Fate/Grand Order【Epic of Lancelot】   作:カチカチチーズ

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日を空けた癖に文字数少ない。
すいません。
次は頑張ります。


夜営

 

 

 

 

 

 既に夜の帳は落ち、辺りは闇に包まれる。

 焚火の火はきちんと消され、明かりとなるものは夜空に浮かぶ月明かりのみ。

 

 

 そんな森の中、休息をしている皆から離れた所で一人、何やら作業をしている者が。

 

 

 

「────」

 

「寝ないんですか?」

 

「……ジャンヌ・ダルクか」

 

 

 その人……ランスロットに声をかけるのはジャンヌ・ダルク。ランスロットは作業をしていた手を止めて隣に腰を下ろしたジャンヌ・ダルクを見る。

 

 

「ジャンヌ、でいいですよ?」

 

「……では、ジャンヌ。君こそ寝ないのか?」

 

「いえ、私は見張りを」

 

「……見張りは私に任せるといい」

 

 

 ジャンヌはランスロットの言葉にランスロットは譲らないと察したのか話をあからさまに変えることにした。

 

 

「え、えっと、何をなさっていたんですか?」

 

 

 ランスロットはそんなあからさまな話の変え方に少し笑い、その手に持っていたものを見せる。

 それは矢だった。何の変哲もない矢。

 それにジャンヌは首を傾げる。それは仕方の無いことだろう。ランスロットは自分の事をセイバーのクラスで召喚されていたと教えてくれていた。

 故に何故セイバーのランスロットが矢など作っているのだろうか、と。

 そんなジャンヌの疑問をランスロットは察したのか

 

 

「ああ、私はセイバーだからな。矢は使わない、がこの特異点にはワイバーンが多い。剣では届かない場所にいる時もある、その時のためにこうして用意している」

 

「……なるほど……宝具。確か、旅の途中とある策略によって丸腰で戦うことになった際に楡の枝で敵を討ち倒したという伝承があったはず……その伝承が宝具となったのですか?」

 

「ああ、よく知っているな」

 

 

 ジャンヌの知識に感嘆するランスロットにジャンヌは胸を張り、誇る様に話す。

 

 

「ええ、アーサー王伝説、特に貴方の逸話はフランス・イングランド問わず幼子から老人まで人気ですから。恥ずかしながら私は文字が読めませんでしたが……その、村の知識人に幼い頃聞いて……」

 

 

 途中からやや恥ずかしそうに頬を赤く染めながら話すジャンヌにランスロットら穏やかな笑みを浮かべながら新しい枝を取り出し削っていく。

 

 

「それはなんとも……アストルフォにも言ったがこそばゆい話だ。俺はそう語られるほど凄い人間ではなかったのだがな」

 

「そ、そんな!」

 

「説明する事を勝手に諦めて仲間を殺した愚か者だぞ?」

 

「…………それは」

 

 

 諭す様なランスロットに言葉が詰まるジャンヌ、そんな様を見てまたランスロットは笑いやや乱雑にだがジャンヌの頭を撫でる

 

 

「わわっ!?」

 

「少し意地悪な事を言ったな。許して欲しい」

 

「は、はい……」

 

 

 恥ずかしかったのか、怒ったのか頬を赤く染めてランスロットから視線をずらすジャンヌにランスロットは肩を竦める。

 そんなランスロットにジャンヌは顔を顰め抗議するかのようにランスロットがまだ手をつけていない枝を拾い上げてペン回しの要領で回し始める。

 そんなジャンヌの様子をまるで微笑ましいものでも見るような視線をランスロットはジャンヌに向けつつ背後から感じる視線に笑う。

 

 

「どうしたんですか?」

 

「いや、気にしなくていいさ」

 

「そうですか……」

 

 

 談笑する二人を包む夜は段々と深くなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………(かんっぜんに出遅れた……)」

 

 

 木を握り締めながらそんな二人を見る黒い王様がいることをランスロットはともかくジャンヌは知らない。

 

 

 

 

────────────

 

 

 

 

 

「……朝か」

 

 

 目を開ければやや暗めだが光が差していた。

 まだ早いためか、霧がかっているが特に問題は無いだろう。俺は寝ていた木から降りる。

 

 

「すぅ…………」

 

「うぅん……」

 

「ふにゃァ…………」

 

「すぅ…………」

 

「……寝ているのか。いや、当たり前か」

 

 

 まだ起きる様な時間でないのだからしかたない。俺は立香の毛布をかけ直して、夜営地から少し離れる。

 早朝の霧が涼しく感じる。

 嘗ての湖とは時代も場所も違うがこういうものはどんな時代、どんな場所でもいいものだな。

 

 

「だが────」

 

 

『グルルル……』

 

『グルルル』

 

 

 森を歩く俺の前に姿を現すのは赤毛の獣人たち。どうやら、集団から離れた俺を狙っていた様だな。

 確かに彼処からある程度離れた此処なら早々気づかれないが…………

 

 

「相手が悪かったな」

 

「ああ、まったくだ」

 

 

 そう言って木の上から飛び降りてくるのは黒いドレスを身にまとったアル。

 追いかけていたようだな。

 

 

「とりあえず何で追いかけてきたのかは聞かないでおく」

 

「私を構わないお前が悪いとだけ言っておこう」

 

「それは悪い」

 

『グルルル』

 

『グラァァッ!!』

 

 

 悠長に話す俺たちに痺れを切らしたのか獣人たちは吠え声を上げて突撃してくる。

 俺は半分をアルに任せて、もう半分に迫る。

 

 

「さて、蹂躙するか」

 

「獣人は食えんからな?(とりあえず世界樹の種を落とせ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果的に言えば獣人たちは俺とアルに蹂躙された。

 世界樹の種?蹂躙した獣人たちの四分の一ほどから取れたがアルに食えんと言われ全て踏み潰された…………辛ぇ。

 

 





ちなみになんで日が空いてたかというと、主人公が別作品に行っていた場合の作品とかが頭の中に展開されていてなかなかこっちが形に出来ませんでした。

・ハイスクールD×D:エインズワースとクラスカード
・シンフォギア:魔術師

まあ、こんな奴ですかね……こんなのに対して何日を空けてんだという話ですね

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