Fate/Grand Order -Anger of Judgment-   作:ぬのハンカッチ

12 / 14
今回にてオルレアン編は終了です

そして主人公側が戦うといっても、主人公の活躍は少なめですので、ご注意下さい


第11話 オルレアン最終決戦!最後に笑うのはどちらか?俺だよ!

玉座にて、俺達邪ンヌ陣営とグダお率いるカルデア陣営との戦いは、まさにオルレアンにおける総力戦とも言えるだろう

 

グダおのサーヴァント達は、俺が思っていた以上にパワーアップしており、ルビー達が苦戦を強いられて、ブレイクとヤンが前衛の援護に向かった為、後衛のマシュ達に攻撃できないくらいだ

 

俺も援護しようとするが、どこからかダガーが飛んできてこちらの行く手を阻んでくる

 

恐らくだが、これは呪腕のハサンのダガーだろう。

 

オルレアン最強のアサシンを二人も持っていればそりゃワイバーン達も脅威ではなくなるわな

 

だが、一方でこちらが圧倒している戦闘もある

 

それは、こちらのイバラギンとカルデアのイバラギンとの戦いだ

 

片腕がないとはいえ、こちらのイバラギンが圧倒する理由はわからないが、接近戦を得意とするカルデアのイバラギンに対し、遠距離を得意とするこちらのイバラギン

 

どちらも一長一短

 

しかし、カルデアのイバラギンが接近して攻撃すると、こちらのイバラギンは片腕で攻撃を受け止める

 

「どうした?それでも鬼の一人か?」

 

「ぐぬぅ!」

 

カルデアのイバラギンが悔しそうな表情で睨み、こちらのイバラギンの手を振り切り攻撃する

 

しかしどれもこちらのイバラギンには通用せず、遠距離攻撃を跳ね返すだけで精一杯の状態だった

 

「ふん、私の名を名乗る時点で、貴様の死は確実。大人しく山へ帰るのならば、特別に見逃してやるぞ?」

 

「貴様ぁ…!汝の名乗るだけならまだしも、この汝を侮辱するとは許せん!この慣れの炎で消し炭にしてくれるわ‼︎」

 

カルデアのイバラギンは片腕を構える

 

これは宝具を使う合図だ

 

「クハハ…、姦計にて断たれ、戻りし身の右腕は怪異と成った!」

 

カルデアのイバラギンの手に炎が集まり収束してゆく

 

「走れ、叢原火!」

 

カルデアのイバラギンの片手が発射され、段々と巨大化してゆく

 

「これぞわが宝具、『羅生門大怨起』なり!」

 

宝具となった片手がこちらのイバラギンに近づき、その身を焼かんとする

 

しかし

 

「ほう…、ただの鬼の小娘だと思っていたが、多少はやるようだな…だが」

 

こちらのイバラギンはカルデアのイバラギンの手を受け止める

 

「な、何⁉︎」

 

「だが所詮は小物、この私に挑むなど100年早い!」

 

何食わぬ顔で宝具となった手を退け跳ね返す

 

跳ね返された手はそのままカルデアのイバラギンの元に戻ってゆく

 

「ば、バカな…汝の一撃を防いだだと…⁉︎」

 

「では、今度はこちはの番だな」

 

鬼切りによって失った片腕から紫色の魔力が収束してゆく

 

「我が剛拳、味わうがいい!」

 

失った片腕を地面に落とす

 

そしてその手はカルデアのイバラギンの足元に出現する

 

「何⁉︎」

 

そしてその手はカルデアのイバラギンを離さまいとギュウっと掴んだ

 

「これぞ、我が宝具『我が地獄の剛拳(らしょうもんだいえんぎ)』なり!」

 

そして次の瞬間、地面より出現した手が大爆発を起こす

 

その爆発の余波により、玉座の間の天井に穴が開く

 

そして気づいた時には、ボロボロになったカルデアのイバラギンの姿が痛々しく残されていた

 

「茨木!」

 

グダおがボロボロになったイバラギンに近づく

 

当然その隙をこちらのイバラギンが見逃す筈もなく、大きく跳躍し、グダおの前に立ちふさがる

 

「なっ!」

 

