。この調子ならもう大丈夫だろう、とリーリエにこれからのことを打ち明けた。

 

「もうしばらくしたら体調も元に戻るでしょう。そうしたら野生に返すつもりです。」

「そうですか。寂しいですが、それが一番いいでしょうね。」

 

野生に返せば恐らくもう会えなくなってしまうだろう。しかしポケモンにとって、野生で生きることはとても重要なことであるのも事実。

 

アローラの姿をしたロコンの主な生息地はウラウラ島にあるラナキラマウンテン。常に雪が降り積もり、その寒さなどから、厳しい山道となっている。また、アローラリーグはラナキラマウンテンノ山頂に位置しているため、島巡りのトレーナーにとって最後の試練とも言われている場所である。

 

そのため、島巡りのトレーナー以外はほとんど立ち寄ることが無い場所であるため、野生に返したとしても以前ロコンを虐めていたような輩は出ないであろう。

 

「ロコンさん。」

『コォン?』

「もう、あなたとは会えないかもしれませんけど、元気でいてくださいね。」

『コォン……』

 

リーリエの言葉を理解したロコンは、少し寂しそうな声を出す。リーリエに懐いてしまったロコンにとって、やはり別れは辛いものなのだろう。

 

「……また、会いましょうね」

『……コォン!』

 

リーリエのその最後の言葉に、ロコンも悲しみを抑えて元気よく返事をする。確かに会えないかもしれないが、どこにいようと結局は同じアローラにいるのだ。会える可能性も充分にある。

 

「それでは、ロコンさんのこと、よろしくお願いしますね。」

「ええ、任せてください。我々が責任を持って野生に返しますよ。」

 

そしてリーリエは再びロコンと別れを告げて、エーテルベースを後にした。

 

アーカラ島全ての試練を突破したリーリエが次に目指す場所、大試練の行われる町であるコニコシティだ。




最近やりたいことが多すぎる件

伏線は入れたけどロコンちゃん再登場するか未定
多分登場する

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