外伝~2~永い後日談のクトゥロニカ神話『一途な彼等』 作:カロライナ
前回はBAD ENDで終わった外伝クトゥロニカ神話ですが、また新しいクトゥロニカを書き始めることとしました。次こそは幸せなルートを歩めると良いですね。
今回は書き溜めを行ってない為、時間の開いた時にちょくちょく投稿、更新していこうかと考えております。
大好きなサヴァントが出ると言うことで頑張って書きました!!
この世の終末を連想させるような大地に、よろよろと一人の人間らしき存在が歩いている。この存在はこの荒廃した世界では明らかに目立つ存在であった。
左袖には日本国のワッペン。右袖には盾の紋章に蛇が絡み付くかのような紋章のワッペンが刺繍された、都市迷彩柄の放射線防護服で身を覆い、顔面はガスマスクで覆われている人物。
手には張り艶のある黒の革手袋を装着し、足には黒の軍用紐ブーツを履きならしていた。肩にはショルダーバッグが掛けられており、ガスマスクの口元から伸びた細長い管はショルダーバッグに連結されており、新鮮な空気がショルダーバッグの中から排出されているのかヒトガタが呼吸をするたびに機械介入した呼吸音が聞こえる。
また、その人物は背中にショットガンを背負い、左手にはSHIELDとプリントされたライオットシールドを。大腿にはH&K USP、胸元にはコンバットナイフをサイドアームとして装備しているのが目に留まる。
「ったく、周囲の雑木林に不審な生命体の存在が確認された挙句に、付近の放射能汚染も確認されたっつーから現地に向かってみれば…雑木林を抜けた先が荒野でしたなんて、ここは日本じゃなかったのか? ブリーディングじゃ、こんな事態聞いてねぇよクソ。戻っても荒野に出るってのが一番意味わかんねぇ…クソが」
彼はガスマスクの中で、くぐもった声を発しながら悪態をつきながら途方もない荒野を歩み続ける。
「大体、起爆爆破班のオレまで召集を掛けられなきゃなんねぇんだ。今日は非番だから次の対神話生物爆薬を完成させようと思っていたってのによ…クソッ! あ゙ー、マジで やってらんねー。古鷹の奴、死ねばいいのに。つーか、死ね!! 障壁使って圧殺してやろうか…!!」
悪態の声は小さな呟きからやがて怒りを露わにした声へと変貌する。そして大きく振りかぶった足で道路に転がっている石を蹴り飛ばした。石は蹴りの一撃で粉々に砕け散り、空気中へと霧散する。
「チッ…GPSもここに迷い込んでから機能しねぇし、放射能計測機も1シーベルトから動かねぇし……ええっと、2000ミリシーベルトが5%致死量だから…」
彼は歩くのを止め一旦、その場に立ち止まり手のひら上で計算を始める。地面に書いている訳でもないため その手のひらの上の文字は消えてしまうが彼は気にした様子は無かった。
「1シーベルトが100万ミリシーベルトだから…まだ致死量ってレベルじゃねぇな。あー、早く部隊と合流して、このクッソ忌々しい防護服を脱ぎてぇ!!!」
周囲に大声が響き渡るが、無論返事を返す者は居らず彼の叫びだけが虚しく大気に溶けて行くのだった。
【後書き】
あいまいな日付にあいまいな時間帯に投稿をしましたが、これにはこれで訳があるのです。この理由に関しましては小説が最後まで投稿できた暁には発表したいと思っています。
前回さまざまな場所で小説の感想や助言をいただきましたので、今回は各場所で伝えられたダイス目についての記載の消失と正しい小説の書き方を実践してみました。
見やすくなっていると良いのですが...。
直すことのできる改善点や感想を、また頂くことができれば嬉しい限りでございます。
そして今日も女神様は元気にあざ笑っていますね...!!