オウル「思い上がったな!雑種!」
キバオウ「なんでや!」
シリアスは辛い、ここだけでもはっちちゃけたい。
原作崩壊の為ある程度原作沿いになるジレンマ。
夢見がちな子供が現実を見始めるきっかけとはどんなものか?初恋の女の子に振られたときか?聖夜に入ってきたのがサンタではなく両親だった時か?
別に私は夢見がちな子供ではなかった。どちらかと言えば冷めていた子供だった。少なくとも聖夜に入ってきたのがサンタではなくお父さんでもがっかりはしなかった。というか知らない老人が部屋まで勝手に入り得体のしれない物を置いていくのは恐怖と言わず何という。それくらい冷めていた子供だった。それにお父さんはサンタのコスプレをしていたが、私が物心つく前に交通事故で意識不明の重体になり、幸い通りがかった(お父さん曰く有名な剣豪と同じ名前の人らしい)老人が救急車を呼んでくれた。だが片足に障害が残り、杖が無くては足を引きずってしまう。だから子供の私でも簡単に見破れた。
足に障害が残り車の運転ができなくなり、仕事に支障が出て辞めることになり。転職して母の実家の近くの温泉で治療することになった。湯治が思いのほか効いたのか、お父さんの足は年々良くなっていった。しかしそんな最中私と母がとある事件に巻き込まれた。
そして、その事件が夢見がちでなく、冷めていたはずの私が一つだけ、夢をみるようになったきっかけ。
「彼にまた会ってみたい」
もっとも、会ってもどうすることも考えてなかったので、今は姿を隠しているが。
その道中は楽しいと言えるものでは無かった。ユウキは謎フード2とエギルのチームに加わり、俺は初日にMPKをしようとしたコペルと謎フード1とパーティーを組んでいる。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
くっそ、気まずい。これを何とかできるコミュ力があるのはディアベルくらいだろう。どうすりゃいいんだよ。何で誰も何も言わねぇんだよ。話せよ、もっと。
「・・・・・・ね、ねぇオウル?僕らは打ち合わせ通り取り巻きのコボルトの排除をするわけだけど・・・・・・」
と、コペルが話しかけてきた。GJ!コペル!今ばかりはこれをきっかけに話を無理にでも広げる。
「あぁそうだ、コボルトのPOPが変わってる可能性があるからボスとの闘いに支障が出ないようにする。それが俺たちの仕事だ」
「そう、それだよ」
「?何がだ」
「おかしくないか?A~G隊の内A~E隊はボスの相手、残りはコボルトの相手。僕ら三人は人数が足りないからコボルトの相手をさせられた・・・・・・と思ってたんだけど」
コペルは少し溜めて言う。
「レベルを確認したわけでもない、にもかかわらずベータの時より強化されてるかもしれない敵を相手するのに、他のパーティーから一人か二人入るように指示もすることもなく、僕らは普通のパーティーよりも人数が少ないまま戦わなければならない・・・・・これがデスゲームでなければあり得るけど、そうじゃないだろう?何か釈然としないんだ・・・・」
コペルは難しい顔で言った。意外と鋭いな、こいつ・・・・確かに俺たち以外にソロプレイヤーなどがいたのにそうしなかったのは少し不自然な気もするだろう。俺はあらかじめ知っていたのでその訳を知っているが、その理由だけでそこまで行きついたのなら大したものだ。
「ディアベルに何か考えがあるのかもしれないし、リーダーと言えど急造レイドだし、あんまりアレコレ命令は出来ないんじゃないか?」
「そうかなぁ・・・・・何も起こらなければいいけど」
「ちょっと、不吉なこと言わないでくれる?」
だんまりを決め込むかと思えば混じってくんのか、アスナさん・・・・。
広場ではアルゴが徹夜で作ったであろうガイドブックを手にして会議を行ったが、ベータの時とは違うという一文があったにもかかわらずろくなことを話さず出発してしまった。
一応、俺が異議を唱えたが、ソロでディアベルにとっては目の上のたん瘤のような存在。「その時はタンク隊に前に出てもらって様子見すればいいだろう?」と論破された。確かに定石ではあるが・・・・
「でも確かに最悪は想定しておくべきだ。ボスと戦うことになったら俺が攻撃を捌く。二人は攻撃に回ってくれ」
「ちょ!?僕らだけで戦う前提かい!?」
「最悪っていったろ?何かあれば、みんなパニックに陥るかもしれない」
「私達だけで戦えるの?」
「周りに取り巻きが居なけりゃ俺一人でも戦えなくもない。三人ならまぁ、多分大丈夫だ」
「.....君は底がしれないな」
そんな事を話してるとズカズカと、
「おい、おどれら」
「あ?」
思わず殺気を混ぜて返事をしたがキバオウなら良いだろう。てか感じ悪いな。(ブーメラン)
「ッ!.....おどれらは取り巻きの雑魚に構ってたらええねん。余計な事すんなや?」
さっきの会話が聞こえたのか、釘を刺しに来たようだ。怨敵でも見るような目つきで言ってきた。
「何もなければ、何もしない。あんたもしくじんなよ」
昨日の事で俺とは顔を合わせづらいとか思わなかったのか?
