ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》 作:ブイズ使い
実質最後のUBズガドーンです。もうドカグイなんていなかったんや……。
ところで私のマイページの自動推薦システムの中にこの小説が入ってたのは何故です?自分の小説をお気に入り登録しろという事なのだろうか。
四天王ハラ、ライチのタッグの活躍により“UB06:LAY”通称ツンデツンデの捕獲に成功した。それに続くように、今度はもう二人の四天王であるアセロラとカヒリのタッグがポニ島、ポニの樹林にて出現したもう一体のUBと対峙していたのだった。
「驚きの姿にアセロラちゃんおくちあんぐり!」
四天王の一人、アセロラがそう口にし一時的に硬直する。アセロラの言う通り、そのUBは他のUB同様に生物とは思えない姿をしている。
頭部と思われる部分は風船のような球体だが首がなく、不安定に乗っかっているだけのようであり、対して体はカラフルな配色にサーカス団を思わせるようなピエロ服に近い見た目である。一件でポケモンと判断するのは難しい容姿だ。
そんな時、毎度見計らったかのようなタイミングでの通信機が鳴り響いた。アセロラとカヒリはその通信に出ると、当然相手はビッケからの通信であった。
『アセロラさん!カヒリさん!ポニの樹林に現れたUBの詳細が判明しました!今データを送信しましたのでそちらを確認してください!』
ビッケの言う通りにしアセロラとカヒリはそのデータを確認する。
そこに載っていた名前はコードネーム“UB05:BURST”。通称ズガドーンと名付けられたらしい。
タイプはほのお・ゴーストタイプと非常に珍しいタイプであり、能力的にはハラとライチが捕獲したツンデツンデとは真逆の攻撃的な性能をしているようだ。
彼の頭部は実は浮いており、武器として使用できるほどの熱源反応を感知したそうだ。もしこの情報が本当であれば、その攻撃には細心の注意を払って挑むべきであろう。
だが一方、ゴーストタイプの使い手でもあるアセロラは目をキラキラとさせながら目の前にいるズガドーンのことを見つめていた。
「あなたってゴーストタイプなんだ!すっごーい!」
ゴーストタイプのポケモンを愛して使っているアセロラは、同じゴーストタイプに感無量と言った様子で語り掛ける。なんとなく予想してはいたが、カヒリは想像通りのアセロラの行動に少し呆れた様子で頭を抱えていた。
「……アセロラさん。気持ちは分かりますが早いところズガドーンを捕獲してしまいましょう。」
「あっと、そうだったそうだった。」
カヒリも大空を自由に舞うひこうタイプのポケモンを愛し使っているためアセロラの気持ちは分かるのだが、それでも今は非常事態である。カヒリはアセロラにそう言って被害が出る前にやるべきことをやってしまおうと忠告する。
対するアセロラはうっかり反応してしまったと反省し気持ちを切り替える。四天王とは言ってもまだ彼女の年齢は幼いため仕方のない部分もあるのだろうが。
「じゃあ行くよ!シロデスナ!」
「行きますよ!ドデカバシ!」
『スナァ!』
『カバシ!』
アセロラの繰り出したポケモンは砂で作った城の姿をしたゴースト・じめんタイプのポケモンであるシロデスナ。カヒリが繰り出したのは初心者のトレーナーが最初の方に捕まえることが多いと言われているツツケラの最終進化形、ノーマル・ひこうタイプのドデカバシだ。
ノーマル・ひこうタイプのドデカバシはほのお・ゴーストタイプであるズガドーンに対して五分と五分。一方でゴーストタイプのシロデスナは同じゴーストタイプのズガドーンとは互いの弱点を突けるものの、ズガドーンはほのおタイプも併せ持っているためじめんタイプを持つズガドーンには範囲的にも有利をとれている。相性としては上々と言ったところか。
「ですが油断はしません!」
カヒリはそう言って気を引き締める。そしてまずは様子を見るために、小回りの利き易い自分たちが先発するべきだろうと判断しアセロラ立ちより先行する。
「ドデカバシ!タネマシンガン!」
『カッバシ!』
ドデカバシは初め上空に飛び上がると遠距離から手堅くタネマシンガンで先制を仕掛ける。タネマシンガンはくさタイプの技はほのおタイプに効果はいまひとつだ。
しかしズガドーンのデータには目を通したとはいえ、未だに情報は不足している。相手が何をしてくるか分からない以上無暗に接近して速攻を決めるのは誤りである。彼女の判断はこの状況においては最適解と言ってもいいだろう。
ドデカバシの口から一直線に発射されたタネマシンガンはズガドーンに接近する。ズガドーンはその場から動かずじっとタネマシンガンを見つめている。
