貴方が隣にいる世界 -Cthulhu Mythos-   作:柳野 守利

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第98話 心を守る記憶

  ───気がつけばそれは当たり前だった。

 

 朝が来て、夜が来て、そしてまた朝が来る。そんな常識的なことみたいに、変わらないものなんだろうって思っていたんだ。

 

 朝に君と出会って、昼は一緒にいて、夕方に別れて。楽しく笑う君も、感動して泣く君も、悲しくて蹲る君も。あぁ、でも最近は……その姿を思い出せなくなった。大切な記憶で、今後何も変わらないと思っていたもの。

 

 でも……変わらないものなんてない。いつの日か、そう……何もかも、ふっと風が吹いて飛んでいってしまうんだ。

 

 だから……いいんだ。僕は、このままで。

 

 そう思っていても……何かがつっかえる。一番大切なものを忘れてしまった気がする。いつだろう。気がついた時にはもうなかったし、それとも最初から存在しなかったのかもしれない。

 

 本当に大切なことなら、心の奥底で眠っているはずなのにね。思い出せないってことは、きっと……。

 

 ……大切じゃないってことなんだ。誰に聞くまでもない。当たり前のことだ。

 

 

 

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

 手には手汗がびっしょりだった。手袋の中が正直気持ち悪いけど……目の前で、血を流して倒れている男を見ていると、そんなことも気にならない。

 

 ……死んではいない。でもどうしようか。適当に救急車でも呼んでおけばいいのかな。それとも放っておこうか。

 

 何も悔やむことはないというのに。だって、お互い譲れなかったんだ。覚悟をして、互いに刃を向けた。それなら、別に相手に対して悩む必要もないはずだ。僕は、正しいことをした。そのはずなんだから。

 

「……何か、それらしい事くらい言えよ。探偵ならさ」

 

 ……何か、言ってほしかったんだろうか。いや、わからない。それでもきっと、何か期待していた。今まで僕にここまで歯向かう人はいなかったから。でも、勝てなかった。きっと手加減されてたんだろう。それでも僕の勝ちだ。

 

 だからもう、僕に構わないでくれ。そう心の中で呟いた後、背を向けて離れていく。一歩一歩が、重い。それに……頭が、痛い。どうして、こんなに痛むんだ。わからない……何も……。

 

「……っ、ぐっ……うっ……」

 

 ……嘘だ。後ろから呻き声が聞こえる。驚きながらも振り返ってみれば、そこでは……倒れていたはずの彼が、槍を支えにして無理やり立ち上がろうとしていた。

 

 腕には傷は少ないが、それでも胴体や足には多くの切り傷がある。足なんて、どんどん血が地面に向かって滴り落ちていた。そんな状態なのに……。

 

「なんで……」

 

「っ……なんでも、何もあるかよ」

 

 歯を食いしばって、彼は完全に立ち上がった。そこにはあの不敵な笑みも、自信満々な表情も何もなく。ただ真っ直ぐに僕を見つめる強い瞳があった。そんな彼は、僕に言ってくる。

 

「……お前を、ぶん殴らなきゃいけない理由ができちまった」

 

 ……なんだ、それは。意味がわからない。倒れていただけのはずなのに、彼は何を考えたというんだ。わからない。全然わからない。なぜ立つ。なぜ歯向かう。そのまま向かってくれば、死ぬかもしれないのに。

 

 僕の中で考えは纏まらない。けれど、彼は支えにしている槍を片手で持ち上げると、僕に穂先を向けてきた。

 

「……お前の能力は、記憶の具現化だ」

 

「なに……?」

 

「いいや、正確には……お前の心が感じた記憶の性質変化とでも言うべきか」

 

 ……わからない。何を言っているのか理解できない。記憶、心、具現化、性質。どれもこれも、意味がわからない。

 

 だというのに……彼には、わかるっていうのか。僕にすらわからない、僕自身の力が。

 

