とあるアイルーの鎧袖一触   作:榛猫(筆休め中)

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ヤホヤホニャ―!

前回までのとあるアイルーの鎧袖一触は......。

ポッケ村のハンター、メランさんを送り届けるためにポッケ村へとやってきたアイルーくん。

そこでメランさんから弟子入り志願を申し入れられるも、その理由を知って断りを入れる......。
そして水没林で謎のクルペッコと洗脳されたらしきロアルドロス修羅種を難なく撃破するのでしたニャ


マジモード...突入ニャ...

出陣します♪死にたい龍はどこですかニャ~?

 

と言っても、今は帰ってきたばっかりなんだけどニャ?

 

と、いうわけでボクアイルーですニャ!

 

今は水没林での素材ツアーを終えてようやくポッケ村まで帰ってきたところですニャ。

 

いやあ...観測隊の気球がいてくれてすごく助かったニャ......。

 

あのままだったらボク、そのまま遭難するところだったニャ。

 

まあそんなことより、報告に行ってこないとニャ!

 

 

 

 

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「戻りましたニャ」

 

 

「あっ!ニャンターさん!お帰りなさい!帰りが遅いので心配していたんですよ?」

 

 

「ニャ?そんなに遅かったですかニャ?」

 

 

「えぇ、他のハンターさん達なら大体三日ほどでお帰りになるのに、一週間以上ですよ?それに観測隊から水没林で傀儡クルペッコとロアルドロス修羅種の大群が暴れているなんて報告があるものですからね...何かあったのかと考えちゃうじゃないですか!」

 

そんなに長いこと離れてたのニャね、普段日数を気にすることがないから、時間なんて気にかけてすらいなかったのニャ。

 

 

「それは申し訳ないですニャ...でも、ボクはこの通りピンピンしてますニャ!」

 

 

「確かに無傷に見えますけど...あ!もしかして運よくその大群に出会わなかったとかですか?」

 

 

「いや、遭遇しましたニャよ?襲い掛かってきたから全員返り討ちにして土に帰ってもらいましたけどニャ」

 

 

「そうなんですか?すご~い!流石はニャンターさん、噂通りの強さなんですね!」

 

 

「ニャ?噂ってなんですかニャ?」

 

 

「知らないんですか?ハンターさんやギルドの間では最近結構有名ですよ?恐ろしく強いネコハンターがいるって、聞いた話だと...龍滅刃にも差し迫る強さを持っているだろうとか...」

 

そんな噂があるのかニャ?普段街とか村にいる訳じゃないからそういうのは分からないのニャ......。

 

というより龍滅刃って誰ニャ?

 

 

「まったく初耳ですニャ、そんな噂があったのですニャね」

 

 

「気を付けてくださいね?噂ではそのネコを倒して名を上げようとしてる輩もいるって話ですから、といっても、ニャンターさんのその強さなら大丈夫そうな気もしますけどね」

 

 

「ニャハハ、そうかもですニャね~」

 

この受付嬢さん、こんな風に話してるけど隣の上位?の受付嬢さん達が凄い顔してこっちを見えるニャ、どうしてニャ?

 

 

 

 

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「獣人種さん、帰って来てたんですね」

 

クエスト報告を終えて集会所の酒場スペースでゆっくりしていたら不意にそんな声がかけられたニャ。

 

この声はえーっと......。

 

 

「お帰りなさい、獣人種さん」

 

そう言って声の主はボクを覗き込んでくる。

 

 

「メランさんでしたかニャ、ただいまですニャ!それよりどうかしましたかニャ?」

 

 

「はい、あの時の答えが出たのでそのお話に...」

 

あの時?あぁ、弟子にしてほしいって言った来た時ニャね。

 

 

「そうでしたかニャ、それで?どういう答えを出したのですかニャ?」

 

 

「はい、獣人種さんに言われてからよく考えたんです。

そしたらある日、夢に両親が出てきたんです。

夢の中で両親は言っていました。

『仇なんて取らなくてもいい、メランが幸せに生きていてくれればそれだけでいい...』と」

 

 

「良かったじゃないですかニャ」

 

 

「えぇ、それで思ったんです。今の私はハンター、ならこの世界、この時代で生きていくのには強くならなくてはいけない、なので獣人種さん!今一度お願いします!私を弟子にしてください!」

 

ニャァ...やっぱりそうなるのニャね......

