花結いのきらめき・二人の勇者の章   作:水甲

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今回で温泉編終了です。


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ウミとの戦いは終わったあと、駆けつけてきた若葉さんたちに色々と事情を話すと、若葉さん達もどうやら小さな結界を発見し、バーテックスを倒したらしい。

夏凛も特に問題なく目が覚め、僕らはゆっくりと温泉に浸かることになったのだった。

 

「それにしてもあいつらの目的がな……」

 

「いずれ来る未来に向けてか……それがどんな未来なのかわからないけど……」

 

一体この先何が起きるのかわからないけど、それでもウミの気持ちに答えないとな。

 

「そういえばキズの方は大丈夫なのか?戦った割には無傷みたいだし」

 

「それが姫野さんの剣で治ったんです。あの人……何者なんですか?」

 

「さぁな。ただ言えることは墨の世界では僕の保護者だっていうことだな」

 

「保護者……」

 

桔梗さんの家庭については一応聞いている。身内がいないけど姫野さんが保護者役だなんて……

 

「後々教えてもらうしかないな」

 

「そうですね」

 

そんな話をしながらゆっくりと温泉に浸かっていると、隣の方から声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

姫野SIDE

 

「何というか勇者全員で温泉なんて……これは同じ女性として目のやり場に困るわね」

 

成長はみんなそれぞれだけど明らかに年齢的にあってないようなきがするよ。特に鷲尾ちゃん、東郷ちゃん、牡丹ちゃん、ひなたちゃん、杏ちゃんは

 

「姫野さんもわかりますか。勇者部のこの巨乳率を」

 

「まぁタマと銀はこの山脈を登ったけどな」

 

「登りたくなる気持ちはわかるけど……」

 

何だか同じ女性として自信がなくなるよ。というか下手すれば私、もう成長しないんだよ。何、この可哀想なことって……

 

「な、なぁ、姫野。そんな風に落ち込むなって」

 

「まぁ姫野が落ち込むのも無理はないってさ。所でさ、姫野っちって何者なの?」

 

雪花ちゃんがいきなりそんなことを聞いてきた。もしかして気づいてる?

 

「な、何者って?」

 

「いやーなんとなく人間離れしてるし……」

 

「確かに巫女である私から見ても貴方から感じるものは神樹様に似ている気が……」

 

ひなたちゃんにまで感じ取られているか……誤魔化せそうだけど、いい加減話さないと……

 

「私のことは後で話すわ。出来ればこの旅行が終わってからね。今はゆっくりと楽しみたいもの」

 

私のことを、ここにいる目的を……

 

ただ今は……

 

「所で温泉の定番といえばさ」

 

「恋バナ?それだったら私に任せなさい」

 

「風ちゃん、それも定番だけど一番の定番覗きよね~」

 

私の言葉を聞いた瞬間、全員が思いっきり隣の男風呂の方を見た。いやあの子達はそんなことするようには思えないけど……

 

「もう姫野さん、桔梗くんがそんなことするわけないじゃないですか」

 

「そうだよ。海くんは………」

 

「あら、誰も彼らが覗くと言ってないわ。覗きが男の特権だなんて思わないほうが良いわ。というわけで、男子二人、ちょっと覗いていいかしら」

 

「「覗くな!!」」

 

思いっきり断られた。ちょっと残念だな。まぁこういう空気は悪くないな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼は役割を全うしたのね」

 

「あぁ、自分のな」

 

「どうする?私達も早めるべき?」

 

「いや、俺らよりも彼女たちが先に……」

 

「………私たちの役割」

 

「そのためだけに呼ばれた」

 

「お前たちの役割はわかっているな。ヒメノ、トモカ」




短めですみません。次回は四葉と灯華メイン回になります

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