なにも抵抗する気がないのだろうか?と思った矢先、ズガドーンは遂に行動に移す。
ドデカバシのタネマシンガンは間違いなくズガドーンの頭部を捕らえていた。しかしその攻撃はズガドーンに命中することなく地面に着弾したのだった。
「っ!?」
「ど、どういうこと?」
何が起きたのかと一瞬理解に遅れてしまった2人だが、ズガドーンの姿を見た時理解しがたい光景が目に飛び込んできた。
なんとズガドーンは自分の頭部を手に持ちタネマシンガンを躱したのだ。頭部が胴体から外れるといった現象は現状他に類を見ない驚くべきことだ。興味深いことではあるが、同時に寒気すらも感じさせるような現象である。表情が出ていないため分からないが、どことなくズガドーンも驚くこちらを見て笑っているように感じられる。
ゴーストタイプのポケモンは人間を驚かすことにより快感を感じているものも多く存在する。ズガドーンもUBとは言え、我々の知っているポケモンと同種なのであればそう言った感情を抱いていても何ら不思議ではないだろう。
手にした自身の頭部を今度はお手玉の様に回し始めた。何をする気かは分からないが、嫌な予感がすると判断したアセロラはすぐさま攻撃に転じた。
「なにをする気か知らないけど、好き勝手にはさせないよ!シロデスナ!だいちのちから!」
『ッ!スッナァ!』
シロデスナは密着している大地に自身の力を集中させ、ズガドーンの足元でその力を解き放つ。ズガドーンの足元が次第に膨れ上がり、その場で爆発が発生する。
しかしズガドーンはその攻撃を即座に察知し、まるで曲芸師の様に頭部を手から落とすことなく華麗に回避する。その後、宙返りした状態から自身の頭部を投げつけてきた。
まさかの芸当にカヒリとアセロラは驚きを隠せず反応が遅れてしまい、ドデカバシとシロデスナがお互いその攻撃に巻き込まれてしまう。ズガドーンの頭部は両者に直撃すると、まるで花火にような爆発を巻き起こした。
「っ!し、しまった!」
「シロデスナ!?」
油断していたわけではないが、予想外の動きに困惑してしまうカヒリとアセロラ。ズガドーンの一撃、ビックリヘッドを受けてしまいかなりのダメージを負ってしまうドデカバシとシロデスナだが、倒れることはなく立ち上がりズガドーンに視線を戻す。
ズガドーンの頭部は気付けば再生し元に戻っていた。どうやらあの頭部はどちらかと言うと、攻撃手段の一つであるパーツの一部でしかないという事なのかもしれない。
「あの動き、厄介ですね。」
ズガドーンの予想外の動きに困惑してしまうカヒリ。その動きを見て何かを思いついたのか、アセロラは自分の手をポンっと叩き口を開いた。
「アセロラさん?なにかいい考えでも思いついたんですか?」
「うん!カヒリさんはズガドーンの気を引いて!私は何とかしてズガドーンの動きを抑えるから!」
「分かりました。ドデカバシ!行きますよ!」
『カバシ!』
カヒリはアセロラの答えに疑う余地もなく頷きそう答えた。幼いとはいえ彼女もまた自分と同じ四天王の一人。カヒリもアセロラの事を信頼するに相応しい人物だと感じているのだろう。
「ドデカバシ!もう一度タネマシンガン!」
ドデカバシは今一度タネマシンガンで攻撃する。今度はタネマシンガンを複数回に分けて連続で攻撃をしつつ接近していく作戦だ。
ズガドーンは既にその攻撃を見切っていると言わんばかりに次々と華麗に回避し続けている。まるでこれは彼の演技を共に演じているかのようである。
「続いてくちばしキャノン!」
『カバシッ!』
ズガドーンの回避した隙を狙い今度はドデカバシの大きな口が高温の熱を持つ。エネルギーを溜め込み、そのエネルギーを最大限まで集約させてズガドーン目掛けて放つ。
これはドデカバシのみが習得できる技、ドデカバシの代名詞と言ってもいい技であるくちばしキャノンだ。くちばしキャノンは強力な分少し隙を作ってしまうものの、ドデカバシのくちばし部分の高熱のエネルギーを持つため触れた相手は火傷を負ってしまうほどの高エネルギーを纏う。
そのエネルギーを一気に集約して放つことで、相手に強烈な一撃を浴びせる技だ。この技はカヒリのお気に入りの技でもあり、ドデカバシにとっても思い入れの深い技である。
だがその攻撃はズガドーンが大きく跳躍することによってあっさりと回避されてしまう。しかし自身の大技を回避されてしまったものの、カヒリは少し口角を緩めた。
『ズガッ!っ!?』
ズガドーンは自分の頭部を再び手に持ちビックリヘッドの態勢に入る。しかし、自身の置かれている状況に気付き焦ってしまったためその攻撃を躊躇することとなってしまう。
なんとズガドーンの周囲が全て砂地獄で埋まってしまい身動きが取れない状況となってしまったのだ。これには思わずズガドーンもタジタジである。
