原作と違いすぎてどうすればいいのかわからない   作:七黒八白

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前回のあらすじ

すぐは「かずとくんのおはかまいりー」


梟助「\(^o^)/オワタ」

シリアス以外も書く予定です。


第一話 決意と下積み

  

 あの『カミサマ』は言った。原作とは限りなく似てると、つまり原作とは違う点があるということ。それ位のことは予測はしていた。だけど、だけども主人公が原作始まる前から死んでるって、きつい、かなりきつい。確かに物心つく前のキリトはそこまで特別ではないだろう。少なくとも、客観的に見て身体能力がぶっ飛んでるとかはないはずだ。

 

 だから、両親が死んだ事故で同じように死んでいてもおかしくはない.........。

 

 俺が悩むのも筋違いだが、キリトが死んだことでどの位この世界に影響があるのだろうか?SAOはクリアされるのか?ALOは須郷の実験場のままか?GGOでシノンは救われるのか?最大の問題はアリシゼーションはどうなるか?これらの出来事は全てキリトの活躍により繋がっている、どれか一つ成り立たなくなれば、総じて破綻するだろう.........

 

「.....いや、それも怪しいな.........。」

 

 主人公が死んだのだ。どんな事が起こってもおかしくないように思える。茅場や、菊岡など、可能性ならいくらでもある。そもそもキリトが死んでるなら、シノンも死んでるかもしれない。彼女も確か、幼少期に交通事故で父親を亡くして、母が壊れたと.........。

 

 「言いたかないが、他の原作キャラも死んでない保証はないよな.........。」

 

 目下の問題はSAOだろう。この世界の茅場が死んでない限り、恐らくはSAOは起こる。起こらない予測は甘えだ、その時は普通に生きればいい。拍子抜けだが人が死なないのだ。ある意味原作崩壊、良いことだ。

 

 だが、デスゲームは多分起こる。俺が解決しないと、なんて英雄願望はない。いやあるかもしれないが、一番の理由はこの世界はどれだけ原作崩壊を起こそうと、「ソードアート・オンライン」であることには変わりないのだ。SAOに限らず、VRに慣れておかねば、まずいかもしれない.........。

 

 

 

 

 

 

 「違うな.........そんな徳の高い理由じゃないな.........」

 

 生前の記憶を奪われたとはいえ、何故俺は転生を受け入れた?死ぬより辛い目に合うかもしれないことは予測していた。自分にとって都合の良いことが起こる保証なんてない。何もかも不確定。ファンタジー色が強くなくとも地獄を見れるだろう。どこの世界でも。

         

 では、何故か。理由は簡単だ。

 

 

 「楽しめる、端的にそう思ったからだろう.........」

   

 倫理はある。道徳もある。良識は捨ててない。だが、我欲もあるし、捨ててないし、必要だ。キリトが死んだことは喜べない。例え彼がどれほど女性を引っかけようと、英雄の様な功績を建てようと、嫉妬がないとは言えないが、それでも死を望みはしなかったし、喜ばなかった。むしろ引け目のようなものすら感じた。他人が得るはずの栄光を横取りするような、いや、まさにそうなんだろう.........。

 

 

 「でも、俺は俺の人生が生きたい。キリトには悪いが、だからって自殺するつもりはない。」

 

 キリトの代わりなど務まらないし、務まるべきではないだろう。彼への侮辱ともとれる。だが、例え転生者という、イレギュラーでも生きることを楽しみ、生きることを選ぶことは許されるはずだ。俺は運が良かっただけなのかもしれないが、結局俺がここで死んでも、俺の自己満足で終わる。キリトは蘇らない。

 

 「生前なんて思い出せないけど、聖人じゃあなかったはずだ。」

 

 ならば、生きる。思いのまま。誰も彼も犠牲者全員救うつもりはないけれど、救えるとは思えないけど、

 

 「俺は生きたいんだ。俺の人生を、新しく。俺はお前じゃないし、お前は俺じゃない。」

 

 そう俺は桐ヶ谷和人が眠っているであろう墓で決意表明をした。

 

    

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

       

 そよいだ風は、彼の後押しか、なんて都合がよすぎるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、さっきまでパネエ位シリアスだったが、ここらはギャグテイストで行くぜ!.....................いやだからさ、誰に何言ってんだ俺は?落ち着けよホント。何か台無しだよ。でもしょうがないね。ずっとシリアスな雰囲気は疲れるし、さっきの決意表明も他人から見れば、ただの痛い子である。......見られてないよな?

 

 キリトが死んだということは、物語の修正力とか、強制力はないと考えた方がいい。つまり転生者だからといって鍛えなけりゃお陀仏である。SAOはVR。体の強靭さはさして関係ないだろう.....特典ミスったなこれ.........。時間はまだ9年あるし、剣道とか、柔道とか、警察官になりたいとか言って、親に習うように頼んでみよう。もしかすると直葉や桐ヶ谷祖父に鍛えてもらえるかもしれない。SAO自体を止めるとなると、茅場を殺害しないと無理だろう。でもデスゲーム起こす位だし、お手製の殺傷力バリバリの飛び道具位作ってそう。量子物理学が何なのかは詳しく知らないけど、簡単なレールガン位作れそうだし.........。うん!茅場殺害はなしの方向で!多分無理ゲー。

 

 

 「4歳じゃ、流石に武道は無理かな?本でも読んで知識蓄えるかな?」

 

 そんな事を考えながら、家のネットで武道の事を調べたり、武器の事を調べたりしていると、インターホンが2,3回鳴らされた。

 

