元μ'sマネージャーと女神たちの物語   作:カット

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今回は7話終わり〜8話の前半部分を少しカットしながら書きました。前回の後書きで6話〜となっていたのは訂正しておきました。

最初少しだけ穂乃果ちゃん登場します。


24、ライブを終えて

Aqoursが東京に来た次の日の朝

 

「みんな寝てるか、行ってきます…」

 

朝早く、みんなが起きないように俺は家を出た。行き先はUTX、なんとなくそこにみんな来るような…正確には1人が先に着いてみんながUTXにいるところを見つける。って感じで揃う気がする。

 

だからUTXへと歩き出す。

 

「たっちゃん!」

 

「穂乃果?早いな」

 

「いつものことだよ、Aqoursの子たちにファイトだよ!って伝えておいて。応援してるよ」

 

「サンキューな、伝えとく。穂乃果も頑張れよ」

 

「うん!」

 

店の準備をしてる穂乃果と少し話してUTXの方に向かい出す。誰も見ていないことを確認してその場でキスをしてから……

 

「やっぱりいたか…」

 

UTXに到着すると千歌がスクリーンの前にいるところを見つけた。

 

声をかけようと近付いたら

 

「千歌ちゃーん」

 

みんなもここにやってきた。予想通り過ぎるな。

 

「先生おはようございます!」

「みんなおはよう」

 

「千歌ちゃん、練習行くなら声かけて」

「抜け駆けは禁止よ」

「帰ったら神社でお参りずら」

「うん!」

 

梨子、善子、花丸が順番に千歌に声をかけ千歌はそれに笑顔で答えた。

 

「ところで先生はなんでここに?旅館の人に聞いたんですか?」

 

疑問に思った曜が聞いてきた。なんせ誰からもここに向かうって連絡来てないのに俺が来たからな。

 

………誰か連絡してもよかったんじゃないか?

 

「千歌ならここに来そうだと思ってな。それで千歌を探しにみんなここに来る、そう思ってここに来たんだよ」

 

『凄い…』

 

別に凄くないだろ。みんながわかりやすすぎるだけで…

 

「あっ!見てください!今年のラブライブが発表されました!」

 

みんなで話していると上のスクリーンにラブライブが秋葉ドームで行われるという内容の映像が流れた。

 

それをみんな見ている。

 

「ついに来たね」

「どうするの?」

 

そんなの聞くまでもないだろ。千歌が出ないなんて言うわけないしな。

 

「もちろん出るよ!μ'sがそうだったように、学校を救ったように、さぁ行こう!今を全力で輝こう!」

 

そう言うと思ったよ。

 

その言葉でAqours6人が手を合わせ

 

『Aqours!サンシャイン!』

 

と声を出した。

 

………周りに人少なくてよかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あれ?小野さんお久しぶりですね!」

 

イベント会場に到着した俺たちを待っていたのは、今日のイベントを運営する人でテンションの高い人だった。ちなみに穂乃果からの伝言は移動を始める前に伝えてある。

 

「どうも、お久しぶりです」

「この子たちと一緒に…ということは今はもしかしてこの子たちの手伝いを?」

「そんなところですかね、今は浦の星女学院で教師となっていてAqoursの顧問を務めています」

 

なんか前よりおとなしくなった?それとも司会の時はまたテンション高くなったり?

 

「そうでしたか。

 

それじゃあ簡単に今回のイベントについて説明するけど、まずスクールアイドル30組に1曲ずつ歌ってもらいます。その後会場に来てくれたお客様たちに投票してもらってランキングを決めることになっています」

 

「ランキング?」

「つまり上位に組み込めればそれだけ有名になれるってことですよね?」

 

たしかに上位に組み込めれば有名になれるかもな。組み込めたらの話だけど……

 

「まぁそういうことになるわね、それでAqoursの出番は2番目になります。元気にハッチャケちゃってね!」

 

おとなしくなったようでそうでもなさそうだなこれは……

 

「2番目か、1番目ではないんだな」

 

「でも前座ってことですよね…」

 

「仕方ないですよ…周りは前回のラブライブ決勝な出場したグループばかりなんですから」

 

「でもチャンスだし…頑張らないと!」

 

みんなやる気になったところで控え室に移動して、時間になったから運営の人が呼びに来たため舞台袖に移動をした。

 

そこで……

 

「ではトップバッターはこのグループ!Saint Snow!」

 

「スクールアイドル…だったんですね」

 

「あれ?言ってませんでした?私は鹿角聖良。見ててください、私たちのステージを………理亞」

 

昨日会った2人組に会った。

 

千歌たちは昨日俺が言った「ライブの順番によっては会う」という意味がわかったみたいだ。

 

Saint Snowのステージが終わりみんな圧倒されている。

 

そのため

 

「続いては今人気急上昇中のフレッシュなスクールアイドル!Aqoursの皆さんです!」

 

というコールがあってもすぐにステージに出ていかなかった。

 

「何してる、お前たちの出番だ。気負うことはないさ、今の自分たちにできることを精一杯やって来い!」

 

「先生……そうだよね、行こうみんな!」

『うん!』

 

