時系列は問題時の世界に行く前となっています。
コミュニケーション:ヤハウェ
アスモデウスの奴、最近は落ち着いてると思ったが、全く落ち着いてねぇじゃねぇか。
呪縛術の研究に精を出してたから、薄々は何か策謀してんじゃねぇかとは思ったが、まさか俺を呪縛した上にTS&感覚過敏にさせてヤろうとするなんざ思いもしなかっぞ。まあ、縛って適当に放置しておいたから、そのうち満足すんじゃねえか?
ん?
「ねぇ、アザゼル。今夜一緒に飲まない? ほら、あの日約束したでしょ。隠居したら、一緒に飲もうって」
「そうだな。そんじゃあ、今夜
前世からの感覚なんだが、やっぱり酒を飲むのは家(屋敷)の方が落ち着くんだよなぁ。なんつうか、安心するんだわ。まあ、宴会でも飲むには飲むには飲むんだが、やっぱり制限しちまう。つうわけで、屋敷が一番落ち着くんだわ。って、誰に解説してんだ?
「ありがとう!」
やっぱり、ヤハウェと関わるのは俺の中で癒しに成ってきている気がする。いや、確実に癒しに成っているな。
バイオレンスメイドやガチ百合魔王、ドMに脳筋、小姑並みに小言が鬱陶しい副長…………数え出したらキリがねぇ。
やっぱり、ヤハウェは俺の癒しだな。
今夜は久しぶりに【黄金乙女】の封を開けようじゃねぇか。さて、どんな反応するか楽しみだぜ。
まあ、ヤハウェには強いかも知れねぇが、伊達に神何かやってねぇだろうから、酒くらいは大丈夫だろ。
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昼間の俺に拳骨を叩き込んでやりてえ。
いや、酒を飲もうって誘われる位だから、ある程度飲めることを前提に酒宴を組んでたが、まさか、ヤハウェが酒を飲むのが初めてなんざ思いもしなかったぞ。
いや、冷静に考えれば分かることだったかもしれない。何せ、ヤハウェは酒を飲んでる人間を見てることはあっても、供物として捧げられたモノについては手を出して無かった筈だ。まあ、聖書の神って言われてるが、実質的には部下の天使が拡大解釈増々にして人に伝えただけで、実際にはヤハウェに信仰という宗教的思考は一切無かったらしいからな。
何でこんなことを考えて、思考に熱中してるかってぇと目の前でヤハウェの服(の上部)が半ばまで脱げているからなんだが、どうしたもんか。
「ねぇ、きいてるの? キミは僕にとって大切な人なんだから、もっと身の回りを整えなきゃダメだよ。確かに、僕はキミが異性として気になってはいるよ。でも、キミは少し女性にだらしないと思うんだよ。まあ、そんなところも良いとは思うけどね。あっ! 鬱陶しかったならごめんよ! 僕は只単にキミが心配なんだよ。キミの現状だと、いつ後ろから刃物で刺されるか心配なんだよ。まあ、そんなときはまた僕が器を創ってあげるけどね。そうだ! 今度の休みだけどさ、キミにあげたいものがあるんだ! サプライズとして用意してたんだけど、キミはきっと驚くと思うんだ! それから、この前買ってきてくれたイヤリング有ったと思うんだけど、アレって結構凄いものらしいね! なんでも、身に付けてるだけで、体の保湿効果が高まる物らしいんだけど、るーちゃんが何処に売ってるのかって聞いてきたんだ! あと、その前に貰ったシャンプーなんだけどね、今まで使ってた物よりもずっとずっと効果が高かったから、今度売り場教えて欲しいんだ! それから、」
ヤハウェ………
まさか、酒が入ると喜怒哀楽が激しくなる上に情緒不安定になるとは、思いもしなかった。
それにしても、ある程度の効果が有るものを作って渡したが、どちらも予定通りに作用したみたいだな。俺がTSして被験体の役割を果たしまくった結果だが、喜んで貰えたなら良かった。
ヤハウェよ、サプライズなのに今言って良かったのか? まあ、知らないフリをしておけば良いか。
前半は考えないことにしようと思うが、涙目になったり頬を膨らませたり、口尖らせたり笑ったりと中々に忙しい奴だが、たまにはこう言うのも悪くねえな。
ヤハウェと騒ぐのは何となくだが、『ストン』と腹ん中に違和感無く収まる感じがすんだよ。
良くわかんねぇが、この良く分からねぇ感覚は嫌いじゃねぇ。元来、分からないってのが嫌いだったんだが、この感覚だけは嫌いになれねぇみてぇだ。
本編に出てきたP15は、アザゼルの本邸です。また、駒王の土地にも別荘が建ってる設定になってます。
駒王の土地にある別荘は、悪魔が管理するより遥か前に建てられている為、悪魔側は堕天使の別荘があると気づいていません。
死に設定は他にもあるので、出す機会があるときに少しずつ出したいと思います。