ゲートGTA彼の地にて斯く、混沌せり 作:コッコ
総理官邸では謎のゲートと強盗団の事を議論している。
何故、ゲートだけでなく強盗団も含まれているのかと言うと、強盗団は全員アメリカ人なのだ。
しかも、アメリカの最も犯罪者が潜むサンアンドレアス州ロスサントスの出身で、アメリカきっての犯罪集団だったのだ。
強盗のメンバーの名前はこうだ。
ラスター=ジョンソン
強盗団のリーダー。
冷静沈着、常に状況を考えて動きパシフィック銀行の強盗等の大きな仕事を成功させている。
過去の経歴は不明。
ローラ=メルリア
強盗団のメンバー。
機械の天才でどんなセキュリティーも突破する技術を持つハッカー。
元は科学者だったが追い出されて強盗団のハッカーになった。
ロスト=ボルソン
強盗団のメンバー。
元軍人で銃器の扱いは非常に長けている。
また、戦闘機や戦闘ヘリ、戦車等の軍事車輌も使える。
ジョバーナ=サカモト
強盗のメンバー。
これと言って特徴はないが、乗り物の操縦技術はプロレーサー扱。
日系アメリカ人。
無茶苦茶すぎる物で、政府もどうすれば良いのか頭を悩ませる。
サンアンドレアス州ロスサントスに送り返して裁きを受けさせる、と言う意見もあったが何故かどんなに重い罪でも保釈金を出せば解放される様になっている。
つまり、送り返しても無駄であり肝心のアメリカも動きはなかった。
「どうしましょう総理?」
「ふむ・・・」
「総理。此所は彼等に取引を持ち掛けてみては?」
「取引?」
「はい。見た所、彼等は報酬さえ払えばどんな仕事も請け負う様です。彼等にゲート内部の特地の調査に協力させ報酬として、釈放と証拠として押収した3億を与えると言うのです。犯罪者ですが彼等の能力は捨て置くには勿体ないです」
総理はその言葉に難しい顔で唸る。
「だが、世論は許すのか?犯罪者であるのは変わらんのに・・・」
「大丈夫です総理。幸いにも彼等は誰も殺していません。何とか言いくるめればなります」
「・・・なら、やってみようか」
総理の言葉で議員達は拍手した。
提案した議員に不適なニヤつきがある事を気付かず。
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~留置場~
ラスターは面会室である人物を待っていた。
一人、差し入れられたトランプを弄りながら待っていたラスターの元に杖を突いた中年の男が入ってきた
「やっと来たかレスター」
「待たせてすまないな。少し野暮があったんだ」
レスターはそう言うと、用意されている椅子に座りラスターと対面する。
「・・・で、此所から出る手筈は?」
「もうやっておいた。しかも、利益にもなる」
「利益?」
「政治家の一人に金を掴ませてお前達を雇う様に仕向けた。少し、無理はあったが情報操作ぐらいはこっちの十八番だ」
レスターはそう言って笑うと、ラスターも笑う。
「それで、雇う内容は?」
「ゲートを見ただろ?あの中の特地と呼ばれる場所の調査に協力する事だ」
「調査?おいおい、俺達は調査員じゃないぞ」
「言っておくぞ。外に出て無理に国外逃亡しようとも無理だ。日本の察は優秀だ・・・それに、利益もなくロスサントスに帰れるとは思うな?」
「・・・はぁ、分かったよ。受ければ良いんだろ、受ければ・・・」
ラスターは諦めムードでレスターにそう言うと、レスターの後ろの扉が開かれた。
そこから来たのは、スーツの議員風の男だ。
「ラスター。紹介しよう、スギオ=ノノムラだ」
「野々です」
「お前が金を掴んだ議員か?」
「何の事やら・・・それで、受けてくれるのですね?」
「あぁ・・・もう受けるしかないだろ」
「良かった。では、よろしくお願いしますね」
こうして、ロスサントスの犯罪集団を雇い入れた政府は特別法案を可決し、特地に自衛隊を送る事になった。