ある日の夜
剱崎は窓から煙を見た
「……なんだあの煙は」
「火事じゃない?ほら、燃えてるっぽいし」
斬はキリヲと共にそれを見ていたが
「あれは……………ちょっと出る」
「え?うん」
◇
「これは研究所か?」
研究所らしきものは穴だらけで煙を出している
しかし燃えてる雰囲気は無い
「…………………」
干将・莫耶を手に内部に入る
◇
「結局ここもハズレだったって訳よ」
「超ガッカリです」
「…………」
「ちぃ!」
この騒ぎの犯人はアイテムであった
「………………」
うすうすは気づいていたが………
「…………………」
その瞬間
剱崎のポケットから着信音が響いた
「!?」
「まだ生き残りがいたってかぁ?出てこいよ!殺してやっからよぉ!!!」
「………………」
そうしてアイテムと対峙する剱崎
「……誰だテメェ」
「もう少し女性らしく話せないのかね?」
「………んだとコノヤロォォォォォォ!!!」
アイテムのリーダー、麦野沈利はレーザーを剱崎に放つ
剱崎は冷静にレーザーを斬る
「麦野のレーザーを斬るとか超化物じゃないすか!」
「おもしれぇじゃねえか、そこまでして死にたいってか」
「………level5相手に出し惜しみは無しだ、本気でいく、悪く思うな」
剱崎はレーザーを斬り消しながら唱える
「──
気づくとアイテムの四人は謎の世界に立っていた
「なにこれ!?」
すると何もない空間から剣が四人めがけて飛んでくる
それは徐々に増えていき
最終的には全方位からの一斉発射になった
「この糞が!」
さすがの麦野もさばききれなくなり
剣が当たり始める
「………全部持っていけ!」
空から溢れんばかりの武器がアイテムに同時に襲いかかった
◇
「死んではないな………今のうちか」
剱崎はその場を後にした
「誰からの着信だったんだ」
剱崎はメールを見ると
垣根帝督
と書いてあった
『お前の家の近くで爆発あったけど無事か?』
「……………」
現場に居たんだが、と剱崎はため息を吐きながら思った
◇
気がついた麦野は自分を下した男の事を考えていた
「無数の剣やら槍やら………『無限の剣製』か?」
「聞いたことありますね、超強い原石だったはず」
「level5?」
「北北西から信号が来てる……」
「……全員生きてたの」
「というか超全部かすりキズですよ」
「結局見逃されたって訳よ………」
「…………………」
◇
スクールのアジト
「侵入者って万化がうるせぇから何かと思ったらお前かよツルギン」
「黙れ非常識(笑)」
「おまっ!それは一方通行が言ってたやつだろ!!」
「心理定規さん、誰ですかあの人、垣根さんにあんなこと言ってますけど」
「………無限の剣製」
「無限の剣製って……UBW!?」
◇
「アイテムのメンバーを知りたい?」
「あぁ」
「もしかしてお前ん家の近くの爆発は」
「アイテムだ、お前のせいで襲われたがな」
「まじ?悪かったわ」
「
「やめろ!………ったく冗談に聞こえねぇから、ほらよ」
「ふむ……麦野沈利、フレンダ・セイヴェルン、絹旗最愛、滝壺理后……ね」
「んなもん知ってどうすんだ?」
「知っておいて損はないだろう」
「まぁそうか」
「じゃあ帰るよ」
「おっけ、入口まで送るわ」
「助かる」
◇
「UBW!俺と勝負するっす!」
「ん?」
「おい、万化」
「って垣根さん!?」
「こいつは今から帰るし俺もこいつを送ってくって約束したんだよ」
「でもUBWっすよ!?」
(Unlimited Blade Worksを略してるのか……)
「………テメェに何秒使ったらいいんだ?」
「………うぷっ」
「………何かトラウマでもあるのか、あいつは」
「昔、突っかかってきたから返り討ちにして懐柔したんだよ」
「そうか、じゃあドレスの彼女は?何故ドレスなんだ」
「知らねえ」
「それでいいのか、ていとくん」
「良いんだよ………ん!?今、なんて言った?」
「さぁ帰るぞ」
「ちょっと待て!もっかい!もっかい言って!」
「………………」
黙々と進む剱崎
それを追いかける垣根
「あんな彼は、はじめて見たわ」