とあるアイルーの鎧袖一触   作:榛猫(筆休め中)

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ヤホヤホニャ―!


前回までのあらすじですニャ!

能力をもらうため、紅龍(ミラバルカン)との戦いに臨んだアイルーくん。

黒龍(ミラボレアス)から貰い受けた力をも使い、紅龍(ミラバルカン)の力を手に入れるのでした



VSルーツ戦ですニャ!

アイルーニャよ!物騒な場所ニャね、よろしくニャ!

 

というわけで、ボク、アイルーですニャ!

 

現在、ボクは休むことなく祖龍(ルーツ)さんとのたたかいにのぞんで

 

「さてさて、じゃあ今度は私の番だねー」

 

 

「ニャ―…お手柔らかにお願いしますニャ」

 

 

「それは君次第だと思うけどねー」

 

そんなことを言いながら少し距離を開け、ボクは祖龍(ルーツ)さんと対峙するニャ。

 

黒龍(ボレアス)さんに続いて紅龍(バルカン)さん、更には祖龍(ルーツ)さんまで相手にしないといけないなんてニャぁ……。

 

あの二体はなんとかなったけど、この龍(ルーツ)だけは気を引き締めて掛からないと不味そうだニャ……。

 

 

「それじゃあ…いくよ!」

 

 

【トンッッ】

 

擬人化した状態のまま軽い初動の踏み込みのみで一瞬でボクとの距離を積めてくる祖龍(ルーツ)さん。

 

ニャニャッ!?!?ちょっと早すぎるかもニャBダッシュ!

 

でもニャ、祖龍(ルーツ)さん、それができるのはあなただけじゃないのニャよ?

 

雷速を越える早さで後ろ足を高速で動かして、瞬間的な移動でその場から立ち退くニャ。

 

 

【ビシュウッッ】

 

直後、さっきまでボクのいたところに祖龍(ルーツ)さんの腕が突き刺さっていたニャ。

 

その拳には雷がパリパリと走っていましたニャ……。

 

 

「あちゃー避けられちゃったか…。どう?即席で考えた超電磁拳は」

 

 

「どうって言われましてもニャぁ……」

 

そんな危ないもん向けるんじゃないニャッ!!……って言わせて貰いたいところニャ!

 

 

「うーん…音速の五倍くらいの速度で飛ばしてみたんだけどなぁ……。普段から雷速を出せるには足りなかったかな?」

 

 

「いや、あんなの食らったら全身バラバラになりますニャよ!?」

 

 

「またまたぁ…君がそんなことくらいで死ぬとは思えないんだけど?」

 

し、信用されてニャいーーーーーッッッ!!!

 

というか、この龍、全くボクの話を聞いてないニャ!

 

喋り方もどことなく星焔龍(スフィア)さんに似てる気がするのニャ……。

 

 

「ところで、一つ聞いていいですかニャ?」

 

 

「ん?なにかな?」

 

 

祖龍(ルーツ)さんは本来の姿に戻らないのですかニャ?」

 

そう、ずっと気になってたのニャ、黒龍(ボレアス)さんや、紅龍(バルカン)さんは本来の姿で戦っていたのに、どうして祖龍(ルーツ)さんだけ擬人化したままニャのか……。

 

 

「え?あぁ、これ?うーん、そうだねー…。こっちのほうがやりやすいから、かな?」

 

 

「はニャ?え…?そうなんですかニャ?」

 

 

「そうだよーあの姿(本来の姿)だと小回りとか利きづらいからねー」

 

『まあ、力の制御はあっちの方がやりやすいんだけどねー』

 

そういってコロコロと笑う祖龍(ルーツ)さん。

 

本当にそうなのかと若干怪しくも感じるニャ……。

 

 

「さて、お話しはここまで、ここからが本番だよ、アイルーくん♪」

 

その言葉を聞いて、ボクは気をさらに引き締めるニャ。

 

 

「今から私は全力の一撃を君に叩き込む、君も全力で受けなきゃ死ぬから覚悟して受けなよ?」

 

 

「……分かりましたニャ」

 

返事をして小さく頷く。

 

それを見て祖龍(ルーツ)さんは本来の姿に戻ると、何かを空に向けてし始める。

 

ボクも自身の中でどの力を使って受けるかを考えますニャ。

 

やがて、空が青白く光りだし、その中でも一層強く光を放ちって、ボクのところへと落ちてきたニャ。

 

ここはこの三つでいきますニャ!