 強い眼力で睨みつけてくる彼に対して、僕は何もできなかった。ただ……彼の言葉全てが、すんなりと内側に入り込んでくる。

 

「お前にとっての過去。大切な女の子との、記憶。お前の剣が壊れる度に、それが俺の中に流れ込んできた。お前にとって、明日香という女の子の記憶は……自分の心を刺し貫く、痛々しいものでしかなかったんだ」

 

「明日香との……記憶が……?」

 

「心を傷つける記憶は、やがて剣となった。お前の平穏を守る日常の記憶は、やがて血肉となった」

 

 彼は……言った。明日香との記憶が、僕の心を傷つけているのだと。それは誰かを傷つける剣となった。そんな僕を守る日常の記憶。何気ない友人との会話。それらが僕を守る身体となったのだと。

 

「……しかし、使う度にお前の記憶はすり減っていった。だから、お前は記憶が欠落しているんだ。何気ない言葉も、約束も、何もかも」

 

「……そんな、馬鹿な……」

 

「……そして、その記憶の具現が……お前の心に更に痛みを与えている」

 

 彼は頭を人差し指で二回ほどコツンッと突きながら、そう言った。心の話なのに、なんで頭を突くのか。そう疑問に思っていると、彼は僕に言った。

 

「……心は心臓にあるんじゃない。心があるのは……俺達の頭だ」

 

「頭……?」

 

 ……けれど、悲しみを僕の心は……心臓は何度も伝えてきた。締めつける感覚や、痛みとして。それなのに、心があるのが頭だと言い切るのか。

 

「超能力。それを使って疲弊するのは、お前の心。すなわち頭部。更に言えば……脳の記憶に関する部分だ。下手するとお前、脳がぶっ壊れるぞ」

 

「……そんなわけ、あるか。だって今まで大丈夫だった。ずっとこの状態で、やってきたんだ!!」

 

「ふざけるなッ!!」

 

「ッ……!?」

 

 今までにない大声に、身が震えた。怒っているのか。どうして……会って間もない僕に対して、彼は怒っているんだ。

 

 さっきまでの表情とは違って、まるで鬼の形相のような顔で彼は睨みつけている。

 

「ずっと同じ状態だと……? お前、一番大事なもん忘れてるくせに、よく言えたもんだなぁ!!」

 

「……一番、大事なものだと?」

 

 ……そんなもの、ない。一番大事だというなら忘れないはずだ。力として使わないはずだ。だから、そんなもの……存在しないはずなんだ。

 

「あるわけない! そんなもの……存在しない!」

 

「いいや、ある!! お前の奥底に眠ってるんだよ!! 能力の使い過ぎで、欠落してるだけなんだ!!」

 

 そう言って彼は槍の後端を地面に突きつけた。わからない。僕には彼の言いたいことが、わからない。それでも彼は言葉をとめない。僕の身体の内から、怒りにも似た感情が湧き出していく。彼は言葉を震わせ、僕は身体を震わせていた。

 

「思い出せよ!! お前の、何よりも大切な記憶を!!」

 

「そんなもの、知らない!!」

 

「わからないなら、思い出すまで戦ってやる!!」

 

「やってみろよ……くるなら、今度こそアンタをッ!!」

 

 身体の中から、何かが消えていく感覚があった。それと同時に僕の周りには剣が浮び上がる。剣の強度や大きさはそれぞれ違う。この剣のひとつひとつが、僕の記憶だというのなら……どれほどそれが僕に影響を与えたのかによって、剣もまた変わってくるんだろう。

 

 そしてそれはきっと、いらない記憶に違いない。だって、なんの躊躇いもなく使っているのだから。それに、僕はやめない。ヒーローになるんだ。ヒーローでいなくちゃいけないんだ。その強迫観念にも似た想いだけが、今の僕を動かしている。

 

 だから……僕は……。

 

「───来いよ、藤堂ォォォッ!!」

 

「うあぁぁぁぁッ!!」

 

 剣が飛んでいく。もう止められない。その全ての剣は彼の身体を貫くためだけに飛んでいく。

 

「ぐっ、おぉぉぉッ!!」

 

 彼が槍を振るう。それだけで、剣が吹き飛ばされていく。その場で少しずつ、一歩一歩ゆっくりと僕に近づいてくる。僕がこのまま剣を飛ばしながら後ろに下がっていけば、彼に勝ち目はない。

 

 でも……下がれなかった。下がったら負ける気がする。目の前で叫ぶ男の声が、そう思わせていた。だから……引けないッ!!

