Fate/Grand Order【Epic of Lancelot】 作:カチカチチーズ
一日空けての投稿です。
活動報告に泣き言がありましたが、やっぱり急ぎ足過ぎたんでしょうかね?
書かなきゃと思った途端に頭が白んでくる……どうすればいいんでしょう。あ、活動報告で励まし?の言葉をくれた ヒカゲさん 草歌さん huntfieldさん ありがとうございました。
スパルタクス勝てねぇ
「はぁぁ!」
『────!?』
マシュの一撃が勢いよくワイバーンの頭部に直撃し、脳へダメージが入ったのか頭を揺らして地面に落ちた。
どうやら、いまのが良く効いたのかワイバーンはピクリとも動かない。
「……今ので最後のようですね」
安心した様にマシュは片手で額の汗を拭い、周囲を見渡す。既に周囲のワイバーンはアルトリアとアストルフォ、ランスロットと金髪の女性サーヴァントに討ち倒されている。
マシュは自分と他のサーヴァントらの間にある差にやや悩むがそれは何処か腑抜けた声に途切れさせられた。
『ようし、良くやったぞ諸君!いやあ、手に汗とゴマ饅頭を握って見入っちゃったなあ』
「…………ドクター、それは私が用意したゴマ饅頭じゃないですか?」
「あー、やっちゃったね」
『え、あ、その……ごめんね?』
ドクターとの他愛もないやり取りに先程マシュが抱いた悩みはマシュの心の片隅へと消え、マシュの表情から陰りは無くなり、立香と共にワイバーンの襲撃時に現れた金髪の女性サーヴァントとランスロットのもとへ集まる。
「怪我は無いだろうか」
「いえ、大丈夫です」
そこにいたのは清廉な女性だった。
濃紺の衣服に身を包み、手には何か大きな布を巻いたような長物を持った美しい金髪のサーヴァント。
そんなサーヴァントとランスロットが話し合う中、彼女を見ていたフランス兵が有り得ないモノを見たような表情で
「そんな、貴女は────いや、お前は!逃げろ!魔女が出たぞ!」
「え、魔女……?」
「…………」
フランス兵の放った言葉にマシュと立香は困惑の表情を浮かべランスロットは察していた様な表情でその言葉を流す。
フランス兵の言葉に表情を曇らした彼女は砦の中へと逃げ込んだ彼らを一瞥しランスロットらに頭を下げる。
「…………あの、助力ありがとうございます」
「い、いえ、当然です。それより貴女の名前を────」
頭を下げる彼女にマシュは慌てたように反応し、名前を聞き
「ルーラー。私のサーヴァントクラスはルーラーです。真名をジャンヌ・ダルクと申します」
「ジャンヌ……ダルク!?」
「死んだはずじゃ」
「やはりな……」
彼女、ジャンヌ・ダルクの名にマシュと立香は驚愕しアルトリアは察していたのか頷く。
しかし、そんな反応を見てジャンヌは
「……その話は後で。彼らの前で、話す事でもありません」
砦の方を一瞥して森の方へと歩きながらランスロットらに言う。
「こちらに来て下さい……お願いします」
「……ランス」
「ああ、行こうか」
アルトリアの短い言葉にランスロットは首肯し、カルデア一行はジャンヌ・ダルクの後をついていった。
────────────
砦を離れ森の中へと入ったカルデア一行とジャンヌ・ダルク。
途中、アンデッドらの魔性の気を取り込んだからか異形の存在となった獣らが現れ一行に襲いかかったがアルトリアに軒並み蹴散らされていた。
「……ここら辺なら問題ないだろう」
「そうですね。此処ならば落ち着けそうです」
周囲を見渡したランスロットの提案にジャンヌ・ダルクは頷き、足を止めランスロットらの方を向く。
「失礼だとは思いますがまずは貴方がたのお名前をお聞かせください」
申し訳なさそうにそう言う彼女にランスロットは構わない、と告げてから名を名乗る。
