元μ'sマネージャーと女神たちの物語   作:カット

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今回からアニメ3話入ります


9、承認の条件

1、2、3、4、1、2、3、4、

 

梨子も加入し千歌と曜と梨子の3人となった。今は砂浜で基本的なステップの練習をしている。

俺も今は時間があるため見ている。

 

「千歌少し遅れてる!」

「はい!」

 

「曜は少し早い!」

「はい!」

 

千歌と曜は少しだけどずれているが梨子は気になるほどずれてない。ピアノやってたしその辺の感覚はわかりやすいのかな。

 

「よしっ!1回ストップ!みんなで撮ったのを見て気になったところがあればどんどん言ってけ」

 

一旦休憩を入れて曜の携帯で撮ってた動画を見る。

 

「たしかに先生が言うまで私と曜ちゃん少しずれてたね」

 

「うん、あとここの蹴り上げも弱いかな」

 

自分たちでもちゃんと指摘し合えてるな。いくつか言ったところでもう一回再開した。

少しの間続けているとさっきまであっていた梨子が遅れ始めた。梨子だけじゃなくて千歌もか。

 

「ストップ!それじゃあストレッチして今は終わりにしよう!」

 

「まだできますよ!」

 

そうだな、たしかに曜はもう少しやれそうだ。でも他の2人は今はやめておいた方がいい。体力的に…

 

「私もまだできますよ!」

「わ、私も…」

 

「2人とも遅れてきてる。ステップだけじゃなくて体力も鍛えないとダメだ!この程度で疲れて動きが遅れてくるようじゃライブを1曲やりきれないぞ!」

 

一応これも動画に撮ってあったから曜が確認している。

 

「ほんとだ。見てても疲れで遅れてるっていうのわかるよ」

 

「いつ最初のライブをやるかはまだ決めてないと思うけど、それまでに体力強化のメニューも少しずつやった方がいいな」

 

「バレバレだったか〜」

「たしかに疲れて思うように動きませんでした…」

 

一応自覚はできてるようだな。

 

全員ストレッチが終わり千歌の家に荷物を取りに行こうとしたその時、上空にヘリの音が聞こえた。

 

「ヘリ?前にも飛んでたな」

「多分小原家のヘリですよ」

「小原家?」

 

前に千歌たちが潜ってる時に松浦さんが言ってた家?だよな

 

「うん、淡島にあるホテル経営してて新しい理事長もそこの人らしいよ」

 

そういえば理事長誰かまだ教師陣もわからないんだよな。

 

ん?あのヘリ……

 

「なぁ、近付いてきてないか?」

 

「ま、まさか…」

「いやでも…」

 

やっぱり近付いてきてる!?

 

みんなその場に伏せたからヘリに当たるなんてことは起きなかったけど……明らかにここに降りようとしてたな。

 

ヘリが砂浜に近くなるとドアが開いて

 

「チャオ〜」

 

1人の女子高生が出てきた。テンション高いな、リボンの色からして3年か……ってこの子も……

 

「あなたたちよね?スクールアイドルを始めるっていう人たちは」

 

「そうですけど…」

 

「昼休みに理事長室に来てください」

 

なんで理事長室?いや、なんで生徒がそんなことわざわざ言いに来るんだ?しかもヘリで…

 

「あなたは顧問になる方かしら?」

 

「そうだけど…」

 

「それじゃああなたも一緒にね、では!」

 

俺も?なんで?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

職員室にて

 

「おはようございます」

 

「小野聞いたか?今日から新しい理事長が来るみたいだ」

 

「そうなんですか?」

 

どんな人だろう。陽菜さんみたいな優しい人ならいいんだけど…

 

「おはようございます。みなさんお集まりですね」

 

校長先生?珍しいな。そっか、理事長が来るからそれでか。

 

「早速ですが新理事長を紹介します」

 

新理事長…というか普通新学期始まりの時にはいるものじゃね?

 

職員室のドアが開いて入ってきたのは……

 

「チャオ〜」

 

え?朝会ったよな?3年生…じゃないのか?

 

「え〜新しく理事長になりました小原鞠莉です。みなさんの中には学生じゃないのか?と思う人もいると思います」

 

思う人もって…みんな思うだろ!?

