前回は!
ラブライブの予備予選を突破した私たちAqours!でも説明会の希望人数は0。この時期にはμ'sはもう廃校をほぼ阻止してたことを知った千歌ちゃんの提案で再び東京へ!神社でSaint Snowの2人と会うとダイヤさんとルビィちゃんががっかり。梨子ちゃんの発言で先生も東京にいることを知った私たち。
なんでいるの!?
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「梨子ちゃん!なんで先生がこっちにいるか聞いた!?」
「千歌ちゃん近い…」
「今のって千歌と近いを…」
「かけてないから!」
千歌ちゃん…そんなのいらない。
「こっちで用があるって言ってたわ」
「私たちが会った時もそのようなことを言っていましたよ?今日と明日はこちらで用があると」
Saint Snowの2人も先生に会ったんだ。
「高坂穂乃果さんも一緒であまり時間がないようなことを言っていましたよ。もっと話したかったですが…」
「ふっふっふ、私は穂乃果さんにサインをもらっているのだ!」
「「「なんですって!?」」」
ダイヤさん、それに聖良さんと理亞ちゃんまで詰め寄った。うん、見てても怖い。
「うわっ!?3人ともどうしたの!?」
「いや千歌ちゃん…このタイミングでそれ言ったらそうなるよ」
「えぇー!?」
うんうん、梨子ちゃんの言う通りだよ千歌ちゃん。タイミング考えようよ。
「とにかく千歌ちゃん。Saint Snowの2人を呼んだ目的果たさない?」
「そうだった!曜ちゃんナイス!」
「そうですね。ではこの話はまた後でということで場所を移しましょう」
「えっ…後で?」
千歌ちゃんドンマイ。この話は置いておくことにして私たちはSaint Snowの2人と一緒に場所をUTXのカフェスペースに移した。というかここUTXの生徒同伴じゃなくても入れるんだ。
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「私と理亞はA-RISEを見てスクールアイドルを始めようと思いました。だから私たちも考えたことはあります。μ'sやA-RISEのどこが凄いのか。どこが違うのか」
「それで答えは出ましたか?」
場所を移動した私たちは東京に来た目的を果たすために話し始めた。Saint Snowの2人も考えたことあるんだね。もしかして他のスクールアイドルも考えたりしてるのかな?
「いいえ、それで思ったんです。勝つしかないと。勝ってA-RISEやμ'sのような同じ景色を見るしかないって」
「勝ちたいですか?」
「えっ?」
「勝ちたいですか?ラブライブ」
「姉様、この人バカ?」
聖良さんが思ったことは勝つしかないってことだったけど、本当にそれしかないのかな?というか理亞ちゃん…言い方酷いよ。
「勝ちたくないなら何故ラブライブに出るのです?」
「そ、それは…」
「μ'sやA-RISEは何故ラブライブに出場したのです?」
それがわからないからここまで来たんだけど…違いを見つけるために。
「そろそろラブライブの決勝大会が発表されます。見に行きませんか?毎年、ここで発表されるのが恒例になってるの」
聖良さんの提案で私たちは下に降りていった。そしてスクリーンにラブライブ決勝についての映像が流れた。アキバドームで行われるという内容が。
「アキバドーム…」
「本当にあの会場でやるんだ」
それだけ有名になってるってことだよね?あんな大きな会場でできるってことは。
「ねぇ!音ノ木坂に行ってみない?」
『えっ?』
「前に私のわがままで行けなかったし、それに今はちょっと行ってみたいの。自分がどんな気持ちになるか……確かめてみたいの。みんなはどう?」
梨子ちゃんの音ノ木坂に行ってみないかという提案、そんなのもちろん
「賛成であります!」
としか言いようがないよね?
「いいんじゃない?見れば何かわかるかもしれないし」
果南ちゃんも賛成。それとついでに……
「音ノ木坂!?」
「μ'sの!?」
「「母校!?」」
黒澤姉妹は別の意味でテンションが上がってる気がする。
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ということで音ノ木坂の階段下にやってきた私たち。この上にあるんだ。
「どどどどうしようお姉ちゃん!もしここでもμ'sの人に会ったら!」
「おおお落ち着きなさいルビィ!その時はサインと握手を……」
「単なるファンずら」
うん、ダイヤさんもまず落ち着いて欲しいね。
「っ!?」
「千歌ちゃん!?」
そうしてると千歌ちゃんがいきなり階段を走って登りだした。何も言わずに…だから善子ちゃんなんて「抜け駆けずるい」なんて言ってるよ。
そしてみんな階段を登りきり横1列で音ノ木坂学院を見ている。
「ここが…μ'sのいた」
「この学校を、守った」
「ラブライブに出て」
「奇跡を成し遂げた!」
「あの、何か?」
私たちが音ノ木坂学院を見ていると横から1人の音ノ木坂の生徒が話しかけてきた。見とれてたせいで気付かなかったよ。
「すみません、ちょっと見学してて」
まずは謝らないとね。
「もしかしてスクールアイドルの方たちですか?」
「あ、はい。μ'sのこと知りたくて来たんですけど」
「そういう人多いですよ。でも…ここには何も残ってないですよ」
そうなの?なんでだろ?というか先生に聞いたらそれはわかると思うけどこの子も何か知ってるかな?
