とあるアイルーの鎧袖一触   作:榛猫(筆休め中)

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ヤホヤホニャー!

前回までのとあるアイルーの鎧袖一触だニャ。

森の地理を覚えるために散策に出ていたアイルーくんことシュラ。

その散策の最中、黄色いオオトカゲのドスジャグラスが襲いかかってきたのニャ。

相手するのも面倒だから脅して見逃そうと思ったら、いきなり襲いかかってきたから返り討ちにしたらなんだか某ニンジンと宇宙の帝王っぽい最後になっちゃったのニャ…


邪魔を…するニャァ!!

 

 

ホーホッホッホッ!どうです?あなた達、ボクの下で働いてみる気はないニャ?

 

 

え?んなもん毛頭無いって?うん、知ってたニャ。

 

というわけで、ボク、アイルーシュラですニャ!

 

今はテトルーさん達に教えてもらった方法で釣りに来てるのニャ!

 

前にも釣りはしたことあったけど、ボクの考えていたのよりもっと繊細だったのニャ

 

枝はしなりが良いものをさらに細かく削って折れない程度まで細く削るのニャ。

 

そして釣糸はクモの巣を調達してきて、それと蔦の蔓に巻き付けて簡単な調合をするのニャ。

 

そのあとは糸の強度を上げるために少し日に当てて乾かすニャ。

 

これで釣糸は完成ニャ。

 

最後は餌ニャけど、これは前と同じでいいのニャ。そこらにいるミミズやハチノコなんかを針に付けてあとは垂らすだけニャ

 

え?針ですかニャ?そんなの集落から持ってきたものですニャ!

 

竿と糸もそうニャ。フィールド内じゃこんなことしてたらすぐ襲われるのニャ。

 

え?ボクなら襲われニャいだろって?

 

チッチッチッ…あくまであれは過去のこと…ここじゃボクのことを知ってるモンスターなんかいないニャ。

 

だからほら…こんな風にのんびり釣りニャんかしてると……。

 

 

「ギギャアァァァァッ!」

 

ほーら、噂をすればなんとやらニャ。

 

ここのモンスター達(本国は違うとは言ってない)はテトルーさんみたいな獣人族を平気で襲ってくるのニャ。

 

だからボクも例外なく襲われるのニャ。

 

はあぁ…仕方ない、相手してあげますかニャぁ……。

 

竿を上げて懐にしまうと振り返りその邪魔物をみる。

 

ソイツは青っぽいトゲトゲした毛並みに長い尻尾が特徴のイタチみたいなやつだったニャ。

 

 

「…何か用ニャ?」

 

 

「ジギャアアァァァァッッ」

 

試しに問うてみたけど、やっぱり何言ってるのかさっぱりニャ。

 

こっちのモンスター達って基本的に話してる言語があやふや過ぎて何がなんだかよくわかんないのニャ。

 

ニャんて言うか…田舎に来すぎて訛りが強すぎて最早何言ってるか分からないようなものニャ。

 

って、ボクはさっきから誰に向けて話してるのニャ?

 

 

「ギギャアァァァァッ!」

 

あ、今の声、聞き取れなかったけど、多分『知るか!』って言われた気がするニャ!

 

 

「ふぅ…とりあえず、さっさとこいニャ」

 

これ以上遅くなるとテトルーさん達が心配するのニャ。

 

なるべく早く帰んなきゃ怒られそうだニャ、それは勘弁願いたいニャぁ……。

 

 

「ギャッ…!?ギギャアァァァァッ!」

 

ニャ?いきなり飛び上がったと思ったらムササビみたいなことをしてきたニャ。けどニャ?

 

 

「バチバチ五月蝿いニャ」

 

【ドボォッッ】

 

ボクの振るったパンチで一撃のもとに肉塊へと変貌するイタサビだったもの。

 

 

「あいっかわらず歯応えないニャ…って、違う違う!早く帰んなくちゃニャ!」

 

こうしてボクは足早に集落へと帰って行くのでしたニャ

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「な、なんだったんだよ…あの獣人族……」

 

物陰より隠れてみていた陽気な推薦組の五期団は戦慄する。

 

それはあのアイルーらしき獣人族が襲いかかってきたトビカガチを討伐したのを見てしまった。それも一撃で……

 

陽気な五期団はトビカガチだったものへと近づくとその欠片を一つ拾い上げる。

 

 

「うーん、これじゃあ素材は期待できそうにないッスね…」

 

けど、まあ…と、陽気な五期団は考える。

 

あの拳が自分に向けられてなくて良かった……。

 

そう思うのも無理はない……。

 

なにせそこには、極太の大木にかなり大きな肉球型の風穴が空いていたのだから……。

 

後にこの五期団によってこの話はアステラに帰還しその事を伝えられ、ゾラ・マグダラオスと平行して調査が行われることになるのだった……。

 

そして、その話を聞いたある一人のハンターが目を輝かせていたのは誰も気がつかなかった……。

 

 

 




と、言うわけで!今回はここまでニャ!

次回はまだ未定ニャ!

じゃあまた次回お会いしましょうニャ!

seeyounextnovelだニャ!ばいばーい!

これからのアイルーくんの動向について

  • 渋々弟子入りを認めアステラに同行するニャ
  • 弟子入り✕様子見でアステラへ同行ニャ
  • 弟子✕同行も✕気ままにやるニャ
  • 弟子○けど基本好きにやらせるニャ
  • 全部ほっぽり出してテトルー宅に籠城ニャ

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