 

「この度理事長兼生徒として来ました。この通り任命状もあります」

 

何人かの先生は見せてもらった。俺もその中にいたけど正式な書類だった。つまり本当のことだ。

 

「戸惑う方もいると思いますがよろしくお願いします」

 

理事長兼生徒か。話し方困ったりするかも……

 

戸惑いの大きい朝の会議も終わり、担任はそれぞれのクラスへと向かっていった。

 

「oh〜あなた今朝会ったわよね?」

 

「そうですね、部活承認されたら顧問になる小野達也です」

 

「敬語じゃなくていいわよ!それじゃあ後であの子たちと来てね」

 

ちょっと待て!たしかに学生の立場としているなら敬語じゃないけど…理事長に対して普通に話せって……あっ、でも音ノ木坂の時は敬語とはいえ普通に陽菜さんと話してたか。

 

しかもすぐ出て行ったよ……

 

さて、教師陣はみんなどう接するか悩んでるな……理事長兼生徒なんて初めて聞いたし仕方ないか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

昼休み

 

俺、千歌、曜、梨子の4人は昼食を済ませると理事長室前にやってきた。

ドアをノックすると「どうぞ〜」と中から声が返ってきたからドアを開けて入っていった。

 

「失礼します」

 

「チャオ〜4人とも来たわね」

 

うん……ほんとに理事長なのか?って思う対応だな。

 

「あれ?ここ理事長室ですよね?あなたも呼ばれたんですか?」

 

千歌にしてはまともな質問だが、呼ばれた人がどうぞって返事はしないだろ。というか理事長って知ったら絶対驚くな。

 

「呼ばれたかって質問の答えはNOデース!私が理事長なのデース!」

 

「「「えええ!?」」」

 

「でも気軽にマリーって呼んでね!」

 

いや〜いい驚きっぷりだな〜まぁ普通の反応かな。

 

それにしても…本当に理事長?って言いたくなるな。

 

「あの…理事長」

「マリー!」

「ま、マリー……」

 

理事長って言われるの嫌みたいだな。

 

「その制服は……」

「どこか変かな?ちゃんと3年生のリボンつけてると思うけど」

「いや理事長ですよね?」

「YES!でも3年生でもあるの、カレー牛丼みたいなものね!」

 

なにその例え…

 

「例えがよくわかりません…」

「俺も…」

「わからないの!?」

 

梨子もわからないみたいだ。なんでわからないの?みたいな反応されても困る。

 

「わからないに決まってますわ!」

 

「生徒会長!?いつからいたんですか!?」

 

「えっ?お前ら気付いてなかったのか?」

 

あっ、でも気付かないのも無理ないか。部屋の隅にいてドアで隠れてたからな。閉めた時に気付けるけどそこは今言ってはいけないな。

 

「「「全く気付きませんでした…」」」

 

「うぅ……」

 

あっ、へこんだ。さてこれはどうするか。

 

「まぁまぁ、わかりにくいところにいるダイヤが悪いわ。それより大きくなったわね〜」

 

「触らないでいただけます?」

 

おい理事長、それは高校生にすることじゃないだろ。

 

というか生徒会長復活早いな…

 

「胸は相変わらずね」

「やかましい!?ですわ………見ました?」

 

「ん?俺?」

 

「他に男性の方は誰がいるんですか!?」

 

なんか理事長が会長の胸触ったせいで俺まで睨まれてるんだけど……なんで?

というか高校の時そんなもんじゃないのを見てたしなんとも思わないな。

 

「目を逸らす余裕なかったし?それは置いておいて…」

 

「置いておかないでください!まぁいいです、それより鞠莉さん!1年の時にいなくなったと思ったらこんな時に戻ってくるなんて…」

 

「シャイニー!」

 

いいんかよ!?つーか理事長人の話聞いてるのか?

 

「人の話聞かないのは相変わらずですのね」

「イッツジョーク♪」

「とにかく、高校生3年生が理事長なんて冗談にも程があります」

 

あっ、相変わらずなんだ。

 

というか千歌たちが反応に困ってるぞ。

 

それに最後のは冗談じゃないんだよな〜

 

「理事長っていうのは本当だぞ。朝職員室で挨拶した時見せてもらったけど」

 

「その通りデース!はい!これが証拠!」

 

そう言って朝見せたのと同じ任命状を見せた。その場にいた黒澤さんと千歌たち4人はみんなで見て本当だということを知った。

 

「そんな!?なぜ!?」

 

「実はこの学園にスクールアイドルができたと聞いて、頑固者のダイヤに邪魔されないように応援しに来たのです!」

 

邪魔させないためって……たしかに理事長が言えばなんとかなることもあるかもしれないけど……

 

それ職権濫用になるようなことしないよな?

