Full Bloom 〜満開の歌声を〜   作:grasshopper

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咲野 優人君の自己紹介を少し前書きで書かせていただきます。


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「あ、どうも。咲野 優人、16歳。あ、でも高1だからな。
俺、遅生まれだからなー。
《Full Bloom》っていうバンドでギターをやってる。
ギターは結構昔からやってるな。
今では歌も歌うようになったけどな。
俺って実はここら辺で生まれたわけじゃないんだ。
とある事情があって1人で上京してきた。
そこで陸に出会ってバンドをさそわれたんだ。
でも、なぜかリーダーは俺なんだよな。
てわけで、これからも応援よろしくな」

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バンド:Full Bloom

パート:ギター&ボーカル

学校:花咲川学園

学年:高校2年生

誕生日:3月18日

星座:魚座

好きな食べ物:炊き込みご飯、凍らせたゼリー

嫌いな食べ物:なし

趣味:バスケ、読書、料理、絵を描く事

自己紹介:メンバー想いで、自分以上に友達が大事。美的センスは天才的。音楽や美術はもはや、神の域。運動神経バツグン。勉強は上の下。時々自棄に走ることも多々ある。マジギレした時は誰も手をつけられなくなる。しかし、本当に怒るのは自分に何かあった時ではない。過去に一体何が………。




7話

side優人

 

今からバイトだー。今日は練習ないからバイトだー。寝みぃよぉ。レジで寝てやろうか?

と、思ったがそんなんしたらしばかれる。沙綾さんにな。

やめとこう。うん。

 

そんなバカなことを考えているとやまぶきベーカリーに到着した。

 

「…………お前ら、なんでいんの?」

 

そこにいたのはエプロンをつけた香澄達の姿だった。

 

 

 

 

 

「ふーん。文化祭でこの店のパンを出すのか」

 

「はい!」

 

その手があったかー!畜生!それを思いついていれば俺は執事なんかしなくても……いや、どの道やらされたいただろう。儚い……。

ちっくしょーーー!!

 

「そういえば、先輩達のクラスは何するんですか!」

香澄が目を輝かせながら聞いた。

そんなに文化祭楽しみなのか。

 

「執事喫茶だとよ。執事長は俺じゃねーぞ」

そう、執事長は冬夜だ。俺はライブでそんな暇無いと言ったらあっさり俺は執事長候補から降ろされた。皆そんなに俺達のライブ見たいんだな。頑張らなきゃな。

というわけで、すまない冬夜、俺のために犠牲になってくれ。てゆうか俺、冬夜をことごとく見捨ててるよなぁ?いや、気のせいだ。そう思っておこう。

それにあいつが文化祭実行委員だからな。冬夜しかいない!っていう空気になってたな。

 

そんなノリで決まったのだ。あれは傑作だったなw。

 

 

 

そうしてしばらくすると市ヶ谷、牛込、おたえは帰って行った。香澄は作詞するらしい。バイト後に手伝いを申し込まれたが、生憎俺はサービス残業をする気は微塵もない!

 

そして今が、その店を閉める少し前だった。

もう、誰も客は来ないと思っていたが、お客さんがいらした。

 

「いらっしゃいませー。……て、お前らか」

 

そこにはガールズバンドの《Aftergrow》だった。メンバーは5人だ。

俺はたまにこいつらの練習をみてやっている。よし、この期にこいつらの紹介をしておこう。(※本家とあまり変わらぬ設定ですが、あくまで優人君の独断と偏見です。なので、ギャグも織り込ませています)

 

「ゆーと先輩、奢ってくださ〜〜い」

 

「開口1番が『奢ってください』って。……お前なぁ」

 

今、遠慮なしに奢りを申し出たのがギターの青葉 モカだ。なんかいっつもボーっとしている。の割に成績いいとか舐めとるだろ。いや、俺が成績低いわけではないんだがな。俺はあれだ。毎回テストは20位以内に入ってるから、以外と頭いいぞ。て、これじゃあ俺の紹介文化祭やんけ……。

 

「モカ、口開いたらそればっかりだな」

 

俺が呆れると、

 

「しょうがないさ優人先輩。これがモカなんだから」

 

「うん、知ってる。何回奢らされたと思ってんだ」

 

今答えたのはドラムの宇田川 巴。身長が高く、性格も熱い。俺よりも男らしいぞ。いや、《漢》らしいか。服装も何つーかカッケーな。性転換をオススメします。と言ったら東京湾の藻屑になるのは間違いない。でも、正直なんでここまで男らしいんだろ?先輩に少し分けてくれよ。

 

「優人先輩!私も奢ってほしいです!」

 

「俺、奢るとは一言も言った覚えねーぞ」

 

今モカに便乗してきたのはベースの、とにかく明るい上原 ひまりだ。おっと、いかんいかん。紹介がどこぞの芸人みたいになってしまった。安心してください、違いますよ!……これがだめなんだわ。ンンッ!こいつは自称リーダー的な存在らしい。なんで進んでリーダーやりたがるんだ?俺は代わってほしいよ。

 

「まあいいよ。今日は練習だったんだろ。特別に奢ってやる」

 

「い、いいんですか?先輩」

 

今遠慮気味に言ってきた少女はキーボードの羽沢 つぐみ。一言で言うと「頑張り屋さん」だ。バンドの支えになっている。本人は自分の事を『普通』と言っているが、大丈夫!周りがヤバイだけだよ!それに、「頑張り屋さん」ってだけと言うが、それは充分すぎるほどの強みだと思うんだがなぁ。俺はそんなに頑張れる事がないから、寧ろ、頑張れる事があるって羨ましいよ。

