Level5第8位『無限の剣製』   作:ALPHALION

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屍喰部隊

「………予想より速いな」

 

外の物音を聞いて剱崎は立ち上がり入口を見る

そこから4人の人影が近づいてくる

 

「あ、いた。リーダー、あの人だよね?」

 

「この時間に実験場所の近くにいるんだから間違いない」

 

「ふーん、もっとヤバイやつかと思ってたけど普通なんだな」

 

リーダーは剱崎の顔を見て疑問を感じる

 

(……どこかで見たような気がする)

 

「………屍喰部隊(スカベンジャー)だな?」

 

「!」

 

「こっちのことばれてるじゃん」

 

「リーダーどうする?ボクが行く?」

 

「オレが行くよ」

 

清ヶが前に出る

 

(清ヶ太郎丸……)

 

「タイマンで良いのか?」

 

「自分の心配した方が良いぜ?妨害者さん……よぉ!」

 

近くにあるガラクタの山に触れ

 

それを蹴る

鉄パイプ等のガラクタは抵抗なく剱崎の方に飛んでいく

 

(……垣根の情報だと摩擦係数の操作だったか)

 

「かわしてみろよ!」

 

i am the bone of my sword(体は剣で出来ている)

 

「あ?」

 

剱崎の背後に無数の剣が現れ

的確にガラクタを撃ち抜いていく

 

「おぉ!?マジかこいつ!」

 

剱崎は次に自分の腕にセスタスを投影する

そして清ヶに向かって走る

 

(こいつ馬鹿か?)

 

清ヶは自分の摩擦をゼロにする

摩擦がなければ殴ることも出来ない

 

だが忘れてはならない

剱崎は拳にセスタスをつけている

投影されたものは須く能力無効をもつ

すなわち───

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ!」

 

「がっ!?」

 

他のメンバーも驚く

 

「清ヶが」

 

「殴られた!?」

 

殴り飛ばされた清ヶは壁に着地する

(何が起きた!?)

剱崎の方を見ると

 

 

 

 

無数の剣が飛んできていた

普段は回避しないが本能的に何かを察したのか

回避に専念する

剣は壁に刺さり

1本1本が爆発していった

 

(偽・螺旋剣の要領で爆発させたが意外といけるな)

 

 

 

 

 

「ナル!清ヶと一緒に戦うんだ!」

 

「わかったよ!」

 

 

 

 

 

リーダーの一言でナルが紙を纏い剱崎に向かう

 

 

 

 

 

「タイマンじゃなくなったか。だから言ったんだがな、タイマンで良いのかと」

 

今度は拳銃を投影する

 

「武器をコロコロ変えやがって…」

 

「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

突撃してくるナルに対して

迷いなく銃弾を放つ

 

1発だけ

 

「その程度じゃ、止められないよ!」

 

「止まるさ」

 

ナルのウサギ型の特性着ぐるみから1本剣が生える(・・・)

 

「えっ」

 

2本3本………

 

「unlimited lost works」

 

その言葉と共に幾多の剣が着ぐるみの内側から出てくる

それを見た3人の顔には戦慄がはしっていた

 

着ぐるみはただの紙に戻りナルはその場に倒れ動かない

 

(外傷はなさそうだが……こいつ何者だ!?)

 

 

 

「……さっきの奴が消えたな」

 

剱崎の後ろからトラックが音もなく近づいてくる

 

「甘い」

 

それを熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)で防ぐ

 

トラックは爆発する

爆煙の外から清ヶは次の一手を打とうとコンテナに触れようとする

爆煙の中から螺旋状の剣がそのコンテナに刺さらなければ

 

「やべっ」

 

先ほどのトラックとは比べ物にならない爆発で清ヶは壁に叩きつけられそのまま意識を失う

 

 

 

 

 

 

 

「どうしよう清ヶとナルが……」

 

「第8位………」

 

「リーダー?」

 

「こいつ第8位だっ…」

 

「今さら気づいたのか」

 

2人にゆっくりと近づく

 

(凍結させる?それとも爆発させ──)

 

「遅いぞ」

 

薬丸の腹を全力で殴る

 

「ぐふっ」

 

腹パンでその場にうずくまる

 

(レベル5は全部で9人、つまり出会う確率は230万人分の9………0.00000391304%)

 

 

「おい」

 

「っ!うわぁぁぁぁ!!!」

 

「飯棲リタ」

 

「!?」

 

「薬丸医月、清ヶ太郎丸、作楽木ナルハ」

 

(僕たちのこと、バレてる)

 

「お前らは絶対的な闇を知らない」

 

剱崎は徐々に右側から噛み砕く死牙の獣(クリード・コインへン)を纏う

 

「お前たちは圧倒的な力を知らない」

 

リーダー──飯棲リタは震え始める

 

「お前たちは絶望に挑む力がない」

 

(こいつは化物─)

 

噛み砕く死牙の獣を完全に纏った剱崎は

 

「恐怖しろ」

 

その拳を────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飯棲リタに当たらないギリギリで止める

 

当の殴られかけた方は気絶してるのだが当たったのではなく恐怖による気絶である

 

「……さて」

 

剱崎は実験場所に向かう

既に事切れているであろう欠陥電気(レディオノイズ)の元に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剱崎の予想とは裏腹に欠陥電気──妹達《シスターズ》は生きていた

 

「お前……………なんでいるんだ」

 

それは剱崎の目の前にいる

 

「リベンジしにきた!」

 

削板軍覇が原因であることは明らかだった

 

「そしたら俺の顔見た瞬間逃げ出しやがったんだ、根性足りてねぇよな!」

 

(いや、血流逆にしても生きてた化物とは2度と会いたくないだろ普通は)

 

目の前の男の何でもありにあきれ果てる剱崎であった

 




この話終わったら一方通行との出会い編かBBQ騒動編にするか迷う

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