ソードアートオンライン HANAlinkstart 作:零華〜幻〜
零華〜幻〜です!
今日は前書きなしで本編へどうぞm(_ _)m
〜咲良side〜
ハァハァ…
長い長い真っ白な通路を走り抜ける。
すると…
私「ここは…」
ヒ「世界樹の上…エルフの住む国なんて真っ赤な嘘。か…」
私達は深呼吸をし、枝の道を進む。
しばらく進むと金と銀の大きな鳥籠が見えた。
それぞれの籠のなかに…
カエデとネルが居た。
私・ヒ「ネルくん(カエデ)!」
ネ・カ「ハナ(ヒロ)!」
ヒロとカエデは一足先に抱き合い、お互いに涙を流している。
その姿は、2人がどれだけ愛し合っているかを物語っている。
私もネルに駆け寄る。
…しかし
ネ「ハナ…!来るな!来ちゃダメだ!」
ハナはそんな言葉も聞けず、籠の中に飛び込んだ。
すると…
ガシャン!!
籠の扉が、シャッターのようなもので封鎖された。
?「ククク…ハハハハハ!!!」
私「な、何!?」
?「愚かだな…ネルくんの言うことを聞いていれば、こんな場面を見なくてよかったのになぁ…w」
目の前に現れたのは…
私「須郷…!!」
オ「その名前で呼ぶな!私は妖精王オベイロンだ!!この世界の支配者だ!」
私「偽物の王がよく言うよ…それより!『こんな場面』とはどういう事だ!!」
オ「それはなぁ…ククク…wこういう事だよ!!!」
須郷…オベイロンがそう叫んだ瞬間、十数本の鎖が現れ、私の手足を4本の鎖が押さえる。残りの鎖は…
ネルの首元へ伸び、そしてそのうちの1本は剣となりオベイロンの手元へ収まる。
私「何をする気…!?」
オ「安心したまえ…何も苦しむことは無い。絶望しすぎて何も考えられなくなるくらいにしてやるからなぁ!!!」
そういうと、オベイロンはネルくんの腹部や胸部を何度も何度も刺す。
ネ「ぐはっ!がはっ!」
私「やめて…やめて…!!…須郷!!殺す!絶対に殺してやる!!」
オ「さぁ、最後の仕上げだ!ククク…ハナくん、その威勢の良さを保ってられるかな…?まあ、無理だと思うけどなぁ!!」
そう言うや否や、数本の鎖が首に巻き付き、締めていく。
ネ「うぐっ…!かはっ!」
オ「苦しいか?苦しいだろう!さぁ!クライマックスだ!」
私「やめろ!何をする気だ!」
オ「何をする気だ?今見せてやるよ…こうするんだよ!」
ジャキン!
オベイロンは手に持っていた剣を振り、ネルの首を…斬った。
私「…!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ネルの首と胴体はポリゴン片となり消えていく。
オ「ハハハハハ!!良いぞ…良いぞ!!その絶望した顔!!さぁ…ここからがパーティの始まりだ…!!」
絶望のあまり、動けなくなった私を抱え、オベイロンは籠を出ようとした。
…が。
ジャキジャキジャキン!!
オ「な…!?」
オベイロンはその場に倒れた。
目の前に現れたのは…
私「ヒ…ロ…カエ…デ…」
ヒロとカエデだ。
きっと、ヒロが不意打ちを仕掛けたのだろう。
ヒ「ハナ!しっかりしろ!」
カ「大丈夫!?ログアウト出来る!?」
私は懸命に手を動かそうが、手が震え、自分の思う様に動かなかった。
カエデが代わりに手を動かしてくれたことで何とかログアウト出来たが…
私が覚えているのはそこまでだった。
その後のことは全く覚えていない。
…私の意識がしっかり戻ったのはこのことがあってから2週間後の事だった。
起きるととてつもない頭痛と吐き気にに苛まされ、体は栄養失調になったかのようにとてつもなく細くなっていた。
病院の先生から聞いた話だと、ネルくんの体がある病院へ行き、ネルくんがナーヴギアからの電磁波により亡くなったことを確認して直ぐに倒れたと言う。
その後はほぼ植物状態。意識が戻ることも奇跡だったらしい。
その間の話は、退院後にダイシーカフェでヒロ達から聞かされた…