IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結)   作:神羅の霊廟

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後編その3


オレ×ワレ×ワタシのラストステージ20XX(3)

 ソウゴ「さて、どんな物語があったのかなぁ……?」

 

 時空間の中を悠々と進むのは、『タイムマジーン』を乗りこなすソウゴだ。目指すは物語の消滅が起こったのであろう20XX年。そこに全ての答えがあると見たソウゴは、急ぎその時間へ向かっていた。

 

 ソウゴ「ところで、貴方は向こうに残らなくて良かったの?」

 

 そう言ってふとソウゴは後ろを気にする素振りを見せる。ソウゴの後ろには、いつの間にか誰かが立っていた。

 

 シュラ「構わん。向こうは門矢士と海東大樹がいる、万一の時は奴等がどうにかするだろう」

 

 彼の後ろに立つのはシュラだった。ソウゴが過去に飛ぶ際に同行を申し入れたのだ。

 

 シュラ「我は物語の途中で退場した筈なのだが、何故か蘇る事ができた。ギリア・フレイアも然り。故に我は、答えを知りたい。我等が何故蘇らなくてはならなかったのか……誰がこのような事を起こしたのか……我にも知る権利があろう」

 ソウゴ「だろうね」

 

 ソウゴはそう言って再び正面に目を向ける。時空間はそろそろ出口に差し掛かろうとしていた。

 

 シュラ「行くぞ、若き日のオーマジオウ。虚実を駆逐し、真実を取り戻す為に」

 ソウゴ「うん」

 

 二人が乗ったタイムマジーンは、一気に加速して出口へと飛び込んでいったーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 箒「はっ!」

 

 一方学園のグラウンドには、『仮面ライダーディケイド』に変身した士と、彼に応戦する箒の姿があった。箒はディケイドの武器『ライドブッカー』の攻撃を華麗にいなし、隙あらば懐に潜り込んで攻撃を行う。思わぬ健闘に、仮面の奥の士は渋い表情であった。

 

 士「ふん、禁断の果実の力が無くともここまでやるか。それならこいつで行くか」

 

 《KAMEN RIDE GAIM オレンジアームズ!花道・On ・STAGE!》

 

 士は鎧武のカードを使って『ディケイド鎧武』に変身、大橙丸と無双セイバーの二刀流で再び攻撃を始めた。

 

 箒「貴様……私の事を、どこまで知っている!?」

 

 箒はそれを両手で受け止めながらそう問い掛ける。

 

 士「篠ノ之箒、18歳。ISを作り上げた天才、篠ノ之束の妹。そしてーーその身に禁断の果実を宿した元人間……と言ったところか?」

 箒「ちっ……当たっているのが腹立たしい!」

 

 互いに軽口を叩き合いながら戦闘を続ける二人。だが箒に疲れの表情が見え始めた事で、若干ながら士が押し始めていた。ほぼ互角とは言え、ライダーに変身した士と生身の箒では、どうしても実力や体力に差が出てしまうのだ。

 

 士「どうした?お前の信念はそんなボロっちい物だったのか?この程度で容易く壊れるような物だったのか?」

 箒「ほざけ……まだこれからだ!」

 

 《KAMEN RIDE KUROKAGE TROOPER》

 

 と、突如電子音声が響くと、箒を守るように『黒影トルーパー』が三人現れた。三人の黒影トルーパーは専用アームズウェポン『影松』でディケイドを牽制する。

 

 士「ちっ……何のつもりだ、海東!」

 

 士が箒の後方に向けて声を荒げる。そこには『仮面ライダーディエンド』に変身した海東大樹がいた。

 

 海東「彼女を手にかけるのはおかしいんじゃないのかい、士?」

 士「こいつを夢から覚まそうとしてるだけだ。それの何が悪い?」

 海東「まだ夢から覚めるには早いって事さ。僕のお宝の為に、それだけは邪魔させてもらうよ、士!」

 

