IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結) 作:神羅の霊廟
《Hey、鎧武!》
ジオウはライドヘイセイバーの針を回して鎧武のライダーズクレストに合わせる。
《鎧武!デュアルタイムブレーク!》
そしてトリガーを引いてアナザー零に斬りかかる。すると斬撃と同時に果汁が吹き出した。アナザー零は斬撃に押され後退する。
《Hey、カブト!》
《カブト!デュアルタイムブレーク!》
続いてジオウはライドヘイセイバーの針を回してカブトのライダーズクレストに合わせ、アナザー零に向けて振るった。すると何処からか巨大なゼクターの幻影が次々と飛んできてアナザー零に体当たりした。
アナザー零「グググ……ガギギッ!」
アナザー零は再び後退するも、素早く態勢を立て直すと青龍刀に邪悪なエネルギーを充填し、ジオウに向けて斬撃を放った。
《Hey、響鬼!》
《響鬼!デュアルタイムブレーク!》
ジオウは対してライドヘイセイバーの針を回して響鬼のライダーズクレストに合わせ、正面に向けて構えた。すると響鬼のライダーズクレストの形をした音波の壁がジオウの目の前に出現し、アナザー零の斬撃を防いだ。更にジオウがライドヘイセイバーを振るうと、防いでいた斬撃を弾き返し、アナザー零に当たった。さらに音波の壁がアナザー零に向けて飛んでいき、そのまま弾き飛ばした。斬撃を返され、アナザー零は吹き飛ばされて地面を転がり、青龍刀を杖代わりにしてよろめきながら再び立ち上がる。
ソウゴ「よし、これで終わりだ!」
《電王!》
《ファイナルフォームタイム!D-D-D-DEN-O!》
ジオウはその様子を見ると、『電王ライドウォッチ』を取り出して起動し、ディケイドライドウォッチにセットした。すると『仮面ライダー電王 クライマックスフォーム』を模したスーツに変化し、アーマーには『デンオウ クライマックス』の文字が出てきた。フェイスはクライマックスフォームそのものが映されている。
《電王!ファイナルアタックタイムブレーク!》
そして電王ライドウォッチのボタンをもう一度押すと、チャージ音と共に右足にエネルギーが充填された。そしてアナザー零に向かって走りだし、
ソウゴ「とりゃああああああ!!」
低く跳躍してライダーキックをアナザー零に叩き込んだ。キックで吹き飛ばされたアナザー零はアリーナの壁に叩き付けられ、再び地面に倒れ込む。
ソウゴ「これでも倒れないか……なら!」
《フィニッシュタイム!》
ジオウはキックから宙返りして着地すると、ディケイドライドウォッチをライドヘイセイバーにセットし、針を三周回した。
《Hey、仮面ライダーズ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘヘヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘヘヘイ!》
リズム良い音声と共に、ジオウはライドヘイセイバーを構える。そしてトリガーを引くと同時にライドヘイセイバーを横凪ぎに振るった。
《ディディディディケイド!平成ライダーズ!アルティメットタイムブレーク!》
すると『ヘイセイ』の文字とそれぞれのライダーズクレストが描かれた計20枚のカード型のエネルギーがライドヘイセイバーに集束。それを横凪ぎに振るい、更に逆に振るい、最後は上段から振り下ろした。
アナザー零「グオオオオオオオ!!!?」
斬撃を食らったアナザー零はまたアリーナの壁に叩き付けられ、地面を転がる。そしてその変身は解除された。変身者の足元に、アナザー零のウォッチが転がり落ちる。
??「ぐ……うぅ……」
箒「牙也!?」
変身者を見て箒は驚きを隠せなかった。アナザー零に変身していたのが、牙也だったからだ。箒は慌てて牙也に駆け寄り、その体を抱き起こす。