 

けど、復讐心はとりあえず消えたみたいニャ。

 

 

「そこまで言うなら仕方ニャい...と言いたいところですけど、今のメランさんにはボクが教えられることは殆んど無いのですニャ」

 

ボクが教えられることなんて精々ニャイタマ先生の筋トレ法くらいしか無いからニャァ......。

 

そもそもそれも弟子の人には納得されてなかったものニャ......。

 

 

「そんな...じゃあどうすればいいというのですか!」

 

 

「話を最後まで聞いて欲しいニャ。

今のメランさんにはまだ経験が足りないのニャ。

ボクの修行内容はある程度の経験を積んだ人じゃニャいと熟す(こなす)のは難しいのですニャよ。

そうですニャね...もしメランさんがG級ハンターになることが出来たらその時は、弟子入りすることを許可してあげますニャ」

 

さて、これで納得してもらえるかニャ......?

 

 

「......G級ハンターになれば、弟子として認めてくれるのですね?」

 

 

「そうですニャね、弟子入りを認めてあげますニャ」

 

 

「わかりました、必ずG級ハンターになってみせます。

獣人種さんもその約束、忘れないでくださいね?」

 

 

「わ、分かったのニャ...頑張ってくださいニャ」

 

納得してくれた...!危なかったニャァ......。

 

 

 

 

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そんなことがあってポッケ村を後にしたわけだけど...次はどこに向かおうかニャ?

 

密林と水没林には行ったしニャ。

 

つぎは孤島にでも...ンニャ?

 

 

ズゴゴゴッッ

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ!!!」

 

あっ!野生のイビルジョーが飛び出してきた!

 

アイルーくんはどうする?

 

 

 戦う

 

▹逃げる

 

アイルーくんは逃げ出した!

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ!!」(ダダダッ)

 

 

「ニャニャッ!?」

 

しかし回り込まれてしまった!

 

ってそんなことして遊んでる場合じゃないニャ!

 

 

「『逃げるな』って言われてもニャ...僕に何の用ですかニャ?」

 

ニャんだかキレてるし、ボクにイビルジョーの知り合いなんていなかったはずニャし......。

 

 

「ゴガアアアッ」

 

 

「『忘れたとは言わせねえぞ俺の邪魔しやがって』ですかニャ?

何のことを言っているのかさっぱりニャ、ボクが何時あなたの邪魔をしましたかニャ?」

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ」

 

 

「『とぼけてんじゃねえ!ロアルドロス修羅種の群れを瞬殺しやがった時だ!』?

はぁっ!?意味が分かりませんニャ!ボクは向かってくる敵を粉砕しただけニャ!それの何が悪いのニャ?」

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ」

 

 

「『うるせえ!とにかくムカつくんだよお前、だから俺に食い殺されろ』?

丁重にお断りしますニャ、なんでわざわざあなたなんかに殺されなきゃいけないのですかニャ」

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ」

 

 

「あーもう分かったニャ!なんでもいいからさっさとかかってくるニャ」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

先に動いたのは蝕星龍であった。

 

超スピードで顎を開けながらアイルーを呑み込まんと猛然と突っ込んでいく。

 

対するアイルーはというと、顎が閉まる直前に跳躍して上空へと逃げていた。

 

しかしそれを見逃す蝕星龍ではない。

 

その巨大な尻尾を薙ぎ、ピンポイントでアイルー目掛けて叩き込む。

 

 

「......」

 

特に反応を示すことなく、ものすごい勢いで吹っ飛ばされていくアイルー。

 

そのまま近くの岩肌に叩きつけられ岩肌の方がクレーターかのようにヘコむ。

 

 

「ゴガアアアアッッ」

 

そして追撃とばかりに龍属性ブレスを叩き込む蝕星龍。

 

龍属性ブレス

 

それはイビルジョーという龍ならどの個体も持ち得る攻撃手段だ。

 

通常固体程度であれば上位ハンターでも耐えられるが、蝕星龍の龍属性ブレスは違う、幾度となく死戦を潜り抜け、通常固体から古龍種にまで上り詰めたその威力は通常、G級固体を軽く凌駕する。

 

そんなものを並みのハンターが受ければ塵一つ残さず消し飛ぶことは間違いない......。

 

崩落する岩肌、舞い上がる土煙......。

 

 

「ゴガアアアアアアッッ」

 

しかし蝕星龍は戦意を迸らせたまま砂煙を見据える。

 

『早く来い、この程度で終わりか?』とでもいうように吠えながら......。

 

刹那、土煙から超スピードで何かが飛び出した。

 

そう、吹き飛ばされたアイルーである。

 

超音速で真っ直ぐ蝕星龍に突っ込んでいくアイルー。

 

蝕星龍は見越したように尾を薙ぎ払う。

 

 