 

星焰龍(スフィア)さん黒龍(ボレアス)さん、紅龍(バルカン)さん、皆さんの力、お借りしますニャ!

 

 

「―――必殺焔ネコシリーズ―――

 

 ―――――焔ネコ受け―――――」

 

【ドッッッ!!!】

 

ボクの胸に巨大な雷が落ちてくる。

 

グググググ……ッ!!おっもいニャ……ッ!!

 

黒龍(ボレアス)さん達のとは比べ物にならない重さニャ……。

 

このっ…ままじゃっ…ボクどころか、星そのものが危ないニャ……ッッ!!

 

ニャイタマ先生!ボクにどうか力をっ……貸してくださいニャ!!

 

すると不意に頭のなかに声が聞こえてきたのニャ……。

 

 

<ん?…あぁ、分かった>

 

刹那、ボクの身体に力が溢れてきたのニャ。

 

今まであんなに重かった祖龍(ルーツ)さんの攻撃が嘘のように軽くなっていくニャ。

 

 

「ニャイタマ先生…この技、お借りしますニャ……」

 

 

『―――――必殺マジシリーズ―――――』

 

 

 

 

『――――――――――マジ吸収――――――――――』

 

こんな雷…簡単に…ッ!!

 

 

「吸収……っしてやるニャアァァァアアアッッッ!!」

 

 

 

カッッ!!!!

 

辺りに一層目映い光が溢れだしたのニャ。

 

ぐっ…!駄目ニャ…!目を開けていられないニャ!!

 

目を閉じて光が収まるのを待つ……。

 

そうして、ようやく光が収まり目を開けると、そこには青白くパチパチとスパークの走る毛並みが目に入ったのニャ。

 

 

「なるほどねー…私の力を吸収するとそんな風になるんだ」

 

その声に振り向くと、擬人化して女子高生風の姿になった祖龍(ルーツ)さんが面白そうにボクを見てたのニャ。

 

 

「そうみたいですニャ、お三方、本当にありがとうございますニャ!」

 

 

「良い。おまえ。また。強くなった。今度は。本当に。戦ってもらう。」

 

 

「私は、姉上の指示に従ったまでのこと…だが、折角くれてやったのです。その力、おかしな事に使わないように」

 

 

「私のはただの気紛ぐれだからねー、見ててそれなりに楽しめたし、満足かな」

 

ニャハハ♪やっぱりこの龍達には敵わないニャぁ……

 

でも、そろそろ帰りたいのニャけど……。

 

 

「ん?そうだね、じゃあクシャルに送って行かせよっか、行き先はクシャルに直接伝えてつれてってもらって」

 

 

「分かりましたニャ!色々と、ありがとうございましたニャ!」

 

そうしてボクは迎えに来た鋼龍(クシャル)さんに乗って、旅に戻るのでしたニャ。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

あのアイルーが去ってすぐ、ボレアスが声をかけてきた。

 

 

「姉上、やはりあの獣人種……」

 

 

「あ、やっぱりボレアスも気づいた?そう、あのクソジジイの忘れ形見だね♪」

 

 

「ッ!それを分かっていながら何故力を渡したのですか?」

 

まあ、普通そう思うよねー…。仕方のないことだけど……。

 

 

「妹のお気に入りだから…かな?」

 

 

「……は?」

 

 

「なんでもないから気にしない気にしない♪」

 

これからアレがどんな成長をしていくかは分からない……。

 

でも、見守ってみたいと思ってしまったのも事実。

 

 

「さて、これからどうなっていくのかなー?」

 

君がどこまで行くのか、見届けさてもらうからね?

 

 

アイルーくん♪




というわけで、今回はここまでニャ!

次回は明日になると思うニャ!

それじゃあまた次回お会いしましょうニャ!

Seeyounextnovelニャ!
バイバーイ♪

これからのアイルーくんの動向について

  • 渋々弟子入りを認めアステラに同行するニャ
  • 弟子入り✕様子見でアステラへ同行ニャ
  • 弟子✕同行も✕気ままにやるニャ
  • 弟子○けど基本好きにやらせるニャ
  • 全部ほっぽり出してテトルー宅に籠城ニャ

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