最後に投稿したのはもう1年も前ですね…就職したてというのと他の作品にはまってしまいなかなか投稿できていませんでした。他の小説と平行しながらですが、また再開しますのでよろしくお願いします。
「千歌ちゃん、今日何の日かわかってる?」
ラブライブの予備予選でのライブが終わり、今日は予選通過チームの発表の日である。もちろんAqoursのみんなは部室に集まっているのだが……
部室では千歌が窓を拭いている。すごくご機嫌で……
千歌に何の日か聞いたのは曜、まさか今日が結果発表のことを忘れてるのではないかと思っている。果南も千歌ならありえると言っているが……ありえるんかよ!?
「結果発表の日でしょ?」
『おぉ!!』
いやお前ら……そこ感動するとこじゃないぞ?
「緊張しないの?」
緊張してる様子のルビィが気になって聞いてみた。緊張してるのは千歌以外のみんなか。
「うん!聖良さんと話してる時に見た感じ他のグループよりよかったって言ってたしあの穂乃果さんもよかったって言ってくれたんだよ?」
「「そうな(ん)のですか!?」」
聖良さんと話してたのは知らなかったが穂乃果も良かったって言ってたな。そういや伝えてなかったけどルビィとダイヤの食いつきがすげぇ……
「はいはい、2人とも落ち着け。たしかに穂乃果も言ってたけど聖良さんといつのまに仲良くなったんだ?」
「それは秘密です」
そ、そうか…
「出ました!」
どうやら結果が出たみたいだ、そこには1番最初にAqoursの名前が出ていた。
「これって1番ってこと?」
「そういうことだな、贔屓目なしに見てもAqoursが1番だと思ってたけどほんとに1番だとはな」
『やったー!』
いきなり大声出すなよ…まぁ気持ちはわかるし許してやるか。
「鞠莉!」
「イェーイ!」
みんな喜んでいる中善子と鞠莉がハイタッチしたり果南と花丸が普通に呼びあったりしていたが、そこに1人少し複雑な表情をしてる人が…
その人物は
「ダイヤさんも!」
「え?あ、はい」
ダイヤである。千歌がダイヤにもハイタッチを促すとその手に合わせるようにダイヤも手を出していた。
でもどこか様子がおかしいような……
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「はぁ……」
みんなから離れたところで、ダイヤが1人溜息をついて座っている。
Aqoursのメンバーは今日、フリーマーケットに参加していた。部活の活動資金としてみんなから1000円集めていたのだが、今では残り5円。このままでは資金がまずいということにより、ダイヤの提案でフリマに参加していた。
というか部活のためなら俺も出すと言ったのだが、みんなが断った。どうしてもダメな場合に頼るらしいが……
俺の目から見てフリマは悪くなく、ダイヤもとてもよく動けていた。落ち込む要素はないはずなんだが……
「鞠莉、果南、ダイヤ何かあったのか?」
「それ私も気になった。ダイヤさん何かあったの?」
「どうしてそう思うの?」
「なんとなく…」
「今の段階ではなんとなくしか言えないけど……今日1番動けていたダイヤが元気無い感じだし、疲れたって感じでもないだろ?個人的な悩みでも聞いてないかなって思ってさ」
「よく見てるわね、さすが私たちの顧問デース!」
「千歌もね!さすがリーダー!」
「えへへ〜ってそうじゃなくて!?」
「大丈夫、まずは私たちでなんとかしてみて、それでダメだったらみんなにも話すから。というか私たちもまだ聞けてないからね」
「先生もそれでオーケー?」
「了解。それじゃあひとまず2人に任せるわ」
とりあえず今は果南と鞠莉の2人に任せておこう。俺が出るのはまだ後かな。最初から俺が出るのもやっぱり違うか。
----------別の日----------
「それにしてもダイヤが」
「ダイヤちゃんって呼ばれたいなんて」
ダイヤちゃん?
今日は水族館の手伝いで現地集合になってるから俺も早めに来たけど……今鞠莉ダイヤちゃんって言わなかった?