「.....チッ!!」
隠しもせず思いっきり舌打ちをして、帰っていく.....はっきりいってこの先力を合わせられるのか不安である。
「何よアレ、感じ悪いわね.....」
「オウル、何かしたの?」
「何も、勝手に敵認定されたみたいだな」
或いはそう仕組まれた。俺はディアベルの方を見たが、あちらはパーティーメンバーと何か話していて何も気づかない。
その後は特に何もなくボスの部屋前にたどり着き、最後の点呼をとった。
「よし!45人誰一人かけることなくここまで来たな!」
ディアベルが言う、多分この中で俺だけが冷めた心持だろう。
「実を言うと、もし誰か一人でも来なかったら俺は今日のボス戦はやめようかと思ってた」
それは俺でもか?心の中で独り言ちる、だがこれからあいつは茨の道を歩むことになる。汚れ仕事もしなくてはならなくなるだろう。人がいる限りそういう腐敗は必ず起こるものだ。だから、まぁ、
「ちゃんと歩みきれよ.....」
ここで死んでもらっては困るのだ、ディアベル。お前が居ればきっと攻略は楽になる。
「でもそんなの皆への侮辱だったな!すまない!」
そして扉へ手を乗せ、
「.....行くぞ!!」
全員がボス部屋へと流れ込んだ。
「スイッチ!」
コボルトのハルバードを単発斜め斬り《スラント》でぶった斬り、衝撃でのけぞったコボルトの喉へアスナが《リニアー》を放つ。ここでHPが残ればコペルが追撃するのだがそのままコボルトはパシャンと消えていった。
「....凄い......僕いらないんじゃ」
「馬鹿言うな、俺はいいからアスナと交代だ。細剣は耐久値が低いから温存に越したことはない」
「まだ行けるわよ?」
「念の為だ、折角の武器へし折りたくないだろ?ボスともやり合うかもしれないんだぞ?」
そう言うとアスナは渋々下がる。落ち着けよバーサーカーかお前は。まだまだ活躍してもらうから安心しろ。ポーションはいっきに回復するものではないので予め飲んでいる。そのため俺もアスナもコペルもHPは満タンだ。
「コペル、戦況は?」
「順調だよ。コボルトロードを封殺してるといっても過言じゃない」
まぁ指揮官がテスターだからな。だが最後の武器が変わっていれば話は別だ。
「おい」
「?........またかよ、何だ」
話しかけてきたのはキバオウだった。暇なのか?コイツ?
