きらめきの章 プロローグ
海side
気がつくと夜の学校にいた。見覚えがある。
「讃州中学だよな」
普通なら何でこんな所にいるのとか、何が起きてるのかとか考えるべきなのだけど…………
「またあの天の神か?パシらされるな……」
ため息をつきながら、肩を落とす。ここ最近天の神にパシらされる事が多いから、またその類いだろうなと思っていると…………
「ここは…………」
光に包まれてやって来たのは桔梗さんだった。
「海、お前も…………って何か疲れてないか?」
「色々とあって…………因みに最後に会った時のこと覚えてますか?」
何でそんなことを聞くかと思うと、僕が来たのは桔梗さんの世界でのあの騒動、僕の世界の天の神がある人物に恐怖し、四国の外が戻り、新たな別世界での騒動に巻き込まれた後から来た。
「お前とは…………先輩との卒業式以来だな」
だとすれば互いに色々と乗り越えた後か
「とりあえず他に誰かいないか探そう」
「ですね。その前に事情を聞きませんか?」
「事情?」
「大体の原因と言うか…………」
「失礼ね。私が全ての元凶みたいに」
突然現れたフードの少女。桔梗さんの世界の天の神。神としてのランクが高いため、自由に動いている。
「何か知ってるのか?」
「えぇ、この世界の中立神に頼まれてね」
中立神。聞いた覚えがある。天の神、神樹、造反神に並ぶ神。中立の立場のはずだけど…………
「また試練みたいなものか?」
「えぇ、そして改めて見てみたいらしいわよ。彼女達の力を、そして貴方達の運命を変える存在の力をね。まぁ、巻き込まれた人が数人いると思うけどね。貴方達の娘や同一の人が、そして別の世界戦の娘とかね」
天の神はそう言いながら消えていく。そして気がつくと僕らの手にはあの神の力が宿る刀が握られていた
「必要なら使えか」
「そうみたいですね」
にしてもまた巻き込まれているのかあの二人は…………でも同一の存在と別の世界線の娘…………何かやな予感がする
「あっ、海くん」
「きょう。貴方たちも来ていたのね」
すると向こうから友奈さんと千景さんがこっちに向かってきた。
「久しぶり…………でいいのか?」
「友奈さんたちからしてみたら、違うと思いますよ」
「どういうこと?」
「貴方たちはまた特殊な召喚で来たみたいね。みんな来てるわよ。それと海に会いたがってる子がいるわ」
「海に?」
何だろう?予感が的中してる気が…………
部室に行くと勇者部のみんなが集まっていた。その中には友海、牡丹の二人。そして見覚えのある二人がいた
「海お兄ちゃん、お久しぶりです」
「そのお兄ちゃんは止めろ。海」
「パパ~」
同一の存在と別の世線の娘はやっぱりこの二人か
「あんたらも来てたのねって言いたいけど、海、事情を話して貰うわよ。特にみゆのこと」
風先輩がそう言う中、そのっちが顔を赤くしていた
「ね、ねぇカイくん。この子が言う事、本当~」
「それに友海ちゃんと牡丹ちゃんの事も改めて聞いていいかしら?」
詰め寄る東郷。話したいけどややこしいんだけど…………