とあるアイルーの鎧袖一触   作:榛猫(筆休め中)

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ヤホヤホニャー!

前回までの女王領域の獣人種は...。

アプさんに言われ、星焔竜に挨拶すべく星焔龍の樹へとやってきたアイルーくん。
そこで改めて星焔竜『スフィア・ルフネ』との会合を果たす。
話しているうちに星焔龍に人間くさい所があることに気が付いたアイルーくんは星焔龍に問いかけ自身の過去の正体も明かすのであった。


さらなる強化ですニャ!

獣人種、アイルーですニャ。貴方がボクの旦那さんかニャ?それなりに期待はしているニャ...。

 

と、そんな訳でアイルーですニャ。

 

今ボクはスフィアさんの巣にいるのニャ...。

 

というのもあの後、モフられてから(拘束撫で拷問)ボクは一度も住処に帰れてニャいニャ。

 

簡単に事のあらましを説明すると...。

 

あのモフられ拷問で半日ほど拘束させられたボクをスフィアさんはあろうことか抱き枕にして寝ようとしたのニャ!

 

あの地獄が更に続くのは勘弁だったボクは猛抗議したニャ。

 

抗議の甲斐あって、抱き枕状態にはならずに済んだけど、ボクの抵抗はそこまでだったのニャ...。

 

モフり地獄から解放されて、いざ帰ろうとしたボクをスフィアさんは許さなかったニャ...。

 

そこでもボクはまた猛抗議したニャ。

 

けど、スフィアさんは『泊っていけ、いかないと帰さない』の一点張り...。

そこからはただひたすらに平行線だったニャ。

 

『帰らせろ』と『帰さない』の言い合いが数時間以上続いたニャ...。

 

結局、日が落ちて道が分からなくなってしまったボクの方が根負けして折れたのニャ...。

 

あの時のスフィアさんのドヤ顔は凄まじく殺意が沸いたのニャ...。

(殴ってはいニャ行けどニャ?)

 

そんなことがあって日が昇り今に至るという訳ニャ...。

 

一応泊ってあげたんニャし、もう帰ってもいいんだけど...今動くとスフィアさんに見つかって連れ戻される可能性極大なのニャ...。

 

 

「うーん...困ったのニャ...」

 

 

「グルル?」

 

 

「ニャニャ!?スフィアさん?起きてたのニャ?」

 

 

「グルル」

 

 

「『困ったのニャの辺りから』かニャ?

 

それは起こしちゃったみたいで申し訳ないですニャ...」

 

というより、動かニャくて正解だったのニャ...。

 

 

「グルル」

 

 

「『ねえ、お願いがあるんだけど』かニャ?

 

はいはい、なんですかニャ?」

 

嫌な予感センサーが大音量で警報を鳴らしてるニャァ...。

 

 

「グルル」

 

 

「『またモフモフさせて?』ですニャ?

 

ぜっ...............ったいに!

駄目ですニャ!」

 

 

「グル!?グルル」

 

 

「なんでも何も、あれだけ拘束されたら誰だって嫌になりますニャ!」

 

 

「グル?」

 

 

「『どうしても...?』ですかニャ

 

うぐっ...どうしてもですニャ!」

 

 

「............(ジーッ)」

 

そ、そんニャ捨てられた子犬みたいニャ目で見つめられてもボクは...ボクは...!!

 

 

「はぁ...仕方ニャいですニャァ...」

 

陥落しちゃったのニャ...。

 

だってあんな目で見つめられたらどうしようもニャいじゃニャイかニャ!!

 

 

「ただし!条件がありますニャ!」

 

無論ボクだってタダで撫でまわされてやるわけじゃニャいニャ。

 

世の中ギブアンドテイク、やられた分の報酬はたっぷりと頂くのニャ!

 

ボクはそこまで人が良い人間...じゃなくてアイルーだと思わニャいことニャ、スフィアさん?

 

 

「グルル?」

 

 

「『条件?どんな?』ですニャ?

 

条件というか賭け事みたいニャものですニャ」

 

 

「グルル」

 

 

「『何かを賭けてゲームでもするの?』ですニャ?