箒「牙也、大丈夫か!?しっかりしろ!」
牙也「うぅ……俺、は……一体……?」
意識を取り戻した牙也は薄目を開けて辺りを見回す。そして箒と目が合うと、痛みに耐えながら体を起こした。
牙也「ほ……箒、か……?」
箒「……!あぁ、篠ノ之箒だ!私が分かるのか!?」
牙也「あぁ……良かった……ようやく会えた……。お陰でーー
オ前ノ力ヲ奪イ取レル!!」
箒「何を言ってーーぐっ!?」
と、急に牙也が何かを箒に押し付けた。すると箒の体から薄緑のエネルギーが漏れ出したかと思うと、押し付けられた物にエネルギーが収束していく。やがて全てのエネルギーが収束すると、
《Leon》
禍々しい音声とともに、その手にはアナザーウォッチが握り締められていた。
ソウゴ「アナザーウォッチ……!?まずい!」
気づいたジオウがライドヘイセイバーを構えて攻撃しようとしたが、牙也が手を翳すと衝撃波が発生してジオウと箒を吹き飛ばした。ジオウはなんとか態勢を整えられたが、不意討ちを受けた箒は地面を転がり、そのまま気を失ったようだ。牙也はそんな二人に目も暮れず、事態をアリーナの端で傍観していたフードの人物にそのアナザーウォッチを投げ渡した。
牙也?「……約束ハ果タシタゼ」
??「結構。デハソノアナザーウォッチハ君二差シ上ゲルトシテ、早々二奴等ヲ片付ケルトシヨウカ」
《Zero》
《Leon》
二人はそれぞれが持つアナザーウォッチを起動すると、胸に押し付けた。そして牙也はアナザー零に、フードの人物はボロボロの中華風の鎧を纏った『アナザーレオン』になった。アナザーレオンの胸部には『Leon』と20ZZの文字があり、左手には錆び付いたガンブレードを握っている。
千冬「これは……!?どういう事だ!何をしている、牙也!」
ラウラ「目を覚ませ、雷!貴様はそんな奴とつるむような男ではあるまい!」
牙也?「アァ?何言ッテンダ。俺ハ最初カラ目ヲ覚マシテル」
真耶「ちょっと貴方!牙也君に何をしたんですか!?」
真耶がアナザーレオンになったフードの人物を問い詰めると、
??「コイツカ?俺ハ何モシテネェヨ。マァイズレ元ノ記憶ハ戻ル。ガ……ソノ前二コノ世界ヲ俺ノ所有物トシテヤル。アリガタク思エ」
鈴「誰がありがたく思うのよ!」
セシリア「牙也さんは返していただきますわ!」
学園のメンバーがそれぞれの武器を構えると、アナザーレオンはため息一つついた。
??「……負け犬ほどよく吠えるものは無い。雑魚は雑魚らしく……地べたに寝そべっておけ!!」
そしてアナザーレオンは肩に背負ったガンブレードのトリガーを引いた。すると周囲で次々と爆発が起こり、学園のメンバーごとアリーナ全体を呑み込んだ。
??「……ふん、他愛ない」
そう言ってアナザーレオンはガンブレードをおろす。と、
鈴「どっせい!」
??「!?」
爆発の煙の中から甲龍を纏った鈴が飛び出してきて、青龍刀を振り下ろしてきた。咄嗟にアナザーレオンはガンブレードでこれを防ぐ。更に彼女を追い掛けるようにして他のメンバーも煙の中から飛び出してきた。
牙也?「随分頑丈ナ奴等バカリダナ」
??「…どうやら私は、お前達という存在を侮っていたようだ。ならば!」
アナザーレオンは鈴を凪ぎ払うと、ガンブレードのトリガーを再び引いた。と、周囲が再び小規模の爆発に包まれていく。しかし彼女達は先陣を切った鈴や千冬を筆頭に、次々と起こる爆発の中を掻い潜り、アナザーレオンやアナザー零へと接近していく。これを見たアナザーレオンは、ならばとガンブレードをアリーナの地面に突き刺す。すると地面や空中から数多の蔦が伸びてきた。
楯無「牙也君と同じ技を使ってくるの!?」
千冬「退けっ、更識!」