「愚かな…、私に恐れを抱かずにあの鬼の小娘の元へと向かおうとした事は褒めてやろう。だが、それは失策だったな!」

 

失っていない片腕から放たれる火の玉をグダおはまともに受けてしまう

 

「ぐああああああ⁉︎」

 

「せ、先輩⁉︎」

 

マシュはようやくグダおがこちらのイバラギンに攻撃されたのを知る

 

なぜグダおの行動に気づけなかったのか

 

その理由は明白、敵の攻撃がそれほど激しかったからである

 

どうにかルビー達の攻撃からかいくぐり、グダおの側に寄る

 

マシュがグダおの体を見てみると、腹部を中心に火傷を負っており、見るだけでも痛々しかった

 

「フフフ…、選り取り見取りとはこの事だな。一気に二人も殺れるとはな…」

 

マシュはグダおを守ろうと盾を構えてこちらのイバラギンの前に立ちふさがる

 

「そんなに死にたいのか?ならば望みどおりにしてやろう!」

 

こちらのイバラギンの攻撃がマシュに襲い掛かろうとしたその時

 

突然剣がこちらのイバラギンに向かって投げられた

 

当然それに気づいたこちらのイバラギンは剣を跳ね返し投げられた方角を向く

 

するとそこには、ボロボロになりながらもこちらを睨むカルデアのイバラギンの姿だった

 

「…まだ生きていたのか」

 

「はあ…はあ…はあ…!」

 

カルデアのイバラギンはマシュ向かって叫ぶ

 

「そのバカなマスターを連れて…失せろ…‼︎」

 

マシュはその気迫に押されて気絶したグダおを連れてこの場を離れた

 

こちらのイバラギンはそれを見届けた後、投げられた剣をカルデアのイバラギンに向かって投げ飛ばす

 

それを受け止めたカルデアのイバラギンは、剣を杖代わりにして立ち上がる

 

「ふん…そのまま寝てればいいものを…」

 

「黙れ…!ここで貴様を倒さずに死ねば、酒呑に顔向けできぬわ!」

 

カルデアのイバラギンとこちらとイバラギンが睨みあっているその時

 

一発の銃声が聞こえた

 

それと共に、男の悲鳴も聞こえるのであった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

銃声が聞こえる少し前

 

俺はマリーを守りながらハサンの攻撃を避けていた

 

いくら装甲200もあるマリーとはいえ、傷つけられるのは正直に言っても嫌だしな

 

そんな事を繰り返していると、こちらのイバラギンが宝具を使ってカルデアのイバラギンを弱らせていた

 

しかもそれと同時にマスターであるグダおの目もそちらにいった

 

これならまともな命令も出せないだろうと思った俺はルビー達に念話をして、「プランBを発動する」と言っておいた

 

するとルビーの達はその命令どおりに、全員が自分たちの方に目をむけるようにしながら攻撃に出る

 

当然ジークフリート達も攻撃する為、視線がそちらの方に向く

 

一方で俺は後衛にて邪ンヌとジャンヌが戦っているのを見ていた

 

同じルーラーどうしな為中々ダメージを与えられていなかった

 

邪ンヌの後ろにはジルがニヤニヤしながら怪物を出しているが、大体はカルデアのサーヴァント達によって倒されている

 

だが、ジルは怪物を生み出すのと自分の魔術攻撃によって邪ンヌの方を見たいけど見れない状態だ

 

これなら、プランBが上手くいくと思った

 

俺はマリーに一言行ってくるとだけ言って、ガントの力を使って地面を大きく蹴る

 

これにより、ガントの力を使った跳躍により、かなりのスピードが出てくる

 

そして当然呪腕のハサンも俺を攻撃するだろうが、スピードが早くなった俺に当たる事はなかった

 

そしてちょうど邪ンヌの後ろにつく事ができた

 

そして俺は一言言った

 

「あんたとの生活、悪くなかったぜ?」

 

「は?」

 

俺は邪ンヌに背中にショットガンを当てて、引き金を引く

 

銃声と共にショットガンの散弾が邪ンヌの体を突き抜け、さらに貫通した弾丸もジャンヌへと何発かあたっている

 

