IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結)   作:神羅の霊廟

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 レイブラストさんとのコラボ、第三話。

 アーマードライダー同士の戦いは佳境に!

 エナジーアームズ組は、どんな戦いを見せてくれるのか!?



コラボ2 異世界ニ立ツ侵食者(3)

 

 三人称side

 

 黒影・真andグリドンvs赤零

 

 楯無「貴方、何なのそのエナジーロックシード!?今まで見たことがないわ!」

 シュラ「『イーヴィルエナジーロックシード』…………血塗られたリンゴ、または毒リンゴとでも表現しようか…………」

 簪「毒……リンゴ……?」

 シュラ「……まあ知らなくて当然だろう…………私のオリジナルだからな」

 ??『ほほう、それは興味深いね』

 シュラ「?……誰だ?」

 シュラが後ろを向くと、白衣を着た一人の男が立っていた。

 楯・簪『凌馬さん!』

 シュラ「貴様…………何者だ…………?」

 凌馬「戦極凌馬。彼女達が使うアーマードライダーを作ったのは、この私だ」

 シュラ「ほう……貴様がこの世界でアーマードライダーを広めたのか…………」

 凌馬「この世界……?成る程、分かったよ。君達は、異世界の住人だね?」

 楯・簪『異世界!?』

 シュラ「…………なかなか頭が回るようだな。そうだ、我ら四人は、別の異世界からここに飛ばされてきた。この世界と同じように、ISが存在した世界だ」

 楯無「つまり、ここと同じだけど違う世界から来たって事?」

 シュラ「そう言う事だ、更識楯無」

 簪「っ!?お姉ちゃんの名前も…………!」

 凌馬「ほう、興味深くなってきた。君には聞きたいことがたくさんある。大人しく捕まって欲しいな」

 シュラ「断る。我らの目的は元の世界に戻る事。貴様等と戦う事ではない」

 凌馬「…………それなら、こうするしかないね。変身」

 

 『レモンエナジー』

 

 『ロック・オン』

 

 『ソーダァ!レモンエナジーアームズ!Fight Power!Fight Power!Fi-Fi-Fi-Fi-F-F-F-F-Fight!』

 

 凌馬「はあっ!」

 凌馬ーーアーマードライダーデュークがソニックアローから矢を射る。

 

 シュラ「……ふんっ!」

 しかし、シュラーーアーマードライダー赤零もソニックアローから矢を射て、これを相殺した。

 楯無「私達もいるのよ!」

 簪「貴方は、私達が倒す!」

 そこへ黒影・真とグリドンがそれぞれ『影松・真』と『ドンカチ』を振るってきた。

 シュラ「……知っている」

 しかし赤零は慌てる様子もなく、二人の得物をソニックアローで受け止めた。そこへデュークのソニックアローから矢が飛んでくるが、赤零は影松・真とドンカチを振り払い、さらにその勢いのまま、飛んできた矢をソニックアローを振るって叩き落とした。

 凌馬「ふむ。易々とこの攻撃は通してくれないか」

 シュラ「…………」

 赤零はソニックアローを黒影・真とグリドンに向け、その目はデュークを見ていた。

 凌馬「二人共、下がっていなさい。ここからは、僕が相手しよう」

 デュークはそう言って、『E-L-S-HEX』と書かれたエナジーロックシードを出した。

 

 『ドラゴンフルーツエナジー』

 

 『ロック・オン』

 

 『ソーダァ!ドラゴンエナジーアームズ!』

 

 デュークはドラゴンエナジーアームズにフォームチェンジした。

 シュラ「ドラゴンフルーツ…………?」

 凌馬「完成した物だ。そのアーマードライダーの力、僕が推し量ろう」

 シュラ「…………ならば我も、これを使おうか」

 対して赤零も、『E-L-S-NEXT』と書かれたエナジーロックシードを出した。

 

 『マンゴスチンエナジー』

 

 『ロック・オン』

 

 『ソーダァ!マンゴスチンエナジーアームズ!』

 

 赤零は新フォーム、マンゴスチンエナジーアームズとなった。

 デュークと赤零は、互いにソニックアローを構えて走り出した。

 凌馬「はあっ!」

 シュラ「ふんっ!」

 互いのソニックアローのアークリムがぶつかり合い、その度に火花を散らす。互いの鎧からも、斬撃を受ける事によって火花が上がり、それが何度も繰り返される。戦いの凄惨さを物語っていた。黒影・真とグリドンはその光景をじっと見つめていた。いや、見つめる事しか出来なかった。

