Level5第8位『無限の剣製』   作:ALPHALION

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根性と甘さ

「すごいパーンチ!」

その一言と共に軍覇の拳から念動砲弾(アタッククラッシュ)が放たれる

 

相手は一方通行と同じベクトル操作、一方通行であれば反射できるのだろうが相手はレベル4

見えぬものを反射することは出来ずそのままくらう

 

「……っ!」

 

念動砲弾の衝撃で散らばった瓦礫を軍覇に向けて放つも

軍覇は七色の爆発で吹き飛ばしてしまう

 

「………」

 

彼の表情には明らかに怒りの感情が満ちていた

 

「レベル5……あんたらのせいで……」

 

謎の女はそう呟いた後、攻撃を再開する

車のベクトルを操作し軍覇へ飛ばす

 

軍覇は軽々と殴り飛ばす

 

「おい、お前が何でこんなことしてるかは知らねぇ」

 

※斬がちゃんと説明しています

 

「だが、お前は許さねぇ!」

拳を振りかぶる

「超!」

 

「すごいパーンチ!」

 

先ほどとは比べ物にならない威力で念動砲弾が放たれる

轟音をたててあらゆるものを破壊する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いねぇ?」

 

謎の少女はその時

 

 

 

 

 

空にいた

 

「……死ね」

 

急降下して軍覇に触れる

 

「お前っ」

 

軍覇の出血部位から血の流れを逆流させる

それは人間にとっては死を意味する

軍覇は血を撒き散らしてその場に崩れた

 

 

「……フフフっ」

 

少女は軍覇を見て嗤う

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!レベル5がなんだ!私にだって殺せるじゃないか!」

 

嗤う

 

嗤う

 

「これで私がレベル5だ!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!」

 

嗤いながら立ち去ろうとした時

 

「……おい」

 

その声はした

 

少女から嗤いが失われ

新たに現れた感情は───恐怖

 

(血を逆流させたんだ、生きてるはずが─)

 

「何処に行こうとしてんだ?」

 

少女が振り替えると

殺したはずの、否

殺したと思っていたはずの男が血まみれで立っているではないか

 

「……まだ勝負はついてねぇぞ!」

 

「何故だ?何故生きてる!?」

 

「血が逆流したぐらいで人間が死ぬかぁ!!!」

 

※心臓破裂で普通は死にます

 

「根性がありゃそんくらいどーにでもなる!!!」

 

少女は後ずさる

そして確信する

レベル5は──

「化け物」

 

瓦礫で壁を作る

 

「すごいパーンチ!」

 

無論破壊されるが

既に少女はいない

 

「また上か!」

 

否、今度は本当に逃げたのだ

 

「軍覇!……お前それ」

 

帝督がやってきて軍覇を見る

 

「おう、ちょっと病院行ってくる」

 

「夜中は緊急外来しかやってねーよ。救急車呼ぶぞ」

 

「根性で治るから大丈夫だ!」

 

「馬鹿か!」

 

そこにエインヘリヤルと斬がやってきた

 

「逃げられたみたいだな」

 

「その傷……なかなか激しかったんだろ?」

 

「お前が言うと気持ち悪いな」

 

帝督が顔をしかめる

斬があることに気づく

「……一方通行は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラオラァ!その程度か三下ァ!!!」

 

自転砲をくらった麦野をつれて逃げるアイテム

それを嬉々として追いかける一方通行

 

prrrrと携帯がなる

それは一方通行の携帯で

 

「ちっ誰だ」

 

『俺だ』

 

「剱崎か、後にしろ」

 

『いや、今日は終わりだ軍覇が被験者と接触、逃したし軍覇もかなりダメージを受けてる。』

 

「………あァ分かったよ」

 

『今日は帰宅だ。日を改めて落ち合おう』

 

そこで電話はきれる

 

(俺はいつからこんなに甘くなったんだァ?)

 

電話してる間にアイテムにも逃げられていた

 

(だがまァ)

 

一方通行は家に帰ろうと歩きだす

 

(そンな甘さも悪くはねェと思ってる俺がいやがる)

 

「意外と誰かと協力するってのも悪かねェな」

 

 

 

 


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