 

その通りですニャ、ルールは至ってシンプル!スフィアさんの攻撃をボクが数発喰らって、倒れなかったらボクの勝ち、倒れてしまったらスフィアさんの勝ちですニャ」

 

 

「グルル?」

 

 

「『賭ける物は?』かニャ?

決まっているじゃニャいですかニャ、賭けるのはボクの所有権ですニャ!スフィアさんが勝てば、ボクをペットにするなり玩具にするなり好きにしてくれて構いませんニャ」

 

 

「ッ!?グルル」

 

 

「『あなたが勝った場合は?』ですかニャ?

 

その時は撫でるのも、所有物になるのも無し、空白に戻りますニャ、あ、だからといって威力の高いもので殺してしまいそうな攻撃は駄目ですニャ、あくまで普通の攻撃のみですからニャ?」

 

 

「グルル」

 

 

「『そんな事でいいの?』ですかニャ?

 

もちろんですニャ、そもそも種族の差が違いすぎるのですから獣人種からしたら普通の攻撃ですら脅威なのですニャよ?」

 

けど、その中にボクは含んでニャいけどニャァ...。

 

 

「グルル」

 

 

「『分かった、その勝負、乗った!』ですかニャ

 

そうこなくっちゃですニャ!それじゃあ早速始めましょうニャ」

 

まずはスフィアさんから距離を置いて...。

 

確かリオレイアの攻撃は基本的に遠距離からのものが多かったと記憶してるニャ。

 

 

「さあ!いつでも来てくださいニャ!」

 

 

「グルオオォォォォォォッッ!!」

 

まず初めは突進かニャ、でも、かなり早いニャァ...。

 

亜種、希少種の怒り時の比じゃニャいニャ。

 

 

ガンッ

 

くうっ...それなりに効くニャ...けど、こんなんじゃまだまだ僕は倒れニャいニャ!

 

 

「まだまだニャ!ドンドン来やがれニャ!!」

 

 

「グルオオォォォォォォッッ!!」

 

また突進?まずは僕の体力を削る算段かニャ?

 

 

「グルッッオォォォ!」

 

ニャッ!?激突寸前にサマーソルトニャ!?

 

 

ズガキンッッ

 

 

~~ッッ!!凄い衝撃ニャ...けど、ボクの防御を貫けるほどじゃニャイニャ!

 

実際、衝撃波来たけど本体に直接当てられてる訳でもニャいから毒も効かニャいニャ!

 

 

「グルオオォォォォォォッッ!!」

 

今度は火球かニャ、どんな威力か楽しみニャ!

 

 

ズドドドドンッッ

 

連続で撃っているとは思わニャかったのニャ。けど、大して暑さは感じニャいのニャね...。

 

 

「ふむふむ、こんなものかニャ?」

 

 

「(ピキッ)グルオオォォォォォォッッ!!」

 

ニャニャニャッ!?ちょっスフィアさんその攻撃はマズイんじゃニャいかニャァ...?

 

 

「グルオオォォォォォォッッ!!(ドンッ)」

 

ちょっ!撃ちやがったニャ!あの金色の火?焔?だか分かんニャいけど、あの火球は放っておくとまずいのニャ...。

 

......仕方ニャいニャ、切り札を使うニャ。

 

ニャイタマ先生、あの技、お借りしますニャ!

 

 

「--------必殺、マジネコシリーズ--------」

 

『マジネコ受け止め』

 

 

ッッッッドンッッ!!!!!

 

 

「ぐぎぎぎぎぎっっ......!!!!」

 

ニャ、ニャんて重い攻撃ニャ!気を抜いたらこっちがやられてしまうのニャ!!

 

 

「ニャググググググッッ!!!グルニャアァァァァァァ!!!!

 

 

【カッ!!】

 

ニャッ!?火球が!?

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

やっちゃった...。

 

ついカッとなって

 

金色の焔使っちゃった......

