とあるアイルーの鎧袖一触   作:榛猫(筆休め中)

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ヤホヤホニャー!

前回までの女王領域の獣人種ニャ...。

お散歩がてら火山まで来たアイル―くん、そこで空腹状態のハンター。ジェストと出会う。

ジェストとの会話中にいつもの如く空気の読めない修羅スターが乱入してくるも、アイルーくんが一撃で粉砕してしまう...。

その後、粉砕した相手がジェストの依頼のターゲットであったことを知り、お詫びにジェストの妻エクセリアという女のオトモになってくれと頼まれるのであったニャ...。



ボク、ニャンターになりますニャ

 

 

ボクの名はアイルー、獣人種だニャ...。

 

今ボクはジェストさんに連れられて気球の中にいるんだニャ!

 

初めて知ったけど、女王領域って周り全部海だったんだニャァ...。

 

基本的に森の中で生活してたから気が付かなかったニャ。

 

あ、そういえばあの後、オトモにはならないけど一時的な用心棒だったらいいという条件でジェストさんの依頼を受けたのニャ。

 

ジェストさんもそれで良いって言ってくれたからそれで話が落ち着いたのニャ

 

その後はもうトントン拍子だったニャ。

 

依頼を完遂(ボクが邪魔しちゃったけど...)したジェストさんがボクを連れて気球に乗り込んで後はそのまま空の上までまっしぐらニャ!

 

かなり上空まで上がって初めてボクは女王領域が絶海の孤島だという事を知ったニャ。

 

 

「ニャニャアァァァ...」

 

 

「驚いたか?自分の住んでた島が絶海の孤島でよ」

 

 

「ニャー、凄いビックリニャ、あんな風になっていただニャんて知らなかったのニャ」

 

 

「ははは、そうなるのも無理はねえよ、なんたってあそこ(女王領域)は元々絶島と呼ばれる草木も生えないただの島だったんだ、それをアイツがあんな風に変えちまったんだよ」

 

ニャニャ!?そんなチートみたいなやつがいるのかニャ!?

 

ニンゲン...は多分ありえニャいから...やっぱりモンスターかニャ?

 

 

「アイツって誰の事なのニャ?」

 

 

「・・・・・ッ!?」

 

え?そこでどうしてそんな『しらないとかマジか!』みたいな目でみてくるニャ?

 

 

「おいおい、真面目に言ってるのか?あの島に住んでいてアイツの存在を知らないなんて相当だぞ...」

 

 

「そ、そんニャこと言われても分からニャいものは分からニャいのニャ!」

 

そもそもアイツって誰ニャ?女王領域に住んでいて知って当たり前って...そんなのアプさんにもジンくんにもナルさんにも聞いたことないニャ...。

 

 

「あぁ...そういやお前記憶がないんだっけか、それじゃあわからなくても仕方ないかもしれねえな、俺の言う『アイツ』って言うのは星焔竜『スフィア・ルフネ』リオレイアでありながら古龍化を果たしてしまった史上最強の飛竜だ」

 

 

「星焔竜『スフィア・ルフネ』?」

 

なんニャ!?そのモンスター!!飛竜種が古龍種になったってどういうことニャ!?

 

一体何をどんな風にしたらそんなことが起こるのニャ!?

 

しかも話しぶりからするにその星焔竜ってモンスターがその絶島という何もなかった島にあれだけの環境を作り出したってことになるニャ...。

 

 

「いったいどんなモンスターなのニャ...」

 

 

「...その反応から見るにお前、マジで星焔竜の事を知らないらしいな...何度か見かけたことなかったのか?同じ島に住んでたんなら一度や二度見てるだろ?」

 

 

「分かんないニャ、どんなモンスターかも知らにゃですからニャ...」

 

そもそもあの島見たことないモンスターが多すぎるのニャ!

 

何ニャ?!ブラキディオスとかディノバルドって!!

 

あんなモンスター3rdに出てきてないニャ!

 

そんな奴ら知るわけないに決まってるニャ!!

 

ふぅ...思考が逸れたニャ、落ち着こう...。

 

 

「アイツの見た目か、結構目立つぞ?身体が白金で通常のリオレイアより一回り以上デカいし、古龍特有の角が三本生えてるからな」

 

 

「それどこのバケモノですかニャ?」

 

最早リオレイアじゃないニャ...リオレイアの皮を被った何かニャ...