 

「まだ、まだァァッ!!」

 

 飛ばす。飛ばす。飛ばす。その度に欠落していく。なるほど、言われてようやくわかった。それでもやめない。

 

 どれほど強い剣でも、彼の一撃は何もかも吹き飛ばしていく。そんな力が込められているようには思えなかった。だとしたら、僕の知らない力があの槍に働いているに違いない。

 

 あの、槍を……。

 

「負けて、たまるかってんだよォッ!!」

 

 彼が叫ぶ。そして歩いていたはずの彼が、僕に向けて走り出した。身体が傷つくのを厭わず、本当に危ないものだけを槍で弾いていく。距離はまだ、ゆうに30メートルはあるはずだ。ここに来る前に、力尽きさせるだけの距離はある。

 

 ガラスの割れる音を響かせながら、槍と剣がぶつかり合う。背筋に冷たいものが走ってもなお、僕はやめない。剣を……ありったけの、(記憶)を……!!

 

「ぐっ、うぅ……ッ!!」

 

 痛い。頭が焼かれているみたいだ。でもとめない。射出させるのとは別に、僕は一本の剣を出現させると、それを無理やり動かす。

 

 それだけで、頭に酷い痛みが出てきた。それでもやめない。それだけの無茶をしないと、彼は絶対に止まらない。だから……射出させつつ、この剣を……動かすッ!!

 

「あ、あぁぁぁッ!!」

 

 悲鳴が漏れる。それでも剣を動かす。彼の死角に動かし、そしてそこから……彼の槍めがけて、撃ち込むッ。

 

「なっ……しまった……!?」

 

 カランッと槍が硬い音を立てて地面を転がっていく。射抜いた剣は消えてしまったけれど、彼から槍を奪うことはできた。射出をやめて、かわりに彼の槍の周りに剣で檻を作る。

 

 これでもう、彼は槍を使えない。剣を弾くこともできない。その場で立ち尽くすことしか、彼にはできないんだ。苦痛に苛まれながらも、僕は彼に言ってやった。

 

「どうだ……もう、槍はない。アンタの負けなんだよ!!」

 

「……負けてねぇ」

 

「悪あがきはよせ!! もう弾けない、次はアンタの身体に突き刺さるぞ!!」

 

「……やってみろよ。やれねぇくせによぉ!」

 

「ッ……!!」

 

 浮かんでいる剣を一本、彼の正面に飛ばした。目を見開いた彼はそのまま身体を横にずらすも、間に合っていない。右手の掌を飛んでくる剣に添わせる形で軌道をずらした。彼の身体には刺さらなかったが……右手からは、鮮血が滴り落ちていく。

 

「……次は、当てる」

 

「……そこまでの、覚悟があるのに……忘れるなんてな」

 

「知らない。そんなもの……」

 

「そんなもんじゃねぇ!!」

 

「黙れッ!! これを見ても、まだ戦うというのかッ!!」

 

 今までにないくらいの大量の剣を出現させた。数えることすら億劫な程の数。それを……僕は、次は同時に発射する。そう言ったのに……。

 

「思い出すまで……戦うって言っただろうがァァッ!!」

 

 なんで……怖気づかないんだよ……ッ!!

 

「ッ、くたばれェェェッ!!」

 

 我慢の限界だった。もう、止められない。浮かんでいた剣が全て彼に向かって同時に飛んでいく。そのまま砂漠のサボテンのように……棘だらけになればいいんだッ!!

