ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》   作:ブイズ使い

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ここで描いているブイズの型はヌシが使っているのとは全く違います。ただアニメっぽい展開にしたいだけです。同じ型にしてしまうととてつもなくつまらない戦いにしかなりませんので。

例えば、ブラッキーが毒々耐久し始めたりとか、エーフィが両壁欠伸したりとか、サンダースが頻繁にボルチェンサイクルしたりとか、ニンフィアがひたすらハイボ撃ったりとか。


大試練 vsハラ

僕はリーリエと共にリリィタウンへと戻ってきた。そこではハラさんとククイ博士が僕たちが来るのがわかっていたように待っていた。

 

「ククイ博士?なんでここに?」

 

「シンジが試練を突破したと聞いてな。ハラさんの大試練に挑戦するところを見学しに来たんだ。」

 

どうやらククイ博士は僕が試練をクリアしたのをあらかじめ聞いてたみたいだ。恐らくミヅキがハラさんに連絡して、ハラさん経由で伝わったのだろう。

 

「お疲れさまでしたな!私も君と戦える時を楽しみにしていましたぞ!ルールは2対2のバトルです。よろしいですかな?」

 

ハラさんが一歩前に出てそう言う。と言うことは、大試練はハラさんとの直接対決になるのだろう。僕も実際にハラさんと戦える時は楽しみにしていた。ハラさんがどんなポケモンを使い、どんな戦い方をするのがとても興味がある。

 

「はい!では早速ですが大試練をお願いしてもいいですか?」

 

「うむ!私もそのつもりで待っていたのですからな!」

 

ハラさんは頷いたあと振り向いて、中央にあるバトルフィールドとなっている台の上に上る。僕もハラさんと一緒に台の上に上がり、ハラさんと正面に対峙する。

 

「シンジさん!頑張ってください!」

 

「うん!絶対に勝つよ!」

 

リーリエからの激励を受け取り、僕はモンスターボールを手に取る。同時にハラさんもモンスターボールを握り、先にポケモンを繰り出そうとしていた。

 

「悪いですが、そう簡単に大試練は突破できると思わないことです!出番です!マケンカニ!」

 

ハラさんが繰り出したのはマケンカニと呼ばれるポケモンだった。見た目からして格闘タイプか水タイプと言ったところだろう。だけど僕が出すポケモンはもう決まっている。

 

「お願い!グレイシア!」

 

僕が繰り出したのはグレイシアだ。氷タイプなので格闘タイプとの相性が悪いが、タイプ相性が勝敗を分かつ絶対条件ではないと信じている。

 

「ほう、氷タイプですか。格闘タイプのマケンカニとは相性が悪いですがよろしいのですかな?」

 

「ええ、僕のグレイシアはちょっとやそっとでは倒せませんよ。」

 

「いい気迫ですね。ますます楽しみになってきました。では早速始めましょうか!」

 

「はい!」

 

その言葉がバトル開始の合図となる。ここは挑戦者である僕が初めに動くべきだろう。

 

「先ずはこちらから行きます!グレイシア!シャドーボール!」

 

「マケンカニ!まもるです!」

 

グレイシアは正面のマケンカニに向けてシャドーボールを放つ。マケンカニはまもるを発動しシャドーボールを防ぐ。

 

「ならここはアイアンテールだ!」

 

グレイシアの尻尾が硬化しマケンカニ目掛けて振りおろされる。しかしマケンカニは動じた様子を見せずすぐに別の行動へと移る。

 

「マケンカニ!ぶんまわす!」

 

マケンカニは自らのデカい鋏のような腕でグレイシアの尻尾を掴みそのままぶん回して投げ飛ばす。グレイシアはダメージを受けるもののなんとか態勢を持ち直し倒れることを防いだ。

 

「今度はこちらから行きます!グロウパンチ!」

 

グロウパンチは命中すると自身の攻撃力が上がる技だ。これをそのまま受ければこちらが不利になるのは明白。ならばここは……。

 

