海上自衛隊に艦娘がやってきた。   作:蓮次

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ss初投稿なので温かく見てくだされば幸いです。

よろしくお願いします。


序章
何で俺が!?


「だー、クソ暑いなあ…」

 

8月の猛暑の中、品川区にある大井ふ頭の一角を真っ白な制服に身を包む若者が歩いていた。

彼の名は大和夜鷹、階級は二等海尉。海上自衛隊第1護衛隊群・第1航空戦闘群

通称『1航戦』に所属している戦闘機パイロット…のはずだった。

 

なぜ彼が大井ふ頭を歩いているのか、その理由は2ヶ月前にさかのぼる。

第××次派遣海賊対処行動水上部隊の一員としてソマリア沖から帰還した時であった。

彼に急遽対深海棲艦戦闘群の司令官として地元である品川での勤務を言い渡された。

この時点ですでに新たな基地の建設及び夜鷹の昇進が完了しており、

あれよあれよと事が進み…

 

「帰ってきちまったなあ…」

 

今に至る。

 

「それにしてもやっぱここは広いな。昔ヤ〇ト運輸でバイトしてた時も異様に広かったのを覚えてるけど」

 

久々の地元に郷愁を覚えるのもつかの間、目的地に到着した夜鷹はもう一度地図を見直す。

 

「ここが品川基地か。あまり大きくはないな」

 

「あっ、司令官さんですか?」

 

顔を見上げるとセーラー服に身を包んだ一人の少女がいた。

髪型はシンプルな黒髪ポニーテール。どこか垢抜けない印象を持つ。

 

「えっと、君が艦娘なのかな?」

 

「はい、特型駆逐艦1番艦の吹雪と申します! よろしくお願いします!」

 

「吹雪だね、よろしく。俺は大和夜鷹、二等海尉だ」

 

「わあ…素敵なお名前ですね!」

 

「そうか? ありがとう…」

 

二人は軽く自己紹介や会話を交わしながら基地内を歩いていく。

 

「そう言えば、吹雪って太平洋戦争時代の艦だったような?」

 

「はい! 現在日本に存在する艦娘は皆太平洋戦争の頃の艦がモチーフと…」

 

「モチーフと?」

 

「防衛省のPDFファイルで読みました!」

 

「やけに情報化社会に染まってるな…」

 

「私だって海上自衛官です!」

 

「平時では海曹長、有事の際は自分を指揮する司令官と同等の階級になるだけだけどな」

 

「それでも私は二尉なのです! えっへん!」

 

「有事の際にはな。でもそれだけじゃ自衛官の証明にはならないぞ」

 

「本当に私は自衛官でしたよ?階級は士長でしたけど」

 

「自衛官だった? つまり18歳以上!?」

 

「私童顔で身長低いですけどこれでも23ですからね!」

 

「俺の二個下かよ…」

 

「ええっ!? 司令官25なんですか!?」

 

「そうだよ…後5年でアラサーだよ」

 

ここで一つの疑問が生じる。司令官として知っておくべき知識でもある…

 

「そういや艦娘ってどうやって生まれてくるんだ?」

 

「それを知っている方がこの中でお待ちです! さあ司令官、行きましょう!」

 

「海上自衛隊対深海棲艦兵器廠…? しかも小さく仮称って書いてある」

 

全自動横開きシャッター付きガレージ…と言えばかなり聞こえが悪いが、空自の戦闘機のハンガーを想像してもらうとおおよそ分かる人には分かる。

中には大きなプールのようなドッグが二つ完成しており、未完成が二つ。

 

その中でせっせと働く小人のような不思議な生命体に夜鷹は苦笑いするしかなかった。

 

ある一人の小人が夜鷹を認識し肩と襟を見る。この間0.5秒。

すると懐からホイッスルを取り出しすかさず吹く。

すべての小人が作業をやめ夜鷹の足元に綺麗に整列、敬礼。

 

敬礼されたら返す、先輩や上官に叩き込まれた『職業病』をしっかり発症させる夜鷹。

すると奥から夜鷹と同じ制服を身に包む壮年の男性が現れる。

 

夜鷹は足を見て肩と襟を見て見事な敬礼を送る。この間0.4秒。

壮年の男性も敬礼を返し先にやめ、続いて夜鷹も直る。

 

「幕僚長殿!? なぜここにいらっしゃられたのですか!?」

 

「君に伝えたい事があってね、はいこれ正式な通知書類」

 

恐る恐る手に取った書類をみて顔を蒼白させる夜鷹。それを不安そうに見る吹雪。

人の悪い笑顔で見守る幕僚長。

 

「ば、幕僚長殿! 一体何なのですか!?」

 

「ん? なにがだね?」

 

「品川基地の全権を大和夜鷹二等海尉に委ねるっておかしくないですか!?」

 

「いや、それ幕僚会議で決まったし…ねえ?」

 

「海自って一応お役所仕事ですよね!?」

 

「まあ上の指示は絶対のは変わらないよね。あ、この子達妖精さんって呼んであげてね。基地の警備・運営・メンテナンスや艦娘の建造及び兵装開発・メンテナンスまでできる子たちだから」

 

「ま、待ってください! 妖精さんの指揮統率は誰が…?」

 

「もちろん大和二尉さ。頑張ってね。ヨ・ロ・シ・ク♥」

 

「何で俺がぁぁぁぁぁあ!?」

 

某野球のできる芸人顔負けの雄叫びを上げる夜鷹。

しかし、まだ波乱は終わっていなかったのである。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。

作中に出てくる地名はほぼほぼ実在の地名を丸パクリしてます。
地元民はお馴染み、ヒアリのおかげで全国ネットデビューを果たした大井ふ頭なんか実在します。ヤ〇ト運輸のベースもあります。品川区民見てるかー?

(更新ペースなるものは)ないです。基本気が向いたら筆を執るスタイルです。

一応次回もネタやコメディ多めで書くつもりです。
設定もチマチマ出してきます。

アラサーまで5年の主人公とアラサー予備軍目前の吹雪が品川区大井ふ頭(本当)の一角にある品川基地(大嘘)で頑張ります!

※この作品はフィクション及び二次創作です。実在の人物や団体、行政機関などとは関係ありません。
(↑一度書いてみたかった)

では、ここいらで失礼します。( ˘ω˘ )

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