「μ'sの人たち、何も残していかなかったんです。優勝の記念品も、記録も。物なんてなくても気持ちは繋がってるんだよって。それでいいんだよって」
そうだったんだ。それほど気持ちは繋がってるってことなんだね、μ'sの人たち。
「行っくよー!それ!」
すると小さい女の子が走ってきて手摺を滑り台みたく滑り降りた。危ないけど見事に着地してピースしている。というか穂乃果さんに似てない?まさか先生と穂乃果の子供!?ってわけでもなさそう、危ないわよって言ってる人は穂乃果さんじゃなかったし。
「どう?何かヒントは得られた?」
「うん、ほんのちょっとだけど。梨子ちゃんは?」
「うん、ここに来てよかった。私この学校好きだったんだなって思えた」
そう2人が話してそれが終わると千歌ちゃんが頭を下げた。私も梨子ちゃんと顔を見合わせて頭を下げ、みんなも同じように下げた。そして
『ありがとうございましたー!』
と声を揃えて言った。頭を上げるとさっきの生徒はいなくなってたけど……
(その頃下では)
「ねぇたっちゃん、上にいるのって」
「Aqoursのメンバーだ。何か自分たちなりの答えとか見つけに来たんじゃないか?入学希望者も0だったし」
「そっか、見つかってるといいね」
「だな」
達也と穂乃果がいたことに誰も気付いていなかった。
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千歌side
私たちは帰りに海を見ていくことにした。さっきの音ノ木坂の生徒が言ってたことで何かわかったような気がしたから。
「きれー!」
「ずらー!」
ルビィちゃんや花丸ちゃんが言う通りきれいな景色。夕陽が沈みかける海ってこんな綺麗なんだ。
「私ね、わかった気がする。μ'sの、何が凄かったのか」
「本当?」
「うん、多分、比べたらダメなんだよ。追いかけちゃダメなんだよ。μ'sも、ラブライブも、輝きも…」
私が思ったことを言ってみた。答えになってるかわからないけど。
「どう言うこと?」
「さっぱりわかりませんわ?」
「そう?私はなんとなかわかった気がする」
果南ちゃんはわかってくれたみたい。さすが幼馴染だね。
「誰かに勝ちたいとか、1番になりたいとか、μ'sって、そういうのじゃなかったんじゃないかな?」
「うん、μ'sの凄いところってきっと、何もないところを、何もない場所を思いっきり走ったからだと思う。
みんなの夢を…叶えるために。自由に、真っ直ぐに、だから跳べたんだよ!
μ'sみたく輝くってことはμ'sの背中を追いかけるんじゃなくて、自由に走るってことなんじゃないかな!全身全霊!何にも縛られずに!自分たちの気持ちに従って!」
これが私が思う答え。あってるかどうかは関係ない。自由に走るんだ!
「自由に」
「ラン&ラン」
「自分たちで決めて、自分たちの足で」
「なんかわくわくするずら!」
「ルビィも!」
「全速前進!だね!」
「自由に走ったらみんなバラバラにならない?」
「どこに向かって走るの?」
どこに向かって走るなんて、そんなの決まってるよ!
「私は、0を1にしたい!あの時のままで終わりたくない!それが今、私が走りたいところ!」
私がそういうとみんなも同じ気持ちみたい。
「なんか、ようやく1つになれたって感じだね!」
「遅すぎますわ!」
「みんなシャイですから!」
「じゃあいくよ!」
いつものライブ前みたく円になって手を重ね……たところで曜ちゃんが
「ちょっと待って!」
って言った。なんだろ?って思ったら、親指と人差し指でみんなで輪になるようにしようってことだった。0から1へ!という意味を込めて。
「それすっごくいい!」
「でしょ?」
「うん!それじゃあもう一度!
0から1へ!今を全力で輝こう!Aqours!」
『サンシャイン!』
Dear 穂乃果さん。私はμ'sが大好きです。普通の子が精一杯輝いているμ'sを見て、どうしたらそうなれるのか。穂乃果さんみたいなリーダーになれるのか。ずっと考えてきました、やっとわかりました!
私でいいんですよね?仲間だけを見て、目の前のだけの景色を見て、真っ直ぐ前を見る。それがμ'sなんですよね!それが輝くってことなんですよね!
だから私は、私の景色を見つけます。あなたの背中ではなく、自分だけの景色を見つけます!みんなと一緒に!いつか、いつか!
東京から帰ったら自分の部屋に貼ってあるμ'sのポスターをはがした。自分だけの景色を見つけるために!
いよいよ1期の話もあと少しになりました。1期の分が終わったらオリジナル回を挟むつもりですのでリクエストあれば感想欄にどうぞ。可能な限り書いてみたいと思っています。