前回
内浦にある浦の星女学院という学校の教員となる達也。学校は春休み中だが挨拶するために浦の星まで来ていた。
高校時代の担任、山田先生に学校を案内してもらい色々な説明をしてもらった後帰ろうとした時、1人の生徒が2人組の男に連れ去られようとしていた。
その男は以前達也の彼女の穂乃果を連れ去ろうとしていた2人だったが、見事撃退することに成功。
そして今帰宅途中であった。
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「ありがとうございました」
学校の近くのバス停から家の近くのバス停まで乗っていた達也。降りる時にちゃんとお礼を言っていた。他に乗客いたら言っていたのだろうか?
それはともかくバスを降りた達也は家に向かって歩いていた。だが前ではなく横を見ながら歩いていた。
「やっぱ海見れるのはいいよな〜車の通りも少なくて静かだし」
そう、海を見ながら歩いていたのだ。バス以外特に車の通ってない道を…そう思ったその時1台の車が横を通って旅館の【十千万】に入っていった。
そのまま十千万を通り過ぎようとしたら…
「やっぱり小野先生だ!」
急に声をかけられた。
「君は…高海さんだったね」
「はい、曜ちゃんもいますよ」
「先程はありがとうございました。本当に助かりました」
さっき会った子たちだった。そういえば車で来たって言ってたっけ。
というか何回も言わなくていいんだけどな〜
「これからは気を付けるんだぞ?」
「はい」
「あなたが2人が言ってた小野先生でしたか。初めまして、千歌の姉の志満と言います。妹がお世話になります」
「新任の小野達也と言います。頼りになるかわかりませんが精一杯やります」
こういう時の挨拶はこんな感じでよかったか?ちょい不安だ…
「頼りになりますよ。曜ちゃんを助けたんですって?」
「たまたま何とかなっただけですよ」
「志満姉〜ちょっと忙しくなってきたよ。千歌も帰ってきたばっかで悪いけど少し手伝ってもらうぞ」
中からもう1人出てきたけど…2人姉がいたのか?
「あれ?志満姉この方は?」
「新任の先生ですって、曜ちゃんを助けてくれた…」
「この人が…千歌の姉の美渡です。妹がお世話になります」
さすが姉妹だな。同じこと言ってる。とりあえず俺も同じ返しをしておいたが…
「それじゃあ少し手伝ってくるから曜ちゃん先に部屋上がってて!先生も!」
………ん?
「俺も!?」
「私の大親友を助けてくれたお礼もしたいですし、是非お昼ご馳走させてください!志満姉いいよね?」
「もちろん」
「そ、そうですか…ではお言葉に甘えさせていただきます」
何故かわからんが昼ごはんをご馳走になった。別にそれを目当て…というかお礼目当てで助けたわけでもないんだけどな。
あっ、でも志満さんの料理は美味かったな。そしてその後何故か千歌さんの部屋にあげられた。なんで?
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「さてと、なんで俺を部屋に?」
「なんとなく?」
「なんとなくか!?」
「っていうのは冗談でお礼をしたくて」
「私もです!というか助けてもらって何もできてませんし」
そういう理由なら帰ろうか…
「別にそんなのいらないって、見返り求めて助けたわけじゃないんだからさ」
「でもそれじゃあ私の気が…」
意外と頑固なのか?
