TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~   作:地味子好き

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入学編④

「これからよろしくね。更識簪さん。」

 

私は微笑み、手を差し出す。

 

(なるほど、千冬さんが代表候補生云々ってところはこういう事だったのか・・。)

 

「うん…?どうして私の名前知ってるの?」

 

「え、!?そ、それは・・私のお母さんが()()()()()()ファンなの。」

 

とっさに代表候補生を強調し嘘をつく。もちろん、私の母はそんな趣味はない。

 

「そう…。うんまぁよろしくね。」

 

簪は握手を受け取り、手のひらを握る。

 

(うわー、簪ちゃんの手ちっちゃいなぁ・・。)

 

そんなことを考えつつ、私は荷物の整理をする。

 

(でも、千冬さんもアレだよなぁ・・明日一夏と模擬戦をしろって・・。まぁ体は別に異状ないけど・・。)

 

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~翌日・放課後~

 

「天利、すまないが6時に頼むぞ。」

 

「ええ。分かりました。織斑先生。」

 

廊下で千冬さんと会話を交わす。ちなみに、一応昨日休んだ身なのだが、心配してくれたのはのほほんさんだけだった。

 

(やっぱりのほほんさんは天使だよなぁ…)

 

「天利、あのカチューシャはこっちで預かってる。一昨日みたいにはならないはずだ。存分に戦ってくれ。」

 

「ええ。分かりましたよ。」

 

そのまま、外に出てアリーナへと向かう廊下にはコツコツコツと私だけの足音が響く。

 

当然だ。私以外にアリーナへ向かう人間はいない。

 

(だけど・・・この視線のようなものは何だ?)

 

数分前から感じる、ストーカーのような目線に私は振り向く。

 

「誰もいない…。気のせいかな…。」

 

振り向いた首を戻し歩き出そうとする。が一歩目を出さなかった。いや、出せなかった。

 

「やぁやぁ、ふゆちゃん。調子はどうだい?」

 

天災様(今回の元凶)篠ノ之束が立っていた。

 

「…ッ!束さん!?」

 

私の体をギュっと引き寄せ、耳元でささやく。

 

「この前のデータありがとね。」

 

ゾクッと体が震える。

 

「で、データって何のことですか!」

 

束さんを引き離す。

 

「うん?ああ、ふゆちゃんには言ってなかったね。黒薊には自動的にデータを私のラボに送る装置をつけてあるのだ!。束さんよういしゅーとー!」

 

そう言って束さんは胸の間から空中投影型のディスプレイを取り出す。空中に映し出された映像には一昨日の戦闘の映像が移されていた。

 

「BT兵器とか言ったっけ?あれ、黒薊用の奴今作ってるんだよねー。あのカチューシャ。あれから良い脳波の反応も取れたよ~!」

 

「…やっぱり、アレはカチューシャが元凶だったんですね。」

 

「ん?そうだよー!アレはね・・相手のISコアからの情報を傍受して君の脳に直接的に情報を送り込むって言うスグレモノなのだー!アレを使いこなせればぶっちゃけ君はちーちゃんも倒せるようになるよ!」

 

(思った以上にやべー奴じゃねーか!あのカチューシャ!)

 

「まぁ、ちーちゃんレベルになるとふゆちゃんの脳が壊れるけどねー!でもだいじょーぶ!一応リミッターかけてあるし!まぁ慣れるまで時間かかると思うしリミッターのせいである程度までしかダメだと思うけどねー!」

 

「・・・そもそも束さん。私はもうあのカチューシャは付けませんよ。」

 

「ふふふふそれはどうかにゃー?じゃあ私はもう行くね!今日はソレを伝えに来ただけだしー!じゃあねぇ!」

 

一瞬にして彼女の姿が消える。

 

(原作だと束さんもIS付けてるって一夏君が言ってたよな…。どんなレベルなんだよ…。)

 

腕時計を見ると試合開始までもう15分を切っていた。

 

「急がなきゃ…。」

 

私はアリーナへ足を進めた。

 

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~第六アリーナ~

 