 凌馬「くっ!なかなかやるね…………」

 シュラ「ちっ!決定打が出せぬか…………厄介な相手だな…………」

 しかし、共に決定打を欠いており、戦局は二転三転するばかり。

 シュラ「…………ならば!」

 

 『マンゴスチンエナジースパーキング!』

 

 赤零はシーボルコンプレッサーを二回押し込んで、ソニックアローを構えた。アークリムに、赤紫のエネルギーが集約する。

 凌馬「おっと、大技で来るかい?それなら、答えてあげなきゃね!」

 

 『ドラゴンエナジースパーキング!』

 

 デュークもシーボルコンプレッサーを二回押し込んで、ソニックアローを構えた。アークリムに、赤色のエネルギーが集約する。

 

 赤・デュ『ハアアアアアア…………!ハアッ!』

 デュークと赤零が、ほぼ同時に走り出す。

 

 

 赤・デュ『ハアアアアアア!!』

 二人がそれぞれ持つソニックアローが振るわれ、交差した。それは一瞬の出来事だった。数秒の間、静寂が場を包んだ。そしてーー

 

 シュラ「ぐ、ううう…………」

 凌馬「ぐっ…………」

 

 二人同時に変身が解除され、地面に倒れ込んだ。

 楯・簪『凌馬さん!』

 黒影・真とグリドンも変身を解除して、凌馬に駆け寄った。

 楯無「凌馬さん、大丈夫ですか?」

 凌馬「ああ、僕は大丈夫だ。それより彼をーー」

 そこまで言ったところで、凌馬はシュラを見て言葉を失った。

 簪「凌馬さん、何kーーっ!?」

 楯無と簪もそれにならってシュラの方を向く。そこにはーー

 

 シュラ「」キゼツ

 凌馬「馬鹿な…………オーバー……ロード……だって…………!?」

 

 シュラがオーバーロードの姿で気を失って倒れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 斬月・真vs白夜

 

 こちらは千冬同士の戦い。しかし、敵の動きを観察する為か、どちらも動こうとはせず、にらみ合いが続く状態であった。

 千冬A「……どうした?かかってこないのか?その力は飾りなのか?」

 千冬B「……………………」ジッ

 斬月・真が挑発をかけるが、白夜はそれに応じず、ただじっと斬月・真を見つめていた。その時、白夜の後ろで爆発が起こった。爆発が晴れると、そこには変身が解除された牙也が倒れていた。

 千冬A「ほう、お前のお仲間が一人やられたな。やはりその程度の実力だったというわけだな」フンッ

 千冬B(……珍しいな、牙也がやられるとは。相手もそれだけ強かった、ということか。しかし、成長したな、私も。こんな時でもこれ程にまで冷静でいられる。シュラとの特訓の賜物だな。後で礼を言わねばーー)チラッ

 一瞬、白夜は斬月・真への注目が逸れた。そのチャンスを彼女が見逃すはずもなく、

 千冬A「そこだ!」ヒュンッ

 一気に近付いてソニックアローを振るって来た。だが、白夜とてそう易々とは攻撃を受ける気はない。

 千冬B「見えているぞ……」ガキンッ

 同じくソニックアローで、斬月・真の攻撃を受け止めた。しかし、斬月・真はそれだけで終わらず、連続で白夜に攻撃を仕掛けた。

 千冬A「ほう、なかなかやるな!この攻撃を受け止めるとは!やはり私にそっくりなだけはある!」

 千冬B「……………………」

 斬月・真はそう言うが、白夜は気にも止めない。

 千冬A(…………妙だな。不気味なほどに静かで、落ち着いている。こいつ、一体どれだけの修羅場を潜り抜けてきたのだ?)

 斬月・真は攻撃を続けながらも、白夜のそのあまりにも静か過ぎる落ち着きぶりを内心気味悪がっていた。

 千冬B(成る程、太刀筋が常に鋭い。私も、シュラに会わなかったらこうなったかもな…………だが……)

 一方白夜は、斬月・真の攻撃を受け止めつつ、その動きを観察していた。

 千冬A「はあっ!」ガキンッ

 やがて鍔迫り合いの状態となり、互いの動きは一旦止まった。

 千冬A「しかし、自分から攻撃して来ないとはな。私の体力切れでも狙っているのか?」

 千冬B「……………………」

 千冬A「また黙秘か。ならば、このまま押し切る!」

 斬月・真はソニックアローに力を込めた。それにより、鍔迫り合いは段々と斬月・真が押し始めた。

 千冬A「ふん、お前の力はその程度なのか!?あまりにも手応えがないぞ!」

 千冬B「…………勝手に言ってろ。すぐにそれが間違いと分かる」

 千冬A「何?どういうk《ガアンッ!》ぐあっ!?」

 突如、斬月・真の鎧から火花が上がり、弾き飛ばされた。白夜が鍔迫り合いの状態から、ソニックアローの矢を射たのだ。予想だにしなかった不意打ちで斬月・真は大きく怯んだ。そこへ、