 

              

 

 「うん?誰だ?回覧かな?」

 

 俺は4歳なので、昼間は家に一人だ。普通は考えられないかもしれないが、中身はほぼ成人男性(のようなもの)なので、保育所の類には行ってない。両親を説得するのに、だいぶ手間取ったが関係ないので閑話休題。

 

 それよりもインターホンを押したのは誰か調べなくては。息を殺し、足音を殺し、ドアの覗き窓からそっと覗くと.........。

 

 「ふむ、そこにいるんだね。梟助君?」

 

 桐ヶ谷祖父がいましたとさ、めでたしめでたし、じゃない。何でこっち覗いてないのにいるの分かるの?あの時の挨拶も偶然じゃないの?孫娘に近づく悪い虫を察知したの?俺の冒険始まってないのに終わるの?

 

 「怖がらずともいい、扉を開けずそのまま聞いてくれ。」

 

 踵を返す選択肢はないんですね分かります。

 

 「以前は睨みつけて、すまなかった。あの時は少し気が立っていてね....。君が直葉に良からぬことを企んでいるなどと勘ぐってしまった、申し訳ない。」

 

  .........やはり、というべきか桐ケ谷祖父はこちらが怯えていたことに察していたようだ。そして俺が直葉にキリトのを聞き出そうとしたことも感づいてたらしいですね、死亡フラグばっちり立ってたよ。というかだ、桐ヶ谷祖父の容姿を伝えると、左目は眼帯をして、老成してはいるが、腰も膝も曲がっておらず、声もしっかりしている。白髪交じりの鉛色の髪はオールバックにしている.........。あの、声(CV 〇田 〇勝)とか眼帯とか、出る作品間違えてませんか?その眼帯の下、刺青とかありませんよね?単騎で戦車相手にした事とかないですよね。

    

 「私の事はいい、だが直葉とは仲良くしてやってくれないか?近所に同い年の子ができたことを喜んでたんだ。」

   

.....................原作では桐ヶ谷祖父の事はほとんど書かれていなかったはず。せいぜい昔かたぎだということ位。だが俺には不器用なおじいちゃんにしか思えなかった。普通するだろうか?こんな謝罪。孫娘がいじめられないようとか、理由は考えれるが...................よし、物は試しか、せっかくの特典だし。

 

 「大総t....武蔵さん、確かに俺は怯えましたがあなたに悪気がなくわざわざ謝罪までして下さった。」

 

 「.....................」

 

    

  間違えかけたが、ギリセーフ。しかし、この人の血を引いてるならキリトが強いのも頷ける気がする。何か至近距離から放たれた砲弾もぶった切りそう。

 

 「孫娘に得体のしれない奴が近づけば、警戒するのが普通でしょう。別に気にしてませんよ。」

 

 「...そう言ってもらえると、助かr「しかしですね、武蔵さん。」ん?なんだい急に?」

 

 ちと食い気味だったが、巧みな話術なんて持ち合わせてないのでこのままゴリ押しする。

 

 「出会ったばかりの、女の子と直に仲良くなるのは、子供でも難易度高いですよ。」

 

 「むぅ.....そうなのか?子供なら簡単に意気投合しそうなものだが.........。」

 

 「人によりますけど正直俺には難しいですね、共通の何か趣味とかないと.....。」

 

 「.......何とかできんかな?私にできることがあれば 良いのだが.........。」

 

 そ れ を 聞 き た か っ た ! 

    

 「じゃあ、武蔵さん。俺に剣道教えてくれませんか?」

 

 「?何故そうなる。それ自体は構わないが.........。」

 

 「直葉ちゃんって多分剣道興味あると思うんですよ。なら必然的に、話題ができるんじゃないかなって、あとちょっと訳あって、体鍛えたいんですよね。」

 

 「.........そうか。」

 

 流石に怪しんでるが、問題ないだろう。いくら桐ヶ谷祖父でも未来に起こる事件の対策の為など分かるはずもない。それに具体的な月日は知らないが、原作が始まる頃には桐ヶ谷祖父はきっと.........。

 

「君が何を考えてるかは分からないが......何あったらまずは大人に相談しなさい。子供だけで出来ることはたかが知れている。認めたくないかもしれんが。」

 

 「..................わかってます。」

 

 わかっている。少なくとも自分が転生者であっても何でもかんでもできるとは思わないし、したくない。キリトの墓の前で決意を固めたりしたが、未だに俺は生きることに当たっての目標が希薄だ。4歳児でも中身は違うのだ。何か、明確な目標を作ることも大切だろう。原作に関わる以外で.........。まずは原作の事件を丸く収めたいが。

 

 「では、親御さんの許可を得られたら、私の所に来なさい。毎日は無理かもしれんが、護身位にはなるだろう。」

 

 「わかりました。そのように」

 

 

 多分原作が始まるまでの9年はこんな感じですごしていくことになるだろう。この間にも原作のキャラと出会ったりするかもしれないが.....望み薄だな。シノンに至っては東北の何処かもわからんし。

 

   

   

 

 

 

   

 

   

 




 自分で出来る限り見直してますが、誤字が結構酷いですね。すみません
 多分、この作品はキリトのやるはずだったことをオリ主が何とか丸く収めようとする感じです。でも6歳の時点でPC自作できるキリトと彼じゃ当然違うので、その辺を丁寧に書こうとおもってます。

  あとギャグネタのタグとかは付けてた方がいいんですかね?

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