ステージの袖からみんなのダンスなどを見ているが、Saint Snowに圧倒されて堅くならずに済んでいる。

 

ただ…やっぱりこのステージでは引き込まれない。仮に俺に投票権あったとしてもAqoursには入れない……そんなステージだった。

 

今みんなに言うことはないが……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ごめんなさいね呼び出しちゃって、どうするか迷ったんだけど、出場したグループに渡す決まりになってるから」

 

「いえいえ、わざわざありがとうございます」

 

ライブが終わり東京を観光してたAqoursのメンバー、時々俺か梨子が説明していた。千歌のテンションが無理にみんなを明るくしようとしてるみたいで変になってたけど……

とある展望台で東京を見ていると運営の人から呼び出しがかかり、また会場前に来ていた。

 

そこで封筒を渡され運営の人は会場内に戻っていった。

 

どうするか迷ったってことは……多分良くない方向だな。

 

「なんだろこれ…」

 

「もしかして……ギャラ!」

 

「アホか、多分今回の投票結果とかだろ。それをどのグループにも渡してるってことだろうな」

 

「そっか、じゃあ開けてみよう!……あっ、先生の言った通りだ」

 

やっぱりか。俺の予想が正しければおそらく下から見た方が早い。でもそれを言うことはしなかったからかみんな上から探している。

 

「あっ!Saint Snowだ!」

「もう少しで入賞だったんだね」

「Aqoursは?」

 

上から見ていたためか、先にSaint Snowを見つけた。ちなみにランキングは9位。

 

「Aqoursは…………30位」

「30組中30位……」

「………ビリってこと?」

「わざわざ言わなくていいずら」

 

みんなショックを受けている。俺はある程度予想していたから少しはショックを受けているがみんなほどではない。

 

「得票数は?」

 

梨子の一言でみんな得票数の方を気にする。その結果は………

 

「えっと………0」

「そんな!?」

「私たちに入れた人……誰もいなかったってこと?」

 

ランキングが30位だったこと以上にみんなショックを受けている。

そっか、1人もいなかったか。まっ、仕方ないな。

 

「お疲れ様でした!」

「Saint Snowさん」

 

みんなが落ち込んでいるところにSaint Snowの2人がやってきた。

 

「とても素敵な歌で、いいパフォーマンスだったと思います。ただ……

 

もしμ'sのようにラブライブを目指しているなら、諦めた方がいいかもしれません」

 

「馬鹿にしないで!ラブライブは……遊びじゃないの!」

 

2人とも言うな〜さすがにちょっと言い過ぎだけどな。

 

「ちょっと待った」

 

「なんですか?」

 

言いたいことを言って去っていこうとした2人を俺は呼び止めた。

 

「さすがに言い過ぎだ。たしかに今のままで目指すなら無理だと思う。俺はずっとμ'sのそばにいたし、今のスクールアイドルもこっちに住んでた時でも見てたからそれくらいわかる。

 

ただな、遊びじゃないって言うのは言い過ぎだぞ?そういうことはせめて入賞してから言え!

こいつらはさっきランキングや得票数を見て落ち込んでた。遊びでやってたらこんなに落ち込まないんだよ!言葉には気を付けろ、わかったな?」

 

「…………」

「……理亞」

「お姉様……はい、すみませんでした」

 

「わかればいいんだよ。2人ともこれからも頑張れよ。もちろんこいつらももっと成長してくと思うからさ」

 

「はい、それでは失礼します」

 

Saint Snowの2人も入賞しなかったし悔しかったんだろう。だからこいつらのやってることが遊びに見えて怒ったんだろうな。

 

でも悔しいって気持ちがあるなら大丈夫、もっと成長してくれるだろ。

 

「さっ、帰るぞ。これからのことは帰ってから話そう」

 

みんな落ち込んでいるが帰らないわけにいかない。みんな暗い雰囲気で歩いていて電車内でも明るくなることはなかった。

 

ただ……千歌だけは暗くなっていない。みんなを元気付けようとして明るく振舞っている。

曜の「くやしくないの?」という質問にも

「そりゃあちょっとは…でも満足だよ。みんなであそこに立てて嬉しかった」

と言うくらいに明るく振舞っていた。

 

明らかに自分の気持ちに嘘をついて……まぁそこはみんなに任せて本心を言わせることにしよう。

 

どうしても無理なら俺が直接言えばいいし。

 

内浦に帰ると2年のクラスの生徒が出迎えてくれそして……

 

「お帰りなさい」

 

ダイヤさんも出迎えてくれた。というか……そんな風に微笑むことできたんだな。初めてみたぞ。

 

「お姉ちゃん……ぐすっ……」

 

ルビィはずっと我慢していたのか、ダイヤさんが出迎えてくれると泣いてしまい、ダイヤさんはそんなルビィを優しく抱きしめ撫でている。

 

駅周辺にはルビィの泣き声が響き、落ち着くと場所を変えるために少し歩き出した。

 




次回は8話の分を全部書く……と思いますがちょっと未定です。
とりあえず一度もう一つの連載中の作品を投稿してからこちらの作成に取り掛かります。

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