「当てが外れたやろ?えぇ?」
「何の話だ?」
「とぼけんなや!LAボーナスの事や!」
「へぇ?それがなんなんだ?」
「ワイは聞かされとんねん、お前がベータの時汚い立ち回りでLAを取りまくったって!」
「ディアベルにか?」
「なっ!ちゃっ、ちゃうわ!ネズミじゃ、ネズミ!」
予想はしてたが、実際聞くと苛立たしいことこの上なかった。あいつは何のかんの頑張ってんだぞ?それにボスの情報もあいつ当てなのに・・・・
「アルゴは何があっても人の命に関わるような情報は売らない。口には気を付けろよ?スケープゴートに奴を使うな!」
そう言い残し、またPOPしたコボルトの相手に戻る。
「........何を話してたの?」
「聞きたければあとでな。コペル!準備!」
ポーチの中に入った普通ならPK目的と思われても仕方ないような秘密兵器の感触を確かめながらコペルとコボルトに向かった。
迷宮区の奥で出会った剣呑な目つき、白髪交じりの髪、灰色のモッズコートを着た片手剣士オウルはさぞ強いのだろうと思っていたが、それでも想像以上だった。
「弾いたよ!オウル!」
「任された!」
コペル君がハルバードを弾き、オウル君が《レイジスパイク》で喉を貫く、やってることは私と同じだが彼の武器は細剣ではなく片手剣。私の今の剣は《ウインドフルーレ+4》、細剣の命中力を更に高めているが、それでもボス部屋にPOPするだけあるのか私一人ではコボルトの喉を貫くのは難しいだろう。
しかし彼は命中力は並の武器で命中力補正無しで喉を貫いた。当然の如く一撃死だ。
「手慣れてるわね・・・・」
「まぁな、コペルも上手いし、楽だわ」
恐らく二人共テスターだろうが、それでもオウル君の動きは頭一つ飛びぬけている。現実でも武道の類をしていたのだろうか?動きが速いだけでなく相手の動きも初動から見切ってる様に思える。掠める様に避けてるのに危なげな雰囲気はなく、自分が弾く役になると絶対相手の武器を破壊する。
万が一にも反撃させない為か。
「・・・・ボスと一人でも戦える、強ち出鱈目でもないのね・・・・」
「え?なんて?」
「何でも無い。それより出番まだ?」
「もうPOPしないんじゃないかな?ディアベルさんのパーティーがコボルトロードを倒すの待つだけだよ」
コペル君が答える。若干不満が無いわけではないが無事に戦いが終わるならそれはそれでいいか、そう思いながらコボルトロードの方を見る。
HPバーはあと少しでレッドゾーンに入る。そうすればガイドブック通りにタルワールに持ち替えるはずだ。
「・・・・アスナ、タルワールってどんな武器だっけ?」
「え?・・・・えっと、中東アラビア、イスラム圏の・・・・」
違う、言いかけて止まった。アレはもっと身近な物だ。私でも知ってる。いや、日本人なら誰でも分かる。
「まずい!ディアベル!!武器が違うぞ!!引けぇーーーーー!!」
オウル君が叫ぶ、だが届かない、距離があり過ぎる!床を揺るがせ、垂直に跳ぶ、地面に着くと同時に捻った体の力を『刀』に乗せて開放する!
「GURRRRRRRRAAAAAAAA!!!!」
それは今まで封殺された王の怒りの様だった。三百六十度に放たれた水平斬りはディアベルさんのパーティーを全員スタンさせた。
「やばい!二人とも準備!!」
「え?ちょ!?ちょっと!!」
言い終えるより先に駆け出し何かポーチから出そうとしている。そしてコボルトロードは追撃を始めた。引っかける様にディアベルさんを宙に浮かせる。あのままではディアベルさんが死ん・・・・・・
「そぉぉぉおおおおおおおおい!!!!!」
突如、そんな間抜けな掛け声と共に何かがコボルトロードの顔面に何か放たれ、離れているここにまでとんでもない悪臭が漂ってきた。
ギリギリセーフ!!内心そう思わずにいられなかった。俺の狙い通りコボルトロードは悪臭に悶えている。
「今のうちに仲間を回収しろ!」
「おっ、おう!!」
エギルさんから頼もしい声が返ってきた。やっぱ頼りになるな、あんた!
