花結いのきらめき・二人の勇者の章   作:水甲

29 / 62
前回の後書きで、姫野と灯華メイン回やる予定でしたが、とあるイベントの話を書きたくなったのでそちらの方からになります。時系列的には前回よりちょっと先のお話になります


28

海SIDE

 

「注目~2月といえば~」

 

部室でまったりとしていた僕らだったけど、突然そのっちが何かを始めようとしていた。

 

「2月……節分だな」

 

「ご先祖様、違うよ~」

 

「そうね、2月といえばアレよね」

 

風先輩もそのっちが何を言いたいのかわかっているみたいだな。まぁ僕もなんとなく想像がついている

 

「分かった。針供養だな」

 

なんで針供養なんだよ。若葉さんって意外と抜けている

 

「若葉、あんたね……バレンタインよ。乙女の祭典よ!!」

 

「若葉ちゃん、毎年あげてるのに」

 

「すまない。もらってばかりだから思いつかなかったんだ」

 

「まぁ若葉って後輩女子とかからいっぱいもらってそうよね」

 

雪花さんの言うとおり、若葉さんって男性より女性……特に年下の子に人気とかありそうだな。

それにしてもバレンタインか……

 

「折角のバレンタインだからみんなでチョコを渡そう~」

 

そのっち(小)がそう言うけど、そのみんなって僕と桔梗さんも入ってるのか?いや女性が男性にチョコを渡すのは日本独自の風習だから、別に気にしなくていいけど……

 

「因みにチョコをあげるのは二人~一人はお世話になってる人に、もう一人は本命にあげてもいいんだよ~」

 

「あと一つは誰にも上げたことのない人限定で」

 

なるほど勇者たちの絆を深める感じなイベントとしてはいいかも………いや、これ碌でもない企画だよな。特に本命の人が誰にあげるのかが物凄く気になることじゃ……

 

「面白いイベントね~因みに園子ちゃん、二人限定なの?」

 

「そうだよ~ひめちゃん」

 

「そっか~」

 

姫野さんは何だか残念そうにしているけど、どうしたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、僕と桔梗さんは部屋であることを話していた。それは誰にチョコを上げるかではなく、

 

「こういうのはやっぱり手作りとかのほうが良いのか?」

 

「どうでしょう?売っているものでもいいんじゃないんですか?そのっちは特に指定はしてないし……」

 

「でもこういったイベント何だし、手作りの方が良いんじゃないかって思うけど……」

 

「桔梗さんは誰に……いや、決まってますよね。東郷と須美の二人ですか?」

 

「一応あの二人同一人物だからな……まぁそこら辺は秘密だ。お前は?」

 

僕は……もう決まってる。上げたほうが良いよな……だったら手作りのほうが良いよな。でも……

 

「桔梗さん、チョコ作りの経験は?」

 

「ないな。作る機会はなかったし……」

 

う~ん、僕も作る機会なかったな。誰かに教わったほうが良いかもしれないけど……そういうの詳しそうなのって……

 

「一人、得意そうな人がいますね」

 

「誰だ?」

 

「友奈さんです」

 

「高奈か……料理できるのか?」

 

桔梗さんは知らないけど、僕がいた世界では結構お菓子作りをやっていたりして、たまに僕らの所に持ってきてくれている。先輩的にいうなら女子力が意外と高い。

僕は早速連絡を取ってみるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友奈さんに連絡を取るとOKをもらえ、僕らは友奈さんの部屋を訪れるとそこには千景さんも来ていた。

 

「千景さんも教わりに来たんですか?」

 

「違うわ。偶々遊びに来ていただけよ」

 

「高奈、悪いな。急に頼み込んで」

 

「ううん、大丈夫だよ。でも私そこまで得意ってわけじゃないんだけど、お菓子作りの方見ながらでもいいかな?」

 

「それでも十分ですよ。助かります」

 

「えへへ~何だか海くんに頼りにされて嬉しいから頑張るよ」

 

僕らは友奈さんにチョコ作りを教わるのであった。とはいえ千景さんの目線が少し痛かったけど……

 

 

 




次回もバレンタインイベントになります。因みにネタバレ的な事を言うと桔梗、海の二人は本命には渡しません

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。