いくらルーラーとはいえ、こんな至近距離から撃たれては大ダメージは必須だった

 

「ごはっ⁉︎」

 

邪ンヌは血反吐を吐きながらそのまま倒れる

 

そしてようやく銃声と邪ンヌの血反吐の音に気づいたジルはこちらを見る

 

「ジャ、ジャンヌゥゥゥゥゥゥゥゥ⁉︎」

 

ジルは我先にと邪ンヌの元へと走るが、俺はそんなのを無視するかのように邪ンヌの腹部を貫いてそこから聖杯を取り出す

 

そう、このプランBとは

 

カルデアの連中がなんらかの条件によって目をそらした隙に邪ンヌを殺してその中にある聖杯を奪うという作戦だった

 

なぜ俺が聖杯を手にするかだが、最初の特異点ではなんとなく取っただけだが、神様が特異点クリア特典として聖杯をあげるかわりにどんな願いでも一つ叶えてくれると言う

 

ならば手にしない理由はないだろう

 

何せ神様がこちらの味方に入っているのだから、少しくらい調子に乗ってもいいだろう

 

そして俺が聖杯を取り出すと、ようやくカルデアの連中もこちら側に聖杯がある事を確認した

 

「そ、そんな、何故聖杯が黒いジャンヌさんの中に…⁉︎」

 

『聖杯だって⁉︎じゃあ、この城に入ってから出ていた反応正体は、あの黒いジャンヌから出ていたって事なのか⁉︎』

 

俺はカルデア側の会話を無視しながら先ほどから嘆いているジルの頭にショットガンの銃口を当てる

 

「あぁジャンヌゥ‼︎死んではなりません!なりませぬぞ!まだ貴女様は復讐を「うるせぇんだよ、ボケ」ガッ⁉︎」

 

俺はうるさい口を塞ぐかのようにショットガンの引き金を引き、ジルの頭を吹き飛ばした

 

「よぉし、これにて終了!全員引き上げるぞ!」

 

俺がそう言うと、ルビー達は戦闘を中断して玉座を離れる

 

こちらのイバラギンも戦闘を中断して、こたらに戻ってきた

 

「どうだ茨木、実力の方はわかったか?」

 

「ふん、あんな物恐るるに足らんな。もっと歯ごたえのある敵を用意しておくのだな」

 

そう言って霊体化してこの場を離れるこちらのイバラギン

 

俺達も離れようとしたその時

 

「待って下さい!」

 

マシュが声をあげて俺たちを止める

 

俺とマリーはマシュの方に体を向ける

 

「…何だ?」

 

俺が尋ねる

 

マシュの体が震えているのがわかる

 

しかしそれでもマシュは声に出して言った

 

「貴方は…貴方は一体何者ですか?貴方は一体、何がしたいのですか!」

 

俺はマシュの言葉に応える

 

しかし、それはマシュの望む答えではなかった

 

「さあな?」

 

「え?」

 

「マリー、吹っ飛ばしてくれ」

 

「…ええ、わかったわ」

 

マリーは天上に向けて空気砲を発射して、こちらの行く手を阻ませた

 

「じゃあな。精々生きる目的を見つける事だな、『デザインベイビー』ちゃん?」

 

「⁉︎」

 

そう言った俺はマリーを連れて、玉座を後にした

 

「………どうして、私の事を…」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

特異点が崩壊する中、俺達は残ったメンバーを必死に探していた

 

すると、ドラえもんを筆頭に足止めをしてくれたみんなが戻ってきた

 

「おーいマスター!」

 

「ドラえもん!みんな、無事だったか」

 

よく見るとターニャや黒マリーも無事だったようだ

 

「マスター、言われた通り軍兵達をどこでもドア前に誘導しておいたぞ?」

 

「すまんなターニャ、とりあえずもうここには用はない。撤収するぞ」

 

そう言って全員どこでもドアのある場所へと向かう

 

俺も向かおうとしたとき、ドラえもんの後ろから見慣れない少女が現れた

 

「ふーん、成る程、ヴィンセントの体にしたのね」

 

「?」

 

なんだこの女?

 

俺はこんな女知らないぞ?

 

オルレアンの少女って訳でもなければ、俺のこの姿の人物まで知ってるとなると…

 

こいつ何者だ?

