TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~   作:地味子好き

25 / 67
お久しぶりです。

最高最善の魔王が面白くて過去ライダー見返したりいろいろやっていたらこんなことになっていました。




学園編⑪

「教官!」

 

廊下を歩いていた私を聞き覚えのある声が呼ぶ。

 

「どうした。ボーデヴィッヒ。」

 

「今の戦いは…その…。」

 

「別に無様とは思わんさ。奴は私の見込んだ生徒だからな。」

 

「教官の…?」

 

目の前にいるボーデヴィッヒは少ししおらしくなる。

 

「…教えていただけませんか?」

 

「アイツをか?」

 

「ええ。」

 

「…すまないがそれはできんな。アイツは…、いや。すまんな。」

 

「そうですか…。」

 

「どうした。お前らしくもない。」

 

「いえ、なんでもありません。では、失礼します。」

 

そういってボーデヴィッヒは歩き始める。

 

「さて…。」

 

今、話題に挙がったアイツに会いに行くか…。

 

私は彼女のもとへと歩き始めた…。

 

-----

 

~IS学園瞭~

 

「冬香…。ごめんなさい…。」

 

…これは、ラウラ・ボーデヴィッヒとの模擬戦を終え、部屋に戻って来た私を迎えた言葉だ。

 

それを発した相手は今、まさに私の目の前にいた。

 

「い、いきなりどうしたの?」

 

私は狼狽えることしかできない。

 

当然、彼女に何か不快になるようなことをされた覚えもなかった。

 

「…実は、私の機体が完成してなくて…それで…。」

 

原作の話を少ししよう。

 

彼女の機体、打鉄弐式はこの時点では完成していない。

 

完成は数か月後になるのだ。

 

…本編の記述からするに彼女はこれにも、臨海学校にも参加していないことになるのだが…。

 

「…今日担任の先生に言って出場取り消しをしてもらったの。」

 

嗚呼。なぜこんなにも涙を浮かべる彼女はかわいらしいのか。

 

私も染まってきた証拠…なんだろうか。

 

「私は別にいいよ。それよりも…手伝おうか?」

 

本来は楯無さんからの依頼で一夏がやることなのではあるが…。

 

「ううん。これだけは自分一人でやりたいの。本当に…ごめんなさい。」

 

彼女の決心は堅いようであった。

 

「なら大丈夫だよ。私はくじ引きのペアでもいいしね。」

 

そういったとき、扉をノックする音が聞こえた。

 

「あ、私出るから。冬香はそこでくつろいでて。」

 

簪ちゃんはそう言ってドアのほうへ向かう。

 

私はベッドの脇にあるサイドテーブルに乗せておいた漫画を手に取り、ぺージを捲る。

 

「あ、じゃあ中にどうぞ。え、廊下でいいんですか?はい。えっと冬香!」

 

「何~?」

 

彼女は私の名前を呼ぶ。

 

「あの、織斑先生が…。」

 

「分かった。今行くよ。」

 

織斑という名前を聞いた途端にベッドから体を起こし、足を進めた。

 

 

-----

~1年フロア・廊下~

 

「すまんな天利」

 

「いえ。千冬さん」

 

廊下へ出ると、缶コーヒーを渡された。まだ暖かい。

 

「ついさっき職員室で聞いたんだが、更識妹は…。」

 

「ええ。みたいです。」

 

そうか、と千冬さんはつぶやく。

 

「お前はどうする。」

 

「私は…別にくじ引きでもいいですよ。」

 

「そうか。…そうだった。この話のためでもあったがもう1つ重要な話が合った。」

 

「ん?なんです?」

 

「お前の所属について正式に政府とIS運用委員会のほうで決定した。」

 

ということはつまり今まで正式に決定してなかったのね…。

 

「後でお前の端末に詳細情報を送るが…、あの姿で名前を聞かれたとき、お前は角谷 奈津美(かどや なつみ)と答えろ。一応所属は日本代表候補性予備という微妙な位置にある。」

 

「候補生の予備なんですか…。」

 

「ああ。いろいろと迷惑をかけると思うが…よろしく頼む。」

 

「分かりました。千冬さん。」

 

千冬さんは教官室へ帰ってゆく…。

 

-----

 

「あ、お帰り。」

 

部屋に戻ると簪が着替えをしていた。

 

「私はこれから食堂行くんだけど、どうする?」

 

「一緒に行こうかな。私もお腹減ったし。」

 

そう答えると彼女はうれしそうな顔をする。

 

学年別トーナメントまで…あと二週間…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回から一気にトーナメント戦へ移行します。

さて、くじ引きの相手は誰でしょうね…。

意見感想要望お待ちしています。

PS:初期に場面転換に用いていた「-----」を各話に修正し挿入しました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。