TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~   作:地味子好き

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入学編①

「全員そろってますね~。それじゃあHR始めま~す。」

 

そう言って入ってきたのは副担任の山田真耶である。私は今、1組の教室にいた。話題になっている彼・・。織斑一夏は私の隣の列の最前列である。

 

彼は此処からでもわかるレベルで緊張していた。

 

「1番の相川清香です!」

 

1番から順に自己紹介が始まる。私は4番なので割とすぐに順番が来た。

 

「4番の・・天利冬香です。趣味は・・映画と読書です。よろしくお願いします・・。」

 

私はそう言って席に座る。

 

(確かこの後は千冬さんが来て・・・)

 

原作の進行を思い出して、私は胸ポケットに潜ませてあるペン型カメラを起動させる。

 

ちなみにこれは今私がかけている眼鏡に映像が映されている。束さん特製のカメラだ。

 

「織斑くん?織斑一夏くんっ。」

 

山田先生が彼の名前を呼び彼はハッと顔を上げる。

 

「は、ハイっ!」

 

「あ、ごめんね。お、怒ってるかな?でも今自己紹介が あ から始まって お なの。自己紹介してくれるかな・・?」

 

「あ、すみません!えっと・・織斑一夏です!よろしくお願いします。」

 

時間にして約3秒。彼が言った直後教室が固まった。

 

「以上です。」

 

彼はさらに追い打ちをかける。周りは複雑な表情をしている。

 

「お前はまともに自己紹介もできんのかッ!」

 

バァン!と出席簿で頭を叩かれる。

 

「ゲェッ!関羽!」

 

「誰が三国志の英雄だバカ者!」

 

彼を叩いたのは人類最強にして私の先生である織斑千冬。

 

周りの女子たちは一気に騒ぎ始める。

 

「きゃぁぁぁ!本物の千冬様だわぁぁ!」

 

「私このために九州から来たんですぅ!」

 

「私お姉さまに指導していただけるなんて究極の悦びですぅ!」

 

きゃいきゃい騒ぐ彼女らを千冬さんはうっとうしそうな目で見る。

 

「全く・・・なんで私のクラスにはいつもこんな馬鹿どもが集まる・・・。」

 

そう言うと彼女らはまた騒ぎ出す。

 

(ハハァ・・・。前世でアニメやら二次創作でこのシーンは何回も見てきたけど・・実際生で見るとすごいな・・・。)

 

すると千冬さんは私に気づいたらしく視線をこちらに向けてくる。

 

それに対して私は(早く進めてください)と視線で送り返す。

 

それをくみ取ったようで生徒への説明を加える。

 

こうしてSHRは終わった。

 

----------

 

彼。織斑一夏に1人の女性が近づく。篠ノ之箒。私のクライアントである篠ノ之束の妹だ。

 

幸い私の元に話しかけに来る子はいない。・・・2人のは悪いが盗撮をさせてもらおう。

 

柱の陰に隠れペン型カメラを起動させる。

 

「はぁ・・・ことあるごとにこうするのは大変だよなぁ・・。」

 

小さくつぶやく。すると頭にビシッ!っと衝撃が来る。

 

「イタッ!」

 

「何やってるんだ。冬香。」

 

人類最強様である。

 

「感心しないな。盗撮とは。・・・まぁ大方アイツにでも言われたのだろう?」

 

「はい。・・・いてて・・。」

 

「まぁ私としては目をつぶろう。ほら、はやく教室へ戻れ。」

 

そう急かされて、教室に戻る。

 

授業としては私が去年から千冬さんに教え込まれたのと同じことだ。

 

よって私としては復習にもならないほど単純である。他の生徒たちも予習はしっかりしてあるようで特に質問もせず進んでいく・・・。

 

ただ一人を除いて。

 

「織斑くん何かわからないことがありますか?」

 

山田先生の質問に対し彼の答えは

 

「全部わかりません」

 

である。そもそもこの授業は、二次関数のグラフが放物線を描くことを知っている前提で平方完成をやるようなものである。彼はその「二次関数」を知らないのと等しかった。

 

「ぜ、全部ですか!?」

 

流石に彼女も驚きである。

 

「織斑、入学前に渡された参考書は読んだのか?」

 

「古い電話帳と間違えて捨てました。」

 

「必読と書いてあっただろう!馬鹿者!」

 

パァン!といい音が鳴る。

 

さて、この後山田先生が頬を赤らめたりしてこの授業は終わった。

 

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さて、原作通りセシリアとのひと悶着があった後2時間目。

 

「クラス対抗戦に出る代表を決定する。」

 

来た。序盤の重要イベントである。この姿を束さんに送ればこの先ペースを落としてもOKだろう。

 

「はーい!私は織斑君を推薦しまーす!」

 

「わたしも!」

 

録音盤のように織斑一夏コールが教室内に響き渡る。

 

「ほう・・。では他にいないか?」

 

「ま、待ってくれよ!千冬姉、俺はやるとは言って」

 

スパァン!

 

「織斑先生だ。それに他薦されたものに拒否権はない。」

 

「納得いきませんわ!」

 

セシリアは机をたたきながら勢いよく立ち上がる。

 

「そもそも、実力で言えば私が選ばれるのが道理。それを物珍しいという理由だけで極東のサルにするなど言語道断ですわ!」

 

「イギリスだってうまい食事ランキング万年最下位だろうが!」

 

「貴方・・!私の祖国を貶しましたわね!決闘です!」

 

「良いぜ受けてやるよ!」

 

売り言葉に買い言葉とはまさにこのことである。

 

(さて・・私は傍観者に徹するか・・。)

 

「ふん・・では1週間後の月曜の放課後に第3アリーナで行う・・・それと2人!」

 

「はい?」

 

「なんですの?」

 

「お前らには現実を知ってもらう。織斑は明日の18時、オルコットは今日の19時に第6アリーナへ来い。」

 

最後に織斑千冬から1発の爆弾が投下された。なぜか?彼女の視線は明らかに私に向けられていたからである。

 

(もしかして・・・私、戦わせられる・・!?)

 

 

 




遅くなって申し訳ありません・・・。

今回からIS本編に入ります。亀投稿ですが・・・頑張りたいと思います。

感想他評価等ありがとうございます!お気に入り138件とか感無量です。


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