 

「ほんとですか!?」

「はい!あなたたちのデビューステージは秋葉ドームを用意しました!」

 

そう言ってパソコンを開き画面を見せる。

 

………嘘だな

 

「嘘っ!?秋葉ドームで!?」

「そんなところでできるの!?」

「き、奇跡だよ!」

 

「イッツジョーク♪」

「ジョークのためだけにそんなもの用意しないでください…」

 

いやいや……

 

「普通嘘ってわかるだろ!デビューステージに秋葉ドームを使えるなんて贅沢すぎる!

でもちゃんと別に用意してたりするんじゃないか?」

 

「その通りデース!さすが小野先生鋭い!ちゃんと用意してありマース!」

 

そう言って場所を移すため移動を始める。移動した先は体育館だった。

 

「あなたたちにはライブでここを満員にしてもらいます!」

 

「ここを…ですか?」

「ここを満員にできれば人数に関わらず部として承認しますよ!」

 

へぇ〜ここをか、3人はどうするかな?つーか理事長が校則破っていいのかよ…

 

「でももし満員にできなければ…」

「その時は解散して諦めてもらいます!」

 

なるほどな、だから人数に関わらず承認するって言ったのか。

 

「ここ、結構広いよね」

「人数も集まるかどうか…」

 

「う〜ん…先生はどう思いますか?」

 

「やるのはお前らだろ?だからお前たちで決めろ。それと…教師陣に言うくらいならやるけどライブの宣伝とかは全部自分たちでやるんだ。誰か友達に手伝ってもらったり、衣装作りも大変ならそれは手伝ったり、練習見て指摘するのは俺がしてもいいけど、その他のことでは俺はそんなに手伝わないからな?」

 

「そんな…」

 

「それにここを満員にできないんじゃどのみち人気は出ない。まずは自分たちで満員にしてみろ!」

 

「千歌ちゃんどうする?やめる?」

「やめない!」

 

あれ?曜の今の聞き方……まるで答えがわかってたような聞き方な気が……

 

「やるしかないよ!先生の言う通りやるのは私たち!ここを満員にしないと私たちのことを興味持ってくれる人も出てこないよ!やろう!」

 

「ではやるということでいいのね?」

「「「はい!」」」

 

みんなやる気だな。でも気付いてるか?この体育館を満員にするには、教師陣を合わせたとしても浦女の生徒の数だけじゃ足りないことに……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「小野先生は手伝わないのね」

 

「まぁ一応まだ顧問になったわけじゃないしな。それに……これはただの予想だけどさ、2年前やった最初のライブの時は体育館満員になった。だからまずは自分たちと同じことができないと、って思ったんじゃないのか?」

 

2年前に東京のイベントで見た【Aqours】は3人。生徒会長の黒澤さん、休学中の松浦さん、そして新理事長の3人だ。最初のライブも体育館を満員にしたと勝手に思い込んだ。

 

「私がスクールアイドルやってたこと知ってたのね、その様子だと誰とやってたかも、その通りよ。

私とダイヤと果南のファーストライブは満員の体育館。だからあの子たちが同じことをできなければ諦めてもらうわ」

 

「もしかして理事長……」

 

「そこはマリーって呼んでよ。私が戻って来た本当の理由…多分あなたが予想してる通りよ」

 

やっぱりか。

 

まぁどうなるかはあいつら次第だな。

 

「ところで1つ気になったのだけど……あの子たちグループ名決まってるの?」

 

「さぁ?俺は何も聞いてないな。決まってるならライブの宣伝の時に言うと思うし、決まってないならそのうち気がつくと………思うって信じてるぞ」

「最後間が空いたわね……」

 

仕方ないだろ……

 

作曲のこと俺が言うまで気が付かなかったし、グループ名のことも気付いてるかどうかも正直怪しい……

 

 




達也が予想した内容についてはみなさんのご想像にお任せします。感想欄で何かを言われてもそのことについては何も言いません。

念のため言っておきますが、途中に出した陽菜さんと言うのは前作で使ったことりちゃんの母親の名前です。

それともう少ししたら元μ'sのメンバーも誰か登場してきます。

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