「一夏。良いか!今回は後輩の代表候補生に頼んで特別に模擬戦の許可をもらった。一度自分の力量を図ってみると良い。」

 

千冬が「打鉄」を展開させている一夏に通信で千冬は呼び掛ける。

 

『分かったよ。千冬姉、でも相手はまだ来ないのか?』

 

「もうすぐ来る。待ってろ。」

 

一夏の手には刀が握られている。

 

「遅いな…。」

 

ぽつりと呟くと控室から「黒薊」をまとった冬香が出てくる。

 

『…千冬さん。』

 

彼女の声はどこか細く、か弱いものだった。

 

「どうした?冬香?」

 

『あの…カチューシャ…付いてるんです。…それに取れないんです。』

 

「は?冗談はよせ。あれは今私が…。」

 

後ろを見ると置いておいたはずのカチューシャがなくなっている。

 

「…すまん。冬香、今回はそのまま戦ってくれ。」

 

『…はいぃ…。』

 

ブザーが鳴り試合が始まる。

 

(何故だ?なんでアレが…?さっきまで確かにそこに置いておいたはずなんだが…アイツの口を割らせる必要があるな…)

 

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試合開始のブザーが鳴る。

 

(それにしても一夏君。打鉄かしてもらえたんだね・・。)

 

そんなことを考えつつ、背部のスラスターを稼働させる。

 

少し経つと、私の目に異変が起きる。

 

相手の一夏の姿がブレる。ブレた幻影はは大きく右に動く。脳がそこにビームを撃てと体を動かす。

 

「…そこッ!」

 

ライフルから放たれたビームの方向へ一夏が動く。

 

「うわぁっ!」

 

一夏はビームの直撃を受ける。

 

(頭が・・・一昨日ほど痛くない?)

 

一昨日はこれでもかと言う程に痛みが来たが今日はそれほどでもない。

 

「見えるッ感覚じゃなくて、視覚で捉えられるッ!そこぉッ!」

 

右手に持ったライフルと左手のガトリングで正確に打鉄を捉える。

 

「うぉぉぉぉ!」

 

一夏は一直線に刀を構えこちらへ向かってくる。

 

「させるかぁぁっ!」

 

対艦刀を展開し切り裂く。

 

ビーとブザーが鳴る。

 

『試合終了。打鉄エネルギー0』

 

機械的な音声がアリーナ内に流れる。

 

ISを解除しピットへ戻る。私は鼻歌混じりでISスーツを脱ぐ。

 

「ふんふんふふ~ん。今日は倒れなかったなぁ~。」

 

「あの・・・。」

 

後ろから声が聞こえる。

 

「ふぇ!?」

 

声の主は・・セシリア・オルコットだった。

 

「せ、セシリアさん?」

 

「あ、名前覚えていてくださったんですのね・・。その、一昨日のことで・・。」

 

「へ?一昨日の事ですか?」

 

「ええ。・・その自分の未熟さを知りました。それで・・その、お名前だけでも聞かせてもらえませんか?」

 

なんだか今日のセシリアはいつもよりしおらしい。

 

「何やってるんだ。オルコット?関係者以外立ち入り禁止のはずだが?」

 

そんな彼女の後ろに千冬さんが立っていた。

 

「お、織斑先生!?いやこれは・・その・・」

 

「悪いがコイツのことは国家機密だ。お前に喋ることはできない。さっさと寮へ戻れ。」

 

「・・・はい。」

 

渋々彼女は了承しとぼとぼと帰っていく。

 

「セシリアさん。また、いつか会いましょう?」

 

彼女へ微笑む。

 

「はいっ!」

 

セシリアは嬉しそうに返事をする。

 

(さぁ、ご飯食べて寝よう)

 

私は着替えを続ける。時計は7時半を指していた。

 

 

 




誰だこのセシリア!?自分で書いててセシリアさんのキャラが崩壊している・・・。

そう言えば主人公の設定的に被ってる作品がいくつかありますよね・・・。

百合ハーレム目指してる奴とか・・。

戦闘描写難しいですよね・・・。


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