「ねぇ?何したの?」
「・・・・・」
力仕事では役に立てないのかユウキと謎フード2はこっちに来た。
「そっちのフードに昨日《リトルペネントの実》から臭い玉を造ってもらったんだ」
臭い玉、ようは某狩人ゲームの肥やし玉である。だが一つ違う点がある。mobの種類によっては引き寄せる効果もあるのだ。そのためデスゲームとなったSAOではこの類の道具は忌避されている。
コボルトは犬っぽいので効いていたため、ロードにも効くだろうとポーチに忍ばせておいた。まさかペネントの実がここで役に立つとは・・・・
「今からボスを仕留める。俺が刀を防ぐから前面百八十度の範囲より後ろに行かず攻撃しろ。囲んだら範囲技が来る」
「オッケー!好きに攻撃してもいいんだね?」
「・・・・・」
ユウキと謎フードは武器を構える。ユウキは片手剣なのは分かるとして謎フードは短剣か。いや、今はそんな事はどうでもいい。残りHPバーは17.5パーセント位か。行ける!
「あとでうちのメンバーも来るから同じよう言っといてくれ!俺は多分余裕がない!」
言ってるそばから一番近い俺に刀のソードスキル《浮舟》が飛んでくる。ここから《緋扇》に繋ぎ一気に殺す気だろう。だが、《浮舟》は威力が低い。
「ゼアァッ!!!」
「GGURRッ!?」
下から迫る刀を《バーチカル》で叩き落とす。流石にこちらものけぞるがその間に二人が切り込んでくれる。
「いくよ!!囲んじゃだめだからね!!」
「わかった!」
「・・・・・」
いつにのまにかアスナも来ていたようだ。勝てる、間違いなく。
そして俺は次のソードスキルを迎え撃つ準備をした。
彼は考える、あの人の言葉を。上に上がる階段で突き落とすつもりだったが、あれだけの実力者が簡単に落ちてくれるだろうか?はっきりいってこちらが落とされそうだった。彼ならそうする、そんな確信があった。
なのでここで殺すとしよう。背に腹は代えられない。ビクビク過ごす位ならいっそのこと不安の種を消し闇であの人についていく。彼はそう決めた。一度深呼吸して対象を見据える。
あの日と変わらない灰色のモッズコートを着た恐らくSAO最強であろう、白髪交じりの剣士。
多分、二十回目位。ソードスキルをソードスキルで相殺してる最中にふと思った。
「あれ?コペル何処だ?」
目に映る範囲には三人全員いるのにコペルだけが見当たらない、と思った時だった。後ろから誰かに思いっきり後頭部を殴られた。
「ガッ!?!?」
「・・・・・」
ソードスキルではない為威力は低い。減ったHPは2,3ドット程度。だが問題はそこではない。体勢が崩れ、目の前からくる刀のソードスキル《幻月》。
「ッうぉおおおおお!?」
咄嗟に剣を盾代わりに手を添えて前に構えた。下から来た刀は俺のHPを2割弱持っていき、後ろに12,3メートル程吹っ飛ばした。ユウキとアスナが何か言ってるが気にしてられない。
「何のつもりだ!コペルッ!!」
「殺すつもりだけど?」
事投げにそう言って《ソニックリープ》で切りかかってきた。何で?しかも今何だ?かつて手を染めず、俺の事を殺そうとしたのに、今は俺のHPを減らしたためにオレンジになってしまったカーソルを見て考える。
「どうして!ここで!殺しに来る!?」
「じゃないと死んでくれそうにないからさ!」
《ソニックリープ》の軌道から大きく避けたがすぐさま切りかかってくる。剣で迎え撃ちながら聞くが、コボルトロードはどうなった!?