「3年生早いな」
「「「先生!?」」」
「いや、なんでそんな驚くんだよ、俺も手伝うって話してただろ……」
なんか驚かれたのはショックだな……
「あ、すみません……もしかして……聞きました?」
「聞いたって……あ、鞠莉がダイヤちゃんって言ったこと?」
「やっぱり聞いたのですね……」
「もしかしてダイヤの悩みって」
「私や鞠莉は呼び捨てだったりちゃん付けじゃないですか?ダイヤもダイヤちゃんって呼ばれたいみたいで……」
「別に呼ばれたいというわけでは……」
「ダイヤ?またブラフね?」
「っ!?」
呼ばれ方か〜たしかに果南や鞠莉はちゃん付けされてるけど、ダイヤだけはまださん付けで呼ばれてるな。
「ただ私は変な距離感がある感じで……」
「なら今日はその距離感を少しでも無くせばいいんじゃないか?鞠莉や果南と一緒に行動するんじゃなくて後輩と行動してさ」
「2人と別行動……」
「ナイスアイデア!」
「先生の言う通りだよ。私たちと行動したって何も変わらないよ」
「そう……ですわね」
今日は果南と鞠莉とは行動せずに千歌たちと行動することとなったダイヤ……上手くいくのかどうか……
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「はぁ……」
「上手くいかないみたいだな」
「えぇ……」
水族館での手伝いを始めてある程度の時間が経ったが、どうやら上手くいかないみたいだ。果南や鞠莉も予想はしていたらしいが……
「ダイヤは昔から何事にもきっちりしてるからね〜」
「だから私たち以外とはあまり行動してなかったんだよね」
「なるほどな〜まぁそれをいきなり変えるっていうのは無理な話か…」
「μ'sではこのようなことなかったのですか?」
μ's時代か〜今のダイヤとは違うよな。
「う〜ん…μ'sが先輩禁止だったっていうのは知ってるか?」
「もちろん。おそらくみんな知っているはずです…」
「(知ってた?)」
「(ノー)」
絶対みんなじゃない……Aqoursの中だとダイヤとルビィ、もしかしたら千歌くらいだろうな……
「先輩禁止って言われた最初の日だけど、1人だけなかなか適応できなかった人がいたんだよ」
「その時周りはどうしたのですか?」
「別に?お節介はいたけど特別なことはしてないぞ?寝る前に枕投げしてみんなではしゃいでたら自然と呼べるようになったってだけ」
途中で海未を起こしてやばくなったことは黙っておこう……
「さ、参考になるのかどうか……」
「要するにだ、特別なことなんてする必要ないんだよ。それにさ、ダイヤさんって呼ばれてても距離があるわけじゃないさ」
「ですが……」
う〜ん…今こういうこと言っても無理か、どうするか……
「だったらダイヤの方から呼び方変えてみたら?」
「oh〜それは名案かもしれませんね〜」
「私から……やってみます」
やるんだ……
まぁとりあえず様子見といきますか。
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「あの……曜……ちゃん」
「ん?ダイヤさん何か言いました?」
「い、いえ……」
曜は今着ぐるみを着て子どもたちに風船を配っている。そこに善子は善子も一緒にいるが、ダイヤがまずは曜にと思ったのか、曜ちゃんと呼ぼうとしていたが……
心配で隠れて見てるけど……言えてないじゃん。呼ばれた気がしたから曜が振り向いただけだよ。
「ダイヤさんも風船配りますか?」
「ありがとう…………曜ちゃん」
「…………」
「善子ちゃんも、頑張りましょうね〜」
「…………!?」
いや全然ダメじゃん、曜も善子も2人とも固まっちまったよ……
まぁいきなりちゃん付けで呼ばれたからっていうのもあるかもだけど……1番はダイヤに言われたからか?
別のところでは……
「ダイヤさん怒ってたずら……」
「怒ってたね〜てか泡多くない?」
「早く落ちるように洗剤全部入れたずら」
「かしこ〜い」
ツルッ
「「あっ!?」
2人が洗っていた器が手で滑ったのか、台所の入り口の方へと飛んでいった。ちょうどそこに来たダイヤの頭に乗っかってしまった。
「お2人とも、お気を付けなさい」
「は、はい…」
な、なんでダイヤの頭に乗っかることになったんだ?ダイヤいなくなったし見に行くか。
…………ま、まじか
「2人とも…なんだこの泡の量は…」
「早く落ちるように洗剤を全部入れたずら!」
「入れたずら!……じゃねぇよ!?そんなに洗剤入れなくてもちゃんと落ちるから!!もう遅いけど……洗い物はまかせたぞ」
「そうだったずらか……」
「任せてくださーい!」
とりあえずここは任せておくか。
えっとダイヤは………あれ?なんか集まってる?