 

 

「まあ、確かにアイツは常識の範囲から大きく外れた存在だからな...」

 

...なんだか、今、頭の中に(お前が言うな)って聞こえてきた気がするニャ...。

 

 

 

 

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「着いたぞ、ここがドンドルマだ」

 

 

「はニャァ~...大きい街だニャァァ...」

 

沢山のヒトが行き交ってるニャ...。

 

周りは建物ばかりニャし、奥の方には二回り以上大きな建物が見えてるニャ...。

 

 

「エクセリアはギルドで妹の手伝いをしているはずだ、とりあえずハンターズギルドに向かうか」

 

 

「分かったのニャ」

 

ハンターズギルドってハンターがクエスト受けに行く所ニャよね?

 

そんなところにボクが行っても大丈夫なのかニャ?

 

 

 

 

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「やっぱりここにいたか」

 

 

「何をしに来た?このバカ兄...」

 

 

「お帰りなさい、あら?そちらの方は?」

 

 

「今回は一段とお早かったですね、そこまで強くなかったんですか?」

 

ニャー...なんだか女のヒトと紙の山がいっぱいだニャ...。

 

 

「あ、あぁ、一撃だった...」

 

ジェストさんがボクをちらりと見ながらそう話すニャ。

 

ジェストさん、なんでそこでボクを見るニャ?

 

ハッ!まさかまだ獲物を横取りされたことを恨んで!!

 

 

「それはそうとエクセリア、お前に良い知らせがあるんだ」

 

 

「いい知らせ?なんですか?」

 

 

「お前にオトモを付けようと思うんだ、コイツをな」

 

 

「まあ、この子を...」

 

オトモじゃニャい言っていったのに...

 

 

「ちょっと待てジェスト、エクセリアにオトモを付けるのは構わんが、このアイルー、どう見ても野生じゃないか!いったい何処で拾ってきた!」

 

 

「あ?どこって女王領域の火山だよ」

 

 

「・・・・は?」

 

ジェストさんをバカ兄と呼んでいたヒトがそれを聞いて固まっちゃったニャ。

 

この二人の話し合いはまだ続きそうニャし、今回の護衛対象のエクセリアさんに挨拶してみるニャ!

 

 

「初めましてニャエクセリアさん、ボク、アイルーですニャ!オトモって訳じゃニャいけど、少しの間よろしくお願いしますニャ」

 

 

「え、えぇ、こちらこそです...それにしてもアナタ、女王領域から来たって言っていましたけど、どうやってあそこに行ったのですか?」

 

ンニャ?どういうことニャ?

 

 

「行ったんじゃないニャ、ボクはあそこに住んでるのニャ」

 

エクセリアさんの護衛が終わったらまた変えるつもりだしニャ...。

 

 

「え!?住んでる...?でもあそこにアイルーやメラルーが生息しているなんて情報は無いはずなんですけど...」

 

 

「ニャッ!?それホントですかニャ!?」

 

 

「え、えぇ...」

 

なんということニャ...それで今まで業火さんとしか仲間に会えなかったってことかニャ...。

 

一年以上暮らしてきて変だニャーとは思っていたけどまさか一匹もいないだニャんて思いもしなかったニャ...。

 

 

「それにしても、あそこに住んでいて、あの子には会っていないのですか?」

 

 

「ニャ?あの子?」

 

 

「星焔竜です。星焔竜『スフィア・ルフネ』」

 

またその名前ですかニャ?

 

 

「ジェストさんにも言ったんニャけど、ボクはそんな龍に会ったこと無いニャ」

 

 

「それが正解です。あの子を見かけたら迷わず隠れた方がいいですよ?あの子、アイルーには目がないので...しかもあなたみたいにモコモコフワフワの子なら尚更...」

 

ニャアァァ...聞きたくない情報だったニャ...。

 

これは見つかるわけにはいかないニャ...

 

 

「ご忠告ありがとうニャ、気を付けるようにするニャ」

 

星焔竜『スフィア・ルフネ』を見かけたら即座に隠れる。

 

肝に銘じておかなくちゃニャ!

 

 

「それであの...その毛並み、ちょっとモフモフさせてもらってもいいですか?」

 

 

「...ハニャ?」

 

 

 

 

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二人の話し合いが済んで戻ってくるまで、ボクはエクセリアさんにモフモフされっぱなしだったニャ...。

 

撫でられるのは気持ちいいんだけれど、動けないからちょっと辛いニャ...

 

 

「今戻った...って、何してんだ?エクセリア?」

 

 

「アイルーくんをモフモフしてました」

 

 

「うーん、そろそろ離して欲しいニャ...」

 

 

「あ、ごめんなさい...あまりに気持ちよくてつい...」

 

気持ち良いって言ってくれるのは嬉しいんニャけど、流石の長時間抱かれっぱなしはキツいにゃ...。

 

 

「...まあ確かに気持ちよさそうではあるがな...それより、お前の待遇についてなのだが、ジェストから聞いたが、今回のクエスト、お前が倒してしまったそうだな?しかも一撃で...」

 

ニャニャ!ジェストさん言っちゃったのニャ!?