「グレイシア!バリアーだ!」

 

グレイシアはバリアーを貼る。バリアーは自らの防御力を格段に上げる技だ。マケンカニはグロウパンチを当てるも防御力の上がったグレイシアを貫くことが出来ず跳ね返されてしまう。

 

「追い打ちをかけるよ!アイアンテール!」

 

グレイシアは再びアイアンテールを放つ。飛ばされたマケンカニは不意を突かれ対応できずに地面に叩きつけられる。

 

「とどめのれいとうビーム!」

 

グレイシアは叩きつけられたマケンカニに向かいれいとうビームを撃つ。マケンカニはそのまま戦闘不能になりモンスターボールに戻る。

 

「マケンカニ、おつかれさまでしたな。いいファイトでしたぞ。やりますな!さすがは今まで多くの旅をしてきただけはありますぞ!」

 

「ありがとうございます!でもまだまだ僕たちの本気はこんなもんじゃありませんよ!」

 

「それはそれは。では私も本気で迎え撃ちましょう!出番です!ハリテヤマ!」

 

次にハラさんが繰り出したポケモンはハリテヤマだった。どうやらハラさんのポケモンは格闘タイプのポケモンばかりのようだ。

 

「だったらこっちも戻って!グレイシア!お疲れ様、ゆっくり休んでて。」

 

「グレイシアを戻しますか。」

 

「ええ、グレイシアもだいぶ消耗していたのであのまま相性の悪いハリテヤマと戦っても勝ち目は薄いとおもいまして。」

 

「賢明な判断ですな。有利な場面になっても冷静な判断をできることは良いことですぞ。」

 

「僕の2体目は君に決めた!リーフィア!」

 

僕はリーフィアを繰り出す。草タイプのリーフィアはハリテヤマとの相性は五分五分と言ったところだろう。

 

「最初から全力で行きますぞ!ハリテヤマ!はらだいこ!」

 

ハリテヤマは自分のお腹を叩き気合を入れる。はらだいこをしたポケモンは攻撃力が最大限に上がる代わりに、自分の体力も削ってしまうリスクを持つ技だ。初っ端から飛ばしてきたがそれだけ自信があるということなのだろうか。ならばこちらも最初から全力をだすまで!

 

「リーフィア!つるぎのまい!」

 

リーフィアもつるぎのまいで攻撃力をあげる。そして互いに攻撃力が上がったところで相手を見据えて対峙する。

 

「行きます!リーフィア!でんこうせっか!」

 

「ハリテヤマ!受け止めてください!」

 

リーフィアは素早い動きでハリテヤマを翻弄して攻撃するも、ハリテヤマはそれを正面から受け止める。こちらの攻撃力が上がっているため簡単に抑えることはできなかったようで、ハリテヤマはリーフィアを少し抑えつけた時に下がる。しかし、ハリテヤマは耐えしのぎそのまま反撃の態勢をとる。

 

「ハリテヤマ!ほのおのパンチ!」

 

ハリテヤマは自らの拳に炎を纏いリーフィア目掛けて振り下ろす。リーフィアはそれにたまらず飛ばされてしまいかなりのダメージを負う。リーフィアは草タイプゆえに炎タイプの技は効果が抜群だ。特にハリテヤマの攻撃力ははらだいこで上がっているため、かなりの威力になっているはずだ。

 

「一気に畳みかけますぞ!私たちの全力!この戦いを守り神カプ・コケコに捧げる!」

 

突然ハラさんとハリテヤマがオーラを纏いだし、拳を数回突き出すポーズをとる。僕の直感が強力な攻撃がくると囁いている。僕はリーフィアにある指示をだしてその攻撃を受ける準備に入る。

 

「行きますぞ!『全力無双激烈拳』!!」

 

ハラさんがそう宣言をすると、ハリテヤマ突っ込みながら無数の拳を放ち続ける。恐らくこれがイリマさんの言っていた全力のZ技だろう。

 