 

「《吹っ飛べッ!!》」

 

 諦めない彼の悪足掻きか、どうしようもないというのに……彼は血だらけの右手を剣に向かって振るった。

 

 そして……何故か、彼の身体を突き刺すはずの剣が、音をたてて割れていく。

 

 何かが僕の頬に飛んできた。それを指で触ってみると、それは粘着性のある赤い液体……彼の、血だ。まさか、血を飛ばしているのか。そんなことで、僕の剣が……砕けたっていうのか……!?

 

「ありえない……」

 

 血液の弾丸が、襲い来る剣を壊し尽くした。足を止めていた彼が、走り出す。僕に向かって、全速力で。でも、その右手にもう血は残っていない。血を飛ばして剣を弾くなんて馬鹿げた……まるで、魔法みたいなことは、できないはずだ。

 

「なんで……」

 

 もう弾く手段はないはず。それなのに、なんでまだ……向かってくるんだ!!

 

「ッ、来るなァァァァッ!!」

 

 今までにないくらい、とてつもなく大きな剣を作り出した。それを後方に引いて、全力で撃ち出す。無理だ。これはかわせるわけがない。だからもう、これで終わりなんだ!!

 

 僕の叫び声に対抗するように、彼は傷ついた右手を前に突きだした。そんなもので、防げるわけがない。

 

「─────」

 

 ……防げるわけ、ないのに。なんで。

 

 なんで彼は、そんなに真っ直ぐな顔でいられるんだ。

 

「《逸れろォォッ!!》」

 

 彼が何かを叫ぶ。突き刺すはずの剣は……不思議な軌道を描いて、彼から逸れていった。

 

「ハッ……ハハッ……そんな、馬鹿な……」

 

 どんな障害も物ともせず。どれだけ傷ついても戦い続ける。決して辛いと漏らさず、前だけを見て進み続ける彼のその様は……。

 

「藤堂ォォォォッ!!」

 

 武器もないのに。ここまでやってくるなんて。一体、どうして……。

 

 まさか……。

 

『お前を、ぶん殴らなきゃいけない理由ができちまった』

 

 僕を……殴るため、だけに……。

 

「─────」

 

 目の前に迫る彼。引かれた右腕。握られた拳。あぁ、その様は、まるで……。

 

 ……ヒーロー、だ。

 

「《吹っ飛べェェェェッ!!》」

 

「がッ─────」

 

 頬に彼の拳が突き刺さる。ただの拳なのに……痛い。そう思った時には僕は空を舞っていた。

 

 脳が……揺れる……。

 

 あぁ……()が、痛い。

 

『私のヒーローになってね、コウ君』

 

 ……聞こえ、た。彼女の声が。

 

 あぁ……あぁ……こんな、大切なことを、僕は……。

 

 ……忘れてしまっていたのか。

 

 君はずっと、僕の心の奥深くで……僕の()を守ってくれていたんだね……。

 

 

 

 

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

 

 ……倒れている藤堂の身体と、傷ついた俺の身体に医療班の人から貰ったゼリー状の傷薬を塗っていく。すると、身体の傷は凄まじい勢いで治っていった。小さな傷はもう既に見えなくなっている。

 

「うっ……ぅ……」

 

 ヨグ=ソトースの拳で吹き飛んだ藤堂が、薄らと目を開ける。横たわったまま周りの様子を確認し始め……そして俺を見つけると、深いため息をついた。

 

「……負けた、か」

 

「あぁ……お前の、負けだ」

 

「まさか、探偵に負けるなんて……」

 

「……悪いね。俺探偵じゃねぇんだわ」

 

 横たわる藤堂と、その隣に座っている俺。互いの視線を交差させながら、俺は彼に言った。

 

「俺、魔術師なんだ」

 

「……ズルいなぁ」

 

「馬鹿言え。お前の能力の方がズリぃよ」

 