千冬が伸びてきた蔦に立ち塞がると、拡張領域から葵を二本抜いて、二刀流で蔦に突っ込んだ。スラスター全開で蔦に立ち向かう千冬は、その勢いのままISを纏った自身の体をドリルのように回転させる。すると伸びてきた蔦が次々と回転に絡め取られ、斬り裂かれていった。ドリルのような突進は止まらず、蔦を片付けた千冬は勢いそのままにアナザーレオンへと攻撃した。
??「む。流石はブリュンヒルデ、と言うべきか」
千冬「私をその名で呼ぶな!!」
叫んだ千冬は二本の葵をアナザーレオンへと振り下ろす。しかしアナザーレオンは意に介さず、最低限の動きでそれをかわす。
千冬「ちっ!」
千冬は舌打ちしながらスラスターを逆噴射してブレーキをかけ、再び葵を構えた。アナザーレオンもガンブレードを構えるが、直後にその場から飛び退いた。するとさっきまでアナザーレオンがいた場所に巨大な水の槍が突き刺さる。その後方には蒼流旋を構えた楯無と、通常のディケイドアーマーに戻ったジオウがいた。
千冬「楯無と常磐か!」
楯無「はい、加勢します!」
ソウゴ「俺も加勢します!」
千冬「常磐は向こうに加勢しろ!こちらは私達に任せておけ!」
ソウゴ「は、はい!」
ソウゴがアナザー零に向けて駆け出すのを見送り、千冬と楯無はそれぞれの武器を構え直す。
??「ふん。まぁ良い……面倒だ、二人まとめてかかってこい」
セシリア「『ブルー・ティアーズ』!」
シャルロット「いっけぇっ!」
アナザー零に、次々と実弾とレーザーの射撃が降り注ぐ。二年間の鍛練によりライフルとビット兵器の同時操作を難なくこなせる程の集中力とほぼ100%の命中率を誇る射撃精度を身につけたセシリアと、新たなIS『ゲイル・レボリューション』の特殊機構『ガトリング』により絶え間なく武器を交換して攻撃できるようになったシャルロット。高空からの二人の攻撃はアナザー零に反撃の隙を一切与えない。更に、
ラウラ「進化したAIC…今こそ力を発揮する時だ!」
回避に徹しようとするアナザー零を、『シュヴァルツェア・レーゲン』のAICが封じ込める。この二年間で、AICも更なる進化を遂げていた。
ラウラ「見よ!これが新たなAICだ!」
AIC発動の為に右手をアナザー零に向けていたラウラが、唐突にその右手を上下に動かす。と、その動きにつられるようにアナザー零の体も浮き上がり、地面に叩き付けられる。右手を左右に動かせば、アナザー零もまた左右に振り回される。短時間かつ限定的だが、停止させた対象を意のままに動かせる程になったのだ。ある意味超能力に近いものである。
鈴「せいっ!」
そして、射撃の雨を掻い潜りアナザー零に接近戦を仕掛けるのは、鈴だ。二年前に束と共に行った『甲龍』の修理の過程で、『甲龍』は機動力と火力を両立した機体に改造された。装甲が以前よりスマートな形になり、『龍砲』も小型化かつ威力強化がなされ、全体的なスペックは底上げされた。
牙也?「クソガッ…邪魔スルンジャネェッ‼️」
自らのISを存分に駆って戦う四人に対し、アナザー零は闇雲に青龍刀を振り回すが、機動力の圧倒的な差がアナザー零を更に焦らせる。
ラウラ「ふん、やはり貴様は牙也には及ばないな!この程度の実力で牙也の名を騙るとは、恥を知れ!」
鈴「あたし達を相手にした事、後悔しなさい!」
鈴は二丁の龍砲を続け様に撃ち放った。空気の弾は次々とアナザー零に命中し、更にセシリア、シャルロット、ラウラの銃撃がアナザー零を襲った。
牙也?「ッ、クソガ……!コウナッタラ!」
劣勢を強いられるアナザー零は、なんとか態勢を立て直すと、クラックを開いてそこに左手を突っ込んだ。そして中から何か光る物を取り出すと、おもむろにそれに齧りついた。
セシリア「……?何でしょうか?」
シャルロット「何だろう?」
四人の疑問をよそに、アナザー零はそれをあっという間に食べ尽くした。
牙也?「ッアア!!」
と、アナザー零の全身が目映い光に包まれたかと思うと、