 海東が銃撃で士を更に牽制し、三人の黒影トルーパーが連携して槍撃を仕掛けていく。

 

 士「邪魔をするな!」

 

 士は大橙丸と無双セイバーで黒影トルーパーに応戦、最低限の動きで攻撃をいなし、逆に攻撃を積極的に仕掛けていく。元々スペックの低いマツボックリロックシードで変身するトルーパー達は、士の長年の研鑽による戦闘力に押され続ける。

 

 士「これで、終わりだ」

 

 《FORM RIDE GAIM JINBER CHERRY オレンジアームズ!花道・On・Stage!ジンバーチェリー!ハハァーッ!》

 

 《FINAL ATTACK RIDE G・G・G・GAIM》

 

 士は『ディケイド鎧武 ジンバーチェリーアームズ』にフォームチェンジして、ジンバーチェリーの特殊能力・高速移動からの斬撃で黒影トルーパーを次々と葬った。が、

 

 士「……ちっ、海東の奴。今度は何を狙ってやがる?」

 

 いつの間にか、海東も箒もいなくなっていた。してやられたと、士は悪態をつくしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 箒「……何故助けた?」

 

 校舎の裏手まで撤退(というより海東に無理やり連れてこられたのだが)した箒は、変身を解除した海東にそう問いかけた。

 

 海東「簡単さ、この世界のお宝が欲しい。それだけだ」

 箒「何故それが私と結び付く?」

 海東「君こそが、この世界のお宝を手に入れる為のキーカードだからさ。僕は一度狙った獲物は絶対に逃さない。だからお宝に繋がる君は、僕にとって守るべき物なんだ」

 

 理由を聞き、箒は「やれやれ」と首を振った。

 

 箒「とことん宝にしか興味がないのだな、貴様は……」

 海東「誉め言葉として受け取っておくよ、篠ノ之箒ーーいや、仮面ライダーレオン」

 

 海東は飄々とした態度で言葉を返す。と、

 

 ??「あー、こんな所にいた!もー箒ちゃんったら勝手にうろちょろしないでよぉ!」

 

 聞き覚えのある声に箒が目を向けると、束が膨れっ面で歩いてきていた。手には何やら簪が握られている。

 

 箒「姉さん。紅椿の調整終わったんですか?」

 束「まぁ束さんにかかればちょちょいのちょいってね。はいこれ、紅椿」

 

 そう言って束は紅椿の待機状態ーー紅い簪を箒に手渡した。受け取った簪を箒は手際よく髪に差す。

 

 箒「ありがとうございます、姉さん」

 束「いーのいーの、可愛い妹の為だもん。それにしても……」

 箒「?」

 

 束は箒の全身ーー特に顔をじろじろ観察し始め、箒はこの姉は何がしたいのかと首を傾げた。

 

 束「……元に戻ったんだね。髪も、瞳も」

 箒「あ……」

 

 そう言われて箒はハッとする。そもそも箒の髪色と瞳の色が変わってしまったのは、自らの体を侵食していたヘルヘイム因子を抑制する為に手に入れたシャインマスカットロックシードのせいである。が、現在それを含めたアーマードライダーの力は、アナザーレオンの誕生によって体内のヘルヘイム因子と共に無くなってしまった。あの白髪に蒼と薄緑の瞳は、本人も気づかぬ間に元に戻っていたのは前回解説した通りだ。

 

 束「なんか久々に黒髪の箒ちゃんの姿見たかも。あれからもう二年になるんだ……」

 箒「はは、私も久しぶりですね、自分のこの姿を見たのは……」

 

 感慨深い表情の箒に対し、束はなんとも言えない表情を見せる。

 

 束「……やっぱりその姿こそ、束さんの大事な妹なんだって思っちゃうよ」

 箒「こっちの黒髪の方が良かったですか?」

 束「本心ではね。けど箒ちゃんが決めた事だもん、束さんは温かく見守るだけだよ」

 箒「そうですか……」

 束「ところで話は変わるけど……こいつ誰?」

 

