遅くなった理由としては私がD×Dを書いた事が無いのとハッキリ言ってこれからイッセーを如何動かして良いのかわからないからです。このエロ大魔人如何したら良いんだろうか。何処か可笑しかった場合は如何かご指摘お願いします。
「矢張り、凄まじいのう貴虎。戦極ドライバーを持つ者の中でお主の実力は屈指じゃろうな」
今まで得られた情報や数値、データ、精神及び肉体に及ぼす影響による物を見比べながらナチュレは自らが作り出したロックシードを使いこなし圧倒的な力を持つ戦士と化した高虎に思わず感嘆の言葉を漏らしてしまった。今自らの奇跡によって映し出されている光景は三大勢力の会議を襲撃して来た敵を排除し続けている貴虎と貴光であった。見ようによっては三大戦力に味方をしているように見えるが実際は襲われているから排除しているからに過ぎない、これをだしにして友好な関係を結べるなどとぬかされても応じる気など皆無である。
「じゃが……貴光、お主のこの数値……矢張り異常じゃな」
貴虎の隣に映されている貴光の様子、スイカアームズを纏ったまま敵を薙ぎ払っていくその姿。初めて使うロックシードにも拘らず完全に制御している、いやロックシードその物が彼に力を完全に委ね同調しているとナチュレは見破った。本来力を秘めているだけに過ぎない果実が、自ら自己表示をせずに他の生物とコンタクトを取る事が殆ど出来ない筈の植物から生まれたロックシードが自分から貴光に身を預けている。使い易いように加護は与えたがそれ以上の事はしていない筈なのにである。
「生命には生まれ持った性質、才覚、感覚などがある。無意識にそれは自身の能力に干渉する事でそれを皆はそれを才能という。これが
ナチュレには一つ心当たりがあった、だがその心当たりは本来有り得ない物。S極とS極、N極とN極、本来反発する筈の物が自ら互いを引き合わせくっ付くというような有り得ない事である。断言できる、絶対に有り得ない事なのだから。ナチュレは今ながら安心とは別の奇妙な生暖かい感情を抱いていた。
「これは、お主に預けて正解だったのか……?なぁ貴光、お主は……」
今思うとこれも可笑しな話だ。冥府、天界の二大神。ハデスとパルテナ、二柱の神が授けたそれぞれの力が宿っているロックシードには冥府と天界それぞれの力と神々の力が宿っている。幾らハデスとパルテナが認め気に入っているからと言っても一介の人間が神の力の一端を引き継いでいる強すぎる力を制御しきる事が出来るのだろうか、否現状の貴光の事を考える制御ではなく使いこなした上で支配していると言った方が正しい。
「貴光……無理はするなよ」
『ソイヤ!! オレンジアームズ 花道オンステージ!』
「あらよっと!!にしてもすっげぇパワーだなこのロックシード……広域殲滅及び大軍型ロックシードって所か」
「大体合っている、それにしても良く制御出来たな。流石私の弟だ」
「おい、今の台詞からしてもしかして制御出来ずに暴走してた可能性もあったって事かよ」
スイカアームズからオレンジに戻った鎧武は掌の中でスイカのロックシードを転がしつつ周囲を見渡した。あれだけ居た筈の敵がもう消し飛んでいる、基本的に戦いというのはとある名言にあるように数なのである。実力がある者の一騎当千にも限度という物があるがそれすら打ち破る高虎の実力とスイカアームズの凄さに改めてナチュレの凄さを垣間見つつ暴走のリスクがあったロックシードを渡した上に蹴り飛ばしてくれた兄を睨み付ける。
「まあお前ならきっと問題ないと思ったからこそ渡したまでだ、気にするな」
「おい有耶無耶にしようとしてんじゃねえよ。ちょうど、ここでこの前の借り返してやろうじゃねえか!!」
「ほう?この兄を打ち倒す気か、まだまだ負けてやるほどお前が強くなっているとも思えんが?」
「抜かせバグ兄貴!」
「よしならお前負けたらメデューサに引き渡すからな」
「上等だこの野郎!!」
『ミント!! ロック・オン! ソイヤ!!ミントアームズ!! 冥府神ハデス 現世降臨す!!』
敵の掃討が済んでいると分かると直ぐにギアを切り替えているのかミントアームズに換装するとその武器の矛先を貴虎へと向ける貴光とそれを受けて立つ気満々なのかメロンディフェンダーを構えたままソニックアローを握り締める斬月。最早彼らの頭からは三大勢力の事などすっぽり抜けているのかもしれない、ジリジリと間合いを詰め、切り掛かろうとした瞬間二人の間に何かが落下して来た。それは全身がボロ屑のようになっている赤い龍、一誠であった。大きい血の塊を吐き出すと荒々しく息を吐く悪魔を見つめている鎧武は一瞬ブレた。
「なんだ赤いワカメかと思いきや赤い布切れか」
「いや容赦ねえな兄貴……いやまあ同意見だけどさ」
「た、貴光……に、逃げろ……」
身体を深く傷つけながらも必死に声を張って言葉に出したのは友人への警告であった。一誠に取って貴光は未だ掛け替えのない友人、だがそんな彼にも危険が及んだのも彼のせいであった。空中から飛来した魔力弾は一誠諸共貴光と貴虎を飲み込もうと迫ってくる、しかしそれを斬月はメロンディフェンダーを掲げ広範囲の電磁バリアを発生させそれを受け止めながら魔力を吸収内部に蓄積させる。
「ほう……流石は自然王の配下の三将軍と言われているだけはあるな」
「あれは……」
「白い龍の鎧か」
そこに至っているのは赤い龍と相対し敵対関係にあり続け何世代をも戦いを繰り広げ続ける神殺しの力を宿している龍。その力を宿す鎧を纏った男がこちらを見下ろすかのように佇んでいた。
「つうか何だよ三将軍って?自然軍の三大幹部とは俺達は無関係だぞ」
「いやお前達の事だ。
「うっわ……何それ……。なんて安直なネーミング……というかくっそ長い……」
「センスの欠片もないな」
あいも変わらずゴーイングマイウェイで突っ込みを入れる二人だが白い龍は此方を見下ろしたまま更に力を発散させた。まるでこちらを挑発しているかのようにしている。
「勝負なら今度にしろ、俺達は時間外労働は真っ平だ。正式に決闘状でも送って来たら応じてやる」
「フム……それはそれで面白いな……。古風だが美しい方式に則るのも悪くないな…良いだろう、では後日改めて決闘を求めよう。それとそこの赤に伝えてくれ、お前には興味が沸かないとな」
「自分で言え」
「では帰るぞ。ナチュレ様の配下はホワイトだからな」
そう言いつつ転送用のロックシードを稼動させると瞬時にその姿は消えてしまった貴虎と貴光に白い龍はニヤリと笑いながらあの二人と戦えると分かった事に心を躍らせた。貴虎の圧倒的な実力と貴光から感じた異様な潜在能力、自分の心が滾り何処まで満たされるのか早く戦いたいという思いを胸にしながらその場を後にしてしまった。
大事件となりつつも三大勢力は和平に応じつつも自然王からの使者からの言葉が何処までも脳内を襲い続けていた。何時、自分達にその力の矛先が向いてもおかしくない事を自覚しながら。
次回、ハイスクールD×D オン・ステージ!
「冥府神、光の女神、自然王。三つの神のロックシード、これらが何を生むのか妾に解らん」
「強くなりてぇんだったら自然王の力を借りないとな」
「貴光、俺は……」
「言ったはずだ、お前は俺の友人ですらないとな」
『イチジクアームズ!!』
「俺は、呉島 貴光だっっ!!!」