シャルロット「ぐうっ!?」
一瞬にして高空にいたシャルロットに接近し、青龍刀の斬撃で吹き飛ばした。不意を突かれたシャルロットはそのまま砂煙をあげながら地面をバウンドして壁に激突した。
鈴「シャル!?」
ラウラ「なっ!?奴め、一体何を食べた!?」
セシリア「落ち着いて下さい!冷静に対処すればーーがっ!?」
セシリアが言い終わるより早く、アナザー零はセシリアに接近して一撃を見舞った。同じく高空にいたセシリアは青龍刀の一撃で地面へ叩き落とされる。
鈴「セシリア!?」
ラウラ「くっ、速すぎる……!ISをもってしてもこの速さは捉えられぬのか……!?凰、二人を頼む!私が奴を引き付けておく!」
鈴「ち、ちょっと!?」
鈴が止めるのも聞かず、ラウラはプラズマ手刀を展開してアナザー零に立ち向かう。スラスター全開で接近し、アナザー零に一撃食らわせようとするが、それより早くアナザー零は体を輝かせて鈴の目の前に瞬間移動した。
鈴「っ!?」
牙也?「残念、本命ハコッチダ!」
ラウラ「それは読んでいたぞ!AIC!」
ラウラは急旋回すると、右手をアナザー零に向けてAICを発動した。その能力によりアナザー零は一切の動きが取れなくなる。
牙也?「ソンナ物モウ食ラウカヨ!オオオッ!!」
ラウラ「何っ!?」
しかしアナザー零は咆哮と共にAICを自力で解除してしまった。そしてそのまま鈴に掴み掛かる。鈴はバックステップで避けようとするが、それを読んでいたかのように鈴の後方から蔦が伸びてきて鈴を拘束しようとした。
鈴「っ!?しまっーー」
《ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ・ジオウ・ジオウⅡ!》
と、謎の音声と共に蔦は全て叩き斬られた。バックステップした鈴は、後ろに立った何者かに受け止められる。
??「大丈夫?怪我はないかい?」
鈴「ソウゴ!?」
鈴を受け止めたのは、『仮面ライダージオウⅡ』に変身したソウゴだった。その手にはジオウの顔を模した意匠のある武器『サイキョーギレード』が握られている。
鈴「……あんた何それ?なんというか……変」
ソウゴ「あれっそう?俺結構気に入ってるんだけどなぁ……」
ラウラ「鈴!」
更にそこへラウラも合流した。
ラウラ「鈴、大丈夫かーーと、お前は誰だ!?」
鈴「ラウラ、彼は味方よ!あたし達を助けてくれたのよ!」
ソウゴ「君は鈴さんの友達かな?後は俺に任せておいて、早く彼女達を安全な場所に」
ソウゴはそう言って、近くに倒れている箒となんとか起き上がってきたセシリア達を指差す。
ラウラ「……分かった。まだ信じた訳ではないが、任せる」
そう言ってラウラは鈴と共に他の三人を救助に向かった。
牙也?「テメェ……何邪魔シテヤガルンダ!」
ソウゴ「邪魔するさ。だって君は……今ここで倒さないといけないんだからね!」
牙也?「ホザケッ!」
アナザー零は叫ぶと、青龍刀に禍々しいエネルギーを溜め始めた。
ソウゴ「見える……お前の未来が!」
ソウゴがそう言うと同時に、ジオウⅡのフェイスにある二本の長針が回り出す。ソウゴの脳裏には、アナザー零が青龍刀に溜められたエネルギーを複数の斬撃にして飛ばしてくる光景が映っていた。
牙也?「コレデモ食ライヤガレッ‼️」
ソウゴ「なるほどね。それなら!」
《ライダー斬り!》
ソウゴはサイキョーギレードのトリガーを引くと、それにピンク色のエネルギーを纏わせた。そして脳裏に見た光景と全く同じように斬撃が飛んでくると、サイキョーギレードを横一閃する事で斬撃全てを消し飛ばす。
牙也?「何!?」
ソウゴ「おりゃっ!」
そのまま接近し、アナザー零を斬り飛ばした。
ソウゴ「終わらせる!」
《ジオウサイキョウー!覇王斬り!》
