Level5第8位『無限の剣製』   作:ALPHALION

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剱崎の本気

ある日の夜

 

剱崎は窓から煙を見た

 

「……なんだあの煙は」

 

「火事じゃない?ほら、燃えてるっぽいし」

 

斬はキリヲと共にそれを見ていたが

 

「あれは……………ちょっと出る」

 

「え?うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは研究所か?」

 

研究所らしきものは穴だらけで煙を出している

 

しかし燃えてる雰囲気は無い

 

「…………………」

 

干将・莫耶を手に内部に入る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局ここもハズレだったって訳よ」

 

「超ガッカリです」

 

「…………」

 

「ちぃ!」

 

この騒ぎの犯人はアイテムであった

 

「………………」

 

うすうすは気づいていたが………

 

「…………………」

 

その瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剱崎のポケットから着信音が響いた

 

「!?」

 

「まだ生き残りがいたってかぁ?出てこいよ!殺してやっからよぉ!!!」

 

「………………」

 

そうしてアイテムと対峙する剱崎

 

「……誰だテメェ」

 

「もう少し女性らしく話せないのかね?」

 

「………んだとコノヤロォォォォォォ!!!」

 

アイテムのリーダー、麦野沈利はレーザーを剱崎に放つ

 

剱崎は冷静にレーザーを斬る

 

「麦野のレーザーを斬るとか超化物じゃないすか!」

 

「おもしれぇじゃねえか、そこまでして死にたいってか」

 

「………level5相手に出し惜しみは無しだ、本気でいく、悪く思うな」

 

剱崎はレーザーを斬り消しながら唱える

 

「──I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている。)

 

Steel is my body, and fire is my blood.(血潮は鉄で、心は硝子。)

 

I have created over a thousand blades.(幾たびの戦場を越えて不敗。)

 

Unknown to Death.(ただの一度も敗走はなく、)

 

Nor known to Life.(ただの一度も理解されない、)

 

Have withstood pain to create many weapons.(彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う。)

 

Yet, those hands will never hold anything.(故に、その生涯に意味はなく、)

 

So as I play, UNLIMITED BLADE WORKS(その体は、きっと剣で出来ていた。)!!!」

 

気づくとアイテムの四人は謎の世界に立っていた

 

「なにこれ!?」

 

すると何もない空間から剣が四人めがけて飛んでくる

 

それは徐々に増えていき

 

最終的には全方位からの一斉発射になった

 

「この糞が!」

 

さすがの麦野もさばききれなくなり

 

剣が当たり始める

 

「………全部持っていけ!」

 

空から溢れんばかりの武器がアイテムに同時に襲いかかった

 

 

 

 

 

 

 

「死んではないな………今のうちか」

 

剱崎はその場を後にした

 

「誰からの着信だったんだ」

 

剱崎はメールを見ると

 

垣根帝督

 

と書いてあった

 

『お前の家の近くで爆発あったけど無事か?』

 

「……………」

 

現場に居たんだが、と剱崎はため息を吐きながら思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がついた麦野は自分を下した男の事を考えていた

 

「無数の剣やら槍やら………『無限の剣製』か?」

 

「聞いたことありますね、超強い原石だったはず」

 

「level5?」

 

「北北西から信号が来てる……」

 

「……全員生きてたの」

 

「というか超全部かすりキズですよ」

 

「結局見逃されたって訳よ………」

 

「…………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

スクールのアジト

 

「侵入者って万化がうるせぇから何かと思ったらお前かよツルギン」

 

「黙れ非常識(笑)」

 

「おまっ!それは一方通行が言ってたやつだろ!!」

 

「心理定規さん、誰ですかあの人、垣根さんにあんなこと言ってますけど」

 

「………無限の剣製」

 

「無限の剣製って……UBW!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイテムのメンバーを知りたい?」

 

「あぁ」

 

「もしかしてお前ん家の近くの爆発は」

 

「アイテムだ、お前のせいで襲われたがな」

 

「まじ?悪かったわ」

 

偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)流星一条(ステラァァァァァ)してやろうか」

 

「やめろ!………ったく冗談に聞こえねぇから、ほらよ」

 

「ふむ……麦野沈利、フレンダ・セイヴェルン、絹旗最愛、滝壺理后……ね」

 

「んなもん知ってどうすんだ?」

 

「知っておいて損はないだろう」

 

「まぁそうか」

 

「じゃあ帰るよ」

 

「おっけ、入口まで送るわ」

 

「助かる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「UBW!俺と勝負するっす!」

 

「ん?」

 

「おい、万化」

 

「って垣根さん!?」

 

「こいつは今から帰るし俺もこいつを送ってくって約束したんだよ」

 

「でもUBWっすよ!?」

 

(Unlimited Blade Worksを略してるのか……)

 

「………テメェに何秒使ったらいいんだ?」

 

「………うぷっ」

 

「………何かトラウマでもあるのか、あいつは」

 

「昔、突っかかってきたから返り討ちにして懐柔したんだよ」

 

「そうか、じゃあドレスの彼女は?何故ドレスなんだ」

 

「知らねえ」

 

「それでいいのか、ていとくん」

 

「良いんだよ………ん!?今、なんて言った?」

 

「さぁ帰るぞ」

 

「ちょっと待て!もっかい!もっかい言って!」

 

「………………」

 

黙々と進む剱崎

 

それを追いかける垣根

 

「あんな彼は、はじめて見たわ」

 

 

 

 


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