幻想郷に守り神がいた!?   作:たみやん

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はい、どうも作者のたみやんです。
最近考査があったので全くかけませんでした…。そしてまた考査あります。11月終盤あたりから安定して投稿出来ると思います!
それでは本編へどうぞ!


第6話 人生

少し間を開けてから霊夢さんが話し始める。

 

「おかしいのよ…。実は、蓮がこの幻想郷に来てから結界の安定具合が完全に良くなったのよ」

 

その話を聞いて紫さんはうなづきながら答えている。

 

「そうね…確かに結界は安定している。私も何かしら蓮と関係があるかと思っていたのよ」

 

「え?なんですか?」

 

正直あんまり話についていけていない。私にとっては、ただでさえ情報の少ない話なのに理解できるわけが無い。

 

「そう、蓮は結界の守り神と何かしら関係があるかもしれないのよ」

 

勝手に話を進める2人に私は戸惑った。

 

「ちょ、待ってくださいよ…別に私とは限らないじゃないですか」

 

そう言う私を紫さんは少し怖い目で見てくる。

 

「貴方がこっちにきたと同時に結界が安定して、それ以降も安定してるということは貴方しかいないでしょう」

 

「う…」

 

私はそのまま下を向いて考える。

 

「でも、私が結界を安定させているとしてそれと結界の守り神は関係ないですよね?」

 

紫さんは私の言葉に対してもうなづく。

 

「そう、そこなのよ」

 

「うーん…」

 

そこから暫く沈黙が続き。

5分ぐらいは個人で考えていた。

霊夢さんはお茶を一杯飲み終えてから急に本を見た。

 

「気になるのがね。ここを見てくれるかしら」

 

霊夢さんが指さしたところには結界の守り神が消失した年が書かれている。

 

この年は蓮がこっち来てから何年前になるか分かるわね?

 

「ひ、百年前…」

 

2人は私の顔をまじまじと見つめる

 

「これは確定ね」

 

「ええ…」

 

私はここまでの話は大体理解出来た。

ここまで話が繋がると、もはや認める以外ないだろう。

 

「私が結界の守り神ですか」

 

「別にそう決まったわけでもないわよ」

 

紫さんはお茶を啜りながら話す。

 

「貴方の記憶が戻るまでは分からないけど、まだ関係があると言っただけで結界の守り神とは言ってないわよ」

 

「あ、そっか」

 

少し自意識過剰だったのかもしれない。

ともあれ、私は、その結界の守り神とやらに関係がある人間らしい。

心当たりはない、幼い頃の記憶がないしな。

 

「紫さんの話を聞いてると、記憶を取り戻せばいいってことになりますけど」

 

「結論から言えばそうね。だけど、それは出来ないでしょう?」

 

「まさか、なにか手があるんですか?」

 

私が真剣な顔をして聞くと、紫さんは「?」みたいな顔をした。

 

「そんなのある訳ないわよ。そのうち戻るんじゃないかしら?」

 

適当だ。実に適当だ。

まぁ、こんな所が紫さんらしいと言えばそうだが本当に何も無いとは思えない。

あの賢者妖怪の八雲 紫だ。何か策は持っているはずだ。

 

「本当に何も無いんですか?」

 

「だから、ないってば。でも、貴方にはこれから先、幻想郷のバランスを保つ人物となって貰うからそれなりに力は付けてほしいわね。」

 

幻想郷のバランス…幻想郷のパワーバランスを破壊するぐらいの力を私は付けるのか…。

 

「今のあなたは実に貧弱だわ。一応私が紅魔館や白玉楼、永遠亭とかに貴方の修行を依頼したから、そこで修行しながら力を付けて、記憶探しの旅みたいなのもしてもいいんじゃないかしら?」

 

旅…か…。

私はこの幻想郷に来てもう10年は経つが全ての場所に行ったわけでもないし、そこにいる人と顔見知りでもない。

 

「旅か。面白そうですね」

 

「ならやってみなさい」

 

少し考えたが、正直不安でしかない。だが、なんだろうこの湧き上がってくるようなワクワク感は。

今の紫さんや霊夢さんの話を聞いて、私は自分の事が凄く気になり始めた。

自分の記憶を探しながら修行か…悪くない。

 

「いい顔になったね」

 

霊夢さんの顔を見ると少し笑みを浮かべていて、なぜか心が和んだ。

 

「よし、私決めました。記憶探しの旅に出ます」

 

私はその場を立ち、霊夢さんと紫さんに背を向けて外へ出ていく。

 

「何かあったら神社に戻ってきなさいよ」

 

「はい!」

 

玄関を出るとそこには雲一つない快晴の空が広がっていて、優しい風が私を包むように流れていく。

「ふぅ」

私はため息を一つだけ吐いた。

そのあと、今までの悲しみ、絶望をすべて吐き出し、希望を吸うように呼吸をする。

正直、これからどうしようとかは全く考えていないが、一つだけ決めていることがある。それは、私の記憶の完全修復だ。

自分は1体何者でどこから来たのかなど、全部を知りたい。

それを叶えるために!私は今、旅に出る!

私は地面を蹴って空へと飛び上がり、そのまま家に向かう。

 

「さぁ、旅に出よう!」

 

舞い上がった私はペースも考えずに全力で飛行した。

 




この後は…分かりますね?

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