花結いのきらめき・二人の勇者の章   作:水甲

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今回は二人の主人公のあらすじ説明です


02

海SIDE

 

突然僕の端末から現れたちっちゃいひなたお姉ちゃん。他の皆も驚きを隠せないでいた。

 

「小さいひなたが……どういう事だ?」

 

「ひなちゃん可愛い~」

 

友奈が触れようとするが、すり抜けてしまい触れられなかった。というかこれはどういうことなんだろうか?

 

『こちらの皆さんはあちら側と変わりませんね。こちら側の私もね』

 

「おい、海、もう付いてこれないんだけど……」

 

「えっと、ひなたお姉ちゃん、説明して」

 

『そうでした。まず、私はそちらにいる上里ひなたと同一人物です。いうなれば平行世界の私になりますね』

 

「それは理解しています。ただどうしてそのような姿で、こちらの彼の端末から出てきたんですか?」

 

『そうですね。説明するにはこちらの世界について語らければいけませんね』

 

ひなたお姉ちゃんは僕の代わりに、あっちの世界について語りだした。

 

『私や海くんがいる世界では、死んでから女神に導かれて訪れた異世界です。そこはゲームのようなモンスターがいたりします。私たちはそちらの世界でモンスターを倒したりと、まぁ比較的平穏に過ごしています』

 

「異世界……何というかにわかに信じられないわね」

 

「あの、死んでからというと、そちらにいる……」

 

樹が僕の方を見ていた。うん、この反応は僕が初めて会ったときと同じ感じだな。

 

「とある事情で僕は死んじゃったんだけど、女神様の導きで僕は転生したんだ」

 

その際に勇者の力を特典でもらい、勇者となった。そしてその特典の力の一つに、すべての勇者の武器を使えるという能力があった。

 

「だからさっき先輩の武器を使えたのか……」

 

「でもでも、どうして私や結城ちゃんのことを見て驚かなかったの?それに須美ちゃんや東郷さんのことも……」

 

「それは僕がいる世界とこの世界でちょっと似たような状況になってるんだよ」

 

『似たような状況と言っても、須美さん達が死んでもいないのにこっちに来たということですね。その理由はこちらでも造反神と対抗するために神樹様に呼び出されたということです』

 

「そっちにも造反神がいるのか……」

 

「ん?なぁ、チビひなた。お前がいる世界っていうのは死んでから訪れる世界なんだろ?だとしたらお前がそっちにいるのは……」

 

あ、これはまずいな。聞いてる限りここにいる過去の勇者の皆は、自分たちの未来について知らないみたいだし、銀たちも同じ感じだな

 

『チビひなた!?まぁしょうが無いですけど、珠子さん、貴方が思っているとおり私たちは死んでいますが………寿命で死んで女神様の特例で導かれたからです』

 

上手く誤魔化したな。仕方ないよな。未来での出来事を話すのは色々と大変だし……

 

『海くんが友奈ちゃんたちの事を見ても驚かなかったのは、異世界で高嶋友奈ちゃんとちょっとした特例で結城友奈ちゃんが異世界にいるからです』

 

「だから驚かなかったんだね~所で何でひなたんのことお姉ちゃんって呼んでるの?」

 

「それはそう呼べって言われて……」

 

「それじゃこっちでもそう呼んでもらおうかしら?」

 

こっちのひなたお姉ちゃんがそんなこと言い出した。これはどんなに言っても聞かなそうだし、諦めるか

 

「所でそっちの異世界でどんな事が起きてるの?」

 

風先輩が興味深そうに聞いてきたので、僕は軽く説明した。

 

異世界で魔王軍と呼ばれる奴らとの戦い、その時いろいろな事が重なってバーテックスが進行してきたこと……こっちでの造反神の目的が僕ら人間について学ぶために現れたということ……

 

「デカイカエルに、毒スライム……本当にゲームみたいね」

 

「私達はそう変わらないみたいですね」

 

千景さんと杏さんがそう言う中、僕はあることを思った。なんでひなたお姉ちゃんが端末からこんな姿で出てきたんだ?

 

「ねぇ、お姉ちゃん?」

 

「『はい?』」

 

「………ちっちゃいお姉ちゃん。その姿について聞いてないんだけど……」

 

『あぁ、そうでしたね。この姿は巫女のスキル……あっ、スキルというのは異世界での能力です。そちらの私や水都さんには使えないので……』

 

「残念だわ。戦闘中に若葉ちゃんの所に出てこれたら良かったのに……」

 

「巫女スキルでそんなことも出来るの?」

 

『まぁ魔力で分身を送り出すことは出来ますけど、今回は別の世界線からでしたので、アクアさんの魔力を借りてます。一応海くんの事情はカズマさんたちには伝えてありますから安心してね。それでは私は一度下がります』

 

ひなたお姉ちゃんはそう言って姿を消すのであった。

 

「なるほどな。お前は色々な事情を知っているからこそあんまり驚かなかったんだな」

 

桔梗さんも納得してくれたみたいだな。すると夏凛がある事を聞くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

桔梗SIDE

 

「ねぇ、さっきあんたが抜いた刀、アレは何よ!!敵を全部焼き払ったけど……」

 

「あれは天の神から貰った刀だよ」

 

「合流する前に聞いた戦いを終わらした力ってやつかしら?」

 

メガネをかけた子の言葉を聞いて、海の奴が驚いていた。そういえばそっちのことも話さないといけないみたいだな。

 

「あの刀の力じゃない。多分聞いてるだろうけど僕の世界ではもうバーテックスと……天の神と争ったりせず、今はなくなった他の地方の修復を行ってる」

 

僕は語った。僕らの戦いを……

 

東郷の暴走の後に、僕は一人天の神と話をつけるために崩壊した世界で一人で戦い続けたこと、天の神はもう戦いを終わらせたかったらしく、僕が来たことで元々そうするように決めていたということ……

 

そして天の神との戦いが終わった後に起きた魔王を作り出そうとする大赦の裏切り者との戦い……

 

「戦いを終わらしたってそういうことだったのね」

 

「それだったらこっちでも同じようにできないかしら?」

 

「美森、それはたぶん無理だな。この世界線、僕がいた世界線、海がいた世界線ではきっと天の神の考えは違うかもしれない。まぁやってみる価値はあるだろうけど……」

 

「あの、東郷って呼んでほしいのだけど……」

 

「悪い、癖でな」

 

恋人同士になってから名前で呼ぶようになったから、そっちで慣れてしまったな。こっちでは気をつけ……

 

「ほぅ」

 

「なるほどね~」

 

「うんうん~春が来てるんだね~」

 

先輩、ダブル園子が何だか感づいてるみたいだな。何か厄介なことが起きそうで嫌だな

 

「あとちょっとした理由でこういう腕だけど気にしないでくれ」

 

僕は右腕を見せた。僕の右腕は義手だ。大体最初はみんな驚いたりするからそこら辺も話しておいたほうがいいな

 

ここにいる皆も頷き、僕らのこれまでのついては話し終わった。すると友奈があることに気が付いた

 

「そういえば二人の名前、まだ聞いてない無かったよね」

 

「そういえばそうだったな。僕は神宮桔梗」

 

「僕は上里海。上里ひなたの子孫だよ」

 

ようやく自己紹介も終わり、友奈たちは僕らの部屋を用意してくれるのであった。とりあえず男同士だから特に問題がないということで、僕と海は同じ部屋になるのであった。




何だかグダグダになってしまいました。すみません

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