「余所見してていいのかい!?」
「てめえなんぞ余所見してても十分だ!!」
防戦一方だが何とか戦前は保ってる様だった。しかしどうする!?コペルもテスター、侮れる実力ではない。まず第一になんでこんな真似を、
「コペル!今なら間違いで許す!剣を捨てろ!両手を切り落とさせろ!」
「馬鹿か君は!?殺すつもりって言ったろ!?」
「いつからだ!!」
俺は言う、
「初めからさ!!」
コペルは答える、
「どうしてだ!?」
俺は聞く、
「関係あるか!?」
コペルは答える、
「やめろこんな真似!!」
俺は止めようとした、
「君が死んだらねぇ!!」
コペルは止まらない、
もはや道中で話してた仲間とは思えなかった。周りは困惑している様だった。ディアベルがまだ指示を出していないようだ。そして新たに沸いたコボルトもいる。
ここはあまりにも混沌としている。
「コペル、殺すぞ!?引け!」
子供じみた脅しだった。俺も必死だった、
「だからっ、僕はっ、」
剣を払いのけて上段に振り上げる。いつかと同じ《バーチカル》。
「最初からそのつもりだぁああああああああ!!!」
大声と共に振り降ろすそれを同じくソードスキルで反らし、
「まだだぁ!!」
「いや、終わりだ」
「えっ?」
「まさか・・・・お前に使うことになるとはな・・・・・」
コペルは何が起こったのか分からなかったのだろう。連続のソードスキルはベータの時のデュエルでも使われなかった。初撃を避ければ格好の的だからだ。まさかこの土壇場で使うとは思わなかったのだろう・・・・・・いや、もしかすると、
「あっ、嫌だっ!!そんなっ!?」
俺が本気で殺すとは思ってなかったのかもしれない。
「・・・・・・」
消えてくコペルに、俺は何も言えなかった。
コボルトロードは見事に撃破した。congratulationの金色の文字が出て経験値が入り、私アスナはLV12になった。他のみんなも同じような物だろう。
だが誰も喝采を上げない。まるでお通夜のように静まり返っている。
「・・・・・・・・・・・」
彼、オウルを中心として。
「ピッPKだっ!?」
金切り声で誰かが言った。
「こいつ仲間を殺しやがった!!」
オウル君は何も言わず冷たく金切り声の主を見据える。
「おい、ジョー・・・・ちょお黙っとれ」
「でもキバオウさん、こいつ「黙れいうんが聞こえんかったか!?」・・・・・・・・・・・」
静かな空間にキバオウさんの怒鳴り声が響いた。ディアベルさんがオウル君に近づき、
「誰にも・・・・君を攻める権利は無い、ここは任せてくれないか?」
「・・・・・・・・・・・」
何も言わずオウル君は背を向けて、上層へ行く。
追いかけるべきか?と、考えて何故?と自問自答する。
「・・・・あっ・・・」
もう、オウル君の姿は見えなかった。
こんな事になるとは思わなかった、という考えは甘えだろう。コペルが俺のパーティーに入ったのは俺を殺すためだった・・・・・・予想はできるはずだった。
「コート・オブ・ミッドナイト・・・・人殺しには似合うかもな・・・」
答える者は誰もいない。ここは2層の門の前。後ろに続いて来たものはいない。ディアベルに任すしかないだろう。俺が刀のソードスキルを対処できたことなど誰も気にしてなかった。それ程の事なのだ、SAOでのPKは。
「次の攻略には参加できるのかね?」
呑気にそう言って《ウルバス》に行こうとすると、
「待って!オウル!」
「ユウキ・・・・」
ユウキだった。だが一緒に行動は出来ない。
「何の用だ、連れてはいけないぞ」
「そんな事言わないでよ!それにボクだけじゃないよ!」
他に誰がいる?そう思っていたら謎フード2が門から出てきた。
「・・・・・・・そういや誰なんだ?お前は?」
「・・・・・・まぁ、分かるわけないか、隠してるしね」
その声を聞いた時、俺はひっくり返りそうになった。フードを取り、口元の包帯を取る。
「久しぶりね、オウル」
「・・・朝田・・・・」
今から二年ほど前に強盗から助けた少女、朝田詩乃だった。
アスナファンごめんなさい。ここからはアスナの活躍は必然的に減ります。
そしてやっとこさシノンが出せた。予想してた人どれくらいかな?
SAOに入ってる理由は次回に持ち越しです。