「ん〜じゃあさ、浦の星のこと教えてもらえないか?学校のことはまだ全然わかってないからさ」
「そんなことでいいんですか?」
「いやいや、結構重要だぞ?その学校の教師になるなら知っておきたいと思うだろ?」
「「たしかに!!」」
そこから2人の説明が始まった。どうやら生徒たちは『浦女』と略してる人が多いみたいだ。それにクラスの数が少ないみたいだ。というか聞いた限りだと音ノ木坂より少ないな。
「それで千歌ちゃんは今、スクールアイドル始めようと思ってるんですよ!」
「スクールアイドルを?」
「はい!ちょっと前に曜ちゃんと東京の秋葉原行ったんですけど、その時にスクールアイドルのことを知ったんです。
UTX…ってところのスクリーンで【ユーズ】ってグループの映像が流れてたんです。それからユーズの曲たくさん聞きました!」
へぇ〜ってことはまだ俺が東京にいた時……
ん?ユーズ?まさかな…いやでも最近知ったってことは読み方も…
「え、えっと…ユーズって?」
「知らないんですか!?スクールアイドルユーズ!音ノ木坂を廃校から救い、ラブライブで優勝したグループです!」
あはは…どうやらまさかなみたいだ。
「千歌ちゃん、知らない人は知らないと思うよ。私だって知らなかったんだし」
「でも東京にいたなら知ってるって思ったんだよ!あっ、先生の後ろにユーズのポスター貼ってあります!」
どれどれ?あっ、わかりやすく貼ってあった。そして…読み方を間違えていることには気が付いていないみたいだ…
「よし、じゃあ始める前に1つ教えてあげようか」
「なんですか!?」
興味津々だな〜
「これはな、【ユーズ】じゃなくて【ミューズ】って読むんだよ」
「………えっ、そ、そうなんですか?」
「わ、私たちずっとユーズって読んでたよね…」
まぁ覚えてくれたら嬉しい。というか俺がμ'sのマネージャーやってたことには気が付いてないな。というか下手したらマネージャーがいたことも知らないんじゃ…まぁでも、今は言わないでおくか。気付いた時どんな反応するか楽しみだ。
「もう間違えて言わないようにな、もしかして渡辺さんも一緒に?」
「私は……」
「曜ちゃんは水泳部だから誘ってないんです。そうじゃなかったら真っ先に誘うんですけど…ちなみにまだ設立していません!」
設立してないのは置いておいて…渡辺さんの表情が少し曇ったぞ。一緒にやりたいって思ってるんじゃ…
「新学期始まったら部員募集して設立の申請も出します!」
「そうか、他に誰かいるのか?」
「いません!」
あっ、いないんだ…というかよくそんなはっきり言えるなって思うけど……
これは今1人増えるかもな。
「渡辺さん、やりたいんじゃないの?」
「えっ…」
「でも曜ちゃんは水泳部…」
もちろん水泳部に入ってることは今聞いた。でも掛け持ちが禁止されてるわけではない。でもさっきの反応を見る限りきっと…
「ちゃんと言葉にしないと伝わらないことってあるんだぞ?」
あとは渡辺さんがどうするか次第だな。
「先生……
千歌ちゃん私ね、小学校の頃からずっと思ってたんだ〜千歌ちゃんと一緒に何かに夢中になりたいって。だから水泳部と掛け持ちになっちゃうけど……私も一緒にやっていいかな?」
「曜ちゃん…もちろんだよ!」
渡辺さんも高海さんと一緒にやることになった。高海さんも一緒にやりたいって思ってたみたいだし、ちゃんと気持ち伝えられることができれば大丈夫って思ってたからな。
「先生!先生のおかげで伝えることができました!ありがとうございます」
「私からも、ありがとうございます!曜ちゃんと一緒にできるなんて嬉しいです!」
こっちに来てから何回お礼を言われるんだろ?でもまっ、こういうのも悪くないかな。
「スクールアイドル頑張れよ!」
「「はい!」」
うん、いい返事だ。
「あっ、そうだ!先生顧問になってくれませんか?」
「俺が!?」
「それいいかも!千歌ちゃんナイスだよ!」
「でしょ?」
あれ?2人の間だと俺が断るって選択はしないって思ってるぞ?別にやるのはいいんだけど……
「あ〜返事はちょっと待ってくれ。さすがに新任だし問題ないか聞いとくからさ」
「大丈夫だと思うけどな〜」
「まぁまぁ千歌ちゃん、先生の言うこともわかるし少し待とうよ」
「そうだね」
まぁ『スクールアイドル部』にするみたいだしμ'sのマネージャーやってたって言えば問題ないと思うけどな。山田先生も知ってることだし。
とりあえず待ってもらうことにした……って待ってもらえた!?穂乃果たちの時は拒否権なかったのに!?
というか………
俺がμ'sのマネージャーやってたってこと知った時どんな反応するんだろ?
美渡姉や志満姉の口調がよくわからない…
いずれAqoursとなるスクールアイドルグループに入るメンバーの順番はアニメと同じにするつもりです。
ただし入るタイミングは今回みたく、アニメのタイミングとは違うことがあります。
これからもよろしくお願いします。
さて……アニメの話にはいつ入ろう