「どう?私のシロデスナのすなじごくの味は?」
そう、これはシロデスナの技である文字通りのすなじごくだ。本来は相手を砂地獄にハメることで相手の交代を封じ、継続してダメージを与えていく技だ。
しかし今回はズガドーンが気を取られている内に複数の砂地獄を作成しておくことにより、ズガドーンの身動きを封じてしまったのだ。タッグでの戦いで味方にも影響が出てしまうため普段使用することは出来ないが、今のタッグはひこうタイプのドデカバシだ。空中にいるポケモンはすなじごくの影響を受けないため、この作戦をするには持って来いのパートナーというわけだ。
ズガドーンの動きは曲芸師の様に鮮やかではあるものの、その分彼はこの動きに自分なりの誇りを持っているようにアセロラには感じられた。もしかしたら彼なりに他者を楽しませたいという感情もあるのかもしれない。
「もう一度くちばしキャノン!」
『カバッ!』
『ズガドッ!?』
再びドデカバシは高エネルギーを溜め込み放出することでズガドーンを追い詰める。知らない間に追い詰められていることを悟ったズガドーンは焦りを感じビックリヘッドを投げ飛ばして対抗する。
ビックリヘッドの威力は見た目に反して強力で、ドデカバシの強力なくちばしキャノンをもってしても相殺が限界である。しかし、カヒリの狙いは別にあったのだ。
「今です!アセロラさん!」
『ッ!?』
アセロラは既にZ技の態勢へと移行していた。カヒリは自身の大技を囮にすることでズガドーンに隙を作り、その後に更なる大技を叩きこもうという作戦だったのだ。
アセロラはZ技のポーズをとっていく。当然発動するのは自分の大好きなタイプでありズガドーンにも効果抜群を取ることができるゴーストZだ。
「私たちの全力のZ技……あなたにも見せてあげる!」
『スナッ!』
Zパワーがシロデスナに集約する。するとこの樹林全域が闇に包まれ、アセロラとシロデスナの全力のZが放たれた。
――――むげんあんやへのいざない!!
ゴーストタイプのZ技、むげんあんやへのいざないが放たれる。発動と同時に更に深い闇へとズガドーンを誘い、彼の周囲の砂地獄から無数の暗黒に染まった手が出現する。
その闇からズガドーンが逃れるすべはなく、ズガドーンを文字通り闇へと誘うかの如く包み込む。そのZ技はズガドーンを闇から解放すると、そこには力尽きて動けなくなっているズガドーンの姿があった。
戦闘不能になったのだと確認したアセロラは、ウルトラボールを手にしズガドーンに向かって投げる。ズガドーンはウルトラボールへと入るとウルトラボールが数回揺れる。力尽きてしまったズガドーンが抵抗できるわけもなく、ウルトラボールの揺れが収まり捕獲されたのだった。
「傷つけちゃってごめんね?あなたのこと、必ず元の世界に返してあげるから。」
ズガドーンの入ったウルトラボールを手に取り、アセロラはそう言葉を語り掛ける。年相応の少女として、心優しいのだなとカヒリは彼女の事を優しい眼差しで見つめていた。
その後、状況を管理しているビッケから最後の通信が入るのであった。
『ウルトラガーディアンズの皆さん!最後のウルトラオーラの反応を感知しました!』
そしてビッケからそのウルトラオーラの出現場所と詳細を伝えられる。
『場所は最初と同じアーカラ島のカンタイシティ!コードネーム“UB01 PARASITE”。ウツロイドです!』
―コードネーム“UB05:BURST”捕獲完了―
もうすぐUB再来編は終わりそうかな?多分だけど
現在ヌシの剣盾はマスター級1,000位台でウロウロしています。数万人以上はいるであろうマスター級の中で1,000位台は割と頑張っている方なのではと自画自賛しております。
個人的にオススメなのは残飯シャワーズとチョッキニンフィアの組み合わせです。シャワの苦手なサザン、ロトムなどをニンフィアで見て、その他の物理アタッカーをシャワーズで受ける単純な形です。ヌシは基本9割程度はこの二匹の選出で勝ってるのでいい並びなのではと思ってます。ブイズの苦手なナットもニンフィアのダイバーンが刺さって相手にしやすいのでかなり幅広く対応できるようになりました。
ブイズに選出されやすいバンドリの並びはリーフィアが刺さることが多いですね。特にバンギはブイズに出してくる場合ほぼ確実に弱保持ちなので竜舞してきたら、リーフィアの甘える、宿木やシャワの欠伸で流せます。
ドラパが邪魔なせいでブースターの選出がほぼできないに等しいですがサンダースは身代わり運用にしたら使いやすくなりました。持ち物はダイマックスで火力補強できるので個人的にヤタピよりリュガ、次点でカムラの方がいいかなと思ってます。すり抜けドラパは勘弁願いたいです……。