 

ってこら!目を背けるニャ!

 

 

「それを聞いて耳を疑ったが、思い出したよ。以前観測隊から修羅種を秒殺したアイルーがいるという報告を...。

その時はまさかと思ったが、まさか本当にいるとはな...」

 

ニャー...いつの間に見られてたのニャ?

 

修羅種が喧嘩売ってくるのなんて日常茶飯事だから一々殴った相手のことなんて覚えてないニャ。

 

 

「モンスターであれば問答無用で討伐依頼を出すところだが、お前に暴れる意思はなさそうだし、腕に自信もありそうだからな、特例としてお前をハンターとして登録することにした。史上初のネコハンター...。名付けて『モンスターニャンター』だ」

 

 

「モンスター...」

 

 

「ニャンターかニャ?」

 

というかボクハンターになっちゃうのニャ!?

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいニャ!ボク、また女王領域に帰るつもりなのにどうするのニャ!?ずっとこの街にいることは出来ニャいのですニャよ!?」

 

 

「その点に関しては問題ない、ジェストからある程度話は聞いている。

お前がこの街にいる間はエクセリアの護衛としてエクセリアが受けたクエストにお前が付いていく、名目上はオトモとしてな」

 

 

「ニャ、ニャるほど...でもボクが帰っちゃったらどうするニャ?」

 

 

「それについても考えてある、これを見てくれ」

 

そう言って一枚の紙を見せてくる女のヒト...。

 

ニャにニャに...?

 

【女王領域の調査】

 

えーと、討伐対象は無し、女王領域の中を探索して地図を作っていけばいい...

 

なんだこんな事かニャ?

 

 

「これともう一つ、これだ」

 

 

【天地鳴動の星焔竜】

 

討伐対象は...星焔竜『スフィア・ルフネ』ニャ!?

 

話に聞いてたバケモノ龍を倒せって言うのかニャ!?

 

 

「この二つがどうしたのニャ?」

 

 

「お前は女王領域を住処にしているのだろう?なら、女王領域内の地形もよく知っているだろう、だからその地図の作成と二枚目は見ての通りだ、

星焔竜『スフィア・ルフネ』の討伐依頼だ。

無論こっちは無理にやらなくてもいい、アイツは強い、これ以上大事な戦力を失いたくはないのでな...もしやれそうなのであればお願いしたいのだ」

 

ホッ...それならよかったのニャ...

 

でも、それだと必然的に見つかるようなモノニャ...。

 

 

 

「それに、以前レクシアの奴が女王領域で修羅種のジンオウガを従えているという報告も聞いている。それはお前だと思うのだが、違うか?」

 

レクシアさん...何話しちゃってるのニャ...。

 

 

「間違いないニャくボクのことニャ、でも従えてるんじゃないニャ!ジンくんはボクの友達ニャ!」

 

 

「っ!」

 

なんだかエクセリアさんが驚いた顔してるけどどうかしたのかニャ?

 

 

「そうか、レクシアの言っていた通り、ライダーの素質もあるのかもしれないな。わかった、ライダーとしても登録しておこう、オトモン、いや、お前の友は何がいる?」

 

 

「えっと、アプトノスのアプさんに、ジンオウガのジンくん、それとナルガクルガのナルさんだニャ!」

 

因みにいずれも修羅種ニャ。

 

G級固体や変異体、小型モンスターたちは何故か滅多に僕に襲って来なくなったからニャァ...。

 

 

「う、うむ...中々多いのだな...分かった、ではその内の一体であるジンオウガをオトモンとして登録しておこう」

 

 

「お願いしますニャ!」

 

 

「私からの話は以上だ、何か質問はあるか?」

 

 

「質問というか聞いてみてもいいニャ?」

 

 

「ん?なんだ?」

 

 

「この書類の山、ボクも手伝ってあげた方がいいかニャ?」

 

 

「救世主よ!!」

 

その後、一週間以上エクセリアさんと一緒に女のヒト、もといギルドマスターセレシアさんのお仕事を手伝わされたニャ...

 

もう紙は当分見たくないニャ...。

 

 




はいはい!というわけで今回はここまでニャ!

次回は...まだ未定ニャ!

もしかしたらスフィアさんが出てくるかもしれないニャ...。

それじゃあまた次回お会いしましょうニャ!

SeeYouNextNovelニャ!!

これからのアイルーくんの動向について

  • 渋々弟子入りを認めアステラに同行するニャ
  • 弟子入り✕様子見でアステラへ同行ニャ
  • 弟子✕同行も✕気ままにやるニャ
  • 弟子○けど基本好きにやらせるニャ
  • 全部ほっぽり出してテトルー宅に籠城ニャ

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