 束はさっきから蚊帳の外状態だった海東に目を向ける。

 

 箒「アナザー零の最初の襲撃の時に救援しに入った仮面ライダーです」

 束「そう、こいつも……何か企んでないよね?」

 箒「それはないでしょう。とことん宝にしか興味を持たない奴ですから」

 束「何それ」

 箒「そういう奴なんです、察して下さい」

 海東「随分酷い言われようだね、その人は」

 束「お前の事だっての」

 海東「おや、そうだったのか」

 

 束のツッコミにも飄々と返す海東。

 

 海東「僕はトレジャーハンターだからね。お宝を欲しがって当然なのさ」

 束「ふーん……ところでお前の欲しがるこの世界の宝って何なのさ?」

 海東「おっと、それは言えないなぁ。知ったら君も欲しくなるだろうからね」

 束「ちぇっ」

 

 つまらなさそうに口を尖らせる束。

 

 束「まーいっか。箒ちゃん、こんな奴ほっといて束さん達とISの訓練しよ?皆待ってるよ」

 箒「そうですね、それが良い。ではな海東」

 海東「あぁ」

 

 海東に礼を言い、箒は束と共にその場を去った。海東はその後ろ姿をいつもの飄々とした表情で見送るのだった。

 

 

 

 

 

 

 箒「そう言えば、紅椿はどんな強化が成されたんですか?」

 

 アリーナに向かう傍ら、箒は束に調整が施された紅椿について聞いてみた。

 

 束「ふっふーん、それは秘密!アリーナに着いてのお楽しみってね!あ、けど以前みたいなお遊び魔改造なんて事はしてないからね!」

 箒「ほぅ……姉さんにしては珍しい事もあるものですね」

 束「それどういう意味!?」

 箒「今までの自分の行動が物語ってるでしょう」

 束「」orz

 

 的確に弱点を突かれ意気消沈する束に、箒は手をさしのべる。

 

 箒「でも、姉さんには本当に感謝してます。姉さんの支えがあったから、私はこうやって戦えるんですから」

 束「ほ、箒ちゃん……」

 箒「照れ臭いですけど……本当にありがとうございます、姉さん」

 束「箒ちゃーん!!」ガバッ

 

 嬉しさのあまり束は箒に飛び付いて抱き締め、箒はそれを嫌がる事なく抱き締め返す。

 

 束「えっへへ~、やっぱり箒ちゃんが妹で良かったよ~」

 箒「……素直に嬉しいですね」

 

 

 

 

 

 ??「ハハハ……家族ノ団欒ハ済ンダカ?」

 

 

 

 

 箒・束『っ!?』

 

 突然の声に二人が身構えると、二人を遮るようにアナザー零とアナザーレオンが現れた。双方共に青龍刀とガンブレードを構え、臨戦態勢に入っている。

 

 牙也(異)「ヨォ。マタ会ッタナ」

 箒「……やはり来たか。姉さん」

 束「はいはい、もう皆に連絡送ってるよ」

 箒「仕事が早くて助かります……展開せよ、『紅椿』」

 

 箒は紅椿を展開し、臨戦態勢に入る。紅椿の主力武装である刀剣『雨月』と『空裂』を二体のアナザーライダーに向け、箒は真っ先に斬りかかった。それをアナザー零が進み出て青龍刀で防ぐ。

 

 箒「甘い!」

 

 それを予測していたのか、箒は刺突攻撃と同時に雨月からレーザーを放ち、アナザー零を怯ませる。そして二刀で連続攻撃を仕掛けた。

 

 牙也(異)「コノ野郎……!今度ハ油断シネェカラナ!」

 

 アナザー零もまた前回の戦闘で学習したのか、箒の刺突攻撃に対して同じく青龍刀の刺突攻撃で応戦してきた。箒も二刀の刺突攻撃で応戦する。と、突如箒は空裂を束のいる方向へ向けて振るった。それはエネルギー刃となり、隙を見て束を攻撃しようとしたアナザーレオンの足元を斬り裂いた。