「あ、みんな!」
「千歌ちゃん!」
「花丸ちゃんも!」
「あ、先生も!」
あ、見つかった。つーか千歌たち洗い物終わったんだな。
「なんでみんな集まってるんだ?」
「ちょうどよかった!先生に聞きたいことがあるんです!」
「聞きたいこと?」
まぁ……ダイヤのことだろうな。
「ダイヤさんが変なんです」
「どんな感じになんだ?」
「私とルビィちゃんは餌をあげようとした時にアシカちゃんが少し暴れちゃって……ダイヤさんが助けてくれたけどその後何故か落ち込んでて……」
いつものしっかりした感じが出たんだな。
「私と花丸ちゃんの時は、まず私にいきなりいい天気ですねっていってきてその後花丸ちゃんにうどんはお嫌い?って……」
「まるたち何か怒らせちゃったずら?」
どんだけぎこちないんだよ……
「はぁ……こりゃあみんなにも話さないとまずそうだな……果南と鞠莉もこっち来い」
「バレてたんだね」
「よく気付きましたね〜」
「バレバレ、どうする?俺から話すか?」
「いえ、ここは私から話マース」
「だね」
とりあえずここは2人に任せよう。俺から言うよりいいだろうな。
「ダイヤ……ちゃん?」
2人が説明するとみんな少し戸惑っている。いきなりこんなこと言われたら戸惑うのも無理はないが……
「それで今日は果南や鞠莉とじゃなくて後輩と行動してみたらって話だったんだよ」
「そうだったの…それならそうと言ってくれれば…」
「でしょ?」
「まぁ本人からしたら言いにくかったんじゃないか?」
「でもダイヤちゃんだなんて、可愛いところもあるんですね」
梨子の言う通り呼び方に拘るのは可愛いかもしれないけど……あいつは真剣に悩んでるからな〜そういうことはあんま言えねぇや。
「みんなは戸惑ってたかもそれないけど決して怒ってるわけじゃないってことは理解しておいてくれ」
『はい』
問題はこの後どうするか……だな
「ちょっとみんな!?ダメよ!?」
『っ!?』
なんだ?いきなり叫び出したけど……って!?園児が走り回ってる!?
「ちょっとこの状況はまずいな…みんな止めるぞ!」
『はい!?』
急いで止めようとみんなで動き回ってるけど……
ダメだ、これじゃあキリがない……どうするか……
ピピーーーーー!
ん?今の笛の音は……
「さぁみんなーー!スタジアムに
集まれーー!」
ダイヤ!?
「園児のみんなー!走ったり、大声を出すのは、危ないし他の人に迷惑がかかるからぶっぶー、ですわ!みんな、ちゃんとしましょうね」
『はぁーい!』
あいつ調教用の笛まだ持ってたのか。でもそれで園児のみんなも走り回るのもやめたしよしとするか。
みんなを集めたダイヤはそのままそこで踊り出して、泣きそうになっていた子を含めて、園児のみんなを喜ばせていた。
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「結局、私は私でしかないのですね」
「それでいいと思います」
「え?」
手伝いが終わり、ダイヤは一足先に外に出ていた。誰も聞いていないと思って呟いた一言に、千歌が反応した。そこにはみんなが集まっている。
「私、ダイヤさんにはダイヤさんでいて欲しいって思っています。たしかにダイヤさんさ果南ちゃんや鞠莉ちゃんと違ってふざけあったり冗談を言ったりはできないけど…」
「……」
「でもちゃんとしてるんです!いざという時は頼りになるし、悪い時は叱ってくれる、ちゃんとしてるんです!」
千歌の言う通り、さっきみたいな状況でもめっちゃ頼りになってたもんな。
「だから!みんな安心できるし、みんなそんなダイヤさんが大好きなんです!だからこれからもずっと、ダイヤさんでいてください!よろしくお願いします!」
「私はどちらでもいいんですよ?別に」
ホクロをかきながらってことは……嘘か。
「ふふっ、せーの!」
『ダイヤちゃん!』
どちらでもとか言いつつ、ダイヤちゃんって言われて嬉しそうだな。
「これでわかったろ?呼び方は違うけど別に距離感が遠いわけじゃないって」
「ええ。先生もみんなみたく、ダイヤちゃんと呼んでもいいんですよ?」
「いや、俺がそう呼んだら気持ち悪いだろ」
「ふふっ、冗談ですわ」
あれ?さっき果南や鞠莉と違って冗談は言えないって千歌が言ったばかりだよな?まぁいっか。そんな冗談が言えるくらい元気になってるんだし。
「そんじゃみんな!明日からもラブライブに向けて練習だ!今日はしっかり休むように!」
『はい!』
この作品は基本的にアニメに沿っていますが、2期5話は飛ばし、次は6話に入ります。
この作品がどのような作品か忘れてしまった方は是非読み返してください。実は私もどんな感じで書いていたか忘れていたので軽く読み返しました。主人公視点で書くのも久しぶりでしたし……
それとは別でお知らせです。覚えていないと思いますが、もう1つラブライブサンシャインの作品がありましたが、そちらは削除しました。内容もあまりこの作品と変わらないからです。楽しみにしていた方いましたら申し訳ございません。
お知らせは以上です。それではまた、よろしくお願いします。