ドンッッ

 

薙ぎ払った時の衝撃波がアイルーに向かい飛んでいく...のだが

 

 

「.........」

 

衝撃波をものともせず、速度を保ったまま無傷のアイルーが蝕星龍へと突っ込んでいく。

 

瞬間的に蝕星龍との距離を詰めたアイルーの腕が蝕星龍の顔面を捉え、そして勢いよく殴り飛ばす。

 

 

「...ッッッ!!」

 

蝕星龍もそう簡単に吹き飛ばされまいと必死に抗う。

 

だが、ただでさえ重い一撃に加え、音速を越えた速度から叩きつける勢いも上乗せされれば、脳が勢いよくシェイクされ、まともに立っていることなど出来るはずがない。

 

これはどのような強靭に肉体を持つ生物であっても変わらない。

 

蝕星龍の必死の抵抗も空しく、パンチの勢いに負けた身体は勢いよく吹き飛んでいく。

 

先程のアイルー同様に近くの岩肌に叩きつけられる蝕星龍。

 

その巨体故に激突した岩肌が崩壊する。

 

しかしアイルーは追撃をかけようとはしない。

 

見ると、アイルーの表情は無表情となっていた。

 

その顔はさながら無機質な機会のように冷めたもの......。

 

その感情を宿していない瞳はジッと吹き飛んでいった蝕星龍を見ているのだった。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

蝕星龍は驚くと同時に怒っていた。

 

獣人種如きに殴り飛ばされたことが許せなかった。

 

自身に対抗できるのは精々宿敵である龍滅刃、そして星焔龍のみのはずだ。

 

しかし今はどうだ?

 

目の前の小さな存在に殴り飛ばされた、しかも素手でだ......。

 

雑魚の分際で王に手を上げたことを後悔するがいい!!

 

怒りに身を任せ、蝕星龍は本来の力を解き放った。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ!!!」

 

なんだかわからニャいけど、イビルジョーの様子が変わったニャ...。

 

全身から漆黒のオーラが出てるし、身体を覆ってたオーラは銀色になってるのニャ

 

あれはボクも本気で行かないとまずいかもしれないニャね...。

 

 

「仕方ニャい...

 

 

 

―――必殺マジネコシリーズ―――

 

―――マジネコ変化―—―」

 

するとボクの身体が金色に染まる。

 

全身の毛は焔のように揺らめき始めてるオーラみたいになってるニャ

 

これはあれニャ、某超化した戦闘民族みたいなあれニャ。

 

星焔龍(スフィア)さんからもらった力ニャ...。

 

名付けて焔猫モードニャ

 

ネーミングセンスがないのは知ってるニャ......。

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ!!!」

 

と、そろそろ気を抜いている場合でもなさそうニャね。

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアアッッ!!!」

 

なんだか禍々しい色のブレスニャね..まあいいニャ

 

 

「―—―必殺焔猫シリーズ―――

 

 

 

 

―――焔猫キャッチ―――」

 

 

【ドッッ!!!!!!!】

 

グッ...凄い威力ニャ.....!

 

けどッスフィアさんの焔に比べれば......ッッ!!

 

 

「こんなの......痛くも何ともないニャァァァッッ!!」

 

 

【カッッッッ!!】

 

...?またかニャ?

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

光が収まると、そこには先程まで金色だったアイルーがダイヤモンドダストの如き銀色へと変わっていた。

 

 

「?これは...」

 

アイルーも自身の変化に驚いているようだった。

 

それよりも驚いているのは蝕星龍だろう。

 

自身の切り札近いとも言える、腐食のブレスを受け止められたと思いきや、次の瞬間には自身と同色に変化したアイルーがいたのだから......。

 

最早邪魔をされた怒りなど微塵も残ってはいなかった。

 

ただ混乱と困惑、そして疑問が蝕星龍を支配していた。

 

 

「ゴガアアアアアアアアアアア」

 

 

「え?わ、分かったニャ、今度は必ず決着をつけてやるニャ!」

 

そんなやりをした後、蝕星龍は地中へと消えていったのだった。




という訳で今回はここまでニャ!

次回は...まだ未定ニャ!

それじゃあまた次回お会いしましょうニャ!

seeyounextnovelニャ!!

これからのアイルーくんの動向について

  • 渋々弟子入りを認めアステラに同行するニャ
  • 弟子入り✕様子見でアステラへ同行ニャ
  • 弟子✕同行も✕気ままにやるニャ
  • 弟子○けど基本好きにやらせるニャ
  • 全部ほっぽり出してテトルー宅に籠城ニャ

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