剱崎はステーキを作るために色々と下ごしらえをしていた
一方通行はソファーに座りテレビのチャンネルを変えまくる
「………リモコン壊すなよ」
「壊さねェよ」
剱崎の家は高級マンションの最上階であり
義理の妹と二人暮らしである
「ただいま」
「……おかえり、客いるからな」
「………………」
義妹の剱崎 キリヲである
彼女は元々
兄弟仲は良い
ペコリと一方通行にお辞儀して部屋に入るキリヲ
それに対して首だけ下げる一方通行
「お前、妹いたのかァ」
「義理だがな」
「あの制服、常盤台だろォ?あそこ寮じゃねェのか?」
「俺を誰だと思ってる。」
「……あァ、権力か」
「まぁそうだ」
肉を焼く音が部屋に響く
それと同時に肉の美味な匂いも充満する
「おい、剱崎これなんだ」
そう言って一方通行が持ったのは2つの封筒
「長点上機の入学書類」
「なンで2つあンだよ」
「俺とおまえ」
「………は?」
「俺とお前のだ、受けるぞ長点上機」
「ふざけンなァ!」
「ニートも飽きただろう?」
「誰がニートだてめェ!殺すぞ!」
「やれるものなら」
「けっ!こうなったお前は梃子でも動かねェ」
「じゃあ今度出しとくからな」
「まァ俺が何も書かなきゃ」
「必要事項は書いといた」
「………うォい」
「………ふむ良い焼き加減だ、そろそろだな」
「…………おい」
「…………ではトッピングを………」
「聞けェェェェェェェェ!!!」
「何だ!うるさいぞ!」
「俺がなンで学校に行かなきゃなンねェんだよォ」
すると斬は一方通行にピースサインをした
「てンめェ……」
「第2位」
「ア?」
「第2位が来るかもしれないと言ったら?」
「来るって長点上機にか?」
斬は頷く
「……………………ヘェ」
一方通行はそういうと椅子に座った
まるで満足したかのように
「キリヲー、晩飯出来てるぞ!」
◇
「肉っつったが本当に肉だな」
「いらないなら食うな」
「誰もいらねェって言ってねェだろォが」
「………おいしい」
「当たり前だ、俺の料理がまずかった事があるか」
「無い」
「………………」
騒がしい食事の時間だった
◇
「ンじゃまた来るわ」
「あぁ気を付けろよ、いろんな意味で」
「あいよ」
そう言って帰っていく一方通行
「珍しいね」
「? 何がだ?」
「楽しそうな、にぃに久しぶりに見たよ」
「楽しそう………そうかもな」
◇
絶対能力進化計画
かつて一方通行が携わった計画
剱崎 斬によって凍結された計画
「あいつァ化け物だ」
俺と同じな
◇
「じゃあ出かけるから鍵閉めて寝ろよ」
「うん、行ってらっしゃい」
「行ってくる」
そう言って剱崎 斬は夜の闇に消える
右腕に盾のマークの腕章を着けて