 千冬B「…………形勢逆転、だ」ザンッ

 千冬A「ぐあっ!?」

 今度は白夜が攻勢に回った。だが斬月・真の戦い方と違い、ソニックアローの斬撃・弓撃に蹴り技を合わせ、効果的にダメージに与えていく。容赦ない攻勢に、斬月・真は段々と押されてきた。

 千冬B「フッ!ハッ!ダアッ!」

 千冬A「ぐっ、くそっ!貴様、力を隠していたのか!」

 そう気付くも、すでに遅し。無慈悲な攻撃を次々受け、ついには

 千冬A「ぐああああっ!」

 斬月・真は大きく吹き飛ばされ、アリーナの地面を転がった。

 千冬B「…………まだ終わりではあるまい?」

 千冬A「まだだ!」

 斬月・真はゲネシスドライバーからメロンエナジーロックシードを外し、ソニックアローの窪みに取り付けた。

 

 『ロック・オン』

 

 そして白夜に狙いを定め、弓の弦を引いた。

 

 千冬B「…………受けて立とう!」

 白夜もゲネシスドライバーからシークヮーサーエナジーロックシードを外し、ソニックアローの窪みに取り付けた。

 

 『ロック・オン』

 

 そして、斬月・真に狙いを定め、弓の弦を引いた。

 

 

 『メロンエナジー』

 『シークヮーサーエナジー』

 

 

 そしてソニックアローからほぼ同時に、エネルギーが溜まった矢を射た。二つの矢は直線上でぶつかり合い、大きな爆発を起こした。そして爆発が晴れるとーー

 

 

 千冬A「ぐ、うう…………くそっ!」

 斬月・真は変身解除されていた。二人が放った矢は、直線上でぶつかり合ったが、僅かに白夜の矢が勝ち、そのまま斬月・真に当たったのだ。千冬Aは大の字になって地面に倒れ込んでいた。

 一方の白夜も、変身解除して歩み寄り、手を差し出した。

 千冬B「…………また、手合わせ願いたい」

 千冬A「…………ふん、次は勝って見せる!」

 お互いに手を取り合い、再戦を約束した。

 

 

 

 

 

 

 

 凌馬「黒影トルーパーの諸君は、負傷者を順次医務室へ!周辺の警戒も怠らないように!」

 アーマードライダー同士の戦いが終わり、凌馬は楯無に肩を借りながら黒影トルーパーに指示を出していた。

 箒Bは、戦闘に敗れて倒れた牙也に駆け寄った。

 箒B「牙也!大丈夫か!?」

 牙也「……ああ…………箒、か………………悪い、油断…………した、みたいだ…………」

 箒B「すぐに手当てする、立てるか?」

 牙也「…………悪い…………立てそうに、ねえや…………肩、貸して…………くれ…………」

 箒B「ああ。少し休め、牙也。後は私達に任せろ」

 牙也「……すまねえ、な…………それじゃ、少し…………寝させて、もらうぞ…………」

 絶え絶えに喋って、牙也は気を失った。

 千冬B「牙也は大丈夫か?」

 箒B「気を失っただけです。牙也の怪我の手当ては私が。織斑先生はシュラの方を」

 千冬B「分かった、と言いたいところだが…………どうやらシュラはーー」

 千冬Bは言葉をそこで一旦切り、ある一ヶ所を指差した。箒Bが見るとーー

 楯無「凌馬さん、この怪物はどうしましょうか?」

 凌馬「うーん、色々聞きたいことがあるからなぁ…………彼女達と共に医務室へ運んでほしい。ベッドとベッドは離して、監視も付けてね」

 楯無「分かりました」

 シュラは担架に乗せられ、黒影トルーパー達に運ばれていった。凌馬は楯無の肩を借りながら、千冬Bと箒Bに近寄った。

 凌馬「これより、君達を拘束する。とは言え、色々聞きたいからね。牢屋に入れるなんて事はしないから、安心したまえ」

 箒B「そうか、済まないな。それだったら、彼をーー牙也を手当てしてくれないか?」

 凌馬「任せたまえ」

 

 

 

 こうして、アーマードライダー同士の戦いは一応終わりを告げた。

 

 

 

 三人称side end

 

 

 





 とりあえず、戦闘は一旦ここで終わり。

 次回は互いの自己紹介の回を予定。

 お楽しみに!


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