 

「ドラえもん、この子は?」

 

「事情は後で説明してあげる。それよりも先ずは拠点に戻るのが先じゃないの?」

 

そう言って少女はどこでもドアへと向かう

 

ドラえもんに目を向けても、なんか露骨に避けられるし

 

本当になんなんだ?

 

そうこう考えている内にどこでもドアに辿りつき、俺たちは拠点へと帰還した

 

そして拠点に着くやいなや、辺りが白と黒の空間に支配される

 

これは神様の空間だよな?

 

にしてはなんか雰囲気が違うな?

 

『お〜め〜でとーう!無事に特異点をクリアしたみたい「ダーリン!」うにゃ?』

 

少女があのゲル神様に抱きつく

 

もしかしてこの子神様の知り合いか?

 

『あんら〜!アリスちゃ〜ん!どしたのこんなとこまで?』

 

「ダーリンがなんか好き勝手してるっぽかったからわざわざ見にきたのよ?それで、あのヴィンセントっぽい人がそうなの?」

 

『うん、あれが前から面白いって言ってた人間さね』

 

「ふーん」

 

よくわかんないけど、とりあえず知り合いであることに間違いはないようだな

 

てかダーリンって言ってたし、恋人か何かだろうなきっと

 

「んで、そこの君は一体どこの誰ですかな?」

 

俺がそう尋ねると、アリスと言う少女はスカートを持ちながら挨拶する

 

「初めまして。私は黒神アリス。この世界を管理する二大神の一人「転生神のアリス」よ」

 

「か、神様ぁ⁉︎」

 

えぇ〜⁉︎

 

この子神様なの⁉︎

 

ぱっと見ただの女の子にしか見えへんで⁉︎

 

てか二人の神って、もしかしてこのゲル神様もその一人なのか?

 

『ちなみに〜、僕はそ〜んな大した神様やないよ〜?ただ、この世界を管理する二大神の「特典神のホニャララ』だよ〜』

 

ホニャララってなんやねん…

 

絶対それ偽名だろ

 

てかこの人特典の神様だったのか

 

成る程成る程

 

『んで如何だったアリスちゃん?何かわかったかい?』

 

アリスは人差し指をくわえる

 

「ん〜…?」

 

アリスは周りを見る

 

すると

 

「きゃ〜〜〜ッ⁉︎大総統いるじゃなーい!しかもターニャちゃんにルビー・ローズまで!しかもしかも妖怪首置いてけにニンジャスレイヤーまで!も〜う!サイッコー!ヒャッハー!」

 

アリスはクルクル回りながら興奮する

 

てかこの人もしかしてゲル神様以上のアニメオタクか?

 

「で〜も!今回は回りくどいことしたからお仕置き!そ〜れ〜!」

 

アリスの指から変な光線が出てきた

 

そしてそれは俺に当たる

 

「あびゃびゃびゃびゃ〜⁉︎」

 

「ヴィ、ヴィンセント⁉︎」

 

マリーが近づく前に光線が終わり、シューと言う音と共に煙が出てきた

 

気がつくと回りは煙だらけになりルビーが「窓開けて!これじゃあ何も見えないよ〜!」と言ってみんなに窓を開けさせる

 

煙が晴れると別段何も異常のない俺が立っていた

 

「な、なんだったんだ?まあ別になんともなければいいけどよぅ…」

 

「そうそう、なんともなければそれでいいってね♡」

 

……………………………………

 

……………………

 

………

 

 

ん?

 

俺の隣に見覚えのない女性が立っているのですがそれは?

 

てかホント誰?

 

「あら?見覚えないかしら「私」?貴方に聞いてるのよ?」

 

「Why?」

 

俺はもう訳がわかめなのでアリスに目を向けると

 

「ふっふーん!貴方が回りくどい事をした罰として、性別を反転させたもう一人の貴方を生み出してあげたのよ?しかもボンキュッボンのおまけ付き!どう?私の罰は気に入ったかしら?」

 

……えっとつまり

 

この女性、俺?

 

マジ?