 

「気にすんな。いつものことだ」

 

「いつものことって……それって特別じゃない気がするんだけど……」

 

「まあ、細かい事は気にするな。それより、蘭。お前も早く選んだら?つっても、もう閉める前だったから、そんなに残ってないけど」

 

最後の5人目は美竹 蘭。ギターボーカルだ。意地張ったりすることも多いが、ほんとは寂しがり屋で、幼馴染み想いのいい奴だ。ツンデレっぽいんだよなぁ。まともに口をきいてもらえるのにどれだけかかったか?(※そんなにかかっていません)まあ、なんだかんだで、5人の中でこいつとの付き合いが1番長いかな。こいつらがバンド組んだ時から俺がギター教えてあげてたもんな。あの頃の蘭達は中2だったっけか?

 

「そういえば、お前らってうちの学祭に来るのか?」

隣にいた蘭に聞く。

 

「行きますけど、どうかした?」

 

「いや、ライフも見るのか?」

 

「うん。……先輩のを見に行く」

 

「そうか、ありがとな。これで頑張る理由がまた一つ増えたな」

俺はそう言いながら、蘭の頭に手を乗せる。

 

「///」

 

「ならさ、ちょっと面白いバンドが出て来るから、そいつらも見てみたらどうだ?」

 

「なんて言うバンド名?」

 

「えっと確かー…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……《Poppin'Party》……か。あいつららしいな」

 

翌日、俺は校内に貼ってある香澄達のポスターを見て呟いた。おー、なんか明るい色ばっか使ってんな。自分達のバンドの個性をよくわかってる証拠だ。

 

ポスターにはローマ字でメンバーの名前が書かれていた。

Kasumi、Tae、Rimi、Arisa、そして…………

 

「なっ…………!!」

 

最後の1人はなんと沙綾の名前だった。

俺は何も考える事なく、1年生の階に走りだした。階段を踏み外さぬように気をつけることはなかった。

 

教室に着くと思い切りドアを開ける。その音が大きかったせいか、それとも上級生が表れたせいか、教室の中は静まり返る。

俺はクラス中に聞こえるようにデカイ声をだす。

「おい!沙綾はいるか!」

 

「い、いませんけど」

その返事を聴くと、俺は体の向きを180度変え、再び走りだす。

「クソッ!」

 

俺は今度は1年の脱靴場へと駆け出す。

階段を一段飛ばしで駆け下り、すぐに到着した。

 

いた!

 

「沙綾!」

 

「!優人先輩!どうしたんですか?」

 

「お前またバンドやんのか!?」

俺は息切れをしながらもハッキリとそう沙綾に言うが、

 

 

 

 

 

 

 

 

「やりませんよ」

 

「え?でもポスターにはお前の名前が……」

 

「香澄が間違えて書いたんですよ」

 

…………なんだ。

そういう理由か。香澄の奴、人騒がせな。

 

「……そっか。悪かったな」

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

大丈夫じゃないだろ。本当は今すぐにバンドをやりたいくせに。ドラムを叩きたいくせに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沙綾、俺はお前の叩くドラムをもう一度聴きたいんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

俺達は今から練習だ。

しかし、俺は少し遅れて到着した。

陸と春は先に練習していると俺は勝手に思い込んでいた。

 

入ろうとした瞬間。

なにやら中から2人の笑い声がする。

 

「おーい。来たぞー。てか、何見てんの?」

 

2人は動画を見ていた。

 

「なんの動画なんだそれ?俺にも見せてくれよ」

 

「優人、見たいの?」

 

春が聞いてきた。

何その意味深な言い方は?

 

「優人は見ないことをオススメするよ」

 

陸が続けて言う。

何それ?

人間とは不憫な生き物だ。俺はそう思う。そしてこの世界も同様だ。だけど。

 

 

 

俺は生き延びてみせる!この世界で!!

 

 

 

ごめん、今のなし。

take2、こういう時に余計気になってしまうのが人間という生き物だ。

 

「気になるような言い方すんなよ。後悔してもいいから見せてくれ」

 

しかし俺はこの時「練習しよーぜ」とでも言って、この動画を気にしなければよかったと後からとてつもなく後悔することになる。

 

「じゃあハイ」

春はスマホを手渡してきた。

 

「どれどれ…………!!!」

 

俺のその反応を見て、春と陸は再び笑い始めた。

 

「お前ら、これ……」

 

「だから、僕はやめとけって言っただろ?…クスッ」

 

今、こいつ小さく笑いやがった。何、見下してるの?おおっと、唐突のキレ口調はシャレにならないな。

 

そう、動画の内容は俺がこないだ起こしたとある事故の動画だった。

 

タイトルもわざわざ作ってくれていた。

 

その名もーー

 

 

 

 

ーー《咲野 優人の華麗なる押し倒し》だった。

 

ホントやめろよ。マジでやめろよ。俺のライフはもう0よ!!

 

……まだ笑ってるよこいつら。

ホントこいつら殴ってやろうか。

 

ようやく笑い終わったと思ったら。

 

「この動画今度アップする新曲のミュージック・ビデオに使えそうじゃないかな?」

 

「あ!それいいね!流石、陸君!」

 

「もう、やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

もうヤダ。おうちにかえりたいよう。

 

俺は某有名アクションゲームで死んだ時に流れる音楽が流れた。。。

 




おまけが長くてすいません!!次は出来るだけ本編をしっかり書きたいです。(結局おまけを書くであろう作者)

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