 

 ??「フン、随分良ク見エテイルナ」

 箒「二年間の私の研鑽、嘗めてもらっては困るな」

 ??「……ナラバ貴様カラ始末スルダケダ!」

 

 束への奇襲は不可能と判断したのか、アナザーレオンは箒に目標を変えて攻撃を仕掛けた。ガンブレードの射撃と斬撃、青龍刀の刺突攻撃。針を縫うような攻撃の雨霰を、箒は涼しい顔で丁寧にさばいていく。そして隙あらば反撃に出る。空中から雨月のレーザーと空裂のエネルギー刃のコンボ。そして肩部の展開装甲をクロスボウ型ブラスターライフル『穿千』に変形させての高火力攻撃。それは最初と二回目の襲撃の時とは比べ物にならない程洗練されていた。

 

 牙也(異)「クソガァ……!涼シイ面シテ余裕ブッコキヤガッテ……ダッタラ!!」

 

 イラついていたアナザー零は、意を決するとクラックを開いて、中から淡く輝く果実を取り出した。

 

 箒「貴様、それは……!」

 

 箒が驚愕している間にも、アナザー零はその果実を頬張り、食べ尽くしてしまった。すると、

 

 牙也(異)「オオオオオオオオ……!!」

 

 アナザー零の全身が禍々しく鈍い輝きを放ち始めた。その輝きはアナザー零の全身を覆い、そして新たな装甲を形成していく。やがて輝きが晴れると、

 

 牙也(異)「ッハハハハハ……!コレガ真ノ力トイウ事カ!気二入ッタ!」

 

 アナザー零の姿は、重厚な漆黒の鎧のような見た目となり、背にはぼろきれで作られたとも見てとれる二本の旗が存在感を示していた。

 

 箒「あれは、まさかゼロアームズ!?馬鹿な、進化したと言うのか!」

 牙也(異)「クハハハハ、行クゼ!!」

 

 アナザー零は背中の旗を抜くと、空中にいる箒へ向けて大きく跳躍し、二本の旗を振り下ろした。箒は雨月と空裂でガードするが、

 

 牙也(異)「シャラクセェッ!!」

 箒「ぐあっ!?」

 

 アナザー零の一撃はガードごと粉砕し、箒を地面に叩きつけた。更にアナザー零は地面に着地すると、箒を無理やり立ち上がらせて胴に重いフックを見舞う。そしてそのまま投げ飛ばした。そこへアナザーレオンも加勢し、投げ飛ばされ身動きの取れない箒へガンブレードの斬撃で攻撃する。

 

 箒「ぐぐっ……なんの、まだまだーーガフッ!?」

 

 なんとか立ち上がった箒だが、その横腹に何処からともなくレーザーが突き刺さった。腹部の肉が抉られ酷く吐血する箒だが、なんとか意識は保った。

 

 セシリア「篠ノ之さん、大丈夫ですか!?」

 

 空に目を向けると、セシリアが『ブルー・ティアーズ』を纏って立っていた。手に持つライフルからは白煙が上っている。

 

 束「ちょっとオルコットちゃん!?これは一体何の真似!?」

 セシリア「も、申し訳ありません!今私達は体の自由を奪われておりまして……!」

 

 束が箒に駆け寄りながらそう噛みつくと、セシリアは申し訳なさそうにそう返した。よく見るとセシリアの纏うISに大量の蔦が巻き付いている。

 

 束「達?って事はまさか……!」

 セシリア「はい、そのまさかです……」

 

 その言葉を皮切りに、セシリアの周囲に鈴・シャルロット・ラウラ・楯無・簪といったいつもの面々が次々と現れて整列した。他にも千冬達教員部隊や他の学園生徒達、亡国企業の面々も現れて箒達二人を包囲した。いずれもISや体の何処かに蔦が巻き付いている。

 