 

「マジ」

 

女性は俺の心情を知ったかのようにウインクしながら答えた

 

・(ポク)

 

・(ポク)

 

・(ポク)

 

・(ポク)

 

・(チーン)

 

「おいいいいいいい⁉︎なーんて事してくれてんだこのアホ神⁉︎」

 

「な、なーんですってぇ⁉︎私の何処がアホ神だってのよ!」

 

「そのまんまだろうが⁉︎なんてことしてくれてんだこの野郎!」

 

「だから罰だって言ったじゃないのよ!」

 

「罰なら罰で別の罰用意しとけよ⁉︎これじゃあややこしくなるじゃん!」

 

「ああもう!うるさいうるさーい!これは神様命令なの!貴方に拒否権ないのー!」

 

とまあこんな感じで変な争いが続くことおよそ20分

 

「ぜぇ…ぜぇ…はあ…はあ…」

 

「はあ…はあ…か、神様に、楯突くなんて…貴方、やるわね…」

 

「お、お互い様だろ、そんなよ…」

 

「ふ、ふふっ」

 

「へ、へへっ」

 

なんか変な友情がここに生まれた気もするが、まあ些細な問題だろう

 

『あんのー?お取り込み中悪いんだけんさ?聖杯あるかな?ちみ?」

 

ゲル神様が俺の肩をチョンチョンしながら尋ねる

 

まあ一応持ってきてるし、ゲル神様に渡す

 

「ほい」

 

『おおー!今日も持ってきて偉い偉い!ちょっと血生臭いけど、まあいいでしょう!それで、願いはなにかなー?ご褒美はしっかりあげないといけないからさ?』

 

相変わらず気前いいと言うかなんというか

 

まあ、とりあえずいま欲しい願いか…

 

なら、あれしかないな

 

「んじゃ、とりあえずここの拠点の外と中の外見を変えてくれます?流石にちょっと散らかってるし、ああでも家財は取らない方で」

 

『ほうほう、劇的ビ○○○アフターか。いいよいいよー!そんなお願い事ならいからでも叶えてあげるさね!ちょうどアリスちゃんもいるし、いい外見にしてあげるから、まっかせなさーい!。それじゃあ行くよアリスちゃん!』

 

「うん!」

 

ゲル神様とアリスが徐々に浮かび上がると空いていた窓から出て、虹色に輝く綺麗な光を浴びせると、この拠点の外の外見がみるみる変わってゆく

 

それはまるで東京とかにある超一流のホテル並みの美しさを誇っていた

 

そして二人の神様が戻ってくると部屋にも虹色の光を浴びせる

 

するとどうだろう

 

少し狭いと感じていた内部が徐々に広がり100人いても広すぎるレベルにまで広がってゆく

 

そしてみんなのいる部屋の位置はそのままなのだが、ドアの色が変わってゆく

 

まるでそれぞれのイメージに合う感じに

 

そしてしばらくして、神様達が仲良く手を繋いで戻ってきた

 

『ドャァ?」

 

「むっふふーん!」

 

二人は渾身のドヤ顔を決めてるのだろうが、ゲル神様に至っては顔わかんないし、アホ神様に至ってはなんか可愛いだけだった

 

早速と言わんばかりにルビーが部屋に向かうと

 

「うっわー!すっごーい!ねぇねぇみんな見て見て!」

 

ルビーがそう言うと、チームメンバーが一斉に出てきてそれぞれ中に入る

 

「ワーオ!」

 

「これは…!」

 

「素敵…!」

 

俺たちも気になったので見てみると

 

そこには、ビーコンアカデミーの時にいた部屋とは全く違った意味で素晴らしく綺麗でなおかつ色々な物が揃ったまさにホテルでいうところの超高級スイートルーム(団体用)と言った感じになっていた。

 

しかと2段ベットもかなり変わっており、本来現実でもできるかできないかぐらい柔らかそうな素材で安眠できそうな感じに仕上がっていた

 

ルビー達が大はしゃぎで楽しんでいると突然なんの部屋かわからない扉が開く

 

「随分とはしゃいでいるようで何より。だが、常に任務の事を考えないではしゃいでいても意味はないぞ?」

 

「ん?この声…」

 

そこに出てきたのは

 