「人理継続保障機関カルデア所属マスター兼サーヴァント・ランスロット・デュ・ラックだ。またはランシア・ニヴィアン、好きに呼んでほしい」
「……ランスロットのサーヴァント、クラスはセイバーだ」
「サーヴァント・ライダー、アストルフォだよ」
「私はマシュ・キリエライトです。それでこちらが」
「どうも、マシュとアストルフォのマスターしてます。藤丸立香です」
笑みを浮かべながら自己紹介するランスロットにやや不機嫌そうなアルトリア、いつも通りのアストルフォとマシュ、立香。
そんな多様な自己紹介に困惑しつつもジャンヌ・ダルクはその自己紹介の中にあった単語に反応する。
「マスター……?この聖杯戦争にもマスターはいるのですね。それに……マスター兼サーヴァント?」
「いや、聖杯戦争とは無関係だ。それとマスター兼サーヴァントというのは……本来サーヴァントだったのが過去の聖杯戦争で受肉した結果、マスター適性を持った為だ」
「……なるほど」
ランスロットの説明に納得したような表情で頷くジャンヌ・ダルク。そんな彼女にランスロットは質問を始めた。
「それで君のクラスはルーラーだと言ったが」
「……そうですね。まずはそこから話さねばなりませんね……」
そうして、ジャンヌ・ダルクの口から語られる話をランスロットらは清聴し
「というわけだ。すまないな、君の事情説明に間を空けずこちらの事情説明をしてしまい」
「いえ、大丈夫ですよ。それにしても世界が焼却されているとは……」
話はいつの間にかにランスロットらカルデアの事に移っていた。
ジャンヌ・ダルクの状況とカルデアの目的を加味してランスロットはまとめていく。
「ジャンヌ、君の目的はこのフランスを脅かしている黒のジャンヌを倒す事、そして我々カルデアの目的は恐らく黒のジャンヌ又はその陣営の者が保有しているであろう聖杯の奪取。互いの目的は微妙に異なるが最終的に言えばこのフランスを救う事……相違ないな?」
「はい、問題ありません」
ジャンヌ・ダルクの返答に頷いたランスロットは話を続けていく。
「君のサーヴァントととしての力は大きく弱体化している。ルーラーとしてのサーヴァント探知機能もステータスも……目的達成には些か心もとないだろう。その点も考えてどうか我々カルデアに協力して欲しい」
「……いいのですか?」
「無論。何せ我々には土地勘がない。カルデアによる通信などもあるだろうが実際の所とは細かい差異がある筈だ。その細かい差異が命取りになる可能性を考えると君のような現地を知ってるものがいるのは好ましい……故郷と言えども私とアストルフォはだいぶ時代が違うのでね」
「……なるほど」
ランスロットの言葉に納得するジャンヌ・ダルク。確かにランスロットとアストルフォはここフランス生まれの英雄だ。だが、既に数百年の時が流れている以上、二人の持つ土地勘は効果が見込めない。
ならば、死してまだ数日も経たないジャンヌ・ダルクならば役立つ土地勘があるだろう、とランスロットは判断した。
それを理解したのかジャンヌ・ダルクは首を縦に振り
「では、私からも言わせてください。どうか、この国を救う為に皆さんの御力を貸してください」
「無論」
「…………ああ」
「はい、お任せ下さい」
「時代は違うけど故郷のピンチだからね、頑張っちゃうぞー」
「うん、頑張るよ」
こうして、カルデア一行とジャンヌ・ダルクは目的の為に協力する事がここに決まった。
はい、一日空けた癖に駄文な気がしてなりません。チーズに頭打ちつけますね。
もしかしたらこれからも一日空けて投稿とか本編置いて、別可能性とか番外とか投稿するかもしれませんが寛大な態度でお願いします
タイトルにも書いてますけどギャラハッド含めてイングランドかフランス出身しかいないですねサーヴァント