 言い合うと、合わせるわけでもなく互いに吹き出した。藤堂の結界が解けた今、辺りには静かな風が吹いている。心地よい風と共に、先程までの喧騒は何もかも飛んでいってしまったんだろう。辺りには優しい静寂だけが訪れている。

 

 藤堂は俺から視線を逸らすと、空に浮かんだ月を見ながら言った。

 

「……思い、だした。俺の大切な記憶」

 

「そうかい。そりゃ、良かったよ」

 

「あぁ……。明日香の、ヒーローに……明日香を、守るために強くなったっていうのに……結局、俺はアイツに守られてばかりだった」

 

 忘れてしまっていた時でも、と彼は言う。その両目から涙が零れていき、地面に流れ落ちる。でも、彼の口は微笑んでいた。

 

「俺の脳が壊れないように、ずっと知らせてくれていたんだ。それを、俺は……」

 

「……お前の能力は、強力だ。それ故にリスクもでかい……わかってるな?」

 

「あぁ……うん、わかってる。もう、やめるよ」

 

 俺はヒーローなんてもんじゃない、と彼は呟いた。彼の目指したヒーローは、個人の味方だ。決して大衆を守るためのものではない。あぁ、でも……。

 

「ならいい。けど、よく今まで頑張ったな」

 

「……えっ?」

 

「方法は正しくなかった。それでも、人を助けたことには変わりないんだ。傷つけた人を、そしてなによりも……守れた笑顔を、忘れるなよ」

 

「っ……あぁ」

 

 泣きそうな声で返事を返してきた彼に笑いかける。強がっていても、根は優しく臆病な子だ。それでも、好きな人のために変わろうと努力したんだ。

 

 俺はそれを否定しない。これでもう、彼も懲りたはずだ。道を違えることはない。立ち上がって、彼に手を貸して立たせた。

 

「……俺はまだ、この街にいるよ。疲れたからな。しばらくは休みたい」

 

「……そう、ですか」

 

「何今更敬語使ってんだよ。なんもかんも、遅ぇなお前はよぉ」

 

 彼の頭を無理やり荒く撫でつけた。やめてくれと言う彼の顔は、どこか嬉しそうに緩んでいる。俺はまた彼に笑ってから、手を離して数歩離れた。携帯を取り出して、彼に言う。

 

「……まぁ、そういう訳だ。なんかあったら電話しろよ」

 

「……する機会があればね」

 

「悪いことしたら、今度は俺よりおっかねぇ人連れて集団リンチだからな」

 

「それは嫌だな。そうならないようにするよ」

 

「おう、そうしろよ」

 

 互いにニヤリと口元を歪めて、離れていく。お互いの身体が夜の闇に溶け込んでみえなくなった頃、俺はため息混じりに呟いた。

 

「これにて事件は解明。探偵仕事はお開きかな」

 

 真実はいつもひとつってな。まやかしを使う魔術師が言えたもんじゃないがね。

 

 それにしたって……まったく、彼は容赦がない。ズボンなんてダメージジーンズみたいになってる。これは、縫うの大変だなぁ……。そう愚痴をこぼす俺の口元は……きっと、笑っていることだろう。

 

 

 

 

 

 

 ───どくん、と何かが聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

To be continued……




今回氷兎が使った魔術。一応奥の手として覚えていたものですね。


 被害をそらす

 自分に向かってくる被害を、込めた魔力によって軽減、もしくは完全に回避する魔術。当然普通の人間のMPじゃ連発はできない。燃費が悪いというか、相手の攻撃が痛すぎるので、必要なMPが大きくて連続使用できないだけ。常識的に考えて、普通にヤベー魔術。

 詠唱は必要なく、行使も心の中で《逸らす》など呟いたり、《逸れろ》なんて発言しても効果が出る。無論夢の中で氷兎はナイアに虐められて取得した。



たまにはこういった、少年漫画みたいな戦闘も……いいねんな……。

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