「初めましての人もいるだろうから、軽く自己紹介を。私はオズピン。ビーコンアカデミーの校長を務めている。以後お見知り置きを…」

 

そう言ってオズピンは頭を下げる

 

俺はとっさにゲル神様を掴んで離れて会話する

 

「ちょちょちょ、なーんでオズピン教授がいんの!あの人サーヴァントなの⁉︎」

 

『いんや、この拠点限定のアドバイザーみたいなもんさね。いやーつい本気出しちゃって、神様の力使いすぎちまったぜ☆」

 

「使い過ぎにも程があるわ⁉︎」

 

そう俺たちが会話しているその頃、ルビー達もオズピン教授に驚いていた

 

「えぇ⁉︎本当に教授なんですか?夢でもなんでもなくて?」

 

「ああ。ルビーも元気そうで何よりだ」

 

「まさかオズピン教授が出てくるなんて…」

 

「これには私も驚きですわ…」

 

「いやー、神様の力ってすごいねー」

 

ルビー達の話の邪魔にならないようにと全員は一旦部屋を後にする

 

そして俺もふと気になったので、ドラえもんの部屋も見てみる事にした

 

もちろんドラえもん一緒に

 

よく見るとドアから襖になっていたので、まさかなーと思いながらドラえもんが襖を開ける

 

すると

 

「え?ドラえもん?」

 

「の、のび太くん?」

 

「ドラえもん!」

 

「のび太くん!」

 

「ドラえも〜ん!」

 

「のび太く〜ん!」

 

なんかテンプレにも思ったが、まさかののび太登場に驚く俺

 

今度はアホ神様に聞いて見ることにした

 

「なあ、まさかあれはサーヴァントではないよな?」

 

「え?サーヴァントよ?マスターは貴方にしておいたから。ちなみにクラスはアーチャーね?」

 

「なーんて事してくれてんだこのやろーう!」

 

なんか途端に心配になったのでゲル神様に聞いてみた

 

「な、なあ、これ以上はいないよな?」

 

『え?いるよ?今はいないけど、特異点解放する度にそのサーヴァントに合った人達をアドバイザーまたはサーヴァントとして呼び出す仕組みになってるから。ま、覚悟決めんしゃい!』

 

…ああ

 

なんか頭が痛い

 

女になった俺は出てくるわ

 

オズピン教授とのび太君が出てくるわで

 

なんかこの神様達が恐ろしく見えてきた…

 

………はあ

 

今日は早く寝よう

 

そう思いながら俺は自分の寝室へと向かうのだった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日

 

なんかまだ白と黒の空間がある事から、まだ神様達はいるんだなと思った

 

さてさて起きようと思って起き上がろうとすると何か重くて起き上がれなかった

 

よーく見てみると、俺の隣に可愛い寝巻きを着たマリーが笑顔で寝ていた

 

そして、俺の一言

 

「…なぁにこれぇ?」

 

俺がそう言うとマリーが起きた

 

「んむぅ……おはよう…ヴィンセント…」

 

「お、おう。どうした俺の部屋になんてきて?」

 

マリーはまだ寝足りないのか俺の胸元に倒れるとそのまま寝てしまう

 

「くぅ…くぅ…」

 

やべぇ可愛い

 

とりあえずこのままにしておけなかったので、とりあえず頭を撫でると、マリーは「うにゃー…♡」と言いながら胸元に顔を擦り付ける

 

あぁ〜可愛い〜

 

しばらくこのままにしておくと、マリーが何か言っていた

 

「ヴィンセント……私……頑張るから……捨てないでね……」

 

……これだから悪人なんてのにはなりたくないんだよなホント

 

マリーを捨てるなんてことはしない

 

絶対に

 

たとえ他人になんと言われようとも

 

俺はマリーを幸せにしたいと思うだろう

 

そう思いながら俺はマリーを抱きしめて頭を優しく撫でるのだった

 

「うにゃ…♡、ヴィンセント…しゅきぃ…♡」

 

…君ホントに俺を萌え殺す気か?

 

ちなみに、この後起きたマリーに何故かビンタされたのは、言うまでもなかったのであった

 

To Be Continued……




次回は少し遅くなるかもです…

仕事辛い…

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。