更にサイキョーギレードのフェイス部分を操作して『ライダー』の文字を『ジオウサイキョウー』に変え、再びトリガーを引き、斬り飛ばしたアナザー零へ向けて時計の文字盤を模した七色の斬撃を飛ばした。斬撃は全て狂い無くアナザー零を捉え、吹き飛ばし、
牙也?「ガフッ……!」
アナザー零は千冬達と応戦するアナザーレオンの近くへ飛ばされる。アナザーレオンは千冬達に対して優勢に戦っていたが、アナザー零が劣勢なのを見るや否や、一端二人から距離を取った。
??「……ちっ、やはり頼りにならんか。ならばこうしよう」
アナザーレオンは舌打ちすると、ガンブレードを再び地面に突き刺す。と、再びクラックが開いて、そこから大量の蔦とインベスが溢れ出てきた。
??「行けっ!」
アナザーレオンが命令すると、一斉に蔦とインベスがソウゴ達に襲い掛かってきた。対してソウゴ達は武器を構え直す。と、蔦とインベスの動きが突如止まった。そしてインベス達はある方向に釘付けになる。
??「……?」
ソウゴ「……何で?」
これにはソウゴもアナザーレオンも疑問を持ち、同じようにその方向を見る。そこには、
楯無「……き、牙也君……?」
牙也がそこに、アリーナの出入口にいた。突然の出来事に周囲が何も言えずにいるその時、牙也はインベス達に向かって歩み寄ってきた。そしてソウゴ達とインベス達の間に立つと、インベス達を見、そして奥にいる二人のアナザーライダーを見た。
千冬「……牙也」
千冬が牙也に声を掛ける。しかし牙也は反応せず、自身の左右に巨大なクラックを開き、インベス達に手招きした。と、インベス達はそれに反応して次々とそのクラックに飛び込んでいく。一分と経たぬ内に、インベスは全てクラックへと消えていった。それを見送り、牙也はクラックを閉じて再びアナザーライダーに向き直る。
牙也?「テメェ、一体何者ダァ!」
??「止めろ、下がっておけ」
アナザー零はアナザーレオンの静止も聞かず牙也に向かって走りだし、青龍刀を振り下ろした。対して牙也はアナザー零に向けて右手を翳す。と、アナザー零はあっさり吹き飛ばされた。
牙也?「野郎……!」
アナザー零はクラックを開くと、あの光輝く何かを取り出して食べた。そしてフェイントを織り混ぜた瞬間移動で接近すると、再び青龍刀で攻撃。しかしその攻撃もまた翳した右手に阻まれ無理やり押し戻された。アナザー零は諦め悪く向かおうとするが、それをアナザーレオンが無理やり静止した。
??「念導力か。厄介な……退くぞ、最早ここに長居は無用だ。どうせこの世界は消える運命なのだからな」
牙也?「チッ……覚エテロヨ!」
二人はアリーナのバリアを突き破り逃走した。ラウラと楯無が追おうとするが、千冬がそれを静止させる。
千冬「まずは怪我人が先だ」
千冬はそう言って二人を救助に向かわせ、自身は牙也に歩み寄る。牙也はアナザーライダー達が逃走した方向を見上げていたが、千冬の存在に気づくと振り向き、左手を差し出して言った。
??「……久しぶりだな、織斑千冬」
千冬は驚いて牙也をーーいや、目の前の人物を見る。姿は確かに牙也、しかし声は別人。だが千冬にはその声に覚えがあった。かつてアーマードライダーであった自身を鍛え上げ、そして自分達と共に戦ってくれた存在。そして、この世界の平穏を他ならぬ誰よりも願いながら散った存在。忘れる筈がなかった。その者の存在を、その者の名をーー
千冬「……シュラ、なのか?」
シュラ「うむ。我はシュラーーオーバーロード・シュラ。牙也より生まれし、ヘルヘイムの主よ」
次回、『仮面ライダージオウ』はーー
??「その戦い、俺も混ぜてもらおうか」
??「後ハ総仕上ゲダケダ」
ソウゴ「君のそれはーーただの盗品だ!」
箒「帰ってこい、牙也ッ!」
シュラ「どうかお前達に良き結末があらん事をーー」
次回、『オレ×ワレ×ワタシのラストステージ』
お楽しみに!