 

だってあの子があんなこと言うんだもん。

 

許せるわけないよねー...あんなこと言われたらさ。

 

でも、これでゲームは白紙になっちゃったね...。

 

だって相手がいない...ッ!?!?!?!?

 

え?...ウソ...あれ喰らって生きてるの!?

 

どういうことなの!?

 

なんなのあの姿...それにあの色って...まさか...。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

ニャハー...ニャんだったのニャ?今の閃光...。

 

ニャんだか分かんニャいけど助かったみたいニャァ...

 

全く、スフィアさん熱くなり過ぎなのニャ...。

 

ボクじゃニャかったら死んでたところニャ!

 

 

「............」

 

あれ?スフィアさん?どうしたのかニャ?驚いたように僕を見つめたまま微動だにしないのニャ...。

 

 

「あのースフィアさん?どうかしましたかニャ?」

 

 

「ッ!...グルル」

 

 

「え?自分の姿をよく見てみろ?ニャにか変ですかニャ?」

 

どこも変ニャところニャんて...ッッッ!?!?!?

 

 

「ニャニャニャッ!?ニャんニャ!この毛並み!!」

 

金色でユラユラしてて...まるで炎みたいだニャ...。

 

よく見るとオーラっぽいものも出てるみたいニャし...一体全体どういうことニャ!?!?

 

 

 

 

~~NowLoading~~

 

 

 

 

「調べてみて分かったことは、キミが私の焔をどういう訳か吸収してその姿になったという事ね」

 

 

「ニャァ...それは分かったのですが、どうしてそうニャったのかは分からニャいのですかニャ?」

 

 

「それについてはさっぱり...けど分かっているのは、キミは今半古龍化してるという事...。私の焔を吸収しちゃったんだから当然と言えば当然だよね、それに伴ってキミは龍脈に干渉できるようになった訳だけど...どこか痛みがあったりしない?」

 

 

「ん~...言われてみればさっきから身体が妙に痛いですニャ、全身が筋肉痛にニャってるみたいニャ感じによく似てるニャ」

 

 

「......普通はその程度の痛みでは済まないはずなんだけどね」

 

 

「ニャ?そうニャのですかニャ?」

 

半古龍って言われてもしっくりこニャいし、龍脈ニャんてチンプンカンプンニャ...。

 

 

「とにかく、キミはもう普通の獣人種じゃないという事だけ理解しておいて...。といっても、元から普通とは言い難かったけど...」

 

ニャー...。スフィアさんなんだかキャラ変わってニャいかニャ?

 

 

「とりあえず、賭けに関してはアイルーくんの勝ちだね、はあぁぁ...勝てると思ってたんだけどなー」

 

こ、今度はあの軽い感じに戻ったのニャ...。

 

 

「ボクとしてはホッとしてますニャ」

 

もしこれで負けてたらニャにを要求されるか分かったものじゃニャいニャ。

 

 

「そうなの?まあ負けちゃったものは仕方ないし、諦めるよ...」

 

ホッ...これでやっと帰れるニャ...。

 

 

「けどね?私良いこと考えついちゃったワケよ!」

 

......ニャんだろう、ものすごおぉぉぉく嫌な予感が......

 

 

「い、一応聞きますけど...ニャんですかニャ?」

 

 

「単刀直入に言うよ?アイルーくん」

 

 

 

 

 

 

「私専属のオトモにならない?」

 

 

・・・・・・・ハニャ?

 

 

「ニャ...ニャんですとおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」




はい、今回はここまでニャ!

またおかしなところで妙なパワーアップを遂げちゃったのニャ!

次回は...。

また決まり次第考えていくニャ!

それじゃあまた次回お会いしましょうニャ!

SeeYouNextNovelニャ!!

アンケートや質問受付等を活動報告でやっているのでそちらも見てくれると助かるニャ!

これからのアイルーくんの動向について

  • 渋々弟子入りを認めアステラに同行するニャ
  • 弟子入り✕様子見でアステラへ同行ニャ
  • 弟子✕同行も✕気ままにやるニャ
  • 弟子○けど基本好きにやらせるニャ
  • 全部ほっぽり出してテトルー宅に籠城ニャ

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