 束「ちーちゃんにミューちゃんまで……どうして……!」

 千冬「すまん、不意を突かれて身体の自由を奪われてしまったのだ……普通に話す事は出来るがな」

 スコール「あっという間に体の自由を奪われて……面目ないわ」

 

 千冬とスコールは忌々しそうに悪態をつく。

 

 ??「今学園二イル者達ハ全テ我ガ掌ノ上ニアル。ドウ足掻コウト逃レラレハセヌ」

 楯無「くっ……こんな事して、貴方何するつもりよ!?」

 ??「ククク、決マッテイヨウ……ココデコノ二人ヲ消スノダヨ。貴様達ノ目ノ前デ、ソシテ貴様達ノ手デナ!!」

 

 アナザーレオンはそう言ってガンブレードを箒達に向ける。そして操られている者達もまた、自身の意思に反してそれぞれが持つ武器を箒達に向けた。箒も束も苦悶の表情が浮かぶ。

 

 ??「ハハハ……ト言ッタ所ダガ、最後ノ余興ダ。貴様等ニハ面白イ物ヲ見セテヤロウ。オイ、オ前」

 牙也(異)「オ、何ダヨ?」

 

 アナザーレオンはアナザー零へ手招きをした。不思議がりながらアナザー零が寄っていくと、

 

 ??「ホレ!」

 牙也(異)「ゴッ!?ナ、何ヲーー」

 

 なんとアナザーレオンはアナザー零の腹へその腕を突っ込んだ。腕を突っ込んだ箇所から紫電が迸る。そしてアナザーレオンはそこからアナザーウォッチを無理やり取り出した。アナザーウォッチが抜けた牙也(異)はその場に崩れ落ちるが、それをアナザーレオンは掴み上げて箒達へ放り投げた。束が彼を受け止めている間に、アナザーレオンは自らの体からもアナザーウォッチを取り出し、フード付きコートの姿となった。

 

 箒「貴様、何をするつもりだ!?」

 ??「……見テイレバ分カル。見テイレバ、ナ」

 

 そう言ってフードの人物は懐から何かを取り出した。それを見て箒達は分かりやすく動揺した。

 

 簪「そ、それって……!」

 真耶「せ、戦極ドライバー!?」

 

 真耶の指摘通り、それは戦極ドライバーそのものであった。更にそれにはブランクのロックシードがロックされている。フードの人物は、手に持っていた二つのアナザーウォッチをブランクロックシードに近づける。すると、アナザーウォッチは二つのともブランクロックシードに吸収されていき、ロックシードはその見た目を変えていく。やがてその見た目は、ヘルヘイムの果実が描かれた物となった。

 

 千冬「ロックシード、だと……!?」

 鈴「あいつまさか、最初からこれが目的で……!」

 ??「フン、今頃気ヅイテモ遅イ」

 

 フードの人物は戦極ドライバーからロックシードを外して、それをまじまじと見つめた。

 

 ??「……完成ダ。サテ、覚悟シテモラウゾ、人間共」

 

 

 《ヘルヘイム》

 

 

 フードの人物がロックシードを解錠すると、法螺貝の音と共に四方にクラックが複数開き、そこから蔦が大量に溢れ出てきた。蔦はどんどんフードの人物の体に巻き付いていく。そしてフードの人物がロックシードをドライバーにロックしてカッティングブレードで切ると、

 

 

 ??「……変身」

 

 《ソイヤッ!ヘルヘイムアームズ!終焉の果実!!》

 

 

 蔦が全身を覆い尽くし、その姿を一人の仮面ライダーへと変えた。リンゴアームズに似て紫と朱が混じったような色をした鈍色のアーマー、髑髏を思わせるフェイス、そしてヘルヘイムの果実をカットして作られたかのような薙刀。あまりにも禍々しいそれは、彼女らに絶望を想像させるには十分だった。

 

 ??「……我が名は、『仮面ライダーサタン』。さぁ人間共、終末を楽しめ」

 

 

 

 

 

 


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