ハイスクールD×D オン・ステージ!   作:魔女っ子アルト姫

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最近メッセージを頂いて貴光とはどんな感じの見た目なのかと。言うなれば……グラファイトかな?
うん鎧武じゃないんだエグゼイドなんだ。いやだって真っ先に出てきたのがグラファイトだったんだもん!!しょうがないじゃない!!だってカッコいいじゃんグラファイト!!多分ライダー以外だったら真っ先に上がるぐらいに好きです。



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「さあ戦いを始めようか」

「さっさと掛かって来い、悪魔共」

 

互いに己の得物を構えながら悪魔達を鋭くも威圧的な言葉と共に威嚇する鎧武とバロン。自然の神たるナチュレの創造したロックシードから溢れる神気と二人から溢れている闘気に思わず押され気味になるが唯一一歩深く踏み込んでいる者がいる。それは剣を構えながら神妙な顔つきをしている木場であった。それに思わず鎧武は笑う。

 

「木場、矢張りお前は良い。お前とは同じ陣営だったのならば良い仲間になれた事だろうに」

「それは光栄だね。そういう未来も有ったのかもしれないね、だけどそんな事を話す意味なんてあるのかい?」

「無いな、では……」

 

貴光はイチジクアームズの専用武器『無花果鉄扇』をその手に握ると立ち直る、以前戦うと約束してから随分経つが漸く果たしあう事が出来る事に喜びを感じながら鉄扇を握り締める貴光は今にも飛び出しそうにしていると背後から雷が飛んでくる事に気付き鉄扇を開きながらそれを切り払う。そして片方の鉄扇をブーメランのように背後へと投擲する。

 

「もう戦いは始まっているのでしょう?何時までもジッとしているのは愚かでは?」

「ごもっとだが」

「お前程度では俺達の相手にならない」

 

鉄扇は自らの意志を持ったかのように変幻自在に軌道を変えつつ朱乃へと襲い掛かっていく。幾つ者雷を放出するようにして鉄扇を迎撃するかのように防御をするがそこへバロンが飛び込み連続で『バナスピアー』を振るっていく。

 

「キャアッ!なんて激しいっ……!!」

「はっ!!」

「ソイヤッ!!」

 

連撃のバナスピアーに続くかのように懐に飛び込んだ鎧武は飛び回っている鉄線を掴み取り同時にそれを広げ一気に腕を振るった。ナチュレのアームズによって高められている圧倒的な力によって引き起こされた爆風は真空の刃が内部に混ざりこみ朱乃を吹き飛ばしながらもその全身に切り傷を生み出しながら壁へと激突させ意識を刈り取った。

 

「まず1人……」

「俺と木場の立ち合いを邪魔すんじゃねえよ……折角楽しい時間になりそうなんだからよ」

 

表情こそ見えないがその声色は何処か鳥肌を立たせるかのように不気味さと浮き彫りになっている嬉しさのような狂気が滲み出している。そんな貴光に対して一誠は歯軋りしながら『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を出現させながら凄まじい勢いで鎧武へと殴りかかったがそれを鉄扇で軽々とガードされる。

 

「貴光ぅお前ぇぇぇっっ!!!」

「……何の用だ兵藤、そんな力程度で戦いに来たのか」

『Boost!Boost!Boost!』

 

篭手から木霊するかのような音がする、それと共に鉄扇に圧し掛かってくる力が増していく。『赤龍帝の籠手』の基本効果【能力の倍加】によって徐々に一誠の力が倍加されていっているようである。この力こそ神殺しの一つとされている由縁だろうがだとしても鎧武は一切力負けしていない。まだまだ一誠が実力不足で倍加されたとしても基本値が低い為に倍加してもそこまで強化されないのが問題点。

 

「これ以上俺を失望させるなよ……」

「黙れぇぇ!!!お前は、お前は何でそんな簡単に!!!」

「お前達が悪魔だから、それ以外に理由など要らん!!」

 

鉄扇に力を込めて一気に一誠を弾き飛ばすとベルトのブレードを倒しエネルギーを開放し鉄扇へと一気に送り込む。

 

『イチジクスカッシュ!!』

「開放、乱舞っ!!!」

 

深い木々の色のような鮮やかなエネルギーを纏いながら鉄扇を振るう鎧武、舞を踊るかのような身体捌きで一誠へと連撃を叩きこんでいく。身体を高速回転させ深々と鉄扇の斬撃を加え鉄扇を閉じ太鼓を叩くかのように一気に鉄扇を叩きこむ。防御をしようとした一誠だが圧倒的な攻撃速度の前に一瞬で防御を剥がされてしまい無防備な身体へと攻撃を受け吹き飛ばされた。

 

「がぁっ……ごはっ……」

「イッセー!!」

「お前なんて俺の敵じゃないんだよ」

 

苦しげに息を吐くイッセーへと掛け寄るリアスは彼を抱き起こしつつ貴光をにらみつけた。何で友達だった相手をそう簡単にボコボコに出来るのかと。

 

「アンタはイッセーの事を何も思わないの!?友達だったのに!!」

「敵に変な感情を抱く奴がいるか?」

 

激情を込めたリアスの言葉を軽く払い除けるかのように貴光は吐き捨てた。既にイッセーの事など貴光はなんとも思っていない、自分の言葉を軽く捨て置き軽い気持ちで人間の尊厳を捨て悪魔へと成り下がった奴の事など何とも思っていない。そんな者は友人ではない、唯の敵で十分だと貴光は思っている。

 

「俺達同盟が考える悪魔への攻撃はレーティングバトルのような遊びじゃねえ、本物の戦争だ。悪魔を滅ぼす為の物だ、悪魔を滅ぼすと決めたナチュレ様の考えだ。それに従うのが俺の使命だ」

「ふん俺は使命など如何でも良い。だが俺は俺達を襲ってきた悪魔に借りを返す、それだけだ」

マンゴ-!ロックオン!!Cone on!! マンゴーアームズ FIGHT OF HAMMER!!

 

新たなアームズへと武装を変更したバロンは巨大なメイス『マンゴーパニッシャー』を引き摺りながら残っている眷属、手始めと言わんばかりに小猫へと歩きはじめた。

 

「その証拠を見せてやる……俺達が本当に悪魔を滅ぼす気があると言う事をな……」

 

そう言いながら貴光はミントとナツメヤシロックシードを取り出した、ハデスとパルテナによって生み出された二つのロックシードをそれを一気に握りこみとベルトのブレードを一気に何度も何度も倒した。

 

「ぁぁぁぁぁぁぁああああああああああっっっ!!!!」

『MIX!!』

 

イチジクアームズから溢れ出していくエネルギーは二つのロックシードを飲み込んでいくとそれを光の粒子へと変換して行く。赤黒い闇の粒子と煌びやかな光の粒子の二つは貴光が手を回すと勢いよく混ざり合っていき新たなロックシードへと生まれ変わっていった、一つは金と紫が混じったロックシード、もう一つは赤と銀が混ざったロックシード。赤と銀のロックシードを戒斗に向かって投げる。

 

「おい戒斗、それ使ってみろ!使えるぜ」

「……良いだろう」

「一体、何が起きるっていうんだ……!?」

 

『ゴッド!!』

『ロード!!』


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