リーフィアはその拳の嵐に飲み込まれてしまう。凄まじい威力であるがため、攻撃後には煙が舞い上がりリーフィアの様子が見えない。しばらくすると煙が引いていき少しずつ姿が見えてきた。するとそこには、なんと今の攻撃を耐え切ったリーフィアの姿があった。

 

「なんと!?今の攻撃を耐え切ったというのですか!?」

 

ハラさんとハリテヤマは自分の全力を受けきられたことに対しての驚きを隠しきれなかった。

 

「リーフィア……なんとかまもるが間に合ってくれてよかったよ。」

 

先ほど僕がリーフィアに出した指示はまもるだった。しかし恐らくZ技は威力が高すぎるためまもるでも攻撃を防ぎきれないのだろう。しかしそれでも最低限の威力にするにはこれしか方法がなかったのだ。リーフィアはなんとか僕の期待に応えようとして耐えてくれた。その気持ちは僕にもちゃんと届いている。ハリテヤマもはらだいことZ技の反動でかなりダメージがたまっているはず。こちらもダメージが溜まっているため、チャンスは一度しかない!

 

「リーフィア!最後の最後だ!気を引き締めていくよ!」

 

「私たちも負けられませんよ!ハリテヤマ!」

 

僕は……僕たちは負けない!絶対に!

 

「リーフィア!リーフブレード!」

 

「ハリテヤマ!ほのおのパンチ!」

 

リーフィアは頭部の葉を伸ばし、リーフブレードを放つ。それに対抗してハリテヤマはほのおのパンチを繰り出す。その二つの技が交じり合い、互いがすれ違った瞬間、リーフィアは倒れそうになる。しかしなんとか持ちこたえ、ハリテヤマはリーフィアの方を振り向くも、ダメージが溜まっていたようで先に倒れ戦闘不能になる。

 

「……どうやら私の負けのようですな。お疲れさまでしたハリテヤマ。後はゆっくり休んでください。」

 

「……ふう、なんとか勝った。」

 

僕はこれまでの緊張が一気にとれたようにその場に座り込む。リーフィアもボロボロになりながらも僕の方に来てくれる。僕はリーフィアの頭をなでながら、よくやった等の労いの言葉をかけながらモンスターボールに戻す。

 

その後、盛大な拍手の喝采が聞こえた。周りを見渡すと、何故か観客が大勢いたのだ。それはあれだけの戦いを繰り広げればみんな気になって集まるものなのだろうか。

 

そしてリーリエが近づいてきてくれて真っ先に大丈夫ですか、と声をかけてくれる。僕もその言葉に大丈夫、と応え、リーリエの手を借りて起き上がる。

 

「シンジ、ギガインパクト級の凄まじいバトルだったな。俺も熱くさせられたぜ!」

 

ククイ博士も今のバトルを称賛してくれて僕に声をかけてくれる。

 

「見事な戦いぶりでしたな。私の完敗です。」

 

「僕ももうすこしで負けるところでした。楽しいバトルをありがとうございます!」

 

僕はハラさんに頭を下げながらさっきの戦いのお礼をする。するとハラさんは二つの物を僕に差し出してきた。

 

「この前預かった石を加工して作ったZリングと格闘Zです。これを使いこなせればきみはもっと高みへいけるでしょう。これからも応援していますよ。」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

僕はハラさんからZリングとZクリスタルを貰い、遂に一つ目の大試練を終える。そしてここから、さらなる試練が待っていることにワクワクしながら、島巡りをクリアしてみせると心に誓う。そう、僕の大切なこのポケモンたちと一緒に……。




ウルトラサン・ウルトラムーンの予約が22日より開始されましたね。当然ダブルパックを予約しました。ブイズと写真を撮りまくれることにwkwkしてます。

あとやっぱりこの一言だけは言っておかなきゃと思うので